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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 最終改正 収録時点 令和8年10月9日読了 7 分7 分7 分

民事執行法 第212条(公示書等損壊罪)

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  1. 次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処する。
  2. 一第五十五条第一項(第一号に係る部分に限る。)、第六十八条の二第一項若しくは第七十七条第一項(第一号に係る部分に限る。)(これらの規定を第百二十一条(第百八十九条(第百九十五条の規定によりその例によることとされる場合を含む。)において準用する場合を含む。)及び第百八十八条(第百九十五条の規定によりその例によることとされる場合を含む。)において準用する場合を含む。)又は第百八十七条第一項(第百九十五条の規定によりその例によることとされる場合を含む。)の規定による命令に基づき執行官が公示するために施した公示書その他の標識(刑法第九十六条に規定する封印及び差押えの表示を除く。)を損壊した者
  3. 二第百六十八条の二第三項又は第四項の規定により執行官が公示するために施した公示書その他の標識を損壊した者

この条文の基本情報

公示書等損壊罪とは何ですか?

定義公示書等損壊罪とは、民事執行法第212条に定められた規定で、「次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処する。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 民事執行法第212条(公示書等損壊罪)は、日本の民事執行法に含まれる条文です。
  2. 民事執行法第212条の条文原文は「次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処する。」で始まります。
  3. 民事執行法第212条は第五章に置かれています。
  4. 民事執行法の公布日は昭和54年3月30日です。
  5. 民事執行法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月9日時点では廃止情報はありません。
  6. 民事執行法第212条の前の条は民事執行法第211条です。
  7. 民事執行法第212条の次の条は民事執行法第213条です。
  8. 民事執行法第212条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式民事執行法(昭和五十四年法律第四号)第212条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/354AC0000000004
  • 本サイト収録民事執行法(昭和五十四年法律第四号)第212条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月9日)https://lawplayer.com/jp/article/354AC0000000004/212

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点民事執行法212条は、執行官が保全処分や明渡し催告のために施した公示書を損壊した者を1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金に処す罰則である。封印・差押表示は刑法96条の対象で本条から除外される。

Q · 強制退去で玄関に貼られた執行官の紙、破って捨てたらどうなるの?

1年以下の拘禁刑。器物損壊とは別の執行妨害の罪になります

民事執行法212条により、執行官が保全処分(同法55条・68条の2・77条)や明渡しの催告(同法168条の2)のために施した公示書その他の標識を損壊すると、1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金に処されます。これは刑法261条の器物損壊とは別で、国家の執行作用への妨害を処罰するものです。ただし封印・差押えの表示の損壊は刑法96条の対象となり、本条からは除外されます。剥がした後に貼り直しても、損壊した時点で犯罪は成立します。

解説

玄関のドアに、執行官の名前入りの紙が一枚貼られている。「この不動産について明渡しの催告をした」「占有者を変えても無効だ」。家賃を滞納して強制退去が迫ったあなたは、その紙を見て腹が立ち、破って捨てたくなる。だが、その一枚をはがした瞬間、あなたは1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金という犯罪の実行者に変わる。民事執行法212条は、執行官が保全処分や明渡しの催告のために施した公示書を損壊する行為を、専用の罪として処罰する。押さえるべき点は二つ。第一に、これは単なる器物損壊(刑法261条)ではなく、国家の執行作用への妨害として扱われる。第二に、封印や差押えの表示を破る行為は、もっと重い刑法96条の別の罪になるので本条からは外されている。つまり本条は、競売や明渡しの現場で貼られる「その他の公示」という、刑法96条の隙間を埋める条文だ。紙を破っても執行は一ミリも止まらず、前科だけが残る。

法的な位置づけ

民事執行法212条は、執行官が保全処分の命令や明渡しの催告に基づいて公示のために施した公示書その他の標識を損壊する行為を処罰する罰則規定である。刑法96条が定める封印および差押えの表示の損壊は本条の対象から除外され、本条はそれ以外の執行手続上の公示標識を保護して、国家の民事執行作用の実効性を担保する機能を持つ。

よくある質問 AI による整理

Q1公示書等損壊罪とは何ですか?

執行官が保全処分や明渡し催告のために施した公示書その他の標識を損壊する罪です。民事執行法212条が根拠で、法定刑は1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金です。

Q2執行官の公示書を破るとどんな罪になりますか?

民事執行法212条の公示書等損壊罪です。器物損壊(刑法261条)ではなく、国家の民事執行作用への妨害を処罰する専用の罪として扱われます。

Q3民事執行法212条の罰則はどれくらいですか?

