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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 最終改正 収録時点 令和8年10月9日読了 7 分7 分7 分

民事執行法 第167条の9(配当要求)

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  1. 執行力のある債務名義の正本を有する債権者及び文書により先取特権を有することを証明した債権者は、裁判所書記官に対し、配当要求をすることができる。
  2. 2.第百五十四条第二項の規定は、前項の配当要求があつた場合について準用する。
  3. 3.第一項の配当要求を却下する旨の裁判所書記官の処分に対する執行異議の申立ては、その告知を受けた日から一週間の不変期間内にしなければならない。
  4. 4.前項の執行異議の申立てを却下する裁判に対しては、執行抗告をすることができる。

この条文の基本情報

配当要求とは何ですか?

定義配当要求とは、民事執行法第167条の9に定められた規定で、「執行力のある債務名義の正本を有する債権者及び文書により先取特権を有することを証明した債権者は、裁判所書記官に対し、配当要求をすることができる。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 民事執行法第167条の9(配当要求)は、日本の民事執行法に含まれる条文です。
  2. 民事執行法第167条の9の条文原文は「執行力のある債務名義の正本を有する債権者及び文書により先取特権を有することを証明した債権者は、裁判所書記官に対し、配当要求をすることができる。」で始まります。
  3. 民事執行法第167条の9は第二節 金銭の支払を目的とする債権についての強制執行に置かれています。
  4. 民事執行法の公布日は昭和54年3月30日です。
  5. 民事執行法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月9日時点では廃止情報はありません。
  6. 民事執行法第167条の9の前の条は民事執行法第167条の8です。
  7. 民事執行法第167条の9の次の条は民事執行法第167条の10です。
  8. 民事執行法第167条の9には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式民事執行法(昭和五十四年法律第四号)第167条の9
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/354AC0000000004
  • 本サイト収録民事執行法(昭和五十四年法律第四号)第167条の9(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月9日)https://lawplayer.com/jp/article/354AC0000000004/167_9

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点民事執行法167条の9は、少額訴訟債権執行で、執行力のある債務名義を持つ債権者が裁判所書記官に配当要求できると定める。却下への執行異議は告知から一週間の不変期間内に限られる。

Q · 少額訴訟で勝ったのに相手が払わない。他人がすでに差し押さえた財産に、後から割り込めるの?

執行力のある判決があれば配当要求で割り込めます

民事執行法167条の9により、執行力のある債務名義の正本を持つ債権者、または文書で先取特権を証明した債権者は、少額訴訟債権執行を主宰する裁判所書記官に対して配当要求ができます。これにより、他人が起こした差押えの分配に後から参加できます。ただし第三債務者が供託・支払をする前が期限であり、配当要求を却下されたら告知から一週間の不変期間内に執行異議を申し立てる必要があります。この一週間は延長も追完もできません。

解説

少額訴訟で勝訴判決を取った。だが相手は払わない。差押えを考えて調べると、すでに別の債権者がその相手の給料や預金を押さえていた。もう手遅れだと感じるかもしれない。ここで効いてくるのが167条の9だ。少額訴訟債権執行では、裁判所ではなく裁判所書記官が手続を回す。あなたが執行力のある債務名義(確定判決や仮執行宣言付き判決など)を持っているか、文書で先取特権を証明できれば、その書記官に対して配当要求ができる。つまり、他人が起こした差押えの分け前の輪に、あなたも後から入れる。ただし落とし穴がある。書記官があなたの配当要求を却下したら、執行異議を申し立てられるのは告知から一週間だけ。この一週間は不変期間、つまり一日たりとも延ばせない。判決を持っているだけでは配当は受けられない。輪に入る手続と、その締切こそが分水嶺だ。

法的な位置づけ

民事執行法167条の9は、少額訴訟債権執行における配当要求の資格を定める規定である。執行力のある債務名義の正本を有する債権者、または文書により先取特権を証明した債権者は、裁判所書記官に対して配当要求をすることができ、その却下処分に対しては一週間の不変期間内の執行異議、さらに執行抗告による不服申立てが認められる。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.相手の財産と既存の差押えを特定する 相手の給料・預金・売掛金などの財産を特定し、すでに他の債権者による差押えがあるかを、少額訴訟債権執行を扱う簡易裁判所で確認する。他人の差押えがあれば、そこに配当要求で割り込める
  2. 2.配当要求の資格書類を準備する 執行力のある債務名義の正本(確定判決、仮執行宣言付き判決、執行証書など)、または先取特権を証明する文書を用意する。判決を持っているだけでは足りず、正本の入手と送達証明が必要
  3. 3.供託・支払前に書記官へ配当要求する 少額訴訟債権執行を主宰する裁判所書記官に対し、配当要求を申し立てる。第三債務者が供託・支払をする前がタイムリミット。手続の進行状況を即確認し、遅れないうちに提出する
  4. 4.却下されたら一週間以内に執行異議を出す 書記官が配当要求を却下したら、告知を受けた日から一週間の不変期間内に執行異議を申し立てる。この期間は延長も追完もできないため、通知の日付を受領当日にカレンダーへ記入する
  5. 5.異議も却下されたら執行抗告へ進む 執行異議の申立てを却下する裁判が出たら、その告知から一週間以内に執行抗告を申し立て、上級審の判断を仰ぐ。ここも不変期間なので締切を厳守する

よくある質問 AI による整理

Q1配当要求とは何ですか?

