主務大臣は、指定法人が前条の規定による命令に違反したときは、その指定を取り消すことができる。
要点特定商取引法 63 条は、指定法人が前条の命令に違反したとき、主務大臣がその指定を取り消せると定める。取消しは不利益処分であり、事前に聴聞が必要となる。
Q · 国から指定を受けた法人は、どんなときに指定を取り消されるんですか?
前条の命令に違反した場合に限り取り消せます
特定商取引に関する法律 63 条は、主務大臣が指定法人の指定を取り消せる場面を「前条(62 条)の規定による命令に違反したとき」に限定しています。理由なしの取消しはできません。また、指定の取消しは許認可等を取り消す不利益処分にあたるため、行政手続法 13 条により事前に聴聞を行い、相手方に意見を述べる機会を与える必要があります。処分に不服があれば、行政不服審査法による審査請求、または行政事件訴訟法 3 条の取消訴訟で争えます。
世の中には、国そのものではなく、国からお墨付きを与えられた民間の法人が、消費者保護の仕事を代わりに担っている領域がある。特定商取引法にも、主務大臣(消費者庁長官などに権限が委任される)が指定した法人がいる。63 条が定めるのは、その指定を国が取り消せる、という一点だ。引き金はシンプルで、前条 62 条に基づく主務大臣の命令に指定法人が違反したとき。この取消しは行政処分(役所が法人に直接下す具体的な決定)であり、剥がされた側は事実上その公的業務を続けられなくなる。あなたがその法人の職員なら、命令違反は組織の存立に直結する。あなたが消費者なら、この一条が任せっぱなしにしない歯止めとして効いていることを知っておくといい。看板を出す権限を握る者は、それを剥がす権限も握っている。
特定商取引に関する法律 63 条は、指定法人に対する指定取消しの根拠規定である。主務大臣は、指定法人が前条の規定による命令に違反した場合に限り、その指定を取り消すことができる。取消しは相手方の地位を失わせる不利益処分にあたり、行政手続法に基づく聴聞を経て行われる。
法律に基づき主務大臣が指定した民間法人で、国に代わって特定の公的業務を担う存在です。国の下部組織ではなく独立した法人ですが、監督命令に従う義務を負います。
特商法の主務大臣は内閣総理大臣および経済産業大臣で、実務上は権限の多くが消費者庁長官等に委任されています。窓口は事案ごとに異なるため、通知書の発信者名の確認が確実です。
指定法人の業務の適正を確保するために主務大臣が発する監督上の命令です。この命令に違反したことが、63 条による指定取消しの唯一の要件となります。
必要です。指定の取消しは許認可等を取り消す不利益処分にあたり、行政手続法 13 条 1 項 1 号により聴聞の実施が義務づけられます。弁明の機会の付与では足りません。
その法人が担っていた公的業務は継続できなくなり、進行中の相談や手続が宙に浮きます。実務では他の機関への引継ぎや経過措置が図られますが、法文上の自動的な救済はありません。
行政法上、要件違反を理由に将来に向けて効力を失わせる「撤回」型の処分と整理され、原則として処分時から将来に向かって効力を生じます。過去の業務が遡って無効になるわけではありません。
審査請求は処分を知った日の翌日から 3 か月以内(行政不服審査法 18 条)、取消訴訟は 6 か月以内(行政事件訴訟法 14 条)が原則です。期限を過ぎると内容に理由があっても却下されます。
あります。指定確認検査機関、指定試験機関、登録認証機関など、公的業務を民間に委ねる制度には、監督命令と、その違反を要件とする指定取消しがほぼ必ず対で置かれています。
いいえ。63 条は取消しの要件を「前条(62 条)の命令に違反したとき」に限定しています。命令違反という具体的な事実が前提で、しかも取消しは不利益処分なので、行政手続法 13 条に基づく聴聞が必要です。業界裏話ヒント:役所は取消しをいきなり打たず、まず監督命令、改善猶予、それでも直らなければ取消し、と段階を踏むのが通例。命令が届いた段階で真剣に対応すれば、取消しまで至らせずに済む余地は大きい。
取消しは行政処分なので、争えます。不服なら行政不服審査法に基づく審査請求、または行政事件訴訟法 3 条の取消訴訟で裁判所に持ち込めます。業界裏話ヒント:勝負は処分後の訴訟より、処分前の聴聞で決まることが多い。聴聞で命令違反の有無や処分の重すぎ(比例原則違反)を主張して記録に残しておくと、後の訴訟で効いてくる。処分が出てから慌てて弁護士を探すのでは、一手遅い。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 処分の重さ | 特商法 63 条:指定そのものを失わせ、公的業務の継続を不可能にする | — |
| 発動の要件 | 前条の規定による命令に違反したこと(要件が一点に限定) | — |
| 受け手が取るべき対応 | 聴聞での反論、処分後は審査請求・取消訴訟・執行停止申立て | — |
| 制度上の位置 | 監督の最終段階(出口・メインブレーカー) | — |
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