雇用保険法 第9条(確認)
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- 厚生労働大臣は、第七条の規定による届出若しくは前条の規定による請求により、又は職権で、労働者が被保険者となつたこと又は被保険者でなくなつたことの確認を行うものとする。
- 2.前項の確認については、行政手続法(平成五年法律第八十八号)第三章(第十二条及び第十四条を除く。)の規定は、適用しない。
この条文の基本情報
確認とは何ですか?
定義確認とは、雇用保険法第9条に定められた規定で、「厚生労働大臣は、第七条の規定による届出若しくは前条の規定による請求により、又は職権で、労働者が被保険者となつたこと又は被保険者でなくなつたことの確認を行うものと…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 雇用保険法第9条(確認)は、日本の雇用保険法に含まれる条文です。
- 雇用保険法第9条の条文原文は「厚生労働大臣は、第七条の規定による届出若しくは前条の規定による請求により、又は職権で、労働者が被保険者となつたこと又は被保険者でなくなつたことの確認を行うものと…」で始まります。
- 雇用保険法第9条は第二章 適用事業等に置かれています。
- 雇用保険法の公布日は昭和49年12月28日です。
- 雇用保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 雇用保険法第9条の前の条は雇用保険法第8条です。
- 雇用保険法第9条の次の条は雇用保険法第10条です。
- 雇用保険法第9条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
雇用保険法(昭和四十九年法律第百十六号)第9条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/349AC0000000116 - 本サイト収録
雇用保険法(昭和四十九年法律第百十六号)第9条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/349AC0000000116/9
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点雇用保険法9条は、厚生労働大臣が届出・請求・職権により被保険者資格の得喪を確認すると定める。確認は行政処分だが、行政手続法第三章は12条・14条を除き適用されない。
Q · 会社が雇用保険の手続をしていなかったら、後から被保険者だったと認めてもらえるの?
認めてもらえる。本人が確認を請求できる
雇用保険法8条により被保険者又は被保険者であった者は資格の確認を請求でき、9条により厚生労働大臣(実務では公共職業安定所長)が確認します。会社の同意は不要です。ただし被保険者期間に算入されるのは原則として確認があった日の2年前以後(14条2項1号)で、賃金から雇用保険料が控除されていたことが明らかな時期以後はそれより前も算入されます。確認処分に不服なら69条の審査請求ができます。
解説
ハローワークから届く一枚の通知、あれは単なる事務連絡ではなく法律上の行政処分である。雇用保険法9条は、労働者が被保険者になったこと、あるいは被保険者でなくなったことを、厚生労働大臣(実務では権限委任を受けた公共職業安定所長)が「確認」すると定める。この確認があって初めて、失業給付も育児休業給付も高年齢雇用継続給付も動き出す。会社が届け出ていなくても、あなた自身が8条で確認を請求できるし、役所が職権で確認することもある。曲者は2項だ。行政手続法第3章、つまり不利益処分の手続規定は原則として適用されない。聴聞も弁明の機会(あなたの言い分を先に聞く場)もないまま、資格は否定されうる。ただし12条(処分基準)と14条(理由の提示)だけは除外リストから外され、生き残っている。「被保険者ではない」と判断されたなら、その理由を書面で示させることができる。反撃はそこから始まる。
法的な位置づけ
雇用保険法9条は被保険者資格の確認について定める規定であり、厚生労働大臣が事業主の届出、被保険者等の請求又は職権により、労働者が被保険者となったこと又は被保険者でなくなったことを確認する旨を規定する。2項は当該確認について行政手続法第三章の規定を12条及び14条を除き適用しないと定める。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.自分の被保険者記録を先に確認する ハローワークで被保険者記録照会を行い、実際にいつからいつまで被保険者として登録されているかを確認する。離職票の被保険者期間欄と記憶が食い違う場合、どの期間が抜けているかをここで特定する
- 2.2年の壁を越える証拠を集める 給与明細、賃金台帳、タイムカード、シフト表、雇用契約書を確保する。特に給与明細の雇用保険料控除欄は、確認の2年前より古い期間を算入させる鍵になる(14条2項1号ただし書)
- 3.確認請求書を管轄ハローワークへ提出する 事業所を管轄する公共職業安定所へ8条の確認請求を書面で提出する。週の所定労働時間と雇用見込み期間(6条の適用除外に当たらないこと)を、集めた資料で具体的に示す
- 4.確認されなかった場合は理由を書面で取る 「被保険者ではない」と判断された場合、口頭説明で引き下がらず、行政手続法14条に基づく理由の提示を書面で求める。9条2項は14条を適用除外から外しているため、理由提示は義務として残っている
- 5.3か月以内に雇用保険審査官へ審査請求 処分があったことを知った日の翌日から3か月以内に、都道府県労働局の雇用保険審査官へ審査請求する(69条)。取消訴訟は審査請求の決定を経た後でなければ提起できない(71条)
よくある質問 AI による整理
Q1雇用保険の資格確認とは何ですか?
