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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 最終改正 収録時点 令和8年10月2日読了 7 分7 分7 分

消費税法 第14条(信託財産に係る資産の譲渡等の帰属)

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  1. 信託の受益者(受益者としての権利を現に有するものに限る。)は当該信託の信託財産に属する資産を有するものとみなし、かつ、当該信託財産に係る資産等取引(資産の譲渡等、課税仕入れ及び課税貨物の保税地域からの引取りをいう。以下この項及び次条第一項において同じ。)は当該受益者の資産等取引とみなして、この法律の規定を適用する。ただし、法人税法第二条第二十九号(定義)に規定する集団投資信託、同条第二十九号の二に規定する法人課税信託又は同法第十二条第四項第一号(信託財産に属する資産及び負債並びに信託財産に帰せられる収益及び費用の帰属)に規定する退職年金等信託若しくは同項第二号に規定する公益信託若しくは加入者保護信託の信託財産に属する資産及び当該信託財産に係る資産等取引については、この限りでない。
  2. 2.信託の変更をする権限(軽微な変更をする権限として政令で定めるものを除く。)を現に有し、かつ、当該信託の信託財産の給付を受けることとされている者(受益者を除く。)は、前項に規定する受益者とみなして、同項の規定を適用する。
  3. 3.受益者が二以上ある場合における第一項の規定の適用、前項に規定する信託財産の給付を受けることとされている者に該当するかどうかの判定その他前二項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。

この条文の基本情報

信託財産に係る資産の譲渡等の帰属とは何ですか?

定義信託財産に係る資産の譲渡等の帰属とは、消費税法第14条に定められた規定で、「信託の受益者(受益者としての権利を現に有するものに限る。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 消費税法第14条(信託財産に係る資産の譲渡等の帰属)は、日本の消費税法に含まれる条文です。
  2. 消費税法第14条の条文原文は「信託の受益者(受益者としての権利を現に有するものに限る。」で始まります。
  3. 消費税法第14条は第一章 総則に置かれています。
  4. 消費税法の公布日は昭和63年12月30日です。
  5. 消費税法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
  6. 消費税法第14条の前の条は消費税法第13条です。
  7. 消費税法第14条の次の条は消費税法第15条です。
  8. 消費税法第14条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式消費税法(昭和六十三年法律第百八号)第14条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/363AC0000000108
  • 本サイト収録消費税法(昭和六十三年法律第百八号)第14条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/363AC0000000108/14

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点消費税法14条は、信託の受益者が信託財産の資産を有し、その資産等取引も受益者の取引とみなす規定。ただし集団投資信託や法人課税信託などは除外され、受託者側で課税される。

Q · 信託銀行に不動産を預けたら、消費税を納めるのは信託銀行ですか?

名義は受託者でも、消費税の納税義務者は受益者です

消費税法14条1項により、信託の受益者が信託財産に属する資産を有するものとみなされ、その信託財産に係る資産の譲渡等・課税仕入れ・課税貨物の引取りも受益者の取引として扱われます。したがって信託不動産の賃料や売却は受益者の課税売上となり、基準期間の課税売上高(消費税法9条)にも算入されます。ただし集団投資信託、法人課税信託、退職年金等信託、公益信託、加入者保護信託は1項ただし書で除外され、受託者段階で課税されます。

解説

信託を使えば消費税を回避できる。そう考えて信託スキームを組んだ人が、税務調査で真っ青になる。消費税法14条は「信託財産の名義は受託者だが、消費税の世界では受益者が資産を持っているとみなす」と定める。あなたが受益者なら、信託銀行が管理している信託不動産の賃料収入も、その物件の売却も、その修繕工事の仕入れも、すべてあなた自身の課税売上・課税仕入れとして計算される。つまり信託を挟んでも、あなたの課税事業者判定(基準期間の課税売上高1,000万円)にその金額が乗ってくる。免税事業者のつもりでいたら、信託収益を足した瞬間に課税事業者だった、という事故が起きる。ただし例外がある。投資信託などの集団投資信託、法人課税信託、退職年金等信託、公益信託、加入者保護信託。これらは受託者側で課税される。あなたが持っている信託がどの箱に入るかで、納税義務者そのものが入れ替わる。

