雇用保険法 第61条の5(給付制限)
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- 偽りその他不正の行為により介護休業給付金の支給を受け、又は受けようとした者には、当該給付金の支給を受け、又は受けようとした日以後、介護休業給付金を支給しない。ただし、やむを得ない理由がある場合には、介護休業給付金の全部又は一部を支給することができる。
- 2.前項の規定により介護休業給付金の支給を受けることができない者とされたものが、同項に規定する日以後、新たに介護休業を開始し、介護休業給付金の支給を受けることができる者となつた場合には、同項の規定にかかわらず、当該介護休業に係る介護休業給付金を支給する。
この条文の基本情報
給付制限とは何ですか?
定義給付制限とは、雇用保険法第61条の5に定められた規定で、「偽りその他不正の行為により介護休業給付金の支給を受け、又は受けようとした者には、当該給付金の支給を受け、又は受けようとした日以後、介護休業給付金を支給しない。た…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 雇用保険法第61条の5(給付制限)は、日本の雇用保険法に含まれる条文です。
- 雇用保険法第61条の5の条文原文は「偽りその他不正の行為により介護休業給付金の支給を受け、又は受けようとした者には、当該給付金の支給を受け、又は受けようとした日以後、介護休業給付金を支給しない。た…」で始まります。
- 雇用保険法第61条の5は第二款 介護休業給付に置かれています。
- 雇用保険法の公布日は昭和49年12月28日です。
- 雇用保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 雇用保険法第61条の5の前の条は雇用保険法第61条の4です。
- 雇用保険法第61条の5の次の条は雇用保険法第61条の6です。
- 雇用保険法第61条の5には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
雇用保険法(昭和四十九年法律第百十六号)第61条の5 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/349AC0000000116 - 本サイト収録
雇用保険法(昭和四十九年法律第百十六号)第61条の5(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/349AC0000000116/61_5
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点雇用保険法61条の5は、不正受給者に対し以後の介護休業給付金を支給しないと定める。ただし、やむを得ない理由がある場合や、新たに介護休業を開始した場合には支給される。
Q · 介護休業給付金で不正受給を指摘されたら、もう二度と給付は受けられないんですか?
以後の給付は止まるが、新たな介護休業を始めれば支給される
雇用保険法61条の5第1項は、偽りその他不正の行為により介護休業給付金を受け、又は受けようとした日以後、介護休業給付金を支給しないと定めます。「受けようとした」で足りるため、振込前に発覚しても制裁は発動します。ただし同項ただし書は、やむを得ない理由がある場合に全部又は一部の支給を認め、さらに2項は、給付制限を受けた者が新たに介護休業を開始して受給資格を満たした場合、その介護休業に係る給付金を支給すると定めています。永久追放ではありません。
解説
父の介護のために介護休業を取り、ハローワークに給付金を申請する。その申請書の「休業中に事業主から支払われた賃金」の欄に、実際には月8万円の手当を受け取っていたのに何も書かなかった。それだけで雇用保険法61条の5が起動する。この条文が定めるのは、偽りその他不正の行為で介護休業給付金を受けた、あるいは受けようとした日以後、介護休業給付金を一切支給しないという遮断だ。怖いのは「受けようとした」で足りる点で、振込前に発覚しても制裁は発動する。だが同じ条文の中に、二つの出口が組み込まれている。一つは1項ただし書の「やむを得ない理由」による全部または一部の支給、もう一つは2項で、新たに介護休業を開始して受給資格を満たせば、その休業に係る給付金は支給される。永久追放ではない。1項だけ読んで諦める人と、2項を印刷して窓口に立つ人では、手元に残る金額が変わる。
法的な位置づけ
雇用保険法61条の5は、介護休業給付金の不正受給に対する給付制限を定める規定である。偽りその他不正の行為により支給を受け、又は受けようとした者には、その日以後の介護休業給付金を支給しないものとし、やむを得ない理由がある場合の裁量的支給と、新たな介護休業の開始による支給の再開を例外として置く。
よくある質問 AI による整理
Q1介護休業給付金の不正受給とは?
休業中に支払われた賃金の不記載、介護の実態がない日を含めた申請など、事実と異なる内容で給付金を請求する行為です。雇用保険法61条の5は「受けようとした」段階でも制裁の対象としています。
Q2介護休業給付金の給付制限はいつまで続く?
1項は「受け、又は受けようとした日以後」と定めるだけで終期がありません。ただし2項により、新たに介護休業を開始して受給資格を満たせば、その休業分は支給されます。
Q3介護休業中に会社から手当をもらったら申告は必要?