労働者が被保険者になったか、被保険者でなくなったかを役所が公に認める行政処分です。雇用保険法9条が根拠で、届出・本人の請求・職権の3つの端緒があります。
Q2雇用保険の遡及加入は何年前までできますか?
被保険者期間に算入されるのは原則として確認があった日の2年前以後です(14条2項1号)。給与から雇用保険料が控除されていたことが明らかな時期以後は、それより前も算入されます。
Q3雇用保険の確認請求は会社の同意が必要ですか?
不要です。8条は被保険者又は被保険者であった者本人に請求権を認めており、会社の協力がなくても公共職業安定所へ単独で請求できます。
Q4雇用保険の資格確認請求はどこにすればいいですか?
働いていた事業所を管轄する公共職業安定所(ハローワーク)です。厚生労働大臣の権限は施行規則により公共職業安定所長へ委任されています。
Q5被保険者ではないと言われたら不服申立てできますか?
できます。9条の確認は行政処分なので、雇用保険審査官へ審査請求できます(69条)。期限は処分を知った日の翌日から3か月以内です。
Q6雇用保険の資格確認に聴聞はありますか?
ありません。9条2項が行政手続法第三章の適用を外しているため、聴聞や弁明の機会は与えられません。ただし処分基準(12条)と理由の提示(14条)は残っています。
Q7確認請求に期限はありますか?
確認請求自体に期限はなく、被保険者であった者はいつでも請求できます。ただし遅れるほど算入される被保険者期間が削れ、受給期間(20条)も進行します。
Q8会社が雇用保険の届出を怠るとどうなりますか?
遡って労働保険料を徴収され追徴金の対象にもなり得ます。7条の届出義務違反は83条の罰則の射程にも入ります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1会社が雇用保険に入れてくれてなかったんですけど、今から遡れますか?
遡れる。8条により本人が確認を請求でき、9条で公共職業安定所長が確認する。会社の同意は不要である。ただし被保険者期間に算入されるのは原則として確認の日の二年前まで(14条2項1号)。実務のポイント:給与明細に雇用保険料の控除記載があれば、二年より前の期間も算入される。窓口で「二年までです」と言われても、明細を出せば結論が変わる。この例外を最初から説明してくれる担当者は多くない。
Q2ハローワークに「あなたは被保険者ではない」と言われました。もう終わりですか?
終わりではない。9条の確認は行政処分なので、不服なら雇用保険審査官へ審査請求できる(69条)。期限は処分を知った日の翌日から三か月。裁判はこの審査請求の決定を経てからでないと起こせない(71条)。実務のポイント:9条2項は行政手続法14条を適用除外から外しているため、理由の提示は義務として残る。書面の理由を先に取ってから審査請求を書くと、争点が一つに絞れて勝負が早い。
Q3聴聞もなしにいきなり資格を否定されるのって、違法じゃないんですか?