法的な位置づけ

消費税法14条は、信託財産に属する資産および当該信託財産に係る資産等取引の帰属を定める規定である。受益者としての権利を現に有する者は、信託財産に属する資産を有するものとみなされ、当該信託財産に係る資産等取引もその者の資産等取引として同法が適用される。集団投資信託、法人課税信託、退職年金等信託、公益信託および加入者保護信託は、この帰属原則から除外される。

手順

  1. 1.自分が14条の帰属先かを確認する 信託契約書を開き、受益者欄に自分の名前があるか、または2項の「信託の変更権限を現に有し、かつ信託財産の給付を受ける者」に該当しないかを確認する。委託者兼指図権者という肩書でも2項でみなし受益者になりうる
  2. 2.信託の類型を五分類で判定する 集団投資信託・法人課税信託・退職年金等信託・公益信託・加入者保護信託のいずれかに当たれば1項ただし書で受益者課税から外れる。当たらなければ受益者等課税信託として1項本文が適用される。この判定が先で、税額計算は後
  3. 3.信託計算書から課税売上・課税仕入れを抜き出す 受託者から交付される信託の計算書をもとに、信託財産に係る収入を課税・非課税・不課税に区分する。賃貸なら居住用部分は非課税、事業用部分は課税。土地部分の譲渡は非課税、建物部分は課税
  4. 4.基準期間の課税売上高を再計算し事業者区分を判定 信託分を合算した課税売上高で、原則2年前の基準期間が1,000万円を超えるかを再判定する。あわせて簡易課税の適用可否とインボイス登録の要否も再検討する
  5. 5.過年度の申告漏れがあれば自主的に是正する 税務署からの連絡を待たず、修正申告または期限後申告を行う。自主的な申告であれば加算税が軽減される。判定に迷う論点は、修正申告に応じる前に税理士へ書面で見解を確認する

よくある質問 AI による整理

Q1受益者等課税信託とは何ですか?

消費税法14条1項本文が適用され、受益者が信託財産を有するものとみなされる信託のことです。家族信託や不動産管理信託など、ただし書の五類型に当たらない信託が原則ここに入ります。

Q2法人課税信託は誰が消費税を納めますか?

14条1項ただし書で受益者課税から除外され、受託者が納税義務を負います。受託者は固有財産と信託財産を別人格として扱う特例(消費税法15条)に従って計算します。

Q3みなし受益者とは誰のことですか?

14条2項により、信託の変更権限(政令の軽微な変更を除く)を現に有し、かつ信託財産の給付を受けることとされている者は、受益者でなくても受益者とみなされます。

Q4信託の課税売上は基準期間に含まれますか?

含まれます。14条で受益者の資産等取引とみなされる以上、消費税法9条の基準期間における課税売上高に算入され、免税事業者かどうかの判定が変わります。

Q5受益者が複数いる場合の消費税はどうなりますか?

14条3項の委任を受けた政令により、各受益者がその持分に応じて信託財産を有するものとして扱われます。代表者がまとめて申告する扱いではありません。

Q6信託の受益者が途中で変わったら消費税はどうなりますか?

受益者であった期間に対応する資産等取引が、それぞれの受益者の取引として帰属します。受益者の異動時期は信託契約書と信託計算書で立証できるようにしておく必要があります。

Q7公益信託の消費税は誰が納めますか?

公益信託は14条1項ただし書で受益者課税から除外され、受託者側で処理されます。受益者・委託者側の課税売上高には算入されません。

Q8信託の計算書はいつ受け取れますか?

受託者が作成する信託の計算書は原則として毎年1月末までに税務署へ提出され、同時期に受益者へ内容が共有されるのが一般的です。課税売上の集計はこれを起点に行います。

この条文についての質問 AI による整理

Q1家族信託で親の賃貸マンションを子に信託しました。消費税の申告は誰がするんですか?

受益者が親のままなら、14条1項により親が信託財産を有するものとみなされ、テナント賃料は親の課税売上です。受託者である子は名義人にすぎず、納税義務者になりません。実務のポイント:家族信託の提案書には相続税・贈与税の説明は詳しく載っていても、消費税の申告主体が変わらないことは書かれていないことが多い。組成を依頼する時点で「受益者の消費税はどうなりますか」と一言聞くだけで、後年の申告漏れが防げる

Q2信託受益権を売買するとき、消費税はかかりますか?

