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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 8 分8 分8 分

雇用保険法 第37条の6(特例高年齢被保険者に対する失業等給付等の特例)

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  1. 前条第一項の規定により高年齢被保険者となつた者に対する第六十一条の四第一項、第六十一条の七第一項、第六十一条の八第一項、第六十一条の十第一項及び第六十一条の十二第一項の規定の適用については、これらの規定中「をした場合」とあるのは、「を全ての適用事業においてした場合」とする。
  2. 2.前項に定めるもののほか、前条第一項の規定により高年齢被保険者となつた者が、同項の規定による申出に係る適用事業のうちいずれか一の適用事業を離職した場合における第三十七条の四第一項及び第五十六条の三第三項第二号の規定の適用については、第三十七条の四第一項中「第十七条第四項第二号」とあるのは「第十七条第四項」と、「額とする」とあるのは「額とする。この場合における第十七条の規定の適用については、同条第一項中「賃金(」とあるのは、「賃金(離職した適用事業において支払われた賃金に限り、」とする」と、第五十六条の三第三項第二号ロ中「第十八条まで」とあるのは「第十八条まで(第十七条第四項第一号を除く。)」とする。

この条文の基本情報

特例高年齢被保険者に対する失業等給付等の特例とは何ですか?

定義特例高年齢被保険者に対する失業等給付等の特例とは、雇用保険法第37条の6に定められた規定で、「前条第一項の規定により高年齢被保険者となつた者に対する第六十一条の四第一項、第六十一条の七第一項、第六十一条の八第一項、第六十一条の十第一項及び第六十一条の十二…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 雇用保険法第37条の6(特例高年齢被保険者に対する失業等給付等の特例)は、日本の雇用保険法に含まれる条文です。
  2. 雇用保険法第37条の6の条文原文は「前条第一項の規定により高年齢被保険者となつた者に対する第六十一条の四第一項、第六十一条の七第一項、第六十一条の八第一項、第六十一条の十第一項及び第六十一条の十二…」で始まります。
  3. 雇用保険法第37条の6は第二節の二 高年齢被保険者の求職者給付に置かれています。
  4. 雇用保険法の公布日は昭和49年12月28日です。
  5. 雇用保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 雇用保険法第37条の6の前の条は雇用保険法第37条の5です。
  7. 雇用保険法第37条の6の次の条は雇用保険法第38条です。
  8. 雇用保険法第37条の6には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式雇用保険法(昭和四十九年法律第百十六号)第37条の6
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/349AC0000000116
  • 本サイト収録雇用保険法(昭和四十九年法律第百十六号)第37条の6(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/349AC0000000116/37_6

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点雇用保険法37条の6は、特例高年齢被保険者の給付を調整する規定。育児・介護の休業給付は全事業で休業した場合のみ支給され、1社離職時の高年齢求職者給付金は離職先の賃金のみで算定される。

Q · 2社掛け持ちで1社だけ辞めたら、雇用保険の給付はもらえるの?

もらえる。ただし額は辞めた会社の賃金だけで計算される

雇用保険法37条の6第2項により、37条の5の申出で特例高年齢被保険者となった人が2社のうち1社を離職した場合、もう1社で働き続けていても高年齢求職者給付金を請求できます。ただし賃金日額の算定は「離職した適用事業において支払われた賃金」に限られ、2社の合算額ではありません。また同条1項により、育児休業給付・介護休業給付は全ての適用事業で休業しなければ支給されず、片方だけの休業は減額ではなく不支給となります。

解説

「とあるのは」「とする」だけで埋め尽くされたこの条文は、法律書でも飛ばされる部類に入る。だがここには、65歳以上で2社を掛け持ちする人だけに開いた扉と、その扉に仕掛けられた落とし穴が同時に書かれている。65歳以上で、週5時間以上20時間未満の仕事を2つ持ち、合計が週20時間以上になる人は、本人がハローワークに申し出れば雇用保険に入れる(37条の5)。そして2社のうち1社を辞めれば、もう1社で働き続けていても高年齢求職者給付金を請求できる。ここまでが扉だ。落とし穴は2つ。第一に、給付額の計算に使う賃金は「離職した会社で支払われた賃金」だけに限られる。合算した収入ではない。第二に、育児休業給付や介護休業給付は「全ての適用事業において」休業しないと1円も出ない。片方だけ休んで介護に入った人が、給付ゼロを窓口で知らされる。この2行の読替を先に知っているかどうかで、あなたの手取りは十数万円単位で変わる。

法的な位置づけ

雇用保険法37条の6は、同法37条の5の申出により高年齢被保険者となった複数就業者に対する失業等給付の適用を調整する読替規定である。1項は育児・介護に関する休業給付について全ての適用事業における休業を要求し、2項はいずれか一の適用事業を離職した場合の高年齢求職者給付金の算定基礎を、離職した事業所で支払われた賃金に限定する。

よくある質問 AI による整理

Q1特例高年齢被保険者とは?

65歳以上で2つの事業所を掛け持ちし、本人がハローワークに申し出て雇用保険の被保険者となった人です(雇用保険法37条の5)。通常は1社ごとに週20時間以上が必要ですが、この特例は2社の合算で判定します。

Q2マルチジョブホルダー制度の加入条件は?

