要点雇用保険法 29 条は、延長給付の受給中に正当な理由なくハローワークの紹介や訓練を拒むと、その拒んだ日以後は基本手当を支給しないと定める。通常の一か月の給付制限とは異なり期間の定めがない。
Q · 延長給付をもらっている間にハローワークの紹介を断ったら、何日止まるの?
一か月ではなく、その受給資格の残り全部が止まる
雇用保険法 29 条 1 項は、延長給付(訓練延長給付の 24 条 2 項分、個別延長給付、広域延長給付、全国延長給付)を受給中に正当な理由なく紹介・訓練・職業指導を拒んだ場合、「その拒んだ日以後基本手当を支給しない」と定めます。通常の受給資格者に対する原則一か月の給付制限(同法 32 条)と異なり期間の定めがなく、復活するのは新たな受給資格を取得したときだけです。正当な理由の認定は、厚生労働大臣の定める基準に従い公共職業安定所長が行います(同条 2 項)。
ハローワークで紹介された仕事を断ったとする。通常ならペナルティは一か月の支給停止で済む。ところが訓練延長給付、個別延長給付、広域延長給付、全国延長給付、この四つのいずれかを受けている最中だと話がまるで変わる。29条は「その拒んだ日以後基本手当を支給しない」と書く。期間の定めがない。残り日数が何日あろうと、その受給資格ではもう一円も出ない。復活するのは新たな受給資格を取得したとき、つまり再就職して被保険者期間を積み直したときだけである。延長給付は所定給付日数を使い切ってなお職が見つからない人への上乗せであり、法はその代償として「紹介を選り好みしない」ことを条件にした。ただし2項がある。正当な理由の有無を判断するのは公共職業安定所長であり、しかも厚生労働大臣の定める基準に従う判断である。断る前にその線引きを窓口で確認し、記録に残せるかどうかが、残り日数の生死を分ける。
雇用保険法 29 条は、延長給付受給中の給付制限を定める規定である。訓練延長給付(24 条 2 項分)、個別延長給付、広域延長給付または全国延長給付の受給資格者が、正当な理由なく職業紹介、公共職業訓練等の受講または職業指導を拒んだ場合、拒んだ日以後の基本手当を支給しない。正当な理由の認定は公共職業安定所長が厚生労働大臣の定める基準に従って行う。
延長給付を受給中の人が正当な理由なく紹介・訓練・職業指導を拒んだとき、拒んだ日以後の基本手当を打ち切る規定です。新たな受給資格の取得以外に復活の道はありません。
月数の概念がありません。通常の受給資格者は 32 条で原則一か月ですが、29 条は「拒んだ日以後支給しない」と定めるだけで、期間の定めも短縮も存在しません。
公共職業安定所長が、厚生労働大臣の定める基準に従って認定します(29 条 2 項)。所長の裁量ではなく統一基準に従う判断であり、基準の該当箇所の説明を窓口で求められます。
訓練延長給付のうち 24 条 2 項の規定による支給分、個別延長給付、広域延長給付、全国延長給付の四つです。訓練期間中の 24 条 1 項分は 29 条の射程外です。
無断欠席が積み重なると「指示した公共職業訓練等を受けることを拒んだ」と評価されうる領域です。事前連絡の有無と記録が、正当な理由側の証拠になります。
雇用保険審査官への審査請求から入ります(雇用保険法 69 条)。処分があったことを知った日の翌日から原則 3 か月以内で、この段階を飛ばして訴訟に行く道は原則ありません。
同一の受給資格では復活しません。29 条 1 項ただし書は「新たに受給資格を取得したとき」だけを例外とし、再就職して被保険者期間を積み直す必要があります。
通勤が著しく困難といった事情は考慮の対象になりえますが、個別判断です。断言する前に該当性を窓口で確認し、理由を書面で提出して記録に残すのが安全です。
29条1項は期間を書かず「その拒んだ日以後基本手当を支給しない」と定める。通常の受給資格者への給付制限が原則一か月である32条とは構造が違い、復活は新たな受給資格の取得のみ(29条1項ただし書)。業界裏話ヒント:延長給付が決まった面談で、この違いを口頭で丁寧に説明されるとは限らない。決定通知を受け取った時点で「断った場合どうなるか」を自分から聞いておくと、以後の紹介の受け方が変わる
判断するのは公共職業安定所長で、厚生労働大臣の定める基準に従って行われる(29条2項)。賃金が同種の業務の一般水準に比べ著しく低い、通勤が著しく困難といった事情は考慮の対象になりうるが、あくまで個別判断である。業界裏話ヒント:この基準はハローワークの業務取扱要領として運用されており、窓口で該当箇所の説明を求めることができる。口頭で「無理です」と言い切る前に、理由を書面で出した方が記録として残る
効かない。29条1項の括弧書は対象を24条2項の規定による基本手当の支給に限っており、訓練を受け終わった後の延長分が射程である。訓練期間中の延長(24条1項)は29条の射程外で、一般の給付制限の枠組みで判断される。業界裏話ヒント:自分が今受けているのが24条1項分か2項分かで、断ったときの結末が変わる。支給決定の通知や受給資格者証の記載で、どの延長給付なのかを先に特定しておく
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