他の債権者が起こした差押手続に参加して、その分配にあずかる申立てです。民事執行法167条の9は、少額訴訟債権執行で書記官に対して行う配当要求を定めています。

Q2少額訴訟債権執行と通常の債権執行の違いは?

少額訴訟債権執行は60万円以下の債権について、裁判所ではなく裁判所書記官が簡易迅速に手続を主宰する制度です。配当要求も書記官に対して行います。

Q3配当要求はいつまでにすればいいですか?

第三債務者が供託または支払をする前に申し立てる必要があります。手続が進んで供託されると分配の顔ぶれが締め切られ、遅れた債権者は分配から外れます。

Q4不変期間とは何ですか?

裁判所ですら延長できない厳格な期間です。配当要求却下への執行異議は告知から一週間の不変期間で、延長も追完も原則できません。

Q5執行異議と執行抗告の違いは?

執行異議は執行機関の処分への不服申立てで簡易な手続、執行抗告は裁判に対する上級審への不服申立てです。167条の9では却下処分に異議、異議却下裁判に抗告と二段階です。

Q6裁判所書記官の処分に不服がある場合どうすればいいですか?

書記官の配当要求却下処分は正式な執行処分なので、告知から一週間以内に執行異議を申し立てます。異議も却下されたら執行抗告に進めます。

Q7配当要求に必要な書類は何ですか?

執行力のある債務名義の正本(確定判決や仮執行宣言付き判決など)、または先取特権を証明する文書が必要です。判決を持っているだけでは配当は受けられません。

Q8先取特権があれば配当要求できますか?

できます。167条の9第1項は、文書により先取特権を証明した債権者にも配当要求資格を認めています。ただし証明は文書によることが要件です。

この条文についての質問 AI による整理

Q1少額訴訟で勝ったのに相手が払いません。相手の口座を差し押さえたら、他の債権者も寄ってきますか?

はい。あなたが預金債権を差し押さえても、執行力のある債務名義を持つ他の債権者は167条の9で配当要求ができ、分配に加わってきます。逆にあなたも他人の差押えに割り込めます。実務のポイント:差押債権者は自分が全額取れると思いがちですが、配当要求が入れば按分になる。だからこそ実務では、第三債務者が供託する前にいかに早く手続を進めるかが勝負。早い者勝ちの側面を知る債権者は、判決確定後すぐ動く。

Q2書記官に配当要求を却下されました。もう打つ手はないんでしょうか?

あります。却下処分の告知を受けた日から一週間以内なら執行異議を申し立てられます(167条の9第3項)。それも却下されたら執行抗告(同条4項)で裁判所の判断を仰げます。実務のポイント:ここで多くの人が「書記官が決めたことだから」と諦める。だが不変期間内に異議を出せば、改めて裁判官が審査する。締切さえ守れば書記官の判断は最終決定ではない、この一週間を知っているかで結果が分かれる。

Q3配当要求って、少額訴訟の判決を持っている人しかできないんですか?

いいえ。167条の9第1項は「執行力のある債務名義の正本を有する債権者」と定めており、通常の訴訟の確定判決や執行証書(公正証書)を持つ債権者でも、少額訴訟債権執行の手続に配当要求で参加できます。実務のポイント:小さな少額訴訟債権執行に、実は大口の債権者が公正証書を武器に割り込んでくることがある。あなたの取り分が思ったより薄くなる原因はこれ。相手にどんな債権者がついているか事前に読んでおくと戦略が変わる。

間違えやすい点 AI による整理

  • 「判決さえあれば、あとは自動的にお金が入ってくる」という前提が、そもそも間違っている。判決は取り立ての許可証にすぎない。相手の財産を特定し、差押えや配当要求を自分で起こさなければ、一円も動かない。あなたの問いが「いつ振り込まれるのか」なら、問いそのものがずれている。
  • 配当要求ができること自体は知っていても、その却下に対する不服申立てが「一週間の不変期間」であることの重さを、多くの人は軽く見ている。通常の期間なら延長や追完の余地がある場面もあるが、不変期間は裁判所ですら伸ばせない。同じ「一週間」でも、締切の深刻さの桁が違う。
  • あなたから見れば「書記官が判断しただけだから簡単に覆せる」と思うかもしれないが、法律から見れば書記官の処分は正式な執行処分であり、覆すには執行異議、さらに執行抗告という二段階の正式な争訟手続を踏まねばならない。この落差を甘く見た者が、手続を踏み損ねて権利を失う。
比較の観点この条文ほかの条文
手続の主宰者167条の9:裁判所書記官(少額訴訟債権執行)154条:裁判所(通常の債権執行)
167条の2:書記官による少額訴訟債権執行の枠組み
配当要求の資格執行力のある債務名義の正本を有する債権者+文書で先取特権を証明した債権者同旨(154条1項)を書記官手続に適用
少額訴訟債権執行そのものの対象範囲を規定
却下への不服申立て執行異議(一週間の不変期間)→執行抗告執行裁判所の裁判に対する執行抗告等
書記官処分への執行異議(一般規定へ接続)
対象債権額60万円以下の少額訴訟に基づく債務名義が中心金額制限なし
60万円以下の少額訴訟債権執行

