雇用保険法 第25条(広域延長給付)
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- 厚生労働大臣は、その地域における雇用に関する状況等から判断して、その地域内に居住する求職者がその地域において職業に就くことが困難であると認める地域について、求職者が他の地域において職業に就くことを促進するための計画を作成し、関係都道府県労働局長及び公共職業安定所長に、当該計画に基づく広範囲の地域にわたる職業紹介活動(以下この条において「広域職業紹介活動」という。)を行わせた場合において、当該広域職業紹介活動に係る地域について、政令で定める基準に照らして必要があると認めるときは、その指定する期間内に限り、公共職業安定所長が当該地域に係る当該広域職業紹介活動により職業のあつせんを受けることが適当であると認定する受給資格者について、第四項の規定による期間内の失業している日について、所定給付日数を超えて基本手当を支給する措置を決定することができる。この場合において、所定給付日数を超えて基本手当を支給する日数は、政令で定める日数を限度とするものとする。
- 2.前項の措置に基づく基本手当の支給(以下「広域延長給付」という。)を受けることができる者が厚生労働大臣の指定する地域に住所又は居所を変更した場合には、引き続き当該措置に基づき基本手当を支給することができる。
- 3.公共職業安定所長は、受給資格者が広域職業紹介活動により職業のあつせんを受けることが適当であるかどうかを認定するときは、厚生労働大臣の定める基準によらなければならない。
- 4.広域延長給付を受ける受給資格者の受給期間は、第二十条第一項及び第二項の規定にかかわらず、これらの規定による期間に第一項後段に規定する政令で定める日数を加えた期間とする。
この条文の基本情報
広域延長給付とは何ですか?
定義広域延長給付とは、雇用保険法第25条に定められた規定で、「厚生労働大臣は、その地域における雇用に関する状況等から判断して、その地域内に居住する求職者がその地域において職業に就くことが困難であると認める地域について、求職…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 雇用保険法第25条(広域延長給付)は、日本の雇用保険法に含まれる条文です。
- 雇用保険法第25条の条文原文は「厚生労働大臣は、その地域における雇用に関する状況等から判断して、その地域内に居住する求職者がその地域において職業に就くことが困難であると認める地域について、求職…」で始まります。
- 雇用保険法第25条は第一款 基本手当に置かれています。
- 雇用保険法の公布日は昭和49年12月28日です。
- 雇用保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 雇用保険法第25条の前の条は雇用保険法第24条の2です。
- 雇用保険法第25条の次の条は雇用保険法第26条です。
- 雇用保険法第25条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
雇用保険法(昭和四十九年法律第百十六号)第25条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/349AC0000000116 - 本サイト収録
雇用保険法(昭和四十九年法律第百十六号)第25条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/349AC0000000116/25
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点雇用保険法25条は広域延長給付を定める。厚生労働大臣が広域職業紹介活動を行わせた地域で、公共職業安定所長の認定を受けた受給資格者は、政令で定める日数を限度に所定給付日数を超えて基本手当を受けられる。
Q · 失業手当の日数って、上限を超えて延ばせることはあるんですか?