65歳以上であること、2つの事業所の週の所定労働時間が合計20時間以上、各事業所で5時間以上20時間未満、それぞれ31日以上の雇用見込みがあることです。加えて本人からの申出が必要になります。

Q3高年齢求職者給付金はいくらもらえる?

被保険者期間1年未満なら基本手当日額の30日分、1年以上なら50日分の一時金です。特例で加入した人が1社を離職した場合、算定の基礎は離職した会社の賃金に限られます(37条の6第2項)。

Q4特例の申出はどこにするの?

勤務先の会社ではなく、本人の住所地を管轄するハローワークです。会社は雇用の事実と賃金を証明する立場であり、制度を使えるかどうかを決める権限は持っていません。

Q53社以上掛け持ちしている場合は?

3つ以上の事業所で働いていても、申出の対象にできるのは2つの事業所です。どの2社を組み合わせるかは本人が選びます。組み合わせ次第で離職時の給付額も変わります。

Q665歳未満でも掛け持ちで加入できる?

できません。37条の5の特例は65歳以上に限られます。64歳以下は各事業所ごとに週20時間以上・31日以上の雇用見込みという原則要件を、単独で満たす必要があります。

Q7特例高年齢被保険者の保険料は誰が払う?

対象となる2社それぞれで、労働者本人と事業主が保険料を負担します。65歳以上の労働者に対する保険料免除は令和2年3月末で廃止されており、現在は徴収されます。

Q8会社側にはどんな義務が生じる?

申出に伴う雇用の事実・賃金の証明、保険料の事業主負担、離職時の離職証明書の作成です。要件を満たす申出について、事業主側に可否を決める裁量はありません。

この条文についての質問 AI による整理

Q12社のうち1社だけ辞めた場合、もう1社で働き続けていても失業の給付ってもらえるんですか?

受けられる。本条2項が、いずれか一の適用事業を離職した場合について37条の4(高年齢求職者給付金)の額の計算を読み替える形で、この場面を正面から想定している。ただし額は離職した会社の賃金のみで算定される。実務のポイント:一般の基本手当は完全な失業状態が前提なので、働きながら受給できるこの構造は例外中の例外。社会保険労務士でも高齢者分野を扱っていない人は把握していないことがある

Q2介護のために負担の重い方の会社だけ休みたいんですが、介護休業給付は出ますか?

出ない。本条1項が61条の4などについて「をした場合」を「を全ての適用事業においてした場合」と読み替えるため、片方だけの休業は支給要件を満たさない。減額ではなく不支給である。実務のポイント:逆に言えば、2社の休業を同じ時期に設定できれば支給対象になる。介護の相談を受けた窓口が休業日程の調整まで助言してくれることは稀なので、自分から両社に切り出す必要がある

Q3今から申し出れば、これまで働いてきた期間もさかのぼって計算してもらえますか?

さかのぼらない。特例高年齢被保険者の資格は申出(37条の5)を行った日に取得するもので、過去の勤務期間は被保険者期間に算入されない。給付には原則として離職前1年間に6か月の被保険者期間が要る。実務のポイント:退職の相談を受けた社会保険労務士が最初に確認するのが申出日である。辞めると決めてから駆け込む人と、半年前に申し出ていた人とで、同じ働き方でも受給の可否が真っ二つに分かれる

間違えやすい点 AI による整理

  • 「2社合計で週20時間以上働いているのだから、給付も合計した賃金で計算されるはずだ」と考えるのは自然だが、本条2項は17条を読み替えて、離職した事業所で支払われた賃金に限ると明示している。加入は合算、給付は分割。この非対称は制度設計上の意図であって、窓口のミスではない
  • 特例に入れることを知っている人でも、育児休業給付や介護休業給付が「全ての適用事業で休業した場合」に限られる深刻さまでは知らない。片方だけ休むと支給はゼロであり、減額ではない。介護は片方の勤務を続けながら始めるのが普通だから、この規定は最も自然な行動を最も不利に扱う
  • 「どちらの会社に相談すればいいか」という問いの立て方自体がずれている。特例の申出先は会社ではなく本人が行くハローワークであり、会社は雇用の事実を証明する立場にすぎない。会社が「うちはそういう制度をやっていない」と言っても、それは制度の可否を決める発言ではない
比較の観点この条文ほかの条文
規定の役割37条の6:特例で加入した複数就業者への給付規定の読替37条の5:申出により特例高年齢被保険者となる要件そのもの
37条の4・17条:高年齢求職者給付金と賃金日額の原則規定
賃金日額の算定基礎17条を読み替え、離職した適用事業で支払われた賃金に限定算定には触れず、加入の入口のみを規律
被保険者期間中に支払われた賃金全体で算定
休業給付の支給要件61条の4等を読み替え、全ての適用事業における休業を要求規定なし
当該事業における休業で足りる(原則)
効力の発生時点37条の5の資格取得を前提に、その後の給付場面で作動申出をした日に資格取得、過去に遡及しない
被保険者資格の取得時から通常どおり適用

