雇用保険法 第38条(短期雇用特例被保険者)
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- 被保険者であつて、季節的に雇用されるもののうち次の各号のいずれにも該当しない者(第四十三条第一項に規定する日雇労働被保険者を除く。以下「短期雇用特例被保険者」という。)が失業した場合には、この節の定めるところにより、特例一時金を支給する。
- 一四箇月以内の期間を定めて雇用される者
- 二一週間の所定労働時間が二十時間以上であつて厚生労働大臣の定める時間数未満である者
- 2.被保険者が前項各号に掲げる者に該当するかどうかの確認は、厚生労働大臣が行う。
- 3.短期雇用特例被保険者に関しては、第二節(第十四条を除く。)、前節及び次節の規定は、適用しない。
この条文の基本情報
短期雇用特例被保険者とは何ですか?
定義短期雇用特例被保険者とは、雇用保険法第38条に定められた規定で、「被保険者であつて、季節的に雇用されるもののうち次の各号のいずれにも該当しない者(第四十三条第一項に規定する日雇労働被保険者を除く。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 雇用保険法第38条(短期雇用特例被保険者)は、日本の雇用保険法に含まれる条文です。
- 雇用保険法第38条の条文原文は「被保険者であつて、季節的に雇用されるもののうち次の各号のいずれにも該当しない者(第四十三条第一項に規定する日雇労働被保険者を除く。」で始まります。
- 雇用保険法第38条は第三節 短期雇用特例被保険者の求職者給付に置かれています。
- 雇用保険法の公布日は昭和49年12月28日です。
- 雇用保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 雇用保険法第38条の前の条は雇用保険法第37条の6です。
- 雇用保険法第38条の次の条は雇用保険法第39条です。
- 雇用保険法第38条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
雇用保険法(昭和四十九年法律第百十六号)第38条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/349AC0000000116 - 本サイト収録
雇用保険法(昭和四十九年法律第百十六号)第38条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/349AC0000000116/38
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点雇用保険法三十八条は、季節的に雇用される被保険者を短期雇用特例被保険者と定め、失業時に基本手当ではなく特例一時金を支給する。第三項により基本手当の規定は適用されない。
Q · 季節の仕事で契約が終わったら、失業保険は毎月もらえるんですか?
季節雇用の失業給付は一時金の一括払いで、基本手当は出ない
雇用保険法三十八条により、季節的に雇用される被保険者のうち一定の除外要件に当たらない者は「短期雇用特例被保険者」となり、失業時には基本手当ではなく特例一時金が支給されます。同条第三項は基本手当を定める第二節(第十四条を除く)の適用を全面的に排除するため、所定給付日数に応じて月々受け取る仕組みは使えません。除外されるのは、四箇月以内の期間を定めて雇用される者と、週の所定労働時間が二十時間以上で厚生労働大臣の定める時間数未満の者です。該当性の確認は本人でも事業主でもなく厚生労働大臣が行います。
解説
スキー場のリフト係、海の家、農繁期の収穫、酒蔵の杜氏。四箇月を超える期間を定めて雇われ、週の所定労働時間が三十時間以上あるなら、あなたは「短期雇用特例被保険者」である。ここで人生が分かれる。一般の被保険者なら失業後は基本手当が九十日、百二十日と月々振り込まれる。ところがあなたの給付は「特例一時金」、基本手当日額の三十日分(当分の間四十日分の暫定措置。最新の改正状況をご確認ください)を一回で受け取って終わりだ。第三項が冷酷なところで、基本手当を定める第二節はまるごと適用除外される。訓練延長給付も個別延長給付も、あなたには存在しない。しかも第二項が効いてくる。自分が短期雇用特例被保険者かどうかは、あなたでも窓口の担当者でもなく厚生労働大臣が確認する。事業主が出した資格取得届の区分が、そのまま給付の形を決めてしまう。