14条により信託財産の資産を受益者が有するものとみなされるため、受益権の譲渡は原則として信託財産である資産の譲渡として扱われます。土地部分は非課税(消費税法6条、別表第二)、建物部分は課税です。実務のポイント:不動産信託受益権の売買契約書では、土地と建物の対価の内訳をどう按分するかで消費税額が大きく変わる。契約書に内訳が明記されていないと、後で税務署と揉める。締結前に按分根拠(固定資産税評価額比など)を書面に残す

Q3投資信託の分配金も自分の課税売上になるんですか?

なりません。投資信託は法人税法2条29号の集団投資信託にあたり、14条1項ただし書で受益者課税の対象から除外されます。分配金は受託者段階での処理となり、受益者の課税売上高には算入されません。実務のポイント:同じ「信託」という言葉でも、投信・不動産管理信託・家族信託で消費税の扱いは別物。金融機関の担当者に聞くとき「これは集団投資信託に該当しますか」と法人税法の用語で尋ねると、正確な回答が返ってくる

間違えやすい点 AI による整理

  • 「信託した資産は受託者のものだから、消費税も受託者が納める」という理解は、民事の名義に引きずられた誤りである。信託法上の所有者は確かに受託者だが、消費税法14条はそれを跨いで受益者に帰属させる。あなたから見れば「預けた財産」でも、消費税法から見れば「あなたが持ち続けている財産」。この落差が、無申告という結果を生む
  • 信託と消費税の関係を「知っている」人でも、その射程の深さを見落としている。14条が動かすのは納税義務者だけではない。基準期間の課税売上高、簡易課税の適用可否、インボイス登録の要否、これらすべてが信託収益を含めて再計算される。一つの帰属ルールが、申告制度全体に波及する
  • 「うちの信託はどう課税されるのか」という問いの立て方自体がずれている。先に確定させるべきは、その信託が1項本文(受益者課税)か、ただし書の五類型(集団投資信託・法人課税信託・退職年金等信託・公益信託・加入者保護信託)か、である。箱が決まらないうちに税額を計算しても、前提が違えば全部やり直しになる
  • 受益者が複数いる場合、代表者一人がまとめて申告すればよいと考える人がいるが、3項の委任を受けた政令により、各受益者が持分に応じて信託財産を有するものとして扱われる。共同受益者は、それぞれが自分の持分部分について納税義務の判定を受ける
比較の観点この条文ほかの条文
納税義務者消費税法14条:原則として受益者(みなし受益者を含む)消費税法15条:法人課税信託の受託者(信託ごとに別人格とみなす)
消費税法13条:形式上の名義人ではなく実質的に資産の譲渡等を行った者
適用の前提信託であり、かつ1項ただし書の五類型に当たらないこと法人税法2条29号の2の法人課税信託であること
名義人と実質的な帰属者が異なること
基準期間への影響信託財産に係る課税売上が受益者の課税売上高に算入される信託ごとに受託者を別の者とみなして判定する
実質帰属者側の課税売上高に算入される
典型的な適用場面家族信託、不動産管理信託、不動産信託受益権の保有・譲渡受益証券発行信託、事業信託など法人課税信託に該当する仕組み
名義貸し、名義預金、形式的な契約当事者と実際の事業者の乖離

他国ではどう定めているか 5 か国

台湾
加值型及非加值型營業稅法第3條之1、所得稅法第3條之4

台湾は委託者と受託者の間の信託財産移転を営業税の課税対象から外し、所得課税では受益者に帰属させる。名義移転を課税契機としない点で日本と発想が近い

韓国
부가가치세법 제3조(納税義務者)

韓国は付加価値税について、信託財産に係る供給の納税義務者を原則として受託者とする方向へ改正されており、受益者課税を原則とする日本14条とは出発点が逆になっている

ドイツ
Abgabenordnung § 39 Abs. 2 Nr. 1

ドイツは租税通則法で Treuhand(信託的譲渡)の目的物を Treugeber(委託者)に帰属させる。日本が受益者に寄せるのに対し、ドイツは委託者に寄せる点が対照的

フランス
Code civil art. 2011 et suivants(fiducie)

フランスの fiducie は2007年に導入された比較的新しい制度で、課税上は原則として constituant(設定者)の透明体として扱われる

アメリカ
IRC §§ 671-679(grantor trust rules)

米国には連邦付加価値税がなく、州売上税での信託の扱いは州法による。所得課税では grantor trust ルールにより設定者に帰属させる仕組みがあり、実質帰属の発想自体は共通する

