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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 最終改正 収録時点 令和8年10月9日読了 8 分8 分8 分

民事執行法 第204条(管轄)

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この節の規定による債務者の財産に係る情報の取得に関する手続(以下「第三者からの情報取得手続」という。)については、債務者の普通裁判籍の所在地を管轄する地方裁判所が、この普通裁判籍がないときはこの節の規定により情報の提供を命じられるべき者の所在地を管轄する地方裁判所が、執行裁判所として管轄する。

この条文の基本情報

管轄とは何ですか?

定義管轄とは、民事執行法第204条に定められた規定で、「この節の規定による債務者の財産に係る情報の取得に関する手続(以下「第三者からの情報取得手続」という。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 民事執行法第204条(管轄)は、日本の民事執行法に含まれる条文です。
  2. 民事執行法第204条の条文原文は「この節の規定による債務者の財産に係る情報の取得に関する手続(以下「第三者からの情報取得手続」という。」で始まります。
  3. 民事執行法第204条は第四章に置かれています。
  4. 民事執行法の公布日は昭和54年3月30日です。
  5. 民事執行法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月9日時点では廃止情報はありません。
  6. 民事執行法第204条の前の条は民事執行法第203条です。
  7. 民事執行法第204条の次の条は民事執行法第205条です。
  8. 民事執行法第204条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式民事執行法(昭和五十四年法律第四号)第204条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/354AC0000000004
  • 本サイト収録民事執行法(昭和五十四年法律第四号)第204条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月9日)https://lawplayer.com/jp/article/354AC0000000004/204

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点民事執行法204条は、第三者からの情報取得手続の管轄を定め、原則として債務者の普通裁判籍の所在地を管轄する地方裁判所が執行裁判所となる。住所不明なら照会先の所在地の地裁が管轄する。

Q · 相手の口座や勤務先を裁判所に調べてもらう手続は、どこの裁判所に申し立てればいいの?

原則は債務者の住所地を管轄する地方裁判所です

民事執行法204条により、第三者からの情報取得手続は、原則として債務者の普通裁判籍(住所地)を管轄する地方裁判所が執行裁判所として管轄します。債務者の普通裁判籍がない場合、または不明な場合は、情報の提供を命じられるべき者(照会先の金融機関・登記所・市区町村等)の所在地を管轄する地方裁判所が管轄します。管轄を誤って申し立てると手続が却下され、預貯金の引き出しなどで時間だけを失うため、まず債務者の住所地を確認することが出発点になります。

解説

「相手が金を持っているのは分かっている、でもどの銀行に、いくら入っているのか分からない」。判決を勝ち取った債権者が長年ぶつかってきた壁だ。差押えは口座や勤務先を特定できて初めて動く。相手の財布の中身を知らなければ、判決文はただの紙になる。2020年施行の第三者からの情報取得手続が、この壁を壊した。裁判所が銀行に債務者の預貯金口座を、登記所に不動産を、市区町村や年金機構に勤務先(給与の差押えに直結)を照会してくれる。204条はその手続をどこの裁判所へ申し立てるかを定める入口だ。原則は債務者の住所地(普通裁判籍)を管轄する地方裁判所。相手の住所が分からなければ、照会先の銀行など第三者の所在地の地裁になる。入口を間違えれば手続は却下され、時間だけが溶けていく。

法的な位置づけ

民事執行法204条は、第三者からの情報取得手続の管轄を定める規定である。原則として債務者の普通裁判籍の所在地を管轄する地方裁判所が執行裁判所となり、普通裁判籍がない場合は情報の提供を命じられるべき者の所在地を管轄する地方裁判所が管轄する。手続を起動する入口としての土地管轄を規律する。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.債務名義を手元で確認する 確定判決、和解調書、調停調書、執行証書(公正証書)など、強制執行の前提となる債務名義があるかを確認する。これがなければ情報取得手続は一切始まらない
  2. 2.狙う財産の種類を決める 預貯金なら財産開示を経ずに207条で即照会できる。勤務先(給与)は206条で財産開示前置かつ養育費・人身損害の債権者に限定、不動産は205条で財産開示前置。目的に応じて手続を選ぶ
  3. 3.管轄の地方裁判所を特定する 民事執行法204条に従い、原則として債務者の普通裁判籍(住所地)を管轄する地方裁判所を確認する。住所が不明な場合は、照会先の金融機関・登記所・市区町村等の所在地を管轄する地方裁判所を選ぶ
  4. 4.申立書と照会先一覧を提出する 情報取得手続の申立書に債務名義、照会先(メガバンク・ネット銀行・生活圏の地銀などを自分で列挙)、収入印紙・予納郵券を添えて管轄地裁に提出する。照会先は裁判所が自動で探さないため申立人が指定する
  5. 5.開示結果を基に間髪入れず差押命令を申し立てる 口座・勤務先・不動産の情報が開示されたら、時間を置かずに債権差押命令(給与・預貯金)や不動産執行を申し立てる。放置すると預金が引き出され回収機会を失う

よくある質問 AI による整理

Q1第三者からの情報取得手続はどこの裁判所に申し立てますか?