法的な位置づけ
雇用保険法第三十八条は、短期雇用特例被保険者に対する特例一時金の支給を定める規定である。季節的に雇用される被保険者のうち、四箇月以内の期間を定めて雇用される者および週の所定労働時間が厚生労働大臣の定める時間数未満の者を除いた者がこれに当たる。該当性の確認は厚生労働大臣が行い、基本手当を定める第二節の規定は第十四条を除き適用されない。
手順
- 1.契約書と離職票の二つの数字を照合する 雇用期間が四箇月を超えるか、週の所定労働時間が厚生労働大臣の定める時間数(告示による)以上かを確認する。離職票では離職理由欄より先に被保険者種類の区分欄を見る
- 2.区分と実態が食い違えば確認の請求を出す 印字された被保険者区分が実態と異なる場合、雇用保険法第八条の確認の請求を行う。給付の形そのものを動かせるのは受給前のこの段階のみで、受給後の訂正は遡及処理になる
- 3.住所地のハローワークで特例受給資格の決定を受ける 求職の申込みを行い、離職前一年間に被保険者期間が通算して六か月以上あることを確認したうえで特例受給資格の決定を受ける(雇用保険法第三十九条第一項)
- 4.一時金の請求書に署名する前に訓練受講を尋ねる 公共職業安定所長の指示した公共職業訓練等を受ける場合には、その期間について基本手当等の規定を適用する扱いがある。一時金を先に受け取ると調整され選択の幅が閉じるため、順序を逆にしない
- 5.六か月の期限内に失業の認定まで完了させる 離職の日の翌日から起算して六か月を経過する日までに失業の認定を受ける。求職申込み・受給資格決定・認定日をこの期間内に収める逆算スケジュールを最初に引く
よくある質問 AI による整理
Q1短期雇用特例被保険者とは?
季節的に雇用される被保険者のうち、四箇月以内の期間を定めて雇用される者と、週の所定労働時間が厚生労働大臣の定める時間数未満の者のいずれにも当たらない人を指します(雇用保険法三十八条一項)。
Q2特例一時金はいつまでに申請すればいい?
離職の日の翌日から六か月を経過する日までに失業の認定を受ける必要があります。基本手当の受給期間一年とは別建ての短い期限で、過ぎれば給付は消滅します。最新の改正状況の確認が必要です。
Q3短期雇用特例被保険者かどうかは誰が決める?
本人でもハローワークの窓口担当者でもなく、厚生労働大臣が確認します(同条第二項)。判断材料は事業主が提出する資格取得届と契約内容であり、本人の希望で選べる身分ではありません。
Q4離職票で短期雇用特例かどうか確認する方法は?
離職理由欄より先に被保険者種類の区分欄を見ます。実態が四箇月超・週三十時間以上の季節雇用なのに区分が違えば、受給前に雇用保険法第八条の確認の請求を出す余地があります。
Q5日雇労働被保険者と短期雇用特例被保険者の違いは?
日雇労働被保険者は三十八条一項の括弧書きで明文除外され、第四十三条以下の日雇労働求職者給付金の対象になります。季節雇用でも日々雇用か期間雇用かで適用条文が分かれます。
Q6短期雇用特例被保険者に基本手当は出る?
原則出ません。第三項が第二節(第十四条を除く)、前節および次節を丸ごと適用除外にしているため、所定給付日数・訓練延長給付・個別延長給付はいずれも適用されません。
Q7事業主が被保険者区分を間違えたらどうなる?
離職した本人が受け取る給付の形自体が変わります。実質が通年雇用なのに短期扱いを続ければ、確認や調査で遡及適用と保険料の追徴を招くおそれがあります。
Q8契約期間が四箇月ちょうどならどうなる?
「四箇月以内の期間を定めて雇用される者」に当たるため短期雇用特例被保険者になりません。季節的雇用でこれに当たる場合は第六条により雇用保険の適用自体から外れます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1特例一時金って、結局いくらもらえるんですか?
本則は基本手当日額の三十日分、当分の間は四十日分とする暫定措置が続いている(雇用保険法第四十条および附則。最新の改正状況をご確認ください)。基本手当日額は離職前六か月の賃金から算出されるため、シーズン中の賃金水準がそのまま反映される。実務のポイント:日額の算定期間はシーズン後半に重なることが多く、繁忙期の手当や残業の記録が給付額に直結する。賃金台帳の写しは離職前に自分で確保しておく。
Q2毎年同じ会社で季節雇用を繰り返していますが、ずっともらい続けられますか?
