要点雇用保険法 36 条は、公共職業安定所長が指示した職業訓練を受ける期間に技能習得手当を、親族と別居して寄宿する期間に寄宿手当を支給すると定める。給付制限期間中は支給されない。
Q · 職業訓練を受けると、失業手当のほかに何がもらえるんですか?
訓練期間は受講手当・通所手当・寄宿手当が基本手当に上乗せされます
雇用保険法 36 条 1 項により、公共職業安定所長の指示した公共職業訓練等を受ける期間について技能習得手当(受講手当・通所手当)が支給されます。さらに、その訓練のため生計を維持する同居の親族と別居して寄宿する場合は、寄宿する期間について寄宿手当が支給されます(2 項)。いずれも基本手当への上乗せ給付です。ただし 32 条の訓練拒否等または 33 条 1 項の離職理由による給付制限で基本手当が支給されない期間は、これらの手当も一切支給されません(3 項)。支給要件と額は厚生労働省令で定められます(4 項)。
ハローワークで職業訓練のパンフレットを渡された人の多くは、授業料が無料になる制度だと理解して帰る。それは半分しか合っていない。36条が定める技能習得手当(受講手当と通所手当)と寄宿手当は、訓練を受けている期間、基本手当に上乗せされる現金給付である。だが本当の破壊力は3項の裏側にある。33条1項ただし書により、自己都合退職の給付制限期間中でも、公共職業安定所長の指示した訓練を受け始めればその日から基本手当が動き出す。訓練は、止まっていた給付の栓を抜く鍵でもある。ただし条件が一つ。実務では窓口の扱いが受講指示か受講推薦かで、技能習得手当が出るか出ないかが分かれる。あなたが窓口で確認すべきはコース名ではなく、その一語だ。
雇用保険法 36 条は、求職者給付のうち技能習得手当および寄宿手当の支給事由を定める規定である。技能習得手当は公共職業安定所長の指示した公共職業訓練等を受ける期間について、寄宿手当はその訓練のため生計を維持されている同居の親族と別居して寄宿する期間について支給される。いずれも基本手当への上乗せ給付であり、給付制限により基本手当が支給されない期間には支給されない。
受給資格者が公共職業安定所長の指示した公共職業訓練等を受ける期間について支給される、基本手当への上乗せ給付です(雇用保険法 36 条 1 項)。受講手当と通所手当から構成されます。
指示された訓練を受けるために、生計を維持されている同居の親族と別居して寄宿する期間について支給されます(36 条 2 項)。別居・寄宿が終われば支給も終わります。
止まりません。訓練期間中も基本手当は支給され、そこに技能習得手当が上乗せされます。むしろ 33 条 1 項ただし書により、給付制限中でも訓練開始日から基本手当が動き出します。
指示された訓練を受ける期間、所定給付日数を超えて基本手当を延長する制度です(雇用保険法 24 条)。訓練開始日に支給残日数が残っていることが前提になります。
なります。36 条 2 項の括弧書きが、婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者を同居の親族に含めています。生計維持と同居の事実が要件です。
32 条 1 項・2 項の訓練拒否等、または 33 条 1 項の離職理由による給付制限で基本手当が支給されない期間は、技能習得手当も寄宿手当も支給されません(36 条 3 項)。
36 条 5 項が準用する 34 条により技能習得手当・寄宿手当も支給停止となり、さらに 10 条の 4 で受給額の返還に加えて最大 2 倍額の納付を命じられうる扱いです。
雇用保険審査官への審査請求ができます。期間は処分があったことを知った日の翌日から 3 か月以内(同法 69 条)。給付を受ける権利自体の消滅時効は 2 年(同法 74 条)です。
基本手当に上乗せされるのは受講手当(訓練を受けた日について1日500円、上限40日分)と通所手当(交通費相当、月額に上限あり)、寄宿する場合の寄宿手当です。額は36条4項の委任で雇用保険法施行規則が定めており、改正で動きます(最新の改正状況をご確認ください)。業界裏話ヒント:受講手当は出席した日についてしか出ません。就職面接や体調不良で休んだ日は、基本手当は出るのに受講手当だけ落ちる。月末の受講証明書で初めて気付く人が多い
あります。33条1項ただし書により、公共職業安定所長の指示した訓練を受ける期間は給付制限が適用されず、訓練開始日から基本手当が出ます。なお2025年4月施行の改正で自己都合離職の給付制限は原則1か月に短縮されています(最新の改正状況をご確認ください)。業界裏話ヒント:効くのは訓練開始日からで、申込日でも選考合格日でもない。締切は開始日の1、2か月前なので、動き出す週が1週ずれるだけで開講が1期先送りになる
36条が要求しているのは「公共職業安定所長の指示した」公共職業訓練等です。実務上、受講の扱いには受講指示・受講推薦・支援指示の区分があり、受講推薦の場合は基本手当は受けられても技能習得手当や訓練延長給付の対象外とされる扱いが一般的です(この区分は法律ではなく行政運用で、取扱いに幅があります)。業界裏話ヒント:区分は残りの支給日数や訓練の必要性で決まるため、申込前に指示が出る条件を確認しておくと、同じコースでも手取りが数万円変わる
受講手当が出ないだけでは済みません。欠席が続いて受講の意思なしと判断されれば訓練の指示自体が取り消され、以後の基本手当や訓練延長給付も止まります。虚偽の受講証明で受給した場合は5項が準用する34条の給付制限に加え、10条の4により返還と最大2倍額の納付を命じられます。業界裏話ヒント:出席率のボーダーは訓練実施機関の運用で、8割を切ると面談が入るのが通例。事前に届け出た欠席と無断欠席では扱いが別になる
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