雇用保険法 第43条(日雇労働被保険者)
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- 被保険者である日雇労働者であつて、次の各号のいずれかに該当するもの(以下「日雇労働被保険者」という。)が失業した場合には、この節の定めるところにより、日雇労働求職者給付金を支給する。
- 一特別区若しくは公共職業安定所の所在する市町村の区域(厚生労働大臣が指定する区域を除く。)又はこれらに隣接する市町村の全部又は一部の区域であつて、厚生労働大臣が指定するもの(以下この項において「適用区域」という。)に居住し、適用事業に雇用される者
- 二適用区域外の地域に居住し、適用区域内にある適用事業に雇用される者
- 三適用区域外の地域に居住し、適用区域外の地域にある適用事業であつて、日雇労働の労働市場の状況その他の事情に基づいて厚生労働大臣が指定したものに雇用される者
- 四前三号に掲げる者のほか、厚生労働省令で定めるところにより公共職業安定所長の認可を受けた者
- 2.日雇労働被保険者が前二月の各月において十八日以上同一の事業主の適用事業に雇用された場合又は同一の事業主の適用事業に継続して三十一日以上雇用された場合において、厚生労働省令で定めるところにより公共職業安定所長の認可を受けたときは、その者は、引き続き、日雇労働被保険者となることができる。
- 3.前二月の各月において十八日以上同一の事業主の適用事業に雇用された日雇労働被保険者又は同一の事業主の適用事業に継続して三十一日以上雇用された日雇労働被保険者が前項の認可を受けなかつたため、日雇労働被保険者とされなくなつた最初の月に離職し、失業した場合には、その失業した月の間における日雇労働求職者給付金の支給については、その者を日雇労働被保険者とみなす。
- 4.日雇労働被保険者に関しては、第六条(第三号に限る。)及び第七条から第九条まで並びに前三節の規定は、適用しない。
この条文の基本情報
日雇労働被保険者とは何ですか?
定義日雇労働被保険者とは、雇用保険法第43条に定められた規定で、「被保険者である日雇労働者であつて、次の各号のいずれかに該当するもの(以下「日雇労働被保険者」という。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 雇用保険法第43条(日雇労働被保険者)は、日本の雇用保険法に含まれる条文です。
- 雇用保険法第43条の条文原文は「被保険者である日雇労働者であつて、次の各号のいずれかに該当するもの(以下「日雇労働被保険者」という。」で始まります。
- 雇用保険法第43条は第四節 日雇労働被保険者の求職者給付に置かれています。
- 雇用保険法の公布日は昭和49年12月28日です。
- 雇用保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 雇用保険法第43条の前の条は雇用保険法第42条です。
- 雇用保険法第43条の次の条は雇用保険法第44条です。
- 雇用保険法第43条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
雇用保険法(昭和四十九年法律第百十六号)第43条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/349AC0000000116 - 本サイト収録
雇用保険法(昭和四十九年法律第百十六号)第43条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/349AC0000000116/43
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点雇用保険法43条は、適用区域に居住または就労する日雇労働者を日雇労働被保険者とし、失業時に日雇労働求職者給付金を支給すると定める。待期と給付制限は適用されない。
Q · 日雇いの仕事しかしていない人でも、失業したときにお金は出るの?