1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金です。2025年6月1日施行の改正で従来の「懲役」が「拘禁刑」に統合されました。

Q4封印等破棄罪と公示書等損壊罪の違いは何ですか?

封印や差押えの表示を破ると刑法96条の封印等破棄罪(3年以下)です。本条212条はそれ以外の保全処分・明渡し催告の公示を対象とし、刑法96条の隙間を埋めます。

Q5明渡しの催告の公示書はいつまで貼られていますか?

明渡しの催告から実際の断行まで通常およそ1か月です。この間に公示を破っても、当事者恒定効により執行は貫徹されます。

Q6公示書等損壊罪の時効は何年ですか?

公訴時効は3年です(刑事訴訟法250条2項)。起算点は公示書を損壊した行為の時点です。

Q7知らずに公示書を剥がしても罪になりますか?

本罪は故意犯です。執行官の公示書と知らずに剥がした場合は故意の不存在が争点になりますが、事情によっては責任を問われる余地があります。

Q8強制執行妨害目的財産損壊等罪との関係は?

執行を妨害する目的が読み取られると、本条に加え刑法96条の2の強制執行妨害目的財産損壊等罪が上乗せされ、格段に重くなります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1自分の家の玄関に勝手に貼られた紙、はがしちゃダメなんですか?

はがせません。執行官が明渡しの催告(民事執行法168条の2)や保全処分(同55条)のために施した公示書は本条212条で保護され、破ると1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金です。自分が占有する家でも、公示は国家の執行手続の一部だからです。実務のポイント:剥がした後に元通り貼り直しても罪は消えません。損壊した時点で既遂です。しかも執行妨害の意図が読み取られると刑法96条の2の別罪まで上乗せされる。触れないのが唯一の正解です

Q2器物損壊とはどう違うんですか? ただの紙一枚なのに

刑法261条の器物損壊は他人の物を壊す罪で法定刑は3年以下、本条212条は物の損害ではなく国家の民事執行作用の妨害を処罰する点が本質的に違います。だから公示書が安物の紙でも成立します。実務のポイント:封印や差押えの表示を破ると本条ではなく刑法96条の封印等破棄罪(3年以下)になります。212条は、その刑法96条がカバーしない保全処分や明渡し催告の公示という隙間を埋める条文。どちらに当たるかで刑の重さが変わる

Q3公示書を破ったら、強制退去そのものを止められますか?

止められません、むしろ逆です。明渡し催告後(民事執行法168条の2)は当事者恒定効が働き、占有者を入れ替えても新占有者に対して執行できます。公示を破っても手続は予定通り進み、あなたには本条の刑事責任だけが残ります。実務のポイント:競売妨害で占有屋を入れる古典的手口は、この当事者恒定効と本条・刑法96条の2の三段構えでほぼ封じられています。破る側に立った瞬間、失うものしかない

間違えやすい点 AI による整理

  • 「自分が住む家に貼られた紙なのだから、自分の物、はがして自由」と思い込む人が多い。だが執行官が施した公示は、あなたの所有物ではなく国家の執行手続の一部であり、占有する家に貼られていても破れば犯罪になる
  • 「たかが紙一枚、器物損壊くらいの軽い話」と深刻さを見誤りやすい。実際には、執行を妨害する目的が読み取られると刑法96条の2(強制執行妨害目的財産損壊等罪)まで上乗せされ、単独の器物損壊とは比べものにならない重さになる
  • 「公示書を破れば執行を止められるのでは」と考える人がいるが、その問いの立て方自体が誤っている。明渡し催告後は当事者恒定効が働き、公示を破っても占有を移しても執行は貫徹される。止まるものは何もなく、残るのは前科だけだ
比較の観点この条文ほかの条文
保護法益民執212条:国家の民事執行作用の実効性刑法96条:公務員が施した封印・差押え表示の効力
刑法261条:他人の財物の効用(器物損壊)
対象保全処分・明渡し催告の公示書その他の標識封印および差押えの表示
他人の物一般
法定刑1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金3年以下の拘禁刑または250万円以下の罰金(封印等破棄罪)
3年以下の拘禁刑または30万円以下の罰金・科料
適用場面競売の保全処分・強制退去の明渡し催告の現場差押えの札・封印を破った場面
執行と無関係な物損一般

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国刑法第139条(違背查封效力罪)

台湾は公務員が施した封印・標示の損壊を独立の罪とする。日本のように執行手続別に条文を分けず刑法典で一括処罰する点が異なる。

韓国
대한민국 형법 제140조(공무상비밀표시무효)

