民事執行法 第167条の6(費用の予納等)
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- 少額訴訟債権執行についての第十四条第一項及び第四項の規定の適用については、これらの規定中「執行裁判所」とあるのは、「裁判所書記官」とする。
- 2.第十四条第二項及び第三項の規定は、前項の規定により読み替えて適用する同条第一項の規定による裁判所書記官の処分については、適用しない。
- 3.第一項の規定により読み替えて適用する第十四条第四項の規定による裁判所書記官の処分に対する執行異議の申立ては、その告知を受けた日から一週間の不変期間内にしなければならない。
- 4.前項の執行異議の申立てを却下する裁判に対しては、執行抗告をすることができる。
- 5.第一項の規定により読み替えて適用する第十四条第四項の規定により少額訴訟債権執行の手続を取り消す旨の裁判所書記官の処分は、確定しなければその効力を生じない。
この条文の基本情報
費用の予納等とは何ですか?
定義費用の予納等とは、民事執行法第167条の6に定められた規定で、「少額訴訟債権執行についての第十四条第一項及び第四項の規定の適用については、これらの規定中「執行裁判所」とあるのは、「裁判所書記官」とする。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 民事執行法第167条の6(費用の予納等)は、日本の民事執行法に含まれる条文です。
- 民事執行法第167条の6の条文原文は「少額訴訟債権執行についての第十四条第一項及び第四項の規定の適用については、これらの規定中「執行裁判所」とあるのは、「裁判所書記官」とする。」で始まります。
- 民事執行法第167条の6は第二節 金銭の支払を目的とする債権についての強制執行に置かれています。
- 民事執行法の公布日は昭和54年3月30日です。
- 民事執行法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月9日時点では廃止情報はありません。
- 民事執行法第167条の6の前の条は民事執行法第167条の5です。
- 民事執行法第167条の6の次の条は民事執行法第167条の7です。
- 民事執行法第167条の6には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
民事執行法(昭和五十四年法律第四号)第167条の6 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/354AC0000000004 - 本サイト収録
民事執行法(昭和五十四年法律第四号)第167条の6(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月9日)https://lawplayer.com/jp/article/354AC0000000004/167_6
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点民事執行法167条の6は、少額訴訟債権執行の費用予納等を裁判所書記官が判断すると読み替える規定。書記官の処分への執行異議は告知から一週間の不変期間内に限られる。
Q · 少額訴訟で勝った債権を差し押さえたら、書記官から通知が来た。どう対応すればいい?
書記官の処分への執行異議は告知から一週間以内です
民事執行法167条の6により、少額訴訟債権執行の費用予納等は裁判所書記官が判断します(1項)。その処分に不服なら執行異議を申し立てられますが、告知を受けた日から一週間の不変期間内に限られ、延長は一切できません(3項)。却下されれば執行抗告で上級審の判断を求められます(4項)。なお手続を取り消す書記官の処分は確定するまで効力を生じないため(5項)、一週間以内に異議を出せば取消しは宙づりのまま執行は生き続けます。
解説
60万円以下の未払いを少額訴訟で勝ち取ったのに、相手が払わない。ここで使えるのが少額訴訟債権執行、簡易裁判所の裁判所書記官が担当する簡易な差押え手続だ。通常の強制執行なら裁判官が下す費用予納の判断を、この手続では書記官が握る。あなたが手続費用の予納を命じられて払わなければ、書記官はあなたの執行そのものを取り消せる。ここが本条の急所だ。書記官の処分に不満なら執行異議を申し立てられるが、期限は告知を受けた日から一週間の不変期間、延長は一切効かない。逃せば回収の入口が閉じる。ただし救いもある。取消しの処分は確定しなければ効力を生じない(本条5項)。つまり一週間以内に異議を出せば、取消しは宙づりのまま執行は生き続ける。書記官という耳慣れない担当者と、一週間という短い窓、この二つを知っているかどうかで、あなたの勝訴判決が現金になるか紙くずになるかが分かれる。
法的な位置づけ
民事執行法167条の6は、少額訴訟債権執行に関する費用の予納等の規定(同法14条)を、執行裁判所ではなく裁判所書記官が担当するものと読み替える手続規定である。書記官の処分に対する執行異議の期間、その却下裁判への執行抗告、および取消処分の確定要件を定める。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.告知を受けた日をその場でカレンダーに記録 書記官から予納命令や取消処分の告知を受けたら、告知を受けた日を一日目として記録する。これが執行異議の一週間の不変期間の起算点(本条3項)。封筒の消印や受領日を最初に控えておくと、後の期限計算の争いで一日を争える
- 2.処分の種類が書記官処分か裁判か切り分ける 受け取った通知が裁判所書記官の処分か裁判官の裁判かを確認する。書記官の処分なら不服申立ては執行異議、宛先は裁判官ではなく手続を担当する簡易裁判所。窓口で「これは執行異議ですか」と確認してから書面を作る
- 3.一週間以内に執行異議を申し立てる 処分に不服なら、告知から一週間の不変期間内に担当簡易裁判所へ執行異議を申し立てる(本条3項)。この期間は裁判所の裁量でも延長できないため、準備が間に合わなくても期日内提出を最優先にする
- 4.並行して予納金納付で手続を生かす道も検討 取消処分は確定しなければ効力を生じない(本条5項)。この確定前の空白を使い、予納金を納付して手続そのものを維持する選択も検討する。異議提出と納付を同時並行で進めると回収の入口を確実に残せる
- 5.却下されたら執行抗告で上級審へ 執行異議が却下されたら、告知から一週間以内に執行抗告を申し立て、上級審(裁判官)の判断を仰ぐ(本条4項、民執10条2項)。書記官→執行異議→執行抗告という二段構えの回路を最後まで使い切る
よくある質問 AI による整理
Q1少額訴訟債権執行とは何ですか?