制度上は離職のたびに第三十九条第一項の要件(離職前一年間に被保険者期間六か月以上)を満たせば受給できる。ただし次シーズンの再雇用があらかじめ確定している状態は、雇用保険法第四条第三項の失業に当たらないと評価される余地がある。実務のポイント:窓口で「来年もまた戻る約束です」と語ると認定が止まることがある。確定していない予定を確定として述べないのが実務の鉄則である。
Q3週二十五時間の季節バイトなんですが、自分も一時金をもらえますか?
もらえない可能性が高い。第一項第二号は週の所定労働時間が二十時間以上で厚生労働大臣の定める時間数(告示により三十時間)未満の者を短期雇用特例被保険者から除いており、季節的雇用でこれに当たると第六条により雇用保険の適用自体から外れる(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:二十九時間と三十時間の間に給付の有無を分ける崖がある。契約前に一時間を交渉する価値は四十日分の一時金に等しい。
Q4一時金をもらってから職業訓練を受けたらどうなりますか?
順序を逆にすると不利になる。特例受給資格者が公共職業安定所長の指示した公共職業訓練等を受ける場合には、その期間について基本手当等の規定を適用する扱いがある(雇用保険法第四十一条第二項。最新の改正状況をご確認ください)。すでに一時金を受給していれば調整される。実務のポイント:窓口は聞かれなければ訓練の選択肢を先に提示しないことがある。請求書に署名する前に自分から切り出す。
間違えやすい点 AI による整理
- 季節労働者にも失業給付があること自体は広く知られている。理解されていないのはその打ち切りの早さである。基本手当なら所定給付日数は九十日から最長三百三十日、受給期間中は認定のたびに支給される。特例一時金は一括で受け取って終了、再就職手当のような再就職インセンティブの設計も別物になる。同じ保険料を納めていても、出口の構造がまるごと違う。
- 「自分は短期雇用特例被保険者になれるのか」という問いの立て方自体がずれている。これは本人が選べる身分ではなく、契約期間と週の所定労働時間という客観的事実に対して厚生労働大臣が確認する(第二項)ものである。あなたが確かめるべきは自分の希望ではなく、契約書に書かれた期間と時間数の二つの数字だけだ。
- 「毎年同じ会社に戻るのだから実質は継続雇用だ」とあなたは感じている。法の側から見れば、それは季節的に雇用される者が離職と資格取得を毎年繰り返している状態にすぎない。この落差は失業の認定の場面で表面化する。次シーズンの復帰が確定していると評価されれば、そもそも失業状態と認められない余地が出てくる。
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象者 | 三十八条:季節的に雇用され、四箇月超かつ週所定労働時間が基準以上の被保険者 | 第二節:一般の被保険者(通年雇用が前提) 四十三条:日々雇用または三十日以内の期間を定めて雇用される日雇労働被保険者 |
| 給付の形 | 特例一時金の一括支給(基本手当日額の三十日分、当分の間四十日分の暫定措置) | 基本手当を所定給付日数(九十日〜最長三百三十日)に応じて認定のたびに支給 日雇労働求職者給付金を印紙保険料の納付日数に応じて支給 |
| 請求・認定の期限 | 離職の日の翌日から六か月以内に失業の認定を受ける必要がある(四十条) | 受給期間は原則として離職の日の翌日から一年 前二月の印紙保険料納付要件を基準に月単位で判定 |
| 適用除外の範囲 | 第三項により第二節(第十四条を除く)・前節・次節を適用しない | 訓練延長給付・個別延長給付など延長給付の適用あり 三十八条一項の括弧書きで短期雇用特例被保険者から明文除外 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は季節雇用のための独立した被保険者類型を置かず、就業保險法の失業給付(月単位支給)で一律に処理する。日本のような一時金型への切り分けは存在しない
韓国は일용근로자(日雇労働者)に対する구직급여の特例を置くが、季節雇用に特化した「短期雇用特例」類型はない。制度全体の骨格は日本法と近い
ドイツは建設業など季節性産業について、離職後の一時金ではなく在職中の操業短縮手当で冬季の所得を補填する。離職を前提としない点が日本と対照的である