地域指定を受ければ所定給付日数を超えて支給されます
雇用保険法25条の広域延長給付です。厚生労働大臣が、その地域内では職業に就くことが困難と判断した地域について広域職業紹介活動を行わせ、公共職業安定所長が「広域職業紹介活動によるあっせんを受けることが適当」と認定した受給資格者は、所定給付日数を超えて基本手当を受けられます。上限は政令で定める日数です。さらに同条4項により、20条の受給期間にも同じ日数が加算されるため、延びた日数を使い切れる設計になっています。本人の申請で起動する制度ではありません。
解説
失業手当の日数は年齢と被保険者期間と離職理由の表で決まる、そこで話は終わりだと思われている。だが雇用保険法25条は、その表の外側にもう一段の器を用意している。厚生労働大臣が「この地域では地元で仕事に就くのは困難だ」と判断し、他地域の求人へつなぐ広域職業紹介活動を動かしたとき、その地域の受給資格者は所定給付日数を超えて基本手当を受けられる。上限は政令で定める日数(90日)だ。しかもこの条文は日数だけを足すのではない。4項が受給期間そのもの、つまり離職の翌日から原則1年という別の時計を、同じ日数分だけ後ろにずらす。日数だけ延ばして期間を延ばさなければ、増えた分は使い切れずに消える。その穴を4項が塞いでいる。ただし起動スイッチはあなたの手元にない。大臣の措置決定と、公共職業安定所長による「広域紹介を受けるのが適当だ」という認定、この二つが揃って初めてあなたに届く。
法的な位置づけ
雇用保険法25条にいう広域延長給付とは、厚生労働大臣が地域の雇用状況から当該地域内での就職が困難と認め、広域職業紹介活動を行わせた場合において、公共職業安定所長が当該活動によるあっせんを受けることが適当と認定した受給資格者について、政令で定める日数を限度に所定給付日数を超えて基本手当を支給する措置をいう。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.居住地域が広域職業紹介活動の対象か確認する 管轄のハローワークで、自分の住む地域が25条1項の措置の対象地域か、指定期間はいつまでかを明示的に質問する。地域指定が前提であり、これが空振りなら以降の手順は動かない
- 2.広域職業紹介活動によるあっせんを実際に受ける 他地域の求人紹介を受け、相談・応募の履歴を職業相談記録に残す。25条3項の認定は公共職業安定所長が厚生労働大臣の定める基準により行うため、あっせんを受けた実績が実務上の入口になる
- 3.所定給付日数と受給期間の満了日を同時に照合する 残りの所定給付日数(法22条)だけでなく、受給期間(法20条)の満了日も受給資格者証で確認する。25条4項の加算が反映されているかを窓口で照合し、認定日の日程を組み直す
- 4.紹介を断る必要があるなら、断る前に理由を記録に残す 通院、介護、住居確保が困難などの事情で遠方の紹介に応じられない場合、断る前に理由を職業相談記録または書面に記載してもらう。法32条の給付制限の判断が出た後に覆すより、事前の一行のほうが軽い
- 5.指定地域内への転居なら2項の継続を確認する 仕事のある地域へ移る場合、転居先が厚生労働大臣の指定する地域かを事前に確認する。25条2項に該当すれば引き続き支給を受けられる。あわせて移転費・求職活動支援費の対象になるかも同時に相談する
よくある質問 AI による整理
Q1広域延長給付とは何ですか?
雇用保険法25条に基づき、地域内での就職が困難と厚生労働大臣が認めた地域について、公共職業安定所長の認定を受けた受給資格者に、所定給付日数を超えて基本手当を支給する措置です。
Q2広域延長給付は何日延びますか?
25条1項後段により政令で定める日数が限度です。具体的な日数は政令の定めによるため、最新の政令および管轄のハローワークでご確認ください。
Q3広域延長給付は自分で申請できますか?
申請で勝ち取る制度ではありません。厚生労働大臣の措置決定と、公共職業安定所長による「広域職業紹介活動によるあっせんを受けることが適当」との認定によって対象が決まります。
Q4広域延長給付の認定基準は誰が決めますか?
25条3項により、公共職業安定所長は厚生労働大臣の定める基準によって認定しなければなりません。安定所ごとの裁量で基準を作ることはできません。
Q5引っ越すと広域延長給付は打ち切られますか?
25条2項により、厚生労働大臣の指定する地域に住所または居所を変更した場合は、引き続き当該措置に基づく基本手当を受けられます。移動を妨げない設計です。
Q6広域延長給付で受給期間も延びますか?
延びます。25条4項は、20条1項・2項の受給期間に、1項後段の政令で定める日数を加えた期間とする旨を定めています。日数と期間が同時に延びます。
Q7広域職業紹介活動とは何ですか?
25条1項が定義する、広範囲の地域にわたる職業紹介活動です。厚生労働大臣が作成した計画に基づき、都道府県労働局長および公共職業安定所長が実施します。
Q8他県の求人を紹介されたら断れますか?