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 父から相続した賃貸ビルを信託銀行に信託し、あなたが受益者になった。年間賃料1,200万円。あなたは「信託銀行が管理しているのだから自分の売上ではない」と考えて消費税の申告をしていない。14条1項により、その賃料(居住用以外の部分)はあなたの課税売上。基準期間で1,000万円を超えていれば、あなたは課税事業者であり、無申告加算税と延滞税が積み上がっていく
  • 不動産の信託受益権を売買する場面。買主は「受益権という権利の売買だから、建物部分の消費税は関係ない」と思い込む。14条により信託財産である建物をあなたが有しているとみなされる以上、その譲渡は建物の譲渡として課税取引になりうる。契約書の売買代金に消費税相当額が含まれているかどうかで、数百万円の負担が動く
  • もし、あなたが受益者ではなく「信託の変更権限を持ち、かつ信託財産の給付を受ける立場」にいるとしたら? 2項により、あなたは受益者とみなされる。受益者でないから関係ないという整理は通らない。委託者兼指図権者という肩書でスキームを組んだ人ほど、この項に足を取られる
  • 確定申告期限まであと10日。顧問税理士から「信託収益も課税売上に入れて基準期間を再計算してください」と連絡が来た。信託契約書、信託計算書、受益者の異動時期、この三点を今夜中に揃えないと、課税事業者か免税事業者かの判定すらできない
  • 投資信託(集団投資信託)を保有しているサラリーマン。分配金を受け取っているが、これは14条1項ただし書の除外対象で、あなたの課税売上にはならない。同じ「信託」でも、投信と不動産管理信託で消費税の扱いが正反対になる

取るべき行動

被害を受けた側:1. 信託契約書を取り出し、自分が受益者か、または2項の変更権限保有者かを確認する2. 信託の種類を判定:集団投資信託・法人課税信託・退職年金等信託・公益信託・加入者保護信託のいずれかなら1項ただし書で除外、それ以外は受益者課税3. 受託者から交付される信託計算書で、信託財産に係る課税売上・課税仕入れの金額を把握4. 基準期間(原則2年前)の課税売上高に信託分を合算し、課税事業者かどうかを再判定5. 過年度分の申告漏れがあれば、税務調査の連絡が来る前に修正申告または期限後申告を行う。自主的な申告なら加算税が軽減される

訴えられた側:1. 税務署から信託収益の課税漏れを指摘されたら、まず信託の類型を主張の起点にする。ただし書該当なら受益者課税ではない2. 受益者の異動時期を信託契約書と信託計算書で立証、指摘された期間に本当に受益者だったかを確認3. 2項の「みなし受益者」該当性を争う場合、信託の変更権限が政令で定める軽微な変更にとどまるかを検証4. 複数受益者の場合、政令が定める持分按分により、自分の負担部分を限定する5. 事実関係が固まる前に修正申告に応じない。信託税制は解釈が分かれる領域であり、税理士の中でも見解が一致しないことがある

時効(請求できる期限):消費税の申告期限は、個人事業者は課税期間の翌年3月31日、法人は課税期間終了の日の翌日から2か月以内。更正の請求は法定申告期限から5年以内(国税通則法23条)。税務署からの更正・決定は原則5年、偽りその他不正の行為があれば7年(同70条)。信託受益権の設定・移転があった課税期間から起算する(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説(受益者等課税信託の原則):信託は私法上、名義(受託者)と経済的実質(受益者)を分離する装置であるが、租税法はこれを追認せず受益者に帰属させるのが原則である。14条1項ただし書の五類型は、受益者が多数かつ流動的で個別帰属の執行が困難な場合や、性質上受託者段階で完結させるべき場合に限った例外と理解される。

実務上の留意(帰属判定先行説):税額計算より先に信託の類型判定を確定させるべきという実務的整理。受益者等課税信託か法人課税信託かで納税義務者そのものが入れ替わるため、前提を誤ると計算全体をやり直すことになる。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和63年(1988年) 新設:消費税法の制定に伴い、信託財産に属する資産および信託財産に係る取引の帰属を定める規定として設けられた
  2. 2.平成19年(2007年) 改正:信託法の全面改正(平成18年法律第108号)に対応した信託税制の再編により、受益者等課税信託と法人課税信託の類型が整理され、除外類型の定義が法人税法の定義規定を参照する形に組み替えられた

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消費税法の全文を見る所属する編章節を開く:第一章 総則

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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