簡易裁判所の裁判所書記官が担当する簡易な差押え手続です。少額訴訟で得た債務名義に基づき、弁護士を立てずに本人でも申立て可能で、通常執行より書類も費用も軽いのが特徴です。
Q2執行異議の一週間はいつから数えますか?
書記官の処分の告知を受けた日を起算点とします(民執167条の6第3項)。これは不変期間で、土日を挟んでも延長されません。封筒の受領日を記録しておくことが重要です。
Q3不変期間とはどういう意味ですか?
裁判所の裁量でも当事者の都合でも一日も延ばせない鉄の期限のことです。書類の準備が間に合わなくても、一週間で執行異議の扉は閉じます。
Q4執行取消しの処分が届いたらもう終わりですか?
終わりではありません。取消しの書記官処分は確定しなければ効力を生じません(同条5項)。一週間以内に執行異議を出せば、取消しは宙づりのまま執行は生き続けます。
Q5執行異議が却下されたらどうすればいい?
却下の裁判に対しては執行抗告ができます(同条4項)。書記官の判断を、今度は裁判官の目で見直させる二段構えの不服申立てが用意されています。
Q6書記官と裁判官のどちらに不服を申し立てるの?
少額訴訟債権執行の費用予納等は書記官の処分なので、まず執行異議を担当裁判所に申し立てます。裁判官宛ての書面を用意しても入口を誤ります。
Q7少額訴訟債権執行の費用はいくらかかりますか?
申立手数料と予納郵券が中心で、通常の地方裁判所での強制執行より軽いのが一般的です。ただし予納命令に従わないと執行が取り消される点に注意が必要です。
Q8債務者側でも執行異議は使えますか?
使えます。書記官の執行処分に手続的な瑕疵があれば、債務者側も告知から一週間以内に執行異議で争えます。ただし債務の存否は別途請求異議の訴えで争います。
この条文についての質問 AI による整理
Q1少額訴訟で勝ったのに相手が払いません。弁護士を頼まないと差押えはできませんか?
できます。少額訴訟債権執行(民事執行法167条の2以下)は、簡易裁判所の裁判所書記官が担当する簡易な手続で、本人でも申立て可能です。費用予納の判断も書記官が行います(本条1項)。実務のポイント:この手続は地方裁判所の通常執行より書類も費用も軽く、弁護士報酬をかけると回収額を上回りかねない少額債権こそ本人手続が合理的。ただし書記官からの予納命令や取消しには一週間の不変期間が絡むので、通知は届いた日に開封する習慣を
Q2書記官の処分に納得できません。裁判官に見直してもらえないんですか?