必要です。見舞金や特別手当でも、休業中に支払われた賃金として支給申請書に記載します。一定割合以上の支払いがあると減額・不支給となり、不記載は不正受給の入口になります。
Q4介護休業給付の不正受給はどうやって発覚する?
ハローワークが事業主提出の賃金台帳・出勤簿と申請内容を突き合わせます。事業主への照会、同僚からの情報提供、他制度との重複チェックからも判明します。
Q5不正受給を自分から申し出たらどうなる?
処分がゼロになるわけではありませんが、実務上、調査で発覚した場合と自主申告の場合とでは、ただし書の「やむを得ない理由」や納付命令額の判断で扱いが変わります。
Q6「やむを得ない理由」とは何ですか?
1項ただし書の裁量的支給を認める要件ですが、条文に具体的基準はなく行政の運用に委ねられています。故意の有無、介護の実態、申告の経緯などが評価対象になります。
Q7不支給決定に不服がある場合はいつまでに動く?
処分を知った日の翌日から3か月以内に審査請求(雇用保険法69条)。その決定にも不服なら労働保険審査会へ再審査請求します。期限を過ぎると争う土俵が消えます。
Q8転職したら過去の給付制限は消える?
消えません。雇用保険は被保険者番号で個人に紐づくため、退職・転職しても給付制限の記録は残ります。次の勤務先で介護休業を取るときも2項の適用可否が問題になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1会社が書いた書類の間違いでも、私が不正受給したことになるんですか?
誰が書いたかではなく、申請者本人に「偽りその他不正の行為」があったと評価できるかで決まります。事実と違うと知りながら提出すれば本条の射程です。事業主側の虚偽記載は雇用保険法83条の罰則等で別に処理されます(条番号は現行効力を要確認)。実務のポイント:調査で最初に確認されるのは申請書の作成経路と押印の実態。本人は押印しただけというケースは、指摘される前に文書で経緯を申し出ておくと悪質性の評価が変わることが多い
Q2一度でも給付制限になったら、介護休業給付は一生もらえないんですか?
そうではありません。61条の5第2項が、制限を受けた者が新たに介護休業を開始して受給資格を満たした場合には、その介護休業に係る給付金を支給すると定めています。無期限の追放ではありません。実務のポイント:不支給決定の通知書に2項の説明が書かれることはほとんどない。次の介護休業に入る前にハローワークへ書面で照会し、回答を保管しておくと窓口対応が一段速くなる
Q3受け取った分を返せば、それで終わりますか?
終わらない可能性があります。雇用保険法10条の4は返還命令に加えて不正受給額の2倍以下の納付を命じることができると定めており、合計で最大3倍。悪質な事案では刑法246条の詐欺罪も問題になります。実務のポイント:納付命令は「命ずることができる」という裁量規定で、自主申告や即時全額返還、介護の実態があった等の事情で運用に幅がある。争点は返すかどうかではなく、2倍部分をどこまで抑えられるか
間違えやすい点 AI による整理
- 「実際に振り込まれていなければセーフ」と考える人が多いが、条文は「支給を受け、又は受けようとした者」と書いている。虚偽の記載をした申請書を提出した時点で射程に入る。着金の有無は分水嶺ではない
- 「返せば終わり」ということは知っていても、その先の重さを知らない人がほとんどだ。雇用保険法10条の4は返還命令に加えて不正受給額の2倍以下の納付命令を認めており、合計で最大3倍。さらに本条による将来の介護休業給付の遮断が重なり、悪質な事案では刑法246条の詐欺罪も視野に入る。三重四重に積み上がる構造になっている
- あなたから見れば「会社の担当者が書類を間違えただけ」でも、法律から見れば申請主体は被保険者本人である。事業主の虚偽記載は事業主自身の罰則の問題として別に処理され、それが自動的にあなたの給付制限を消してくれるわけではない。この落差を知らないまま「会社に任せてある」と言い続けると、制裁だけが自分に残る
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 効果の性質 | 61条の5:以後の介護休業給付金を支給しない(将来分の遮断) | 34条:不正受給による基本手当の給付制限(本条の原型) 10条の4:受け取った額の返還命令+不正受給額の2倍以下の納付命令(過去分の回収) |
| 対象となる給付 | 介護休業給付金 | 基本手当その他の失業等給付 不正に受けた失業等給付全般 |
| 例外・救済 | 1項ただし書の「やむを得ない理由」による全部又は一部支給、2項の新たな介護休業による支給 | 同様にやむを得ない理由による例外規定が置かれている 納付命令は「命ずることができる」裁量規定で、自主申告等により運用に幅がある |