違法ではない。9条2項が行政手続法第三章(不利益処分)の適用を外しているため、聴聞や弁明の機会(同法13条)は与えられない。年間膨大な件数が流れる確認事務の性質による割り切りである。実務のポイント:外されていないのは12条(処分基準)と14条(理由の提示)の二つだけ。事前手続がない分、防御線は理由提示と審査請求に移っている。この設計を知っていれば、争う入口を間違えない。
間違えやすい点 AI による整理
- 会社が雇用保険に入れてくれなかったら遡って入れる、そこまでは知っている人が多い。深刻なのは起算点である。算入されるのは「確認があった日」の二年前まで(14条2項1号)で、離職日でも入社日でもない。気付いてから請求するまでの一日一日が、そのまま被保険者期間を削り落としている。
- 「会社に雇用保険へ入れてもらう」という問いの立て方そのものが誤っている。被保険者資格は会社が与えるものではなく、法律上の要件を満たせば当然に発生し、9条の確認はそれを役所が公に認める行為にすぎない。届出がなかった期間も、法的にはあなたは最初から被保険者だった。
- 窓口の回答はただの事務的な説明に見える。だが法律から見れば9条の確認は行政処分であり、不服なら雇用保険審査官へ審査請求できる(69条)。この落差を知らずに引き下がった人と、処分だと理解して争った人とでは、同じ窓口対応から結末が分かれる。
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 誰が動くか | 9条:厚生労働大臣(公共職業安定所長)が確認する | 7条:事業主が届出をする 8条:被保険者又は被保険者であった者が請求する |
| 法的性質 | 行政処分(不服なら69条の審査請求) | 事業主の公法上の義務(違反は83条の罰則の射程) 本人の請求権(会社の同意不要) |
| 時間の制約 | 確認自体に期限なし。ただし確認日が14条2項の起算点になる | 資格取得・喪失の都度、規則所定の期限内に届出 請求はいつでも可能。遅れるほど算入期間が削れる |
| 事前手続 | 9条2項により聴聞・弁明の機会なし(12条・14条は適用) | 該当なし 該当なし |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も投保単位(事業主)の申報を軸とするが、労保局が職権で資格を認定し、未申報期間について事業主に賠償責任を負わせる構成をとる点で、本人の確認請求権を正面から定める日本の8条・9条とは救済ルートが異なる
韓国も本人による確認請求と職権確認の二本立てで、日本法と最も近い構造。遡及の期間制限を置く点も共通するが、制限年数と例外要件は別に確認が必要
中国は用人単位の社会保険登記義務と徴収機関の強制徴収権を中心に構成され、労働者個人の確認請求という独立の行政処分類型は明示されていない
ドイツは事業主の届出義務を基礎としつつ、違法な行政行為の職権取消(SGB X § 44)により過去の被保険者関係を是正する。是正の入口が本人請求ではなく行政行為の見直しである点が日本と異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 五年勤めた会社を辞めて離職票を受け取ったら、被保険者期間が三年分しかない。残り二年はどこへ消えた? 会社が届出を怠っていた場合、9条の確認を請求すれば遡って資格が認められる。ただし算入されるのは原則として確認の日の二年前までで、動くのが遅れた分だけ期間が削れていく。しかも基本手当の受給期間は離職日の翌日から原則一年(20条)、取り戻した被保険者期間ごと期限切れで無駄になる。
- 従業員から確認請求が入ったとハローワークから連絡が来た。7条の届出漏れが確定すれば、遡って保険料を徴収されるうえ、83条の罰則の射程にも入る。出していない届出ほど、後から重く効いてくる。
