要点雇用保険法 43 条は、適用区域に居住または就労する日雇労働者を日雇労働被保険者とし、失業時に日雇労働求職者給付金を支給すると定める。待期と給付制限は適用されない。
Q · 日雇いの仕事しかしていない人でも、失業したときにお金は出るの?
出る。日雇労働被保険者なら日雇労働求職者給付金が支給される
雇用保険法 43 条 1 項により、厚生労働大臣が指定する適用区域に居住または就労する日雇労働者は日雇労働被保険者となり、失業した場合に日雇労働求職者給付金が支給されます。同条 4 項により、基本手当の 7 日待期や給付制限の規定は適用されません。ただし同一事業主のもとで前 2 月各月 18 日以上、または継続 31 日以上雇用されると、2 項の認可を受けない限り日雇の枠から外れ、3 項のみなし救済は資格を失った最初の月の離職に限られます。
日雇の仕事にも失業給付がある。しかも一般の基本手当と違い、7日の待期も自己都合の給付制限もかからない。43条4項が、待期や給付制限を定めた前三節の規定を日雇労働被保険者には適用しないと言い切っているからだ。ただし入口は狭い。1項は、特別区やハローワークのある市町村など厚生労働大臣が指定した「適用区域」に住むか、そこで働くかを条件にしている。区域外に住み区域外で働くなら原則として枠の外だが、1項4号に公共職業安定所長の認可という抜け道が用意されている。この一行を知らずに諦めている人は多い。そして本当の分岐点は2項と3項だ。同じ事業主のもとで2か月続けて各月18日以上、または継続31日以上働くと、あなたは日雇の枠から押し出される。認可を取れば残れるが、取らなければ資格を失う。3項が救うのは、資格を失った最初の月に離職した人だけ。一度きりの救命胴衣である。
雇用保険法 43 条は日雇労働被保険者の範囲と日雇労働求職者給付金の支給根拠を定める規定である。適用区域への居住または就労等の要件を満たす日雇労働者を日雇労働被保険者とし、同一事業主での継続就労が一定日数を超えた場合の資格の帰趨および前三節の規定の不適用を併せて規律する。
雇用保険法 43 条 1 項の要件を満たす日雇労働者のことです。厚生労働大臣が指定する適用区域に居住または就労し、適用事業に雇用される者などが該当し、手帳の交付を受けます。
ありません。43 条 4 項が前三節の規定を適用除外としているため、基本手当の 7 日待期も自己都合の給付制限もかかりません。失業した日にその場で認定を受ける仕組みです。
なれる場合があります。43 条 1 項 4 号が、厚生労働省令の定めにより公共職業安定所長の認可を受けた者も日雇労働被保険者とすると定めています。窓口で 4 号を名指しで申し出てください。
前 2 月の各月において 18 日以上同一事業主に雇用された場合、または継続 31 日以上雇用された場合です。公共職業安定所長の認可を受ければ引き続き日雇労働被保険者でいられます(43 条 2 項)。
43 条 3 項により、認可を受けなかったため日雇労働被保険者でなくなった最初の月に離職・失業した場合に限り、その月は日雇労働被保険者とみなされます。翌月以降は対象外です。
居住地または就労地を管轄するハローワークで交付を受けます(雇用保険法 44 条)。手帳がなければ印紙を貼る先がなく、給付要件の日数を証明できません。
できません。43 条 4 項が 8 条(確認の請求)を含む 7 条から 9 条までを適用除外としています。資格の証明は手帳と貼付された印紙が事実上唯一の手段になります。
日額が等級で固定される日雇給付(47 条)に対し、基本手当は賃金比例です。日当が高い人は一般被保険者への切替が有利な場合があり、43 条 2 項の認可を取るかどうかの判断材料になります。
出る。43条1項の適用区域要件を満たして日雇労働被保険者になっていれば、日雇労働求職者給付金が支給される。しかも4項により基本手当の7日待期も給付制限も適用されない。業界裏話ヒント:この給付は現場では「アブレ手当」と呼ばれ、日額は等級制で固定(47条)。賃金比例ではないので、日当が高い人ほど一般被保険者への切替のほうが得になる場面がある
印紙保険料は事業主が納付し、労働者負担分は賃金から控除される(労働保険の保険料の徴収等に関する法律22条)。手帳への貼付と消印は事業主の義務なので、貼られていないなら是正を求める話になる。業界裏話ヒント:手帳を持参しないと、その日の分は事実上貼られないまま流れる。現場に手帳を置き忘れた日が積み重なると、26日の壁の手前で止まる
終わりではない。43条1項4号は、1号から3号に当たらない者でも、厚生労働省令の定めにより公共職業安定所長の認可を受ければ日雇労働被保険者になれると定めている。業界裏話ヒント:この4号は条文の最後にあり、窓口で最初から案内されるとは限らない。認可の可否は労働市場の実情も踏まえた判断になるため、就労実態が分かる資料を揃えて申し出る側と、口頭で聞くだけの側とで結果が分かれる
損とは限らない。継続31日以上または2か月連続各月18日以上になると、2項の認可を受けない限り日雇の枠を外れるが、その先にあるのは賃金比例で計算される基本手当のトラックである。業界裏話ヒント:問題は「どちらが得か」ではなく、切替の届出が出ていない空白を作らないこと。3項の一か月みなしは、その空白に落ちた人のために用意された、一度きりの受け皿だ
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