要点労働者派遣法40条の7は、派遣先が国・地方公共団体で違法派遣があった場合、違法行為の終了から1年以内の就労請求に対し、当該機関が公務員法令に基づく採用等の措置を講じる義務を定める。
Q · 派遣先が役所だった場合、違法派遣でも何か救済はあるの?
あります。1年以内に求めれば採用等の措置義務が生じます
労働者派遣法40条の7により、派遣先が国又は地方公共団体の機関で違法派遣(40条の6第1項各号該当)があった場合、違法行為が終了した日から1年以内に同一業務での就労を求めれば、当該機関は国家公務員法・地方公務員法等に基づく採用その他の適切な措置を講じる義務を負います。民間と違い労働契約は自動成立しませんが、機関には雇用安定を図る法的義務が生じます。
民間企業が違法な派遣を受け続けると、派遣先はその派遣労働者に労働契約を申し込んだものとみなされる(労働者派遣法40条の6、いわゆる労働契約申込みみなし制度)。ところが派遣先が国や地方公共団体の機関だと、この『みなし制度』は効かない。公務員は試験や任用という法定手続を経なければ採用できず、私法上の労働契約を自動成立させられないからだ。そこで40条の7が用意された。役所が違法派遣(偽装請負や派遣可能期間の制限違反など)を行い、その行為が終わった日から1年以内に、あなたが同じ役所で同じ業務に就きたいと求めれば、役所は国家公務員法や地方公務員法その他の関係法令に基づく採用その他の適切な措置を講じなければならない。民間のように契約が自動成立するわけではないが、役所にあなたの雇用安定を図る法的義務が生じる。この1年という窓を逃すと、その扉は閉じる。
労働者派遣法40条の7は、違法派遣の派遣先が国又は地方公共団体の機関である場合の特則規定である。私法上の労働契約みなし(40条の6)を公務員に適用できないことを前提に、違法行為が終了した日から1年以内の就労請求に対し、当該機関が公務員法令に基づく採用その他適切な措置を講じる義務を定める。
AI 輔助整理,以條文原文為準
派遣先が国・地方公共団体の機関のときの違法派遣の特則です。違法行為終了から1年以内に求めれば、機関が公務員法令に基づく採用その他の措置を講じる義務を負います。
40条の6は民間派遣先に労働契約の自動成立(みなし)を課す規定、40条の7はみなしが効かない役所について採用等の措置義務に置き換えた特則です。
派遣可能期間違反なら超過状態が止まった日、偽装請負なら是正された日です。派遣の終了日ではなく違法状態の終了日が1年の起算点になります。
違法行為終了から1年以内に、同一業務での就労を求める旨を書面かメールで送り、送信記録を残します。口頭だけだと記録が残りません。
保証されません。条文の義務は採用その他の適切な措置を講じることで、結果の保証ではありません。手続を踏んだかが争点になります。
労働局・労働組合・社会保険労務士に相談し、厚生労働大臣の指導・助言・勧告(40条の8)につなげる方法があります。
公務員は試験や任用という法定手続を経なければ採用できず、私法上の労働契約を自動成立させると成績主義に基づく任用秩序が崩れるためです。
なります。役所が業務委託の名目で実質的に派遣労働者を指揮命令していれば、40条の6・40条の7の射程に入ります。
いいえ。確かに民間と違い、労働契約が自動成立する『みなし制度』(40条の6)は公務員には使えません。しかし40条の7で、違法行為の終了から1年以内に同じ業務での就労を求めれば、役所は国家公務員法・地方公務員法等に基づく採用その他の適切な措置を講じる義務を負います。業界裏話ヒント:この条文の存在自体が現場でほとんど知られておらず、人事担当者すら『派遣は別』と誤認しているケースが多い。申出があった事実を書面で残しておくと、役所が後から『知らなかった』とは言えなくなる
そこまでは保証されません。条文が役所に課すのは『雇用の安定を図る観点から、関係法令に基づく採用その他の適切な措置を講じる』義務で、採用という結果の保証ではありません。公務員は成績主義・任用手続を経る必要があるためです。業界裏話ヒント:だからこそ争点は『採用されたか』ではなく『役所が法に基づく手続をきちんと踏んだか』になる。何の検討もせず門前払いした場合、措置義務違反として労働局への相談や行政指導(40条の8)の材料になる。検討プロセスの有無を文書で詰めるのが実務上の勝負どころ
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 救済の形 | 40条の7:採用その他の適切な措置を講じる義務(公務員法令に基づく) | — |
| 適用される派遣先 | 国又は地方公共団体の機関 | — |
| 違法行為の典型 | 40条の6第1項各号(期間制限違反・偽装請負等)を前提 | — |
| 効果の強さ | 措置義務(結果の保証なし) | — |
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