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
就業保險法第5條・勞工保險條例第6條

台湾の就業保險は被保險人の年齢上限を65歳とし、複数就業を合算して加入させる特例を持たない。多雇主に受僱する者は各雇主ごとに加保する構造で、日本の37条の5・37条の6に相当する調整規定は置かれていない

韓国
고용보험법 제18조・제10조

韓国は2つ以上の事業に雇用される者について主たる事業所で被保険者資格を判定する方式を採り、労働時間を合算して加入させる仕組みではない。65歳以後に雇用された者は失業給付の適用から除外される

ドイツ
SGB III §§ 25, 28

ドイツでは Regelaltersgrenze に到達した者は失業保険において versicherungsfrei となるため、高齢複数就業者の加入特例という発想自体が生じにくい。就労は可能だが保険料と給付の対象からは外れる

アメリカ
Social Security Act Title III および各州の Unemployment Insurance 法

米国は base period 内に複数の雇用主から支払われた賃金を通算して給付を算定するため、日本の2項のような「離職した1社分に限る」限定は一般的でない。年齢を理由とする一律の加入制限も原則として存在しない

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • スーパーのレジで週12時間、朝の清掃で週10時間。67歳のあなたは「どっちも20時間未満だから雇用保険は無理」と10年間思い込んできた。合計22時間なら、申し出れば入れる。そして清掃の方を辞めたとき、レジを続けたまま高年齢求職者給付金を請求できる
  • 母親の介護が始まり、2社のうち負担の重い方だけ介護休業を取ることにした。給付の申請書を出したら、もう1社でも休業していないと支給されないと言われる。本条1項が「を全ての適用事業においてした場合」と読み替えているからだ。休業日程を先に揃えていれば防げた
  • パート2人を雇っている飲食店に、65歳の従業員から「特例の申出をするので雇用の証明を書いてほしい」と言われたら? 事業主として拒む理由はない。だが保険料の事業主負担が発生し、離職時には離職証明書の作成義務も生じる。制度を知らない店主ほど「そんな制度はない」と突っぱねてトラブルになる
  • 退職日まであと3週間。今から特例の申出をしても間に合わない。資格取得は申出をした日からで、遡及しない。しかも給付には原則として離職前1年に被保険者期間6か月が必要だ。辞める話が出てから動く人は、この扉の前で必ず締め出される

取るべき行動

被害を受けた側:1. 65歳以上、2社それぞれ週5時間以上20時間未満、合計週20時間以上、各社31日以上の雇用見込みという要件に自分が当てはまるか確認2. 当てはまるなら、辞める予定がない今のうちに住所地のハローワークへ申出。資格取得は申出日からで遡らない3. 両社に雇用の事実と賃金の証明を依頼4. 離職を検討する段階では、辞める側の会社の賃金だけで給付額が決まる(本条2項)ことを前提に、どちらを先に離職するか試算する

訴えられた側:1. 従業員から特例の申出に伴う証明を求められたら、拒否ではなく確認から入る。要件を満たす限り制度上の申出であり、事業主側に可否の裁量はない2. 保険料の事業主負担と、離職時の離職証明書作成が生じることを見込んで人件費を再計算3. 週の所定労働時間を5時間未満に切り下げて対象から外すような運用は、後日の紛争と行政指導の火種になるため避ける4. 育児介護の休業申出が来たら、他社での休業状況を本人に確認し、給付が出ない設計になっていないか助言する

時効(請求できる期限):高年齢求職者給付金の請求は、離職の日の翌日から起算して1年以内(37条の4関係)。一時金であるため、この1年を過ぎると請求権は消える。特例の申出自体に期限はないが資格取得は申出日からで遡及せず、給付には原則として離職の日以前1年間に被保険者期間6か月以上が必要(最新の改正状況をご確認ください)

改正沿革 AI による整理

  • 令和2年(2020年)公布、令和4年(2022年)1月1日施行 雇用保険法等の一部改正により、65歳以上の複数就業者を対象とする特例高年齢被保険者制度(いわゆるマルチジョブホルダー制度)が創設され、本条は同制度に伴う失業等給付の読替規定として新設された
  • その後の育児休業給付関係条文の追加に伴う整備 本条1項が列挙する第61条の各号は、育児休業給付関係の新設に伴い追加されてきた。列挙条文の範囲と施行時期は改正の反映状況によって異なるため、条文の現行版と施行日の確認を要する

改正の年表

  1. 1.令和2年(2020年)公布・令和4年(2022年)1月1日施行 新設:雇用保険法等の一部改正により、65歳以上の複数就業者を対象とする特例高年齢被保険者制度(マルチジョブホルダー制度)が創設され、本条は同制度に伴う失業等給付の読替規定として新設された
  2. 2.令和6年(2024年)以降 改正:本条1項が列挙する第61条の各号は、育児休業給付関係の給付新設に伴って追加されてきた。列挙される条文の範囲と各号の施行時期は改正の反映状況により異なるため、e-Gov 上の現行版と施行日の確認を要する

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雇用保険法の全文を見る所属する編章節を開く:第二節の二 高年齢被保険者の求職者給付

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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