要点民事執行法 207 条は、債務名義を持つ債権者の申立てで、裁判所が銀行等に債務者の預貯金情報の提供を命じる制度。給与情報と違い財産開示手続の前置は不要。
Q · 相手の口座番号が分からなくても、預金を差し押さえられるの?
できます。裁判所が銀行に口座情報を照会してくれます
できます。民事執行法 207 条により、確定判決や強制執行認諾文言付きの公正証書など執行力のある債務名義を持つ債権者の申立てで、執行裁判所が銀行等に債務者の預貯金の存否・残高を照会し、回答を命じます。給与情報(206 条)と異なり事前の財産開示手続は不要で、メガバンク・ゆうちょ・地元の地銀をまとめて指定できます。回答後に債務者へ通知が届くため(208 条)、判明後は速やかに差押えへ動く必要があります。
判決で勝った。慰謝料も養育費も認められた。それなのに相手は一円も払わない。差し押さえようにも、相手がどの銀行のどの支店に口座を持っているか、あなたは知らない。ここで昔は多くの人が諦めてきた。だが2020年から状況が変わった。民事執行法207条は、確定判決や強制執行認諾文言付きの公正証書といった「執行力のある債務名義」を持つ債権者の申立てで、裁判所が銀行等に対し「この債務者の口座はあるか、残高はいくらか」を直接照会し、回答を命じる制度を作った。あなたはメガバンク数行とゆうちょ、相手の地元の地銀をまとめて指定できる。しかも給与情報(206条)と違い、預貯金情報の取得には事前の財産開示手続がいらない。金銭債権を持つ債権者なら誰でも、いきなりこの手に届く。相手が隠したつもりの口座を、国家の権限であぶり出す道具だ。
民事執行法 207 条は第三者からの情報取得手続のうち預貯金債権等に関する規定であり、執行力のある債務名義を有する金銭債権の債権者の申立てに基づき、執行裁判所が銀行等・振替機関等に対して債務者の預貯金債権や振替社債等の情報の提供を命じる制度を定める。206 条の給与情報と異なり、財産開示手続の前置を要しない。
AI 輔助整理,以條文原文為準
債権者の申立てにより、裁判所が銀行・市町村・登記所など第三者に債務者の財産情報を照会させる制度です。207 条は預貯金・証券情報を対象とします。
207 条は預貯金・振替社債等の情報、206 条は給与(勤務先)情報を扱います。207 条は財産開示手続の前置が不要ですが、206 条は必要です。
不要です。預貯金(207 条)は財産開示の前置なしで申し立てられます。前置が必須なのは給与情報(206 条)の方です。
執行力のある債務名義の正本、送達証明書、197 条の要件(不奏功等または財産不十分の疎明)を示す資料、照会先を指定する申立書が基本です。
金銭債務について「直ちに強制執行に服する」旨を記した公正証書です。これがあれば裁判なしで債務名義となり、207 条の照会に使えます。
申立手数料の収入印紙、郵便切手のほか、照会先の第三者ごとに手続費用がかかります。銀行を複数指定するとその数だけ費用が増えます。
なります。207 条は銀行だけでなく振替機関等にも照会でき、株式・社債など振替口座簿上の振替社債等の情報も取得できます。
通知されます。情報が提供された後に債務者へ通知が届く仕組み(208 条)です。この時間差があるため、判明後は速やかに差押えへ動く必要があります。
できます。2020年施行の民事執行法207条で、確定判決や強制執行認諾文言付きの公正証書があれば、裁判所が銀行に代わって口座の存否と残高を照会します。しかも預貯金情報は給与情報(206条)と違い、事前の財産開示手続がいりません。業界裏話ヒント:離婚時の取り決めを口約束や単なる合意書で済ませていると債務名義がなく、この制度が使えない。公正証書に「強制執行認諾文言」を一行入れておくかどうかで、後の回収力が天と地ほど変わる。
情報提供の時点では相手に知られません。債務者への通知は情報が提供された後に送られる仕組み(208条)で、この時間差が債権者の武器です。だからこそ回答が届いたら即座に差押えへ動けるよう、準備を先に済ませておく必要があります。業界裏話ヒント:申立ての段階で差押命令の書面まで作り込んでおき、口座判明の当日に差押えを申し立てるのが実務の定石。この段取りを組めるかどうかで、通知が届く前に押さえられるかが決まる。
複数の銀行等をまとめて指定できます。メガバンク各行、ゆうちょ銀行、相手の地元の地方銀行を一度の申立てで並べて照会するのが一般的です。1つの第三者(銀行)につき手数料はかかりますが、当てずっぽうでも網を広げる価値はあります。業界裏話ヒント:相手の生活圏の地銀・信金を狙い撃ちすると命中率が上がる。勤務先や自宅住所から給与振込に使いそうな銀行を推測して指定するのが、経験者の照会先の選び方だ。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 取得できる情報 | 207 条:預貯金債権・振替社債等の情報 | — |
| 財産開示手続の前置 | 不要(いきなり申立て可) | — |
| 申立てできる債権者 | 金銭債権の債権者(1 項)・一般先取特権者(2 項) | — |
| 照会先 | 銀行等・振替機関等 | — |
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