第三十九条及び第四十条の規定は執行力のある債務名義の正本に基づく第三者からの情報取得手続について、第四十二条(第二項を除く。)の規定は第三者からの情報取得手続について、第百八十二条及び第百八十三条の規定は一般の先取特権に基づく第三者からの情報取得手続について、それぞれ準用する。
要点民事執行法 211 条は、第三者からの情報取得手続に強制執行の停止・費用負担・先取特権の規定を準用する。判決後に相手の口座や勤務先を裁判所経由で開示させる手続を支える技術的規定である。
Q · 勝訴判決を取ったのに相手の口座が分かりません。裁判所に調べてもらえないの?
第三者からの情報取得手続で銀行に口座を開示させられます
民事執行法 211 条が支える第三者からの情報取得手続(204 条以下)を使えば、裁判所を通じて銀行に預貯金口座を、勤務先に給与を、登記所に不動産を強制的に開示させられます。預貯金情報は財産開示手続の前置が不要で最速(207 条)、不動産・給与情報は過去 3 年以内の財産開示が前提です(205 条・206 条)。費用は原則相手方負担(42 条準用)で、後に債務名義が覆れば手続を止められます(39 条・40 条準用)。
裁判で勝った。判決文の正本も手にした。それなのに相手は「金なんかない」と開き直り、一円も払わない。あなたは相手がどの銀行に口座を持っているのかすら知らない。かつてはここで詰んでいた。2020年に動き出した第三者からの情報取得手続が、その壁を壊す。銀行に対して相手の預貯金口座を、勤務先の支払者に対して給与を、登記所に対して不動産を、裁判所を経由して強制的に開示させられる。211条はこの手続を裏で支える分電盤だ。手続にかかる費用は相手方に負わせ(42条準用)、後で債務名義が覆れば手続を止める安全弁も備える(39条・40条準用)。そして最大の隠し扉が、給料を払ってもらえない従業員のように一般の先取特権を持つ者は、判決を取っていなくてもこの手続を使えるという点だ(182条・183条準用)。
民事執行法 211 条は、第三者からの情報取得手続に関する準用規定である。強制執行の停止・取消し(39 条・40 条)、執行費用の債務者負担(42 条第 1 項)、一般の先取特権に基づく手続(182 条・183 条)を各々準用し、令和元年改正で新設された同手続(204 条以下)の運用を技術的に補完する条文である。
AI 輔助整理,以條文原文為準
債務名義を持つ債権者が、裁判所を通じて銀行・勤務先・登記所から相手の預貯金・給与・不動産情報を開示させる手続です。2020 年 4 月に施行されました(民事執行法 204 条以下)。
財産開示は債務者本人を裁判所に呼び出して財産を陳述させる手続、情報取得は銀行など第三者から直接情報を取る手続です。不動産・給与情報の取得は財産開示の前置が原則必要です。
不要です。預貯金・株式等の情報取得(207 条)は財産開示手続の前置が要件になっていないため、口座を最速で押さえたい実務では最初に打つ定石です。
調べられます。給与債権の情報取得(206 条)は養育費・生命身体損害の債権に手厚く設計され、過去 3 年以内の財産開示を前提に相手の勤務先を裁判所経由で開示させられます。
原則として相手方(債務者)の負担です。民事執行法 211 条が準用する 42 条第 1 項により、手続に要した費用は執行費用として債務者に請求できます。
不動産・給与情報の取得は、財産開示手続が実施された日から 3 年以内に申し立てる必要があります(205 条 2 項・206 条 2 項)。窓を逃すと財産開示からやり直しです。
本人申立ても制度上は可能ですが、対象財産の特定や書類の形式要件が厳格なため、実務では弁護士や司法書士に依頼するのが一般的です。
一般の先取特権(未払賃金の従業員など)を持つ者は、判決なしで先取特権を証する文書だけで申し立てられます(204 条、211 条による 182 条・183 条準用)。
銀行は守秘義務を理由に任意には教えません。だからこそ第三者からの情報取得手続があります。裁判所を通じて銀行に預貯金口座の情報提供を命じる手続で、費用は原則相手方の負担です(民事執行法211条による42条準用、207条)。業界裏話ヒント:預貯金情報の取得は、不動産や給与と違い事前の財産開示手続が不要。最速ルートなので、口座さえ掴めれば即差押えに移れる。まずここから攻めるのが実務の定石です
できます。未払賃金の従業員は民法306条の一般の先取特権を持つ債権者なので、判決を取らなくても、先取特権を証する文書だけでこの情報取得手続を申し立てられます(民事執行法204条、211条による182条・183条準用)。業界裏話ヒント:この「判決なしで会社の口座を追える」ルートは、労働者側でも見落とされがち。会社が倒産手続に入る前に口座を特定できれば、他の債権者に先んじて動けます
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 取得できる情報 | 211 条:準用規定(停止・費用・先取特権)で三類型すべてを下支え | — |
| 財産開示の前置 | 準用規定のため類型ごとに異なる | — |
| 利用できる債権者 | 182 条・183 条準用で一般先取特権者も含む | — |
| 3 年の窓の起点 | —(準用規定) | — |
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