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
強制執行法第34條(參與分配)

台湾も他の債権者が起こした執行手続への『參與分配』を認める。執行名義または擔保物權の存在を要件とする点で日本の資格要件と機能的に近い。

韓国
민사집행법 제247조(배당요구)

韓国も執行力のある正本または担保権の証明を持つ債権者の배당요구を認める。要求の終期が手続進行に連動する点も日本と類似する。

ドイツ
ZPO §§ 872 ff.(Verteilungsverfahren)

ドイツは配当手続(Verteilungsverfahren)で競合債権者間の分配を規律する。裁判所主宰である点は日本の書記官主宰モデルと制度設計が異なる。

アメリカ
Garnishment proceedings(competing creditors' claims)

米国は差押(garnishment)における競合債権者の優先順位を州法で定め、first-in-time 原則が働く場面が多く、日本の公平分配の発想と対照的。

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 書記官から配当要求却下の通知が届いた。あなたに残された時間は一週間。この不変期間を一日でも過ぎれば、執行異議の道は永久に閉じる。今日、執行異議申立書の起案を始めるかどうかが勝負を分ける。
  • もし、あなたが未回収の売掛金で少額訴訟に勝ったあと、相手が別の債権者に給料を差し押さえられていると知ったら? 諦める必要はない。執行力のある判決さえあれば、その差押手続に配当要求で割り込み、給料差押えの分配にあずかれる。書記官宛ての一通の申立書が、紙のままの判決を現金に変える。
  • あなたが債務者側で、給料を差し押さえられている。そこへ次々と別の債権者が配当要求をしてくる。差押えの範囲(原則手取りの4分の1、民事執行法152条)自体は決まっているが、要求債権者が増えるほど各人の取り分は薄まる。誰がいつ配当要求したかで、あなたへの取り立て圧力の構図が変わる。
  • アパートの大家であるあなたが、家賃を踏み倒した元借主に少額訴訟で勝った。だが同じ借主に消費者金融も判決を持っている。先に相手の預金債権が差し押さえられたとき、あなたが配当要求を出さなければ、あなたの判決は紙のまま。動いた者だけが分配を受ける。

取るべき行動

被害を受けた側:1. 相手の財産(給料、預金、売掛金など)を特定し、すでに他の債権者の差押えがあるか担当の簡易裁判所で確認2. 執行力のある債務名義の正本、または先取特権を証明する文書を準備3. 少額訴訟債権執行を扱う裁判所書記官に配当要求を申し立てる。第三債務者が供託・支払をする前がタイムリミット4. 却下されたら告知から一週間以内に執行異議、それも却下されたら執行抗告へ進む

訴えられた側:1. あなたが債務者なら、差押えと配当要求の範囲を正確に把握する。給料は原則手取りの4分の1までしか差し押さえられない(民事執行法152条、最新の改正状況をご確認ください) 2. 配当要求債権者の債務名義が本当に有効か、時効消滅していないかを確認3. 生活に不可欠な範囲は差押禁止債権の範囲変更の申立て(民事執行法153条)で救済を求める4. 複数債権者が殺到するなら、破産や個人再生で一括処理する選択肢も検討

時効(請求できる期限):配当要求却下の処分に対する執行異議は、告知を受けた日から一週間の不変期間内(167条の9第3項)。この執行異議を却下する裁判に対する執行抗告は、裁判の告知から一週間(民事執行法10条2項)。いずれも不変期間であり、延長・追完は原則不可

学説

通説:167条の9の配当要求は、資格要件(執行力のある債務名義の正本または文書による先取特権の証明)と、却下処分に対する一週間の不変期間の執行異議・執行抗告という二段階の不服申立てにより、少額訴訟債権執行の迅速性と債権者間の公平性を調整する規定と解される。

改正沿革 AI による整理

  • 平成16年(2004年)新設 少額訴訟債権執行制度の創設に伴い新設(平成17年〔2005年〕4月1日施行)。裁判所書記官が主宰する簡易な債権執行手続の中に、配当要求の窓口とその却下に対する執行異議・執行抗告の二段階の不服申立てを定めた

改正の年表

  1. 1.平成16年(2004年) 新設:少額訴訟債権執行制度の創設に伴い新設(平成17年〔2005年〕4月1日施行)。裁判所書記官が主宰する簡易な債権執行手続の中に、配当要求の窓口と、その却下に対する執行異議・執行抗告の二段階の不服申立てを定めた。

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民事執行法の全文を見る所属する編章節を開く:第二節 金銭の支払を目的とする債権についての強制執行

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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