要点雇用保険法 4 条は被保険者・離職・失業・賃金を定義する。失業とは離職者が労働の意思及び能力を有しながら職業に就けない状態をいい、離職の事実だけでは足りない。
Q · 会社を辞めたのに失業手当が出ないことがあるって本当ですか?
本当。働く意思と能力がなければ法律上の失業ではない
雇用保険法 4 条 3 項は、失業を「被保険者が離職し、労働の意思及び能力を有するにもかかわらず、職業に就くことができない状態」と定義します。療養中・出産直後・介護専従中は労働の能力を欠くと扱われうるため、離職しただけでは失業に該当せず基本手当は支給されません。ただし同法 20 条の受給期間の延長を申請すれば、働ける状態に戻ってから受給できます。原則 1 年の受給期間は離職日の翌日から進行するため、早期の手続が重要です。
四つの言葉が並ぶだけの、一見無味乾燥な条文である。被保険者、離職、失業、賃金。だが失業給付を受け取れるかどうかは、あなたがこの四語すべてを通過できるかで決まる。とくに三項の「失業」は容赦がない。会社を辞めただけでは失業ではないのだ。労働の意思と能力を持ちながら職に就けない状態、これが失業の定義である。病気で療養中なら能力がない、出産直後で働けないなら能力がない、しばらく休養したいなら意思がない。どれも失業ではないから基本手当は出ない。多くの人が離職票を握って窓口に行き、そこで初めてこの壁を知る。逆に言えば、事前に知っていれば受給期間の延長という手が打てる。四項の賃金定義も曲者で、賞与は賃金に含まれるから保険料は引かれるのに、基本手当の日額計算からは外れる。払う場面と受け取る場面で、同じ「賃金」という言葉が違う顔を見せる。
雇用保険法 4 条は、同法で用いる基本用語を定義する規定である。被保険者とは適用事業に雇用される労働者で 6 条の適用除外に当たらない者、離職とは事業主との雇用関係の終了、失業とは離職者が労働の意思及び能力を有しながら職業に就けない状態、賃金とは名称を問わず労働の対償として事業主が支払うものをいう。
雇用保険法 4 条 3 項により、被保険者が離職し、労働の意思及び能力を有するにもかかわらず職業に就くことができない状態をいいます。離職の事実だけでは失業に当たりません。
4 条 1 項は適用事業に雇用される労働者で 6 条の適用除外に当たらない者と定めます。実務上は週所定労働時間 20 時間以上かつ 31 日以上の雇用見込みが基準です。
就職しようとする積極的な意思と、健康状態・家庭環境から直ちに就労できる状態の両方を指します。療養中や出産直後は能力を欠くと扱われうる要素です。
できます。病気・けが・妊娠出産・育児・介護などで 30 日以上働けない場合、雇用保険法 20 条の受給期間延長を申請すれば原則 1 年の期間を先送りできます。
被保険者資格は実態で決まるため、届出がなくても要件を満たせば被保険者です。雇用保険法 8 条の確認の請求により、遡って資格を確定できます。
4 条 4 項の賃金には賞与も含まれ保険料が徴収されます。ただし基本手当の基礎となる賃金日額(17 条)では 3 か月を超える期間ごとに支払われる賃金は除外されます。
取締役就任により事業主との雇用関係が終了すれば、4 条 2 項の離職に当たり被保険者資格を失います。兼務役員として労働者性が残る場合は例外的に継続します。
昼間学生は雇用保険法 6 条により原則適用除外で、労働時間要件を満たしても被保険者になりません。卒業後も同じ職場で働く場合は卒業を境に資格が発生します。
4条3項の「失業」は、離職に加えて労働の意思と能力を要求している。療養中、出産直後、介護に専念している期間はこの能力を欠くと扱われ、失業ではない。ただし受給期間の延長(20条)を申請すれば、働ける状態に戻ってから受け取れる。業界裏話ヒント:窓口で「しばらく休んでから探します」と正直に答えると、その場で失業と認定されない。先に聞くべきは求職申込ではなく、延長申請ができるかどうかである
なる。4条1項の被保険者は要件を満たす実態で決まり、事業主の届出で決まるのではない。8条の確認の請求により、遡って資格を確定できる。原則は2年だが、給与から雇用保険料が控除されていた事実が確認できればそれ以上遡れる。業界裏話ヒント:この2年超の遡及は、給与明細や賃金台帳が残っているかどうかで結論が変わる。退職時に明細を処分する人が多いが、数年分の加入期間はそこにかかっている
反映されない。4条4項は賞与を賃金に含めるので保険料は徴収されるが、基本手当の基礎となる賃金日額(17条1項)は、三箇月を超える期間ごとに支払われる賃金を除いて計算する。払う側には数え、渡す側には数えない構造である。業界裏話ヒント:月給を抑えて賞与を厚くする給与設計は、離職時の基本手当日額を確実に下げる。転職の条件交渉で年収総額しか見ていない人は、この差に気付かないまま契約している
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 定義の対象 | 4 条:被保険者・離職・失業・賃金という基本用語 | — |
| 賃金の扱い | 4 条 4 項:賞与を含め労働の対償すべてが賃金 | — |
| 実務上の争点 | 労働の意思及び能力の有無、実態による資格認定 | — |
| 救済手段 | 8 条の確認の請求、20 条の受給期間延長 | — |
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