要点雇用保険法 5 条は、労働者が雇用される事業を適用事業と定める。保険関係は徴収法により事業開始日に当然成立し、事業主の届出の有無は関係しない。
Q · 会社が雇用保険の届出をしていなかったら、失業給付はもらえないの?
もらえる余地がある。保険関係は入社日に成立している
雇用保険法 5 条により、労働者が雇用される事業は当然に適用事業となり、保険関係は徴収法 4 条によって事業開始日に法律上当然に成立します。事業主が適用事業所設置届や資格取得届を出していなくても、被保険者としての地位そのものは失われません。労働者は雇用保険法 8 条の確認請求を行い、認められれば同法 9 条により職権で資格が確認されます。ただし保険料徴収権の 2 年の消滅時効(徴収法 41 条)が遡及の壁になるため、早期の行動が給付日数を左右します。
たった二項、しかも実質は「労働者が雇用される事業を適用事業とする」の一文。この短さで、雇用保険という制度全体のスイッチが入る。押さえるべきは、適用事業に当たるかどうかが事業主の意思とも届出の有無とも無関係だという点だ。労働者を一人でも雇った瞬間、その事業は自動的に適用事業となり、徴収法 4 条によって保険関係は事業が開始された日に法律上当然に成立する(農林水産の個人経営で常時 5 人未満という暫定任意適用事業の例外を除く)。つまり、勤め先がハローワークに何も出していなくても、あなたの雇用保険上の地位はすでに発生している。「うちは雇用保険に入ってないから」という説明は、法的には「うちは義務を果たしていない」と言っているだけであって、あなたの失業給付の権利が消えたという意味ではない。確認請求(雇用保険法 8 条)を出せば、行政が職権で過去に遡って被保険者資格を確認する。
雇用保険法 5 条は適用事業の範囲を定める規定であり、労働者が雇用される事業を適用事業とし、その保険関係の成立および消滅を労働保険徴収法に委ねる。適用事業への該当は事業主の意思や届出の有無によらず、労働者を雇用した事実によって法律上当然に生じる。
労働者が雇用される事業のことです(雇用保険法 5 条 1 項)。規模・業種・営利性を問わず、労働者を一人でも雇えば原則として適用事業に該当します。
あります。適用事業に規模要件はなく、週 20 時間以上・31 日以上の雇用見込みがある労働者を一人雇えば、適用事業所設置届と資格取得届の義務が生じます。
保険関係自体は成立しているため、調査で発覚すると原則 2 年分の遡及保険料と延滞金を徴収されます。労災保険側も同時に点検対象になります。
給与明細と契約書・シフト表を集め、事業所を管轄するハローワークに雇用保険法 8 条の確認請求を出します。会社との交渉より行政を動かす方が確実です。
原則 2 年です(徴収法 41 条の時効)。ただし給与から雇用保険料が控除されていた記録があれば 2 年超の遡及が可能な扱いがあります。
農林水産の個人経営で常時 5 人未満の事業は、附則により暫定任意適用事業とされます。それ以外に事業単位の例外は原則ありません。
必要です。事業は原則として場所ごとに単位を分けるため、支店には支店の適用事業所設置届が要ります。本店届出済みでは足りません。
適用事業が開始された日に法律上当然に成立します(徴収法 4 条)。届出は成立を確認する手続であり、成立の要件ではありません。
自分で加入手続をすることはできないが、加入している状態を確定させることはできる。適用事業である以上、保険関係は事業開始日にすでに成立しており(徴収法 4 条)、あなたは雇用保険法 8 条の確認請求ができる。認められれば職権で資格が確認される(同法 9 条)。業界裏話ヒント:請求の前に給与明細の控除欄を見ること。雇用保険料が引かれているのに未加入なら、事業主が保険料を預かったまま納めていない状態で、遡及の主張は一気に通りやすくなる。
原則は 2 年前までである。保険料の徴収権が 2 年で時効消滅するため(徴収法 41 条)、それより前は遡れないのが基本だ。ただし 2010 年(平成 22 年)の改正で、給与から雇用保険料が控除されていたことを給与明細等で確認できる場合は 2 年を超えた遡及適用が可能になった(最新の改正状況をご確認ください)。業界裏話ヒント:だから給与明細は捨ててはいけない。控除の記録一枚が、被保険者期間を何年分も生き返らせる。
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