見直せます。書記官の処分にはまず執行異議を申し立て(本条3項、告知から一週間の不変期間)、それが却下されれば執行抗告で上級審の判断を求められます(本条4項)。二段構えの不服申立てです。実務のポイント:書記官の処分と裁判官の裁判は不服申立ての入口が違い、宛先や書式を間違えると期限内に出したつもりが無効になる。窓口でこれは執行異議ですか執行抗告ですかと確認してから書面を作ると取りこぼしがない
間違えやすい点 AI による整理
- 「執行手続は全部裁判官が仕切る」と思われているが、少額訴訟債権執行の費用予納は裁判所書記官が判断する(本条1項)。相手にする担当者が違えば、不服申立ての入口も方法も変わる。裁判官宛ての書面を用意しても的外れになる
- 執行異議に期限があることは知っていても、その期限が「一週間の不変期間」であることの重みを見落としがちだ。不変期間とは、裁判所の裁量でも当事者の都合でも一日も延ばせない鉄の期限。土日を挟もうが、書類の準備が間に合わなかろうが、一週間で扉は閉じる
- 「執行を取り消されたら、もう終わり」とあなたは考える。だが法律の側から見れば、書記官の取消処分は確定するまで効力を生じない(本条5項)。あなたが終わったと諦めた瞬間こそ、まだ手続は生きている。この認識のズレが、救えたはずの債権を取り逃がさせる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 判断権者 | 167条の6:費用予納等を裁判所書記官が判断(14条を読み替え) | 14条:本来は執行裁判所(裁判官)が費用予納を判断 167条の2:少額訴訟債権執行の開始も裁判所書記官が処理 |
| 不服申立ての方法 | 167条の6:執行異議(3項)+却下時は執行抗告(4項) | 11条:執行裁判所の執行処分に対する執行異議の一般規定 10条:執行抗告の手続と一週間の不変期間の一般規定 |
| 不服申立ての期間 | 167条の6:告知を受けた日から一週間の不変期間(3項) | 11条:執行異議に一般的な期間制限の明文なし 10条:執行抗告は告知から一週間の不変期間 |
| 取消処分の効力発生時期 | 167条の6:確定しなければ効力を生じない(5項) | 14条:予納がなければ執行処分の取消し等が可能 167条の2:手続の枠組みを定める基礎規定 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も小額訴訟で得た債務名義に基づく執行を認めるが、執行主体は執行法院であり、日本のような書記官への読み替えという構造は明確でない
韓国は少額事件を独立の特別法で規律し、簡易・迅速化を図る点で日本と方向性が近い
ドイツでは執行手続の多くを Rechtspfleger(司法補助官)が担当し、裁判官の負担を軽減する。日本の書記官への読み替えと機能的に類似する
米国の少額裁判所判決の執行は州ごとに手続が異なり、統一的な書記官処分制度はない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 少額訴訟で勝った債権を回収しようと少額訴訟債権執行を申し立てたが、書記官から予納金の納付を命じられた。うっかり期日を過ぎ、執行取消しの処分が届く。残された時間は一週間、この間に執行異議を出さなければ、勝ち取った判決が紙くずになる
- もし書記官の処分に納得できず執行異議を申し立てて、それが却下されたらどうなる? そこで終わりではない。却下の裁判に対しては執行抗告ができる(本条4項)。書記官の判断を、今度は裁判官の目で見直させる二段構えの不服申立てが用意されている
- 差押えを受けた債務者側のあなた。書記官の執行処分に手続的な瑕疵があると気づく。執行異議の一週間は、債権者だけの武器ではない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 書記官から予納命令や取消処分の告知を受けたら、告知を受けた日を必ず記録、これが一週間の不変期間の起算点(本条3項) 2. 処分に不服なら、その簡易裁判所に執行異議を申し立てる、宛先は裁判官ではなく手続を担当する裁判所3. 取消処分は確定するまで効力が生じない(本条5項)ので、異議提出と並行して予納金の納付で手続を生かす道も検討4. 執行異議が却下されたら、執行抗告で上級審の判断を仰ぐ(本条4項)
訴えられた側:1. 書記官の差押処分や関連処分に手続的な瑕疵があれば、執行異議で争える、期限は告知から一週間の不変期間2. ただし異議は手続の適法性を争うもので、債務そのものの存否は原則として請求異議の訴え(民事執行法35条)で別途争う3. 予納金未納による執行取消しは債権者に不利な処分、債務者側が積極的に取消しを得られるわけではない点に注意4. 手続全体の管轄や差押えの範囲に疑問があれば早期に弁護士・司法書士に相談
時効(請求できる期限):執行異議の申立ては、書記官の処分の告知を受けた日から一週間の不変期間内(本条3項)。この一週間は裁判所の裁量でも延長できない不変期間で、起算点は告知を受けた日。却下裁判への執行抗告も、告知から一週間以内(民事執行法10条2項)
改正沿革 AI による整理
- 平成16年(2004年) 民事執行法改正により少額訴訟債権執行制度(167条の2から167条の14)が新設され、本条もその一部として新設。少額債権の簡易・迅速な回収のため、費用予納等の判断を執行裁判所から裁判所書記官へ移す読み替え規定として設けられた
改正の年表
- 1.平成16年(2004年) 新設:民事執行法改正により少額訴訟債権執行制度(167条の2〜167条の14)が新設され、本条もその一部として新設。費用予納等の判断を執行裁判所から裁判所書記官へ移す読み替え規定として設けられた
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