原則は債務者の普通裁判籍(住所地)を管轄する地方裁判所です。民事執行法204条が定めており、住所が不明なら照会先の第三者の所在地を管轄する地裁になります。

Q2債務者の住所がわからない場合はどうすればいいですか?

債務者の普通裁判籍がないときは、情報提供を命じられるべき者(照会先の金融機関等)の所在地を管轄する地方裁判所が管轄します(民事執行法204条後段)。

Q3情報取得手続に必要なものは何ですか?

確定判決・和解調書・公正証書などの債務名義が必須です。給与や不動産の情報は、原則として先に財産開示手続を実施している必要があります。

Q4預貯金と勤務先はどちらを先に調べるべきですか?

預貯金(207条)は財産開示不要で即照会できます。勤務先(206条)は財産開示前置かつ債権者が限定されるため、貸金債権ならまず預貯金から狙うのが定石です。

Q5情報取得手続と財産開示手続は何が違いますか?

財産開示手続は債務者本人に財産を陳述させる制度、情報取得手続は裁判所が第三者に照会する制度です。後者が2020年に新設され回収の実効性が高まりました。

Q6情報取得手続の申立てに期限はありますか?

手続自体に固有の期限はありませんが、不動産・給与情報は前提の財産開示期日から3年以内などの制限があり、債務名義上の債権が時効で消えれば意味を失います。

Q7簡易裁判所ではなく地方裁判所なのはなぜですか?

民事執行法204条が執行裁判所を『地方裁判所』と明記しているためです。金額の多寡にかかわらず、情報取得手続は地方裁判所が管轄します。

Q8管轄を間違えて申し立てるとどうなりますか?

管轄違いとして却下・移送となり、手続の起動が遅れます。その間に預貯金が引き出される恐れがあるため、申立て前に債務者の住所地を必ず確認します。

この条文についての質問 AI による整理

Q1判決はあるけど、相手がどこの銀行を使ってるか全然分かりません。それでも口座を差し押さえられますか?

できます。2020年施行の預貯金情報取得手続(民事執行法207条)で、裁判所を通じて複数の金融機関に債務者の口座の有無・残高・取扱支店を照会できます。財産開示手続を先に行う必要もありません。実務のポイント:照会先の金融機関は申立人が自分で指定する必要があり、裁判所が全銀行を勝手に探すわけではない。メガバンク、ネット銀行、相手の生活圏の地銀を狙い撃ちで列挙するのがコツで、一度の申立てで複数行を指定できる

Q2相手の勤務先が分かれば給料を差し押さえたいのですが、誰でもできますか?

誰でもは使えません。給与債権に係る情報取得手続(民事執行法206条)は、養育費など扶養義務等に係る債権者と、生命・身体の侵害による損害賠償請求権の債権者に限られ、しかも先に財産開示手続が必要です。実務のポイント:普通の貸金や売掛金の債権者は、この勤務先情報を取れない。この制限を知らずに申し立てて却下される人が後を絶たない。貸金しかない場合は、まず預貯金情報取得手続(207条)で口座を押さえる戦略に切り替えるのが実務の定石

間違えやすい点 AI による整理

  • 「判決さえ取れば回収できる」と考えている人が多い。判決を取ること自体は知っていても、その先に「相手の財産を自分で探し出す」という最難関の第二ステージがあることを甘く見ている。日本の民事執行は債権者が財産を突き止める建前で、情報取得手続はその重い負担をようやく軽くした武器にすぎない。判決はゴールではなくスタートラインだ
  • 「情報取得手続を使えばどんな財産も一発で分かる」は誤り。預貯金は財産開示を経ずに照会できるが、勤務先(給与)情報は先に財産開示手続を実施したうえ、養育費や人身損害の債権者しか使えない。手続ごとに条件がまったく違う。「どれを、どの順で使うか」を取り違えると、労力をかけても空振りに終わる
  • 債務者から見れば「口座を教えなければ逃げ切れる」と映るかもしれない。だが法律から見れば、金融機関には照会に応じる義務があり、財産開示期日に出頭しない、あるいは嘘をつけば刑事罰(6月以下の拘禁刑または50万円以下の罰金、213条)が科される。この落差を甘く見た債務者が、ある日前科者になる
比較の観点この条文ほかの条文
対象となる財産207条:預貯金・振替社債等206条:給与(勤務先)
205条:不動産
財産開示手続の前置不要(すぐ照会できる)必要(財産開示前置)
必要(財産開示前置)
利用できる債権者債務名義を持つ全債権者養育費等・人身損害の債権者に限定
債務名義を持つ全債権者
管轄(共通)204条:債務者住所地の地方裁判所204条:債務者住所地の地方裁判所
204条:債務者住所地の地方裁判所

