要点消費税法 12 条の 3 は、他の者に 50% 超支配される新設法人について、支配者側の課税売上高が 5 億円超又は総収入金額が 50 億円超なら、設立 2 年間の消費税免税を認めないと定める。
Q · 資本金を 1000 万円未満にすれば、設立して 2 年間は消費税を払わなくていいんですよね?
親の課税売上が 5 億円超なら、設立 2 年の免税は使えません
消費税法 12 条の 3 により、新設法人が他の者に 50% 超支配される特定要件に該当し、その支配者又は特殊関係法人のいずれかの基準期間相当期間の課税売上高が 5 億円を超える場合、又は総収入金額が 50 億円を超える場合は、資本金がいくら低くても設立初年度から課税事業者になります。令和 6 年度改正で総収入金額 50 億円超の基準が追加され、非課税売上中心の事業者に支配される新会社も対象に入りました。外国法人が国内で事業を開始した場合にも及びます(同条 5 項)。
会社を作るとき、資本金を1000万円未満に抑えれば設立から2年間は消費税を納めなくてよい。多くの起業指南書がそう教える。ところが、あなたの新会社の株式を50%超握っている親会社や個人がいて、その支配者の課税売上高が5億円を超えているなら、その2年免税は初日から吹き飛ぶ。それが特定新規設立法人の特例だ(12条の3第1項)。大企業が小資本の子会社を量産して事業者免税点制度をしゃぶる抜け道を、国が塞いだ条文である。令和6年(2024年)の改正でさらに網が広がり、課税売上高5億円だけでなく、総収入金額が50億円を超える支配者でも捕まるようになった。外国法人が国内で事業を始めた場合にも及ぶ。あなたが誰かに支配された会社を立ち上げるなら、まず支配者の売上規模を確かめないと、想定外の納税で初年度の資金繰りが狂う。
消費税法 12 条の 3 は特定新規設立法人に係る納税義務の免除の特例を定める規定であり、基準期間がない新規設立法人が他の者により 50% 超支配される特定要件に該当し、かつその他の者又は特殊関係法人の基準期間相当期間における課税売上高が 5 億円超、又は総収入金額が 50 億円超であるときは、同法 9 条 1 項本文の事業者免税点制度を適用しない旨を規定する。
基準期間がない新設法人のうち、他の者に 50% 超支配され、かつその支配者側の課税売上高が 5 億円超(又は総収入金額 50 億円超)である法人をいいます。消費税の 2 年免税が使えません。
他の者が発行済株式又は出資の総数・総額の 50% 超を直接又は間接に保有する場合等で、自己株式は分母から除きます。間接保有も通算するため、孫会社形態でも該当し得ます。
新設開始日の属する事業年度の「基準期間に相当する期間」における支配者側の課税売上高で判定します。計算方法は政令に委任されており、決算期のずれの調整が必要です。
令和 6 年度税制改正で追加された基準で、令和 6 年 10 月 1 日以後に開始する課税期間から適用されます。非課税売上が大きい事業者の子会社が新たに捕捉されます。
消費税法 12 条の 3 第 4 項により、支配者である他の者は判定に必要な情報の提供を求められたら応じる義務を負います。条文を示して正当に請求できます。
入ります。設立日前 1 年以内又は新設開始日前 1 年以内に解散した特殊関係法人は、なお特殊関係法人とみなされて売上判定に組み込まれます(同条 2 項)。
基準期間がある外国法人が基準期間の末日の翌日以後に国内で課税資産の譲渡等の事業を開始した場合、基準期間がないものとみなして本条が適用されます(同条 5 項)。
資本金 1000 万円以上で 12 条の 2 が適用される新設法人、社会福祉法 22 条の社会福祉法人、専ら別表第二の非課税資産の譲渡等を目的として設立された政令で定める法人は除かれます。
原則はその通りですが、あなたを50%超支配する親会社や個人がいて、その者や特殊関係法人のいずれかの課税売上高が5億円を超えると、初年度から課税事業者になります(12条の3第1項)。業界裏話ヒント:税理士は新会社の設立前に必ず「支配株主は誰で、その売上はいくらか」を確認します。支配割合を50%以下に設計できれば特定要件を外せる余地があり、この一手を知っているかどうかで初年度のキャッシュが数百万円変わる
他の者には法人だけでなく個人も含まれます。ただしその個人が事業を営んでおらず給与所得だけなら課税売上高はないので、通常は5億円基準に届きません。オーナー個人が別事業で5億円超売り上げている場合は対象になります(12条の3第1項)。業界裏話ヒント:一人オーナーが複数の会社や個人事業を持つケースは要注意。本人の事業と特殊関係法人の売上を合算的に見て判定するため、「小さな新会社だから」で油断すると足元をすくわれる
まさにそこが狙いです。従来は課税売上高5億円超だけが基準でしたが、令和6年度改正で総収入金額50億円超の支配者による新設法人も対象になりました(12条の3第1項)。課税売上は小さくても総収入が大きい医療法人や不動産賃貸業などの支配下にある新会社も捕まります。業界裏話ヒント:非課税売上が多い業種の子会社は「課税売上5億円未満だから免税」と処理されがちだった盲点。この50億円基準の追加で、その処理は令和6年10月1日以後開始の課税期間から通用しなくなる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 判定の着眼点 | 12 条の 3:支配者側の規模(課税売上高 5 億円超・総収入金額 50 億円超) | — |
| 対象となる法人 | 基準期間がない新規設立法人(12 条の 2 の新設法人・社会福祉法人等を除く) | — |
| 効果 | 基準期間がない事業年度の各課税期間について 9 条 1 項本文を不適用 | — |
| 回避可能性 | 支配割合 50% 以下の資本政策でのみ外せる。資本金の調整では外せない | — |
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