要点労働者派遣法 40 条の 6 は、派遣先が違法派遣の五類型を行うと、その時点で派遣労働者へ同一条件の労働契約を申し込んだとみなす制度。労働者が一年以内に承諾すれば直接雇用が成立する。
Q · 派遣で違法なことがあったら、本当に直接雇ってもらえるの?
違法派遣があれば直接雇用を申し込んだとみなされ、一年以内に承諾できる
労働者派遣法 40 条の 6 により、派遣先が五類型の違法派遣(適用除外業務での就労、無許可業者からの受入、期間制限違反、偽装請負)のいずれかを行った時点で、派遣労働者に対し、その時点と同一の労働条件による労働契約を申し込んだものとみなされます。派遣労働者が違法行為の終了日から一年以内に承諾の意思表示をすれば、派遣先との直接の労働契約が成立し、派遣先は撤回できません。ただし、派遣先が違法だと知らず、知らなかったことに過失もなかった場合は適用されません。
派遣社員として働くあなたが、ある日突然、働いているその会社の直接雇用の従業員になれる。しかも本人が望めば、相手の会社は断れない。それを実現するのが労働契約申込みみなし制度だ。派遣先が五つの違法行為(適用除外業務での就労、無許可業者からの受入、事業所単位・個人単位の期間制限違反、そして偽装請負)のいずれかをやった瞬間、派遣先はあなたに対して、今と同じ労働条件で直接雇うという労働契約を申し込んだものとみなされる。あなたが一年以内に「承諾します」と意思表示すれば、派遣先との直接の労働契約が成立する。派遣先に拒否する余地はない。ただし、派遣先が違法だと知らず、知らなかったことに過失もなかった場合は適用されない。多くの派遣社員は、この制度の存在すら知らないまま一年の期限を空費し、泣き寝入りしている。
労働者派遣法 40 条の 6 が定める労働契約申込みみなし制度とは、派遣先が一定の違法派遣行為を行った時点で、当該派遣労働者に対しその時点と同一の労働条件による労働契約を申し込んだものとみなす制度である。派遣労働者が一年の期間内に承諾の意思表示をすれば、派遣先との直接の労働契約が成立する。派遣先が善意かつ無過失であった場合には適用されない。
AI 輔助整理,以條文原文為準
派遣先が違法派遣を行った時点で、派遣労働者へ現在と同一条件の労働契約を申し込んだとみなす制度です。労働者派遣法 40 条の 6 が根拠で、労働者の承諾で直接雇用が成立します。
適用除外業務での就労、無許可業者からの受入、事業所単位の期間制限違反、個人単位の期間制限違反、偽装請負の五つです。いずれか一つでもみなし制度が発動します。
派遣先へ「承諾します」と意思表示します。後で争いになっても証拠が残るよう、口頭や LINE ではなく内容証明郵便で行うのが鉄則です。違法行為終了日から一年以内が期限です。
契約名目が請負・業務委託でも、発注元の社員が直接指示を出し、勤務時間も発注元が管理していれば偽装請負の疑いが濃厚です。実態が指揮命令を伴うかどうかが判断基準です。
あります。違法行為が終了した日から一年を経過すると、みなされた申込みは効力を失います。起算点は契約満了日や退職日ではなく違法行為の終了日である点に注意が必要です。
成立する労働契約は「その時点の派遣労働条件と同一」なので、必ずしも無期の正社員待遇とは限りません。有期・低待遇のまま直接雇用になることもあり、処遇は別途交渉が必要です。
各都道府県労働局の需給調整事業部門へ違法派遣の事実を相談・申告します。行政指導の記録が残ると、後の民事で派遣先の善意無過失の主張を崩す材料になります。
みなされた申込みは違法行為終了から一年間は派遣先から撤回できません。承諾後に応じない場合は、労働審判や訴訟で労働契約上の地位確認を求めることができます。
条文の但書(1項ただし書)で、派遣先が違法と知らず、かつ知らなかったことに過失もなかった場合は適用されません。ただしハードルは高く、期間制限の管理や請負実態は派遣先が当然把握すべき事項なので、無過失が認められる場面は限定的です。業界裏話ヒント:先に労働局へ相談して行政指導の記録を残しておくと、派遣先が「知っていた」証拠になり、無過失の主張を崩しやすくなります
そのとおりです。みなし制度で申込みをしたとみなされるのは派遣元ではなく派遣先(あなたが実際に働いている会社)で、労働条件はその時点の派遣労働条件と同一です(1項)。あなたが一年以内に承諾すれば、派遣先との直接の労働契約が成立します。業界裏話ヒント:申込みは既に成立済みなので、必要なのは交渉ではなく承諾の意思表示だけ。立場が「お願いする側」から「選ぶ側」に変わります
自動ではありません。期間制限違反(40条の3など)という違法状態が前提で、さらにあなたが一年以内に承諾の意思表示をして初めて契約が成立します(40条の6)。しかも成立する条件は「その時点の派遣労働条件と同一」なので、無期の正社員待遇とは限りません。業界裏話ヒント:みなしで直接雇用になっても有期・低待遇のままのことがある。承諾後の処遇は別途交渉が必要だと最初から知っておく
違法行為の終了日から一年以内であれば、退職後でも承諾の意思表示は可能です(2項・3項)。退職したこと自体が権利放棄にはなりません。重要なのは起算点が「違法行為の終了日」である点です。業界裏話ヒント:弁護士でも見落としがちですが、退職日や契約満了日ではなく違法状態が終わった日から数えるので、すでに辞めていても期限内なら間に合うケースがある。まず終了日を特定するのが先決
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|---|---|---|
| 条文の役割 | 40 条の 6:違法派遣時の労働契約申込みみなし(私法的効果) | — |
| 発動の前提 | 五類型の違法派遣のいずれか + 派遣先の悪意または過失 | — |
| 効果 | 派遣先が同一条件の労働契約を申し込んだとみなされ、承諾で直接雇用成立 | — |
| 労働者の取るべき行動 | 一年以内に承諾の意思表示(内容証明) | — |
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