要点特定商取引法 9 条の 2 は、訪問販売で日常生活に通常必要な分量を著しく超える契約を、締結から 1 年以内なら理由なく解除できると定める。特別の事情があれば行使できない。
Q · 訪問販売で親が大量に買わされました。8 日のクーリングオフはもう過ぎています。解約できますか?
過量なら契約から 1 年以内は理由なしで解除できる
特定商取引法 9 条の 2 により、日常生活で通常必要とされる分量を著しく超える訪問販売契約は、締結の時から 1 年以内であれば理由を問わず申込みの撤回・解除ができます(同条 2 項)。詐欺や強迫の立証は不要で、「量が著しく多い」という外形的事実だけで足ります。効果はクーリングオフの規定を準用するため、違約金は不要、商品の返還費用も事業者負担です。ただし契約を必要とする特別の事情があった場合は行使できません。
実家に帰ったら、押し入れが未開封の羽毛布団で埋め尽くされていた。母は同じ訪問販売員から、この半年で何度も同じ物を買わされていた。この瞬間、多くの人は「8日のクーリングオフはとっくに過ぎている、手遅れだ」と肩を落とす。だが特定商取引法9条の2は、別の武器を用意している。日常生活で通常必要とされる分量を著しく超える商品を訪問販売で買わされた場合、契約した本人(あなたや、あなたの親)は、契約締結から1年以内なら理由を問わず契約を撤回・解除できる。詐欺や強迫を立証する必要はない。「量が著しく多い」という客観的な事実だけで足りる。しかも効果はクーリングオフと同じで、違約金は一切かからず、商品の返送費用も事業者負担。次々販売で高齢者を食い物にする手口に対し、法が正面から用意した1年間の反撃窓口である。
特定商取引法 9 条の 2 は過量販売解除権を定める規定であり、訪問販売により日常生活で通常必要とされる分量・回数・期間を著しく超える契約を締結した申込者等に対し、意思表示の瑕疵の立証を要することなく、締結の時から 1 年以内の申込みの撤回等を認める。その効果は前条のクーリングオフの規定を準用する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
日常生活で通常必要とされる分量・回数・期間を著しく超える契約のことです。訪問販売の場合、特定商取引法 9 条の 2 により締結から 1 年以内は理由なく解除できます。
各契約の締結時が起算点です(同条 2 項)。次々販売では契約ごとに別々に時計が進むため、古い契約から順に解除できなくなります。契約書の日付を 1 件ずつ確認してください。
できます。特定商取引法 24 条の 2 が電話勧誘販売について同様の解除権を定めています。訪問販売は 9 条の 2、電話勧誘は 24 条の 2 と条文が分かれています。
個別クレジット契約が絡む場合、割賦販売法にも過量販売に関する救済規定があります。販売会社と信販会社の双方への通知を検討してください(最新の改正状況をご確認ください)。
解除権者は申込者等本人です。家族は本人の委任を受けた代理人として、または成年後見人等の法定代理人として行使します。実務では本人名義の書面を家族が支援して作成する例が多いです。
書式は自由ですが内容証明郵便が推奨されます。契約日・商品名・「特定商取引法 9 条の 2 による解除」と明記し、消印で 1 年以内であることを証拠化します。
使えます。詐欺・強迫や不実告知がなくても、量が著しく多いという外形的事実だけで解除できます。事業者の悪質性を立証する必要はありません。
特商法 9 条の 2 は訪問販売限定の解除権で期間は締結から 1 年、消費者契約法 4 条 4 項は店舗やネットを含む全消費者契約の取消権です。買った場所で使う条文が変わります。
過量販売なら別枠です。日常生活で通常必要な分量を著しく超える契約は、締結から1年以内なら理由なく解除できます(特商法9条の2第1項・第2項)。8日とは全く別の時計が動いています。業界裏話ヒント:相談窓口でも8日経過で反射的に諦めさせてしまうことがある。『これは過量です』と自分から切り出せるかどうかで対応が一変する。契約書の日付と、家にある同種商品の量を写真に押さえてから相談に行く
なります。1回ごとは適量でも、同種商品の合計が著しく過量になれば対象です。事業者が『既に大量に持っていると知りながら』追加契約を取った場合も9条の2第1項2号で解除できます。業界裏話ヒント:次々販売の立証の鍵は『同種商品の累積』。同じ布団・健康食品・浄水器フィルターが家にどれだけあるかを全部並べて撮る。1件だけ見れば適量に見える契約も、累積を示せば一気に過量へ転じる
原則取られません。9条の2第3項は前条(クーリングオフ)の第3項から第8項までを準用し、違約金・損害賠償の請求は禁止、商品の返還費用も事業者負担です。開封済みでも原則として代金全額が戻ります。業界裏話ヒント:事業者は『開封したから返金できない』と言いがちだが、これは準用規定に反する。鵜呑みにせず『9条の2で準用される規定では費用は御社負担のはず』と一言返せるかどうかで結果が変わる
『当該契約の締結を必要とする特別の事情』があれば解除は認められません(9条の2第1項ただし書)。事業として大量に使う、大家族で消費する等の合理的事情があれば過量に当たりません。業界裏話ヒント:この『特別の事情』の主張立証は事業者側の負担。『お客が欲しがった』だけでは足りず、購入者の生活実態に照らした合理性が要る。営業記録に購入理由を残しているかどうかが、後の攻防を分ける
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 行使期間 | 特商法 9 条の 2:契約締結の時から 1 年以内 | — |
| 適用場面 | 訪問販売で著しく過量な商品・特定権利・役務の契約 | — |
| 必要な立証 | 量が著しく超えるという外形的事実のみ(意思の瑕疵は不要) | — |
| 法的効果 | 申込みの撤回・解除。前条 3 項〜8 項を準用し違約金なし・返還費用は事業者負担 | — |
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