| 重畳適用 | 10条の4の返還・納付命令と同時に適用され、悪質事案では刑法246条も視野に入る | 同じく10条の4と重畳適用される 本条・34条の給付制限と併存する |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は詐欺その他不正な方法による給付につき返還と罰鍰を定めるが、介護休業に対応する常設の所得補填給付がなく、家庭照顧假は無給。制裁構造は似ていても保護対象の射程が異なる
韓国も不正受給に対して返還と将来給付の制限を組み合わせる。ただし家族介護を理由とする常設の休業給付は限定的で、育児休業給付を中心に制度が組まれている
ドイツは介護を理由とする休業を無利子貸付や短期の介護支援金で支え、不正受給は行政行為の取消しと返還の一般法理で処理する。日本のような給付種別ごとの将来遮断条文は置かれていない
連邦の FMLA は無給の休業保障にとどまり、所得補填は州の PFL に委ねられる。虚偽申告者の給付失格と罰則は州法ごとに定められ、全国統一の遮断規定は存在しない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 介護休業中、勤務先が「見舞金」の名目で毎月8万円を振り込んでいた。あなたは賃金ではないと思い申請書に書かなかったが、ハローワークは事業主が提出する賃金台帳・出勤簿と突き合わせる。不記載が意図的と評価されれば、返還だけでは終わらず、61条の5の将来分の遮断まで乗ってくる
- もし、母が入院していて自宅介護の実態がなかった期間まで休業日数に含めて申請していたら、どうなる? 介護の実態を欠く日を含めた申請は「偽りの行為」と評価されうる。実務では介護の記録が残っているかどうかで結論が分かれている
- 不支給決定の通知書が届いた。審査請求ができるのは処分を知った日の翌日から3か月(雇用保険法69条)。この期間を過ぎると、ただし書の「やむを得ない理由」を主張する土俵そのものが消える
- 同僚が「休業中にちょっとだけバイトしてた」と打ち明けてきた。介護休業給付は休業中の就労日数と賃金額に要件がある。あなたが伝えるべきは、自主的に申し出た場合と調査で発覚した場合で扱いが違うという一点だけだ
- 数年前に不正受給で給付制限を受けた人が、今度は義母の介護で新たに介護休業を取る。2項があるので、この新しい休業に係る給付金は請求できる。窓口で「あなたは制限中です」と言われたら、条文番号を出して確認を求める場面になる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 不支給決定通知の日付を確認、審査請求の期限は処分を知った日の翌日から3か月(雇用保険法69条) 2. 事業主に賃金台帳・出勤簿・提出済み申請書の写しを請求し、誰が何を記載したかを特定3. 自分に故意も重過失もないことを示す社内メールや担当者とのやり取りを時系列で整理4. 審査請求書では1項ただし書の「やむを得ない理由」を最初の書面で明示5. 次の介護休業を予定しているなら、並行して2項の適用を書面で照会しておく
訴えられた側:1. 調査の連絡が来たら記憶で答えず、賃金台帳・出勤簿・申請書控えを先に手元へ集める2. 受け取った金銭は隠さず開示、隠蔽の有無が悪質性の評価を大きく動かす3. 金額を試算:返還額(雇用保険法10条の4)+2倍以下の納付命令+延滞金の可能性4. 一括が無理なら分割納付の相談は早いほど選択肢が広い5. 将来のために、2項で復活する条件と必要書類を今のうちに確認しておく
時効(請求できる期限):本条自体に特定の時効はない。不支給決定への審査請求は処分を知った日の翌日から3か月以内(雇用保険法69条)、その決定に不服なら労働保険審査会へ再審査請求。給付金の請求権および国の返還・納付命令に係る徴収権は2年で時効消滅(雇用保険法74条、最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 令和2年(2020年)改正 育児休業給付が失業等給付から分離され独立の章に整理されたことに伴い、介護休業給付関係の条文位置が動いた。旧版の解説書や記事と条番号が一致しない場合があるため、参照時は現行条文の確認が必要。個別の改正回数と沿革の詳細は人的検証を要する
改正の年表
- 1.令和2年(2020年) 改正:育児休業給付が失業等給付から分離され独立の章に整理されたことに伴い、介護休業給付関係の条文位置が移動した。旧版の解説書や記事と条番号が一致しない場合があるため、参照時は現行条文の確認が必要
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