出る。日雇労働被保険者なら日雇労働求職者給付金が支給される
雇用保険法43条1項により、厚生労働大臣が指定する適用区域に居住または就労する日雇労働者は日雇労働被保険者となり、失業した場合に日雇労働求職者給付金が支給されます。同条4項により、基本手当の7日待期や給付制限の規定は適用されません。ただし同一事業主のもとで前2月各月18日以上、または継続31日以上雇用されると、2項の認可を受けない限り日雇の枠から外れ、3項のみなし救済は資格を失った最初の月の離職に限られます。
解説
日雇の仕事にも失業給付がある。しかも一般の基本手当と違い、7日の待期も自己都合の給付制限もかからない。43条4項が、待期や給付制限を定めた前三節の規定を日雇労働被保険者には適用しないと言い切っているからだ。ただし入口は狭い。1項は、特別区やハローワークのある市町村など厚生労働大臣が指定した「適用区域」に住むか、そこで働くかを条件にしている。区域外に住み区域外で働くなら原則として枠の外だが、1項4号に公共職業安定所長の認可という抜け道が用意されている。この一行を知らずに諦めている人は多い。そして本当の分岐点は2項と3項だ。同じ事業主のもとで2か月続けて各月18日以上、または継続31日以上働くと、あなたは日雇の枠から押し出される。認可を取れば残れるが、取らなければ資格を失う。3項が救うのは、資格を失った最初の月に離職した人だけ。一度きりの救命胴衣である。
法的な位置づけ
雇用保険法43条は日雇労働被保険者の範囲と日雇労働求職者給付金の支給根拠を定める規定である。適用区域への居住または就労等の要件を満たす日雇労働者を日雇労働被保険者とし、同一事業主での継続就労が一定日数を超えた場合の資格の帰趨および前三節の規定の不適用を併せて規律する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.日雇労働被保険者手帳の有無を確認する 手帳(雇用保険法44条)を持っているか確認する。持っていなければ、居住地または就労地を管轄するハローワークで交付を申請する。43条1項のどの号に当たるか(適用区域内居住/区域外居住+区域内就労/指定事業/認可)を窓口で特定する
- 2.区域外を理由に断られたら1項4号の認可を申し立てる 適用区域外に居住し区域外で就労している場合でも、43条1項4号の公共職業安定所長の認可という経路がある。就労実態が分かる資料を揃え、4号の認可を名指しで申し出る
- 3.印紙の貼付状況を毎月チェックする 印紙保険料の納付と手帳への貼付・消印は事業主の義務。現場に手帳を持参し、働いた日ごとに貼付されているか確認する。貼られていない日があれば給与明細と出勤記録を持って是正を求める。43条4項により確認請求(8条)は使えないため、手帳が唯一の記録になる
- 4.同一事業主で2月連続18日/継続31日に届く前に進路を決める 同一事業主のもとで前2月各月18日以上、または継続31日以上になりそうな時点で、43条2項の認可を取って日雇に残るか、一般被保険者への資格取得届を出して基本手当のトラックへ移るかを選ぶ。どちらも出さない空白が最も危険
- 5.資格喪失後に離職したらその月のうちに認定を受ける 2項の認可を受けなかったため日雇労働被保険者でなくなった最初の月に離職・失業した場合、43条3項のみなし規定が働くのはその月の間だけ。翌月にずれ込むと日雇の給付は出ないため、その月のうちに失業の認定を受けに行く
よくある質問 AI による整理
Q1日雇労働被保険者とは?
雇用保険法43条1項の要件を満たす日雇労働者のことです。厚生労働大臣が指定する適用区域に居住または就労し、適用事業に雇用される者などが該当し、手帳の交付を受けます。
Q2日雇労働求職者給付金は待期がありますか?
ありません。43条4項が前三節の規定を適用除外としているため、基本手当の7日待期も自己都合の給付制限もかかりません。失業した日にその場で認定を受ける仕組みです。
Q3適用区域外に住んでいても日雇労働被保険者になれますか?
なれる場合があります。43条1項4号が、厚生労働省令の定めにより公共職業安定所長の認可を受けた者も日雇労働被保険者とすると定めています。窓口で4号を名指しで申し出てください。
Q4同じ会社で何日働くと日雇の資格を失いますか?
前2月の各月において18日以上同一事業主に雇用された場合、または継続31日以上雇用された場合です。公共職業安定所長の認可を受ければ引き続き日雇労働被保険者でいられます(43条2項)。
Q5資格を失った後に失業したらどうなりますか?
43条3項により、認可を受けなかったため日雇労働被保険者でなくなった最初の月に離職・失業した場合に限り、その月は日雇労働被保険者とみなされます。翌月以降は対象外です。
Q6日雇労働被保険者手帳はどこでもらえますか?
居住地または就労地を管轄するハローワークで交付を受けます(雇用保険法44条)。手帳がなければ印紙を貼る先がなく、給付要件の日数を証明できません。
Q7確認請求は日雇労働被保険者にもできますか?
できません。43条4項が8条(確認の請求)を含む7条から9条までを適用除外としています。資格の証明は手帳と貼付された印紙が事実上唯一の手段になります。
Q8日雇の給付と基本手当はどちらが有利ですか?