- 週20時間ぎりぎりのシフトで働くパート勤務。会社は「うちは雇用保険の対象外」と言い張り、届出を出さない。だが対象かどうかを決めるのは会社ではなく法6条の要件であり(2028年10月には週10時間へ引下げが予定されている)、9条の確認請求はその判断を役所の土俵へ引きずり出す装置である。会社の同意も協力も要らない。
取るべき行動
被害を受けた側:1. 給与明細、タイムカード、雇用契約書、シフト表を確保する。特に給与明細の雇用保険料控除欄は二年の壁を越える証拠になる2. 事業所を管轄する公共職業安定所へ8条の確認請求を書面で提出、会社の同意も協力も不要3. 確認されなければ理由の提示を求め、処分を知った日の翌日から三か月以内に雇用保険審査官へ審査請求(69条) 4. 取消訴訟は審査請求の決定を経た後でなければ提起できない(71条)
訴えられた側:1. 指摘された期間の実労働時間と雇用見込みを客観資料で洗い直し、週20時間以上かつ31日以上の雇用見込みという要件(6条)に当たるか検証2. 該当するなら自主的に遡及届出、労働保険料は二年分遡って徴収されうる(労働保険徴収法41条)ほか追徴金の対象にもなる3. 届出を怠った場合は83条の罰則の射程に入る4. 判断そのものを争うなら、事業主も不服のある者として69条の審査請求を検討できる
時効(請求できる期限):確認の請求自体に期限はなく、被保険者又は被保険者であった者はいつでも請求できる(8条)。ただし被保険者期間に算入されるのは確認があった日の二年前の日以後が原則(14条2項1号、賃金から保険料が控除されていたことが明らかな時期以後は例外的に遡及可)。確認処分への審査請求は処分があったことを知った日の翌日から起算して三か月以内(69条2項)。基本手当の受給期間は離職日の翌日から原則一年(20条)
学説
通説:被保険者資格は法定の要件を満たすことにより当然に発生し、9条の確認は既に生じている法律関係を公に認定する確認的行政行為であって、資格を創設する形成的行為ではないと解されている。届出の欠缺は資格の存否そのものを左右しない。
通説:9条2項が行政手続法第三章を原則適用除外としたのは、大量反復的な確認事務の迅速処理の要請による。事前手続を削る代償として処分基準(12条)と理由の提示(14条)を残し、防御の重心を事後の審査請求(69条)に移す設計と理解される。
改正沿革 AI による整理
- 平成5年(1993年)行政手続法整備法 行政手続法の制定に伴う関係法律の整備により、第2項を追加。確認処分について行政手続法第三章の適用を原則除外し、処分基準(12条)と理由の提示(14条)のみを適用対象として残した
- 平成11年(1999年)中央省庁等改革関係法施行法(2001年1月6日施行) 省庁再編に伴い、確認の主体が「労働大臣」から「厚生労働大臣」へ改められた。実務上の処理はいずれの時期も権限委任を受けた公共職業安定所長が担っている
改正の年表
- 1.昭和49年(1974年) 新設:雇用保険法の制定に伴い、失業保険法から引き継ぐ形で被保険者資格の確認に関する規定が置かれた
- 2.平成5年(1993年) 改正:行政手続法の施行に伴う関係法律の整備により第2項が追加され、確認について行政手続法第三章の適用を原則除外しつつ、12条(処分基準)と14条(理由の提示)を除外対象から外した
- 3.平成11年(1999年) 改正:中央省庁等改革関係法の施行に伴い、確認の主体が「労働大臣」から「厚生労働大臣」に改められた
- 雇用保険法 第7条事業主の届出義務、確認の主要な端緒
- 雇用保険法 第8条被保険者本人による確認の請求権
- 雇用保険法 第14条確認日の二年前を限界とする被保険者期間の算入制限
- 雇用保険法 第69条確認処分に対する審査請求と再審査請求
- 雇用保険法 第71条審査請求前置、取消訴訟提起の要件
- 行政手続法 第13条聴聞・弁明の機会、本条2項で適用除外
- 行政手続法 第14条理由の提示、除外されず適用が残る
- 労働保険の保険料の徴収等に関する法律 第41条保険料徴収権の二年消滅時効
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