韓国も公務員が職務上施した封印・押収その他強制処分の表示の損壊・無効化を処罰する。日本の刑法96条と機能的に近い。

ドイツ
StGB § 136(Verstrickungsbruch, Siegelbruch)

ドイツは差押えの拘束を破る行為(Verstrickungsbruch)と封印を破る行為(Siegelbruch)を刑法典で処罰する。手続法ではなく実体刑法に置く構成。

アメリカ
18 U.S.C. § 1501 / contempt of court

米国は独立の公示書損壊罪を持たず、執行妨害は主に法廷侮辱(contempt)や司法手続妨害罪で処理する。州ごとに扱いが分かれる。

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 家賃を半年滞納し、ついに強制執行が来た。執行官が玄関に「明渡しの催告」の公示書を貼って帰る。腹立ちまぎれにその紙を破って丸め、ゴミ箱へ。この瞬間、あなたは滞納者から、1年以下の拘禁刑の対象となる犯罪者に変わっている。破った紙の物理的価値はゼロでも、罪は成立する
  • もし競売で落札した物件に前の所有者が居座り、あなたのために貼られた買受人の保全処分(民事執行法77条)の公示書を破ったら? あなたはそれを本条で刑事告訴でき、明渡し交渉で一気に主導権を握れる。相手の「知らなかった」は通りにくい
  • 友人が「差押えの貼り紙って、破っても平気だよね?」と聞いてきた。答えは明確にNOだ。器物損壊より狙いの重い、執行妨害専用の罪がある
  • 執行官の明渡し催告から実際の断行まで、通常およそ1か月。この間に公示書を破って別人を住まわせても、当事者恒定効で執行は新しい占有者にまで貫徹される。残された時間で打つべき手は、公示を破ることではなく、弁護士に本案の相談をすることだ

取るべき行動

被害を受けた側:1. 公示書が破られていたら、まず損壊状態を写真と動画で記録し、日時を残す。2. 執行裁判所と担当執行官に速やかに報告し、再度の公示と状況の記録を求める。3. 警察に被害届を出す。本条212条のほか、執行妨害の目的があれば刑法96条の2も併せて主張できる。4. 明渡しの断行は予定通り進める。明渡し催告後は当事者恒定効が働くので、占有者が入れ替わっても執行は貫徹できる。破損に動揺して手続を止めないことが肝心だ

訴えられた側:1. すでに破ってしまったら、元に戻そうとせず、追加の証拠隠滅を疑われる行動を避ける。2. 本罪は故意犯なので、それが執行官の公示書と知らずに剥がした場合は故意の不存在が争点になる。剥がした経緯を正直に整理する。3. 執行を妨害する目的まで認定されると刑法96条の2が上乗せされ格段に重くなるので、目的の不存在を主張する。4. 執行手続自体は止まらない。本案の明渡しは別問題として、早期に弁護士へ相談する

時効(請求できる期限):本罪の法定刑は1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金。公訴時効は3年(刑事訴訟法250条2項)。時効の起算点は公示書を損壊した行為の時。なお2025年6月1日施行の改正で従来の「懲役」が「拘禁刑」に統合された(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:本条の保護法益は個々の公示書という財物ではなく、国家の民事執行作用の実効性であると解される。ゆえに標識の経済的価値の有無は成立に影響せず、封印・差押え表示を対象とする刑法96条とは保護法益の点で区別される。

改正沿革 AI による整理

  • 令和4年(2022年)公布・令和7年(2025年6月1日)施行 刑法の「懲役」と「禁錮」を「拘禁刑」に統合する改正に伴い、本条の法定刑「一年以下の懲役」が「一年以下の拘禁刑」に改められた
  • 平成15年(2003年)担保・執行法制改正(要検証) 明渡しの催告制度(168条の2)の新設に伴い、その公示書損壊を対象とする第2号が整備されたとみられる。条文の追加・改正の別および完全な改正回数は人的検証を要する

改正の年表

  1. 1.令和4年(2022年)公布・令和7年(2025年6月1日)施行 改正:刑法の「懲役」と「禁錮」を「拘禁刑」に統合する改正に伴い、本条の法定刑「一年以下の懲役」が「一年以下の拘禁刑」に改められた。
  2. 2.平成15年(2003年)担保・執行法制改正(要検証) 改正:明渡しの催告制度(168条の2)の整備に伴い、その公示書の損壊を対象とする号が設けられたとみられる。追加・改正の別および完全な改正回数は人的検証を要する。

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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