要点雇用保険法 56 条の 2 は、日雇労働被保険者が同一事業主に継続三十一日以上雇用された後に離職した場合、日雇期間を被保険者期間として計算できると定める。43 条 2 項・3 項の適用者は対象外。
Q · ずっと日雇でやってきた人でも、失業したときに基本手当をもらえる道はあるんですか?
同一事業主で継続三十一日以上なら、日雇期間を被保険者期間に通算できます
雇用保険法 56 条の 2 第 1 項により、日雇労働被保険者が同一の事業主の適用事業に継続して三十一日以上雇用された後に離職した場合、日雇労働被保険者であった期間を 14 条の被保険者期間の計算において被保険者であった期間とみなすことができます。これにより受給資格を満たせば、日雇労働求職者給付金ではなく基本手当の枠組みに乗ります。賃金日額は、直近六箇月に納付された印紙保険料の額を厚生労働省令で定める率で除した額を賃金額とみなして算定します(2 項)。ただし 43 条 2 項・3 項の適用を受けた者は、1 項ただし書により通算の対象から外れます。
建設現場や港湾で日雇いをつないできて、たまたま同じ会社の現場に一か月以上入り続けた。その後で仕事が切れた。手元にあるのは日雇労働被保険者手帳だけで、もらえるのは日額数千円の日雇労働求職者給付金だけだと思っているなら、この条文を知らないまま損をしている。同一事業主の適用事業に継続して三十一日以上雇用された後に離職した場合、日雇労働被保険者だった期間を、一般の被保険者期間(十四条)として計算することが「できる」。原則として算定対象期間に十二か月そろえば、日雇の給付金ではなく基本手当の土俵に乗る。しかも賃金日額の計算では、納めた印紙保険料の額を厚生労働省令で定める率で割り戻して賃金額とみなす(二項)。手帳に貼られた印紙が、そのまま日額の原資に変わる。
雇用保険法 56 条の 2 は、日雇労働被保険者であった期間を一般の被保険者期間に通算する特例規定である。同一事業主の適用事業に継続三十一日以上雇用された後に離職した者は、その期間を 14 条の被保険者期間とみなすことができ、賃金日額の算定では納付印紙保険料を厚生労働省令の率で除した額を賃金額とみなす。22 条 3 項の算定基礎期間にも準用される。
日雇で働く人が公共職業安定所で交付を受ける手帳で、就労日ごとに事業主が印紙保険料を納付し印紙を貼付します。この印紙の記録が日雇労働求職者給付金の支給日数や、56 条の 2 による賃金日額の算定根拠になります。
事業主が日雇労働被保険者手帳に雇用保険印紙を貼り、消印して納付します。賃金日額に応じた等級区分があり、負担は事業主と被保険者で分かれます。等級ごとの金額は改正されるため、最新の告示を確認してください。
前二月間の印紙貼付日数に応じて月ごとの支給日数の上限が定まる仕組みで、基本手当のようにまとまった所定給付日数を消化する形ではありません。総額で差が出るため、通算の可否を早く確認する価値があります。
雇用保険の被保険者資格は三十一日以上の雇用見込みを一つの区切りとしており、56 条の 2 も同一事業主での継続三十一日以上を通算の入口にしています。日々雇用と継続雇用を分ける客観的な線として機能します。
住所地を管轄する公共職業安定所(ハローワーク)です。日雇労働被保険者手帳を持参し、56 条の 2 による通算を求める場合は、同一事業主での継続雇用が分かる賃金台帳や出勤簿の写しも併せて提出します。
失業等給付の支給を受ける権利は二年で時効消滅します(雇用保険法 74 条)。加えて基本手当には離職の日の翌日から一年の受給期間(20 条)があり、通算が認められても期間内に消化できなければ受け取れません。
貼付漏れは賃金日額の算定根拠を欠くことになり、給付額に直接影響します。事業主に納付義務があるため、手帳の記録と実際の就労日を突き合わせ、公共職業安定所に相談して事業主側の記録で補う必要があります。
同一事業主に継続して三十一日以上雇用されるなど 43 条 2 項の要件に当たる場合は、一般被保険者への切替手続が必要です。切替を受けた者は 56 条の 2 第 1 項ただし書により、通算の対象から外れます。
条件が合えばあり得る。同一事業主の適用事業に継続して三十一日以上雇用された後に離職した場合、日雇労働被保険者だった期間を十四条の被保険者期間として計算できる(五十六条の二第一項)。そのうえで十三条の受給資格を満たせば基本手当の土俵に乗る。業界裏話ヒント:条文は「みなすことができる」と書いてある。黙っていて自動で処理されるとは限らないので、窓口では自分から通算の可否を尋ねる
五十六条の二第二項が変換式を置いている。日雇労働被保険者だった期間については、納付された印紙保険料の額を厚生労働省令で定める率で除した額を、その期間に支払われた賃金額とみなす。つまり実際の日給そのものではなく、印紙の等級と枚数が賃金日額(十七条)を左右する。業界裏話ヒント:印紙は賃金日額に応じて等級が分かれる。実態より低い等級で貼られ続けていると、その歪みが数年後の基本手当の日額にそのまま乗ってくる
ある。四十三条二項または三項の規定の適用を受けた者は、五十六条の二第一項ただし書で対象から外れる。すでに一般被保険者へ切り替わっている場合や、認可を受けて日雇のまま継続した場合が典型で、実務上、個別事案への当てはめは解釈が分かれることがある。業界裏話ヒント:断られたら口頭で引き下がらず、どの条項をどう当てはめたのかを確認する。根拠条項が分かれば、社会保険労務士に相談する時の出発点がまったく違う
入り得る。五十六条の二第三項が第一項を二十二条三項の算定基礎期間の算定に準用し、日雇労働被保険者だった期間を基準日まで同一事業主に被保険者として雇用された期間として計算する読み替えを置いている。算定基礎期間は所定給付日数を決める要素なので、ここが伸びれば受け取れる日数が変わる。業界裏話ヒント:受給資格の有無ばかり気にして、日数の条文を確認し忘れる人が多い。資格と日数は別々の条文で決まる
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