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
強制執行法第19条

台湾は執行裁判所が職権で債務者の財産状況を関係機関に照会できる。日本の第三者情報取得手続に機能的に対応するが、独立した『情報取得手続』として体系化されている点で日本と構成が異なる

韓国
민사집행법 제74조(재산조회)

韓国は財産明示手続を前置したうえで、裁判所が公的機関・金融機関に財産照会をかける制度を持つ。前置と照会という二段構えは日本の197条+204条以下と類似する

ドイツ
ZPO § 802c(Vermögensauskunft)

ドイツは債務者本人による財産開示(宣誓に代わる保証)を中心とし、執行官が第三者情報を取得する仕組みを組み合わせる。日本の財産開示前置構造の比較対象となる

アメリカ
Fed. R. Civ. P. 69(post-judgment discovery)

米国は判決後ディスカバリーにより債権者が広範に債務者の財産情報を取得できる。裁判所の照会ではなく当事者主導の開示制度である点で日本と発想が異なる

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 離婚時に約束した養育費が、元配偶者の転職と引越しで半年前から途絶えた。相手が今どこで働いているかも分からない。だが給与債権に係る情報取得手続(206条)を使えば、市区町村や年金機構を経由して勤務先を突き止め、給料を直接差し押さえられる。養育費債権はこの手続が特に手厚く設計されている。申立ては元配偶者の住所地を管轄する地裁だ
  • 貸したお金が返らず、少額訴訟で勝訴判決も得た。だが相手は「無い袖は振れない」の一点張り。本当に財産がないのか、隠しているのか、どうやって確かめる? 預貯金情報取得手続(207条)なら、財産開示を経ずに複数の金融機関へ一括で照会をかけられる。口座があぶり出されれば、そこを押さえにいく
  • あなたが借金を滞納している側だとしたら? 債権者が判決を取った瞬間、あなたの銀行口座も、状況次第では勤務先も、裁判所を通じて開示されうる。「バレないだろう」と口座を黙っていても、金融機関には照会に応じる義務がある。逃げ切れる前提そのものが崩れている
  • 交通事故の賠償判決を得たが、加害者が任意保険未加入で支払いを無視。あと数か月で消滅時効の壁が近づく。人の生命・身体を侵害された損害賠償の債権者は、養育費と並んで勤務先情報を取れる数少ない立場にある(206条)。ただし先に財産開示手続を済ませる必要がある。時効が迫るなら、その前提手続から今すぐ動くしかない

取るべき行動

被害を受けた側:1. まず債務名義(確定判決、和解調書、公正証書等)を手元に確認。これがなければ手続は始まらない2. 狙う財産を決める。預貯金なら財産開示不要で207条、勤務先(給与)や不動産なら先に財産開示手続(197条)を実施する3. 債務者の住所地(普通裁判籍)を管轄する地方裁判所に申立て。住所不明なら照会先の金融機関等の所在地を管轄する地裁へ4. 開示された口座・勤務先を基に、間髪入れず差押命令を申し立てる。時間を置くと預金は引き出される

訴えられた側:1. 情報取得手続や財産開示手続の呼出しを受けたら無視は禁物。財産開示期日の不出頭・虚偽陳述は刑事罰(213条)の対象だ2. 支払能力があるなら、開示される前に分割和解を交渉した方が、口座を差し押さえられて生活が回らなくなるより傷が浅い3. 給与の4分の3など差押禁止範囲(民事執行法152条)があり、全額を取られるわけではない。冷静に対応する4. 債務名義そのものに争いがあるなら請求異議の訴え(民事執行法35条)を検討する

時効(請求できる期限):情報取得手続自体に固有の期限はないが、前提となる債務名義上の債権が時効で消えれば手続の意味がなくなる(確定判決で確定した債権は10年、民法169条)。また不動産・給与情報の前提となる財産開示手続は、財産開示期日から3年以内でないと申立てに制限がある(民事執行法205条・206条、最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:204条の管轄は執行手続の実効性と債務者が自己の生活圏の裁判所で手続を把握できる利益との調和を図るものと理解され、原則的な普通裁判籍による土地管轄を基礎とする。普通裁判籍を欠く場合の補充的管轄として第三者所在地管轄を認める点に特徴がある。

改正沿革 AI による整理

  • 令和元年(2019年)改正、令和2年(2020年4月1日)施行 第三者からの情報取得手続(第4章)を新設。204条はその管轄を定める新設条文で、養育費・債権回収の実効性を高めるため、裁判所が金融機関・登記所・市区町村等から債務者の財産情報を取得する枠組みを創設した

改正の年表

  1. 1.令和元年(2019年) 新設:令和元年改正(令和2年・2020年4月1日施行)により第三者からの情報取得手続(第4章)を創設。204条はその管轄を定める新設条文として、裁判所が金融機関・登記所・市区町村等から債務者の財産情報を取得する枠組みの入口を規律した

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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