労働者派遣の役務の提供を受ける者がその指揮命令の下に労働させる派遣労働者の当該労働者派遣に係る就業に関しては、当該労働者派遣の役務の提供を受ける者もまた、当該派遣労働者を雇用する事業主とみなして、雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律(昭和四十七年法律第百十三号)第九条第三項、第十一条第一項、第十一条の二第二項、第十一条の三第一項、第十一条の四第二項、第十二条及び第十三条第一項の規定を適用する。この場合において、同法第十一条第一項及び第十一条の三第一項中「雇用管理上」とあるのは、「雇用管理上及び指揮命令上」とする。
要点労働者派遣法47条の2は、派遣先も雇用主とみなし、男女雇用機会均等法のセクハラ・マタハラ防止措置義務を適用すると定める。派遣先は「自社の社員ではない」とは言えない。
Q · 派遣先でセクハラされたとき、派遣先は「うちの社員じゃない」で逃げられるの?
逃げられません。派遣先も雇用主とみなされ防止義務を負います。
派遣先でセクハラを受けた場合、派遣会社だけでなく派遣先も責任を負います。労働者派遣法47条の2は、派遣労働者を指揮命令の下で働かせる派遣先も雇用主とみなし、男女雇用機会均等法11条1項のセクハラ防止措置義務などを適用します。さらに「雇用管理上」を「雇用管理上及び指揮命令上」と読み替えるため、現場を支配する派遣先は「自社の社員ではない」という理由で義務から逃げられません。派遣会社と派遣先の両社へ同じ日に書面で申し入れるのが有効です。
派遣社員として働くあなたが、派遣先の上司からセクハラを受けたとする。派遣会社に相談すると「それは派遣先の話」、派遣先に言うと「あなたはうちの社員じゃない」。両方からたらい回しにされ、そこで諦める人は多い。だが47条の2は、派遣先もまた派遣労働者を雇用する事業主とみなして、男女雇用機会均等法のセクハラ防止措置義務、妊娠・出産等を理由とする不利益取扱いの禁止、母性健康管理の措置を適用すると定める。つまり、実際にあなたを指揮命令しているその会社が、防止措置を講じる法的義務を直接負う。さらにこの条文は「雇用管理上」という文言を「雇用管理上及び指揮命令上」と読み替える。派遣先は「雇っていないから関係ない」では逃げられず、現場で命令している以上、防止義務を背負わされる。責任の所在が分かった瞬間、あなたが申し入れるべき相手が一社から二社に増える。
労働者派遣法第47条の2は、派遣先を派遣労働者の雇用主とみなす規定である。これにより男女雇用機会均等法のセクハラ・マタハラ防止措置義務、妊娠・出産等を理由とする不利益取扱いの禁止、母性健康管理の措置が派遣先にも適用され、「雇用管理上」の文言は「雇用管理上及び指揮命令上」と読み替えられる。
AI 輔助整理,以條文原文為準
派遣先も雇用主とみなして、男女雇用機会均等法のセクハラ防止措置義務やマタハラ防止、母性健康管理の措置などを派遣先に適用すると定めた規定です。
いいえ。47条の2はセクハラ・マタハラ(均等法)の準用です。パワハラは別途47条の4が労働施策総合推進法を準用し、派遣先に防止義務を課します。
両方に防止措置義務があります。派遣先は現場の指揮命令者として、派遣会社は雇用主として、それぞれ研修や相談体制の整備が求められます。
防止措置義務違反として、都道府県労働局の助言・指導・勧告の対象になります。被害には派遣先の不法行為責任(民法709条)が問われる余地もあります。
対象になり得ます。勤務時間外・社外でも、職務との関連性があれば「職場におけるセクハラ」とされ、派遣先の防止義務が及びます。
妊娠中・出産後の派遣社員に対する健診時間の確保や勤務軽減などの措置で、均等法12条・13条が47条の2を通じて派遣先にも適用されます。
派遣会社の窓口に書面で申告しつつ、都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)に相談できます。労働局は無料で紛争解決の援助・調停を行います。
雇用契約はなくても、現場で実際に業務を命令している立場を指します。この読み替えで、派遣先は「雇っていないから無関係」とは言えなくなります。
両方に責任があります。47条の2により派遣先も雇用主とみなされ、均等法11条1項の防止措置義務を負います。派遣会社も雇用主として義務を負うので、二者択一ではなく両方に申し入れられます。業界裏話ヒント:実務では派遣会社と派遣先が責任を押し付け合うのが典型パターン。両社へ同じ日に書面で申告しておくと、後で「聞いていない」という言い逃れを封じられる
妊娠を理由とする契約更新拒否は、均等法9条3項の不利益取扱いの禁止に該当する可能性が高く、47条の2でこれが派遣先にも適用されます。業界裏話ヒント:会社は必ず「更新しないのは妊娠と無関係」と言う。だから妊娠を伝えた時期と更新拒否の時期の近さ、それまでの更新実績を記録しておくと、因果関係の推認に効く(最新の改正状況をご確認ください)
それは誤った対応です。派遣会社も雇用主として防止措置義務を負い、派遣先も47条の2で義務を負います。どちらも「相手の管轄」とは言えません。業界裏話ヒント:こういう時は都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)が無料で間に入ってくれる。労働局からの問い合わせが入った途端、両社の対応が急に丁寧になるのは現場でよくある光景
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|---|---|---|
| 派遣先がみなされる根拠条文 | 47条の2:男女雇用機会均等法(セクハラ・マタハラ防止等) | — |
| 守られる利益 | ハラスメントのない就業環境・母性健康管理 | — |
| 派遣先が負う義務の性質 | 防止措置義務・不利益取扱いの禁止(読み替えあり) | — |
| 違反時の主な帰結 | 労働局の助言・指導・勧告、不法行為責任の余地 | — |
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