米国は州ごとに制度が分かれ、seasonal worker に対して受給資格を制限または季節外の期間に限定する州が多い。連邦法は枠組みのみを定める
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、あなたの雇用契約が「四箇月以内」で切られていたら? その瞬間、短期雇用特例被保険者にすらならない。季節的に雇用される者で本条第一項各号に該当する場合は、雇用保険法第六条により適用そのものから外れる。給付はゼロである。四箇月を超えるかどうか、契約書の一日の差が四十日分の一時金の有無を決める。
- 六月に離職し、次の冬シーズンまで貯金でつなぐつもりでいた。ところが特例一時金は離職の日の翌日から六か月以内に失業の認定を受けなければ支給されない。気付いたのが残り二週間の時点だとすれば、求職申込みと受給資格決定と認定日をこの期間に押し込むことになる。基本手当の受給期間一年の感覚でいると、一日の遅れが全額の消滅になる。
- 冬は除雪、夏は建設。同じ人が同じ土地で一年を回している。この働き方こそ短期雇用特例被保険者の教科書的な姿である。
- あなたが観光旅館の経営者で、冬季だけ五か月契約の仲居を雇ったとする。週三十時間以上なら短期雇用特例被保険者として届け出る義務がある。区分を「一般」で誤れば、離職した本人が受け取る給付の形自体が変わり、後の訂正では遡及処理と不信が残る。第二項の確認権は厚生労働大臣にあるが、その判断材料を提出しているのはあなたである。
- 同郷の友人が「失業保険は三か月分もらえるらしいから、シーズンが終わったら休む」と言ってきた。だがその友人は毎年秋に切られる季節雇用で、出るのは基本手当ではなく一時金である。ここであなたが訓練受講という分岐を教えられるかどうかで、友人の冬の家計が変わる。
取るべき行動
被害を受けた側:1契約書と離職票を並べ、雇用期間が四箇月を超えるか、週の所定労働時間が三十時間以上かを照合する。2印字と実態が食い違うなら雇用保険法第八条の確認の請求を出す。3住所地のハローワークで求職申込みと特例受給資格の決定を受ける。4離職の日の翌日から六か月以内に失業の認定まで完了させる。5一時金に署名する前に、公共職業訓練の受講指示が受けられないかを自分から尋ねる。
訴えられた側:1季節雇用者の採用時点で契約期間と週の所定労働時間を確定し、資格取得届の被保険者区分を実態に合わせる。2四箇月以内かつ週三十時間未満の設計にするなら、雇用保険の適用外(第六条)になることを本人へ事前に説明し記録を残す。3実質が通年雇用なのに短期扱いを続ければ、確認や調査で遡及適用と保険料の追徴を招く。4離職票の記載は繰り返し雇用の実績を含めて正確に書く。
時効(請求できる期限):特例一時金は、離職の日の翌日から起算して六か月を経過する日までに失業の認定を受ける必要がある(雇用保険法第四十条。最新の改正状況をご確認ください)。基本手当の受給期間一年とは別建ての短い期限である。受給資格自体は原則として離職前一年間に被保険者期間が通算して六か月以上あることを要する(同法第三十九条第一項)。
改正沿革 AI による整理
- 平成19年(2007年)改正 短期雇用特例被保険者の範囲が見直され、従来含まれていた「短期の雇用に就くことを常態とする者」が対象から外れ、季節的に雇用される者に絞られたとされる。改正年次と条文文言の対応は人的検証を要する
改正の年表
- 1.昭和49年(1974年) 新設:雇用保険法(昭和四十九年法律第百十六号)制定。旧失業保険法を全面改組し、季節的に雇用される者に対する給付を一時金型として制度内に位置づけた
- 2.平成19年(2007年) 改正:短期雇用特例被保険者の範囲が見直され、従来含まれていた「短期の雇用に就くことを常態とする者」が対象から外れ、季節的に雇用される者に絞られたとされる。改正年次と条文文言の対応は人的検証を要する
- 雇用保険法 第6条本条各号該当者を適用除外とする入口規定
- 雇用保険法 第39条特例受給資格の要件、被保険者期間六か月
- 雇用保険法 第40条特例一時金の額と請求期限を定める
- 雇用保険法 第41条失業の認定、訓練受講時の基本手当適用(現行効力を要確認)
- 雇用保険法 第43条日雇労働被保険者、本条から明文で除かれる類型
- 労働保険の保険料の徴収等に関する法律 第10条短期雇用特例被保険者分を含む保険料徴収の根拠
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