要点労働者派遣法 60 条は、改善命令(49 条)違反、及び申告を理由とする不利益取扱い(49 条の 3 第 2 項)違反を、六月以下の拘禁刑又は三十万円以下の罰金で処罰する罰則規定である。
Q · 派遣先の違法を通報したら契約を切られた。切った会社は罰せられる?
通報を理由とする報復なら、切った会社が刑事罰の対象です。
労働者派遣法 60 条により、申告を理由として派遣労働者を解雇・不利益に扱った派遣元・派遣先は、49 条の 3 第 2 項違反として六月以下の拘禁刑又は三十万円以下の罰金の対象になります。また厚生労働大臣の改善命令(49 条)を無視した派遣業者も同条で処罰されます。ただし会社は『通報とは無関係の更新判断』と反論するため、通報と不利益処分の時間的近接や処分理由の一貫性が決め手になります。
派遣先で違法な実態(偽装請負、二重派遣、安全装置を外したままの稼働)を見つけて労働局に通報したら、翌月で契約を切られた。多くの派遣労働者はここで「派遣だから声を上げた自分が悪い」と飲み込む。だがこの条文を知っていれば飲み込まない。労働者派遣法 60 条は、49 条の 3 第 2 項に違反した者、つまり通報を理由に派遣労働者を解雇したり不利益に扱った派遣元・派遣先を、六月以下の拘禁刑または三十万円以下の罰金で処罰する。報復したのは会社、罰せられるのも会社だ。もう一つの柱は、厚生労働大臣の改善命令(49 条、役所が事業者に直接下す法的拘束力のある決定)を無視した派遣業者への刑罰。役所の命令を紙切れと侮った業者に、刑事罰という最後のカードが用意されている。あなたが知るべきは、この条文があなたの通報を犯罪の盾で守っているという事実だ。
労働者派遣法 60 条は、同法の罰則規定の一つであり、厚生労働大臣の改善命令等(49 条)に違反した者、及び申告を理由とする派遣労働者への不利益取扱いの禁止(49 条の 3 第 2 項)に違反した者を処罰対象とする。法定刑は六月以下の拘禁刑又は三十万円以下の罰金であり、行政監督の実効性確保と申告者保護を刑事罰で担保する機能を持つ。
改善命令(49 条)違反と、申告を理由とする派遣労働者への不利益取扱い(49 条の 3 第 2 項)違反を、六月以下の拘禁刑又は三十万円以下の罰金で処罰する規定です。
厚生労働大臣の改善命令を無視すると、60 条により六月以下の拘禁刑又は三十万円以下の罰金が科され得ます。罰金額より派遣事業許可への波及が重い打撃になります。
60 条は六月以下の拘禁刑にあたり、公訴時効は犯罪行為終了時から 3 年(刑訴 250 条 2 項)。民事の損害賠償は損害と加害者を知った時から原則 3 年(民法 724 条)です。
2025 年施行の改正刑法で懲役と禁錮が拘禁刑に一本化されました。派遣法 60 条も刑種が懲役から拘禁刑に改められ、作業義務の有無を問わない単一の自由刑になりました。
59 条は無許可派遣等の重大違反(最も重い)、60 条は改善命令違反・申告者報復、61 条は報告義務違反など手続違反(罰金のみ)で、刑の重さが段階的に異なります。
公益通報者保護法は通報を理由とする契約解除等を民事上無効にする一般法。派遣法 60 条は加えて報復者に刑事罰を科す点で、派遣労働者には一段強い保護が用意されています。
都道府県労働局の需給調整事業部門、または労働基準監督署に申告します。申告日・内容を書面やメール送信履歴で記録しておくと、後の報復立証の武器になります。
刑事の 60 条と並行して、民事で地位確認や損害賠償(民法 709 条)を請求できます。刑事と民事は別軌道で同時に進められます。
通報を理由とする雇止めなら、派遣元・派遣先は 49 条の 3 第 2 項違反として 60 条の刑事罰(六月以下の拘禁刑または三十万円以下の罰金)の対象です。ただし会社は「通報とは無関係の更新判断」と主張してきます。業界裏話ヒント:勝負を分けるのは通報と雇止めの時間的近接、そして会社が示す処分理由の一貫性です。通報前は良好だった評価が通報後に急変していれば、その変化自体が報復の証拠になる。評価記録は開示を求めて取りに行く価値がある
49 条による処分(改善命令)に違反すれば 60 条で刑事罰の対象です。実務上いきなり逮捕は稀で、まず行政指導、次に命令、それでも無視で告発という段階を踏みます。業界裏話ヒント:本当の打撃は刑罰より許可への波及です。罰則を受けると派遣事業許可の取消しや更新拒否の事由になり、事業そのものが続けられなくなる。罰金 30 万円を軽く見て命令を放置した結果、会社をたたむ羽目になる業者がいる
49 条の 3 第 2 項は派遣元事業主と派遣先の両方を不利益取扱いの禁止対象にしています。実際に処分を下した方はもちろん、指示した方も責任を問える可能性があります。業界裏話ヒント:派遣の現場では「派遣先が切れと言い、派遣元が実行する」という形が多い。この場合、実行した派遣元だけでなく、背後で指示した派遣先の関与も記録しておくと、責任追及の射程が広がる。メールや面談メモが効く
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 対象行為 | 60 条:改善命令(49 条)違反 / 申告者への不利益取扱い(49 条の 3 第 2 項)違反 | — |
| 法定刑 | 六月以下の拘禁刑 又は 三十万円以下の罰金 | — |
| 保護法益 | 申告者の保護 + 行政監督の実効性 | — |
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