断ること自体は可能ですが、正当な理由なく公共職業安定所の紹介を拒むと給付制限の対象になり得ます(法32条)。断る前に理由を相談記録に残すことが実務上重要です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1広域延長給付って、自分で申し込めるんですか?
申し込む制度ではない。25条1項は、厚生労働大臣が措置を決定し、公共職業安定所長が「広域職業紹介活動により職業のあっせんを受けることが適当」と認定した受給資格者を対象とする。認定は大臣が定める基準による(3項)。実務のポイント:認定の実質的な入口は窓口の職業相談記録である。他地域の求人紹介に応じた履歴があるかどうかが、実務上の分かれ目になる
Q2結局、何日延びるんですか?
政令で定める日数が限度で、現行は90日(25条1項後段)。さらに4項により受給期間(法20条)にも同じ日数が加算される。訓練延長給付や全国延長給付と重なる場合の順序は法28条が定める。実務のポイント:日数の上乗せだけを見て受給期間の加算を見落とすと、認定日の組み方を誤って上乗せ分を使い切れない(最新の政令の内容をご確認ください)
Q3紹介された遠くの仕事を断ったら、どうなりますか?
原則として拒んだ日から1か月間、基本手当が支給されない(法32条)。ただし正当な理由がある場合は制限されない。通院、介護、住居の変更が困難といった事情は主張材料になる。実務のポイント:断る場面の口頭のやり取りは後に残らない。理由を先に相談記録や書面に載せてから断る、この順序が逆だと後から立証できない
Q4引っ越したら給付は止まりますか?
25条2項により、厚生労働大臣の指定する地域に住所又は居所を変更した場合は、引き続き支給を受けられる。加えて就職に伴う引っ越しには移転費(法57条)、遠方の面接には求職活動支援費(法58条)という別枠の給付がある。実務のポイント:これらは事前に安定所の紹介を経ていることが要件で、自分で見つけた求人の後出し申請は通らない
間違えやすい点 AI による整理
- 延長給付とは日数が増えることだ、というところまでは知られている。深刻なのはその先で、受給期間という別の時計が同時に延びなければ増えた日数は宙に浮く。25条4項は20条の受給期間に政令の日数を加算する。この二段構えを知らないまま認定日の設計を誤り、自分で権利を捨てる人がいる
- 「どうすれば広域延長給付を申請できますか」という問いの立て方が、そもそも外れている。本人が申請して勝ち取る制度ではなく、厚生労働大臣の措置決定と公共職業安定所長の認定で降りてくる。あなたが動かせるのは申請書ではなく、広域紹介に応じた記録と、窓口での相談の中身のほうだ
- 指定地域から引っ越したら打ち切りだと思われがちだが、25条2項は逆を書いている。厚生労働大臣の指定する地域へ住所又は居所を変更しても支給は続く。人を土地に縛る制度ではなく、仕事のある場所へ動くことを後押しする制度として設計されている
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 発動の単位 | 25条 広域延長給付:地域単位(厚生労働大臣が地域を指定) | 24条 訓練延長給付:個人単位(公共職業訓練等の受講) 27条 全国延長給付:全国単位(全国的な失業状況の悪化) |
| 起動する主体 | 厚生労働大臣の措置決定+公共職業安定所長の認定(本人申請ではない) | 公共職業安定所長の受講指示が起点 厚生労働大臣の措置決定 |
| 延長日数の決まり方 | 政令で定める日数を限度(25条1項後段) | 訓練の受講期間に連動 政令で定める日数を限度 |
| 受給期間への影響 | 25条4項により20条の受給期間に同日数を加算 | 訓練延長給付についても受給期間の調整規定がある 全国延長給付についても受給期間の調整規定がある |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も中央主管機関が失業率等の指標に基づき失業給付の延長を公告する仕組みを持つ。個人申請ではなく行政の判断で起動する点が日本の25条と共通するが、台湾は地域指定ではなく全国的な指標連動が基本である