日額が等級で固定される日雇給付(47条)に対し、基本手当は賃金比例です。日当が高い人は一般被保険者への切替が有利な場合があり、43条2項の認可を取るかどうかの判断材料になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1日雇の仕事しかしてないんですけど、失業保険って本当に出るんですか?
出る。43条1項の適用区域要件を満たして日雇労働被保険者になっていれば、日雇労働求職者給付金が支給される。しかも4項により基本手当の7日待期も給付制限も適用されない。実務のポイント:この給付は現場では「アブレ手当」と呼ばれ、日額は等級制で固定(47条)。賃金比例ではないので、日当が高い人ほど一般被保険者への切替のほうが得になる場面がある
Q2印紙って自分で買うんですか。手帳に貼ってもらえてないんですけど
印紙保険料は事業主が納付し、労働者負担分は賃金から控除される(労働保険の保険料の徴収等に関する法律22条)。手帳への貼付と消印は事業主の義務なので、貼られていないなら是正を求める話になる。実務のポイント:手帳を持参しないと、その日の分は事実上貼られないまま流れる。現場に手帳を置き忘れた日が積み重なると、26日の壁の手前で止まる
Q3ハローワークで「区域外に住んでるから対象外」と言われたんですが、それで終わりですか
終わりではない。43条1項4号は、1号から3号に当たらない者でも、厚生労働省令の定めにより公共職業安定所長の認可を受ければ日雇労働被保険者になれると定めている。実務のポイント:この4号は条文の最後にあり、窓口で最初から案内されるとは限らない。認可の可否は労働市場の実情も踏まえた判断になるため、就労実態が分かる資料を揃えて申し出る側と、口頭で聞くだけの側とで結果が分かれる
Q4同じ現場に31日以上いたら、日雇の給付をもらえなくなって損なんですか?
損とは限らない。継続31日以上または2か月連続各月18日以上になると、2項の認可を受けない限り日雇の枠を外れるが、その先にあるのは賃金比例で計算される基本手当のトラックである。実務のポイント:問題は「どちらが得か」ではなく、切替の届出が出ていない空白を作らないこと。3項の一か月みなしは、その空白に落ちた人のために用意された、一度きりの受け皿だ
間違えやすい点 AI による整理
- 日雇にも失業給付があること自体は知っている人が増えたが、「前2か月で印紙26日分」という壁の重さは知られていない。24日でも25日でも普通給付はゼロ、26日で13日分、そこから納付日数に応じて段階的に最大17日分(45条、46条)。連続量ではなく段差である。月末の2日が、翌月まるごとの生活費を決める
- 「何日働けば失業保険がもらえますか」という問いの立て方そのものがずれている。一般被保険者は原則として離職前2年間に被保険者期間12か月、日雇労働被保険者は前2か月の印紙納付日数。数える対象も期間も別物なので、この問いには自分がどちらの類型かを確定させないと答えが存在しない
- あなたから見れば同じ現場に通い続けているだけだが、法律から見れば、同一事業主で2か月連続18日以上を超えた瞬間に別の被保険者類型へ移っている。移ったこと自体は不利益ではなく、むしろ基本手当のほうが手厚い場合も多い。潰されるのは、移ったのに認可も資格取得届も出ておらず、どちらのトラックにも乗っていない状態で失業した人だ
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 43条:日雇労働被保険者の範囲と給付の根拠 | 42条:日雇労働者そのものの定義(30日以内の雇用等) 45条:前2月で印紙26日分という受給要件 |
| 判定の対象 | 居住地・就労地の適用区域該当性と同一事業主での就労日数 | 雇用契約の形態と期間 印紙保険料の納付日数 |
| 満たさない場合の帰結 | 日雇労働被保険者にならない(3項の一か月みなしを除く) | そもそも日雇労働者に当たらない 被保険者ではあるがその月の普通給付が出ない |
| 救済経路 | 1項4号・2項の公共職業安定所長の認可、3項のみなし | — 53条の特例給付(6月単位でまとめて受給) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は日雇専用の給付トラックを設けず、就業保険の被保険者資格の中で臨時工・部分工時労働者を扱う。印紙保険料や手帳に相当する仕組みはなく、投保単位を通じた加入が前提となる
