要点雇用保険法 9 条は、厚生労働大臣が届出・請求・職権により被保険者資格の得喪を確認すると定める。確認は行政処分だが、行政手続法第三章は 12 条・14 条を除き適用されない。
Q · 会社が雇用保険の手続をしていなかったら、後から被保険者だったと認めてもらえるの?
認めてもらえる。本人が確認を請求できる
雇用保険法 8 条により被保険者又は被保険者であった者は資格の確認を請求でき、9 条により厚生労働大臣(実務では公共職業安定所長)が確認します。会社の同意は不要です。ただし被保険者期間に算入されるのは原則として確認があった日の 2 年前以後(14 条 2 項 1 号)で、賃金から雇用保険料が控除されていたことが明らかな時期以後はそれより前も算入されます。確認処分に不服なら 69 条の審査請求ができます。
ハローワークから届く一枚の通知、あれは単なる事務連絡ではなく法律上の行政処分である。雇用保険法9条は、労働者が被保険者になったこと、あるいは被保険者でなくなったことを、厚生労働大臣(実務では権限委任を受けた公共職業安定所長)が「確認」すると定める。この確認があって初めて、失業給付も育児休業給付も高年齢雇用継続給付も動き出す。会社が届け出ていなくても、あなた自身が8条で確認を請求できるし、役所が職権で確認することもある。曲者は2項だ。行政手続法第3章、つまり不利益処分の手続規定は原則として適用されない。聴聞も弁明の機会(あなたの言い分を先に聞く場)もないまま、資格は否定されうる。ただし12条(処分基準)と14条(理由の提示)だけは除外リストから外され、生き残っている。「被保険者ではない」と判断されたなら、その理由を書面で示させることができる。反撃はそこから始まる。
雇用保険法 9 条は被保険者資格の確認について定める規定であり、厚生労働大臣が事業主の届出、被保険者等の請求又は職権により、労働者が被保険者となったこと又は被保険者でなくなったことを確認する旨を規定する。2 項は当該確認について行政手続法第三章の規定を 12 条及び 14 条を除き適用しないと定める。
労働者が被保険者になったか、被保険者でなくなったかを役所が公に認める行政処分です。雇用保険法 9 条が根拠で、届出・本人の請求・職権の 3 つの端緒があります。
被保険者期間に算入されるのは原則として確認があった日の 2 年前以後です(14 条 2 項 1 号)。給与から雇用保険料が控除されていたことが明らかな時期以後は、それより前も算入されます。
不要です。8 条は被保険者又は被保険者であった者本人に請求権を認めており、会社の協力がなくても公共職業安定所へ単独で請求できます。
働いていた事業所を管轄する公共職業安定所(ハローワーク)です。厚生労働大臣の権限は施行規則により公共職業安定所長へ委任されています。
できます。9 条の確認は行政処分なので、雇用保険審査官へ審査請求できます(69 条)。期限は処分を知った日の翌日から 3 か月以内です。
ありません。9 条 2 項が行政手続法第三章の適用を外しているため、聴聞や弁明の機会は与えられません。ただし処分基準(12 条)と理由の提示(14 条)は残っています。
確認請求自体に期限はなく、被保険者であった者はいつでも請求できます。ただし遅れるほど算入される被保険者期間が削れ、受給期間(20 条)も進行します。
遡って労働保険料を徴収され追徴金の対象にもなり得ます。7 条の届出義務違反は 83 条の罰則の射程にも入ります。
遡れる。8条により本人が確認を請求でき、9条で公共職業安定所長が確認する。会社の同意は不要である。ただし被保険者期間に算入されるのは原則として確認の日の二年前まで(14条2項1号)。業界裏話ヒント:給与明細に雇用保険料の控除記載があれば、二年より前の期間も算入される。窓口で「二年までです」と言われても、明細を出せば結論が変わる。この例外を最初から説明してくれる担当者は多くない。
終わりではない。9条の確認は行政処分なので、不服なら雇用保険審査官へ審査請求できる(69条)。期限は処分を知った日の翌日から三か月。裁判はこの審査請求の決定を経てからでないと起こせない(71条)。業界裏話ヒント:9条2項は行政手続法14条を適用除外から外しているため、理由の提示は義務として残る。書面の理由を先に取ってから審査請求を書くと、争点が一つに絞れて勝負が早い。
違法ではない。9条2項が行政手続法第三章(不利益処分)の適用を外しているため、聴聞や弁明の機会(同法13条)は与えられない。年間膨大な件数が流れる確認事務の性質による割り切りである。業界裏話ヒント:外されていないのは12条(処分基準)と14条(理由の提示)の二つだけ。事前手続がない分、防御線は理由提示と審査請求に移っている。この設計を知っていれば、争う入口を間違えない。
この条文に関連づけられた条文はまだありません。
ログインすると、他の読者と一緒にこの条文へメモを残せます。
ログインして共同ノートを始める以下は各文が単独で意味の通る客観的事実です。引用は e-Gov法令検索を基準としてください。