韓国は訓練延長給与・個別延長給与・特別延長給与の三類型を置く。特別延長給与は失業の急増時に雇用労働部長官が決定する点で、日本の全国延長給付(法27条)に近い
ドイツは失業給付の期間を年齢と保険加入期間で法定し、地域単位の裁量的延長は原則置かない。地域の雇用対策は給付延長ではなく積極的労働市場政策側で処理する設計
米国の EB は州の失業率が一定の閾値(トリガー)を超えると自動的に発動する。行政裁量ではなく数値トリガー方式である点が、大臣の判断で起動する日本の25条との構造的な違い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 地元の主力工場が閉鎖され、同じ職種の求人が県内から消えたとしたら、あなたの給付日数はどうなる? 個人の努力不足ではなく地域の求人不足として国が動く回路が、25条1項に用意されている。動くかどうかは大臣が政令の基準に照らして決める
- ハローワークの職員側から見ると、広域職業紹介は断られる前提の業務だ。片道二時間の求人を勧めて嫌な顔をされる。それでも指定期間内に紹介と認定を積み上げないと、その地域の受給者に延長給付が一日も届かない。窓口の熱心さの裏に、この条文が立っている
- 隣県の求人票を渡された。断った。翌月、給付が止まった。
- 所定給付日数の残りがあと18日。措置は大臣が指定する期間内にしか動かず、認定には広域紹介を受けた実績が要る。今週のうちに紹介面談を入れられるかどうかで、上乗せの90日が手元に残るか消えるかが分かれる
- 地方に住む親から「失業手当がもうすぐ切れる」と電話が来た。あなたが聞くべきは残り日数ではなく、その地域が広域職業紹介活動の対象になっているか、窓口で他地域の求人を勧められたことがあるか、この二点だ
取るべき行動
被害を受けた側:1. 住んでいる地域が広域職業紹介活動の対象か、措置の指定期間はいつまでか、窓口で明示的に確認する2. 他地域の求人紹介を受けた事実を相談記録に残す。認定(25条3項、大臣の定める基準による)の実質的な入口はここ3. 通えない、動けない事情があるなら、断る前に理由を記録に載せる4. 残日数だけでなく受給期間(法20条)の満了日も同時に確認、4項の加算が効いているかを台帳で照合する
訴えられた側:1. 紹介拒否で1か月の給付制限を受けた場合、正当な理由(通院、介護、住居の確保が困難など)を裏付ける資料を揃えて争う(法32条) 2. 認定されなかった、支給が取り消された場合は雇用保険審査官への審査請求を検討3. 不正受給を疑われたら自己判断で放置しない。返還に加え、受給額の2倍以下の納付を命じられることがある(法10条の4) 4. どの局面でも、窓口でのやり取りは日付と担当者名つきで自分の側にも記録する
時効(請求できる期限):措置は厚生労働大臣が指定する期間内に限られる(25条1項)。受給期間は離職の翌日から原則1年(法20条)に、25条4項により政令で定める日数(90日)が加算される。支給決定や給付制限に不服がある場合の審査請求は、処分があったことを知った日の翌日から3か月以内に雇用保険審査官へ(法69条、最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成13年(2001年)中央省庁等改革 労働省と厚生省の統合に伴い、措置決定権者の表記が「労働大臣」から「厚生労働大臣」へ、関係機関の名称も「都道府県労働局長」へと改められた。権限の実質は変わっていない
- 雇用保険法 第20条受給期間、4項が日数を加算する対象
- 雇用保険法 第22条所定給付日数、上乗せの基準となる本体
- 雇用保険法 第24条訓練延長給付、別類型の延長給付
- 雇用保険法 第24条の2個別延長給付、個人事情による延長類型
- 雇用保険法 第27条全国延長給付、全国規模での延長類型
- 雇用保険法 第28条延長給付相互の支給順序
- 雇用保険法 第32条紹介拒否による給付制限、認定の裏面
- 職業安定法 第17条広域職業紹介活動の一般的根拠
- 激甚災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律 第25条災害時の求職者給付の特例
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