韓国は日雇勤労者について就労日数要件と離職前一定期間の被保険単位期間で判定する特例を置く。日本のような等級固定日額・印紙貼付方式ではなく、一般の求職給付の枠内で調整する設計
ドイツは短期就労を原則として失業保険の保険義務から外す方向で処理し、日雇専用の給付経路を設けない。日本の43条が「別トラックを作って救う」のに対し、ドイツは「対象外にしたうえで別制度で受ける」構造の違いがある
米国は州ごとに base period の賃金額で受給資格を判定し、日雇・単発就労者は賃金要件を満たせず対象外になりやすい。日雇専用の給付制度は連邦・州いずれにも存在しない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、あなたが指定区域の外に住み、外の現場にしか通っていなかったら? 原則として日雇労働被保険者にはなれない。だが1項4号には公共職業安定所長の認可という道が開いている。窓口で「区域外なので対象外です」と言われた時点で引き下がった人と、4号を口に出せた人とで、翌月の手元の現金が変わる
- あなたが小さな内装業者の社長で、同じ職人に毎月20日来てもらっている。2か月続いた時点で、その職人はもう日雇の枠にいない。2項の認可申請も一般被保険者への切替もしないまま放置すると、職人が仕事を失ったとき、手帳に貼った印紙は行き場を失う
- 現場が急に止まった。手帳の印紙は先々月と先月で合わせて24日分。26日に2日足りないだけで、その月の給付はゼロになる(45条)
- 認可を受けなかったために日雇労働被保険者でなくなった、その最初の月に仕事が切れた。3項のみなし規定が効くのはこの月だけで、翌月に離職しても日雇の給付は出ない。窓口に行けるのは今月中で、残りは数日しかない
- アプリで単発の仕事を毎日拾っている。雇用契約型で、働き先は指定区域内の事業所。42条の日雇労働者に当たるなら、あなたは本来、手帳の交付を受けられる立場にいる。届出がされていないとしたら、それは労働者側の落ち度ではなく事業主側の処理の問題だ
取るべき行動
被害を受けた側:1. 日雇労働被保険者手帳(44条)の有無を確認、無ければハローワークで交付を申請する2. 印紙が前2か月で通算26日分あるか数える。足りなければその月の普通給付は出ない(45条) 3. 区域外を理由に断られたら、1項4号の公共職業安定所長の認可を名指しで申し立てる4. 貼られていない日があれば、給与明細と出勤記録を持って窓口で是正を求める。8条の確認請求は日雇には適用されないため(4項)、手帳と印紙が唯一の記録になる
訴えられた側:事業主側なら、同じ労働者を2か月連続で各月18日以上、または継続31日以上使った時点で日雇の枠から外れることを前提に、2項の認可申請か一般被保険者の資格取得届かを、その月のうちに選ぶ。放置すれば印紙が空転する。労働者側で資格喪失を告げられた場合は、3項のみなし救済が資格を失った最初の月の離職に限られる点を踏まえ、その月内に失業の認定を受けに行く
時効(請求できる期限):日雇労働求職者給付金は月ごとの支給日数(印紙26日分で13日、納付日数に応じ段階的に最大17日、46条)の枠内で、失業の認定を受けた日について支給される。給付を受ける権利自体の時効は2年(雇用保険法74条)。3項のみなし救済は、認可を受けなかったため日雇労働被保険者でなくなった最初の月に離職・失業した場合に限られる(最新の改正状況をご確認ください)
- 雇用保険法 第42条日雇労働者の定義、本条の前提要件
- 雇用保険法 第44条日雇労働被保険者手帳の交付、資格の証明手段
- 雇用保険法 第45条前2月で印紙26日分という受給要件
- 雇用保険法 第47条日雇労働求職者給付金の日額の等級区分
- 雇用保険法 第53条特例給付、6月単位でまとめて受給する経路
- 労働保険の保険料の徴収等に関する法律 第22条印紙保険料の納付義務と労使負担
- 労働者派遣法 第35条の4日雇労働者の派遣を原則禁止する規律(通称 労働者派遣法、正式名称は労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律)
- 健康保険法 第3条日雇特例被保険者、医療保険側の並行制度
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