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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 最終改正 収録時点 令和8年10月2日読了 8 分8 分8 分

消費税法 第35条(非課税業務用調整対象固定資産を課税業務用に転用した場合の仕入れに係る消費税額の調整)

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  1. 事業者(第九条第一項本文の規定により消費税を納める義務が免除される事業者を除く。)が、国内において調整対象固定資産の課税仕入れ若しくは特定課税仕入れを行い、又は調整対象固定資産に該当する課税貨物を保税地域から引き取り、かつ、当該課税仕入れ若しくは特定課税仕入れ又は当該課税貨物に係る課税仕入れ等の税額(以下この条において「調整対象税額」という。)につき第三十条第二項第一号に定める方法により同号に規定するその他の資産の譲渡等にのみ要するものとして仕入れに係る消費税額がないこととした場合において、当該事業者(相続により当該事業者の当該調整対象固定資産に係る事業を承継した相続人、合併により当該事業を承継した合併法人及び分割により当該調整対象固定資産に係る事業を承継した分割承継法人を含むものとし、これらの者のうち第九条第一項本文の規定により消費税を納める義務が免除される者を除く。)が当該調整対象固定資産を当該課税仕入れの日若しくは当該特定課税仕入れの日又は当該保税地域からの引取りの日から三年以内に同号に規定する課税資産の譲渡等に係る業務の用に供したときは、当該業務の用に供した日が次の各号に掲げる期間のいずれに属するかに応じ当該各号に定める消費税額を同日の属する課税期間における仕入れに係る消費税額に加算する。この場合において、当該加算をした後の金額を当該課税期間における仕入れに係る消費税額とみなす。
  2. 一当該調整対象固定資産の課税仕入れの日若しくは特定課税仕入れの日又は当該調整対象固定資産に該当する課税貨物の保税地域からの引取りの日からこれらの日以後一年を経過する日までの期間調整対象税額に相当する消費税額
  3. 二前号に掲げる期間の末日の翌日から同日以後一年を経過する日までの期間調整対象税額の三分の二に相当する消費税額
  4. 三前号に掲げる期間の末日の翌日から同日以後一年を経過する日までの期間調整対象税額の三分の一に相当する消費税額

この条文の基本情報

非課税業務用調整対象固定資産を課税業務用に転用した場合の仕入れに係る消費税額の調整とは何ですか?

定義非課税業務用調整対象固定資産を課税業務用に転用した場合の仕入れに係る消費税額の調整とは、消費税法第35条に定められた規定で、「事業者(第九条第一項本文の規定により消費税を納める義務が免除される事業者を除く。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 消費税法第35条(非課税業務用調整対象固定資産を課税業務用に転用した場合の仕入れに係る消費税額の調整)は、日本の消費税法に含まれる条文です。
  2. 消費税法第35条の条文原文は「事業者(第九条第一項本文の規定により消費税を納める義務が免除される事業者を除く。」で始まります。
  3. 消費税法第35条は第三章 税額控除等に置かれています。
  4. 消費税法の公布日は昭和63年12月30日です。
  5. 消費税法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
  6. 消費税法第35条の前の条は消費税法第34条です。
  7. 消費税法第35条の次の条は消費税法第35条の2です。
  8. 消費税法第35条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式消費税法(昭和六十三年法律第百八号)第35条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/363AC0000000108
  • 本サイト収録消費税法(昭和六十三年法律第百八号)第35条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/363AC0000000108/35

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点消費税法35条は、非課税業務用に仕入れた調整対象固定資産を3年以内に課税業務用へ転用した場合、調整対象税額の全額・3分の2・3分の1を仕入れに係る消費税額へ加算できると定める。

Q · 非課税用に買った高額な設備を、あとから課税事業に使い始めたら、諦めた消費税は戻ってきますか?

取得から3年以内の転用なら戻る。1年ごとに全額→3分の2→3分の1と減額

消費税法35条により、調整対象固定資産(税抜100万円以上)を非課税業務用として仕入税額控除ゼロで取得した後、課税仕入れ等の日から3年以内に課税業務用へ転用すれば、調整対象税額を仕入れに係る消費税額に加算できます。加算額は転用日が取得日から1年以内なら全額、1年超2年以内なら3分の2、2年超3年以内なら3分の1。3年を過ぎた転用には加算調整の余地がなく、免税事業者(消費税法9条1項)も適用対象外です。

解説

住宅用の賃貸マンションを建てた大家のあなたは、建築費にかかった消費税を「家賃は非課税だから控除できない」と諦め、数百万円を経費の海に沈めた。ところが2年後、空室を店舗やオフィスとして貸し出すことにした。ここで多くの人が見落とすのが消費税法35条だ。税抜100万円以上の固定資産(調整対象固定資産)を、非課税業務用として仕入れて仕入税額控除をゼロにした後、3年以内に課税業務用へ転用すれば、諦めたはずの消費税が仕入税額控除として戻ってくる。しかも戻る額は転用の時期で決まる。取得から1年以内なら全額、1年超2年以内なら3分の2、2年超3年以内なら3分の1。3年を1日でも過ぎれば、戻る額はゼロだ。あなたの数百万円が、転用日をいつにするかで生き死にする。

法的な位置づけ

消費税法35条は、非課税業務用として仕入れに係る消費税額がないこととした調整対象固定資産を、課税仕入れ等の日から3年以内に課税業務用へ転用した場合の仕入税額の加算調整を定める規定である。加算額は転用日が取得日から1年以内なら調整対象税額の全額、1年超2年以内なら3分の2、2年超3年以内なら3分の1とされる。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.非課税業務用として控除ゼロにした資産を洗い出す 固定資産台帳から税抜100万円以上の資産を抽出し、個別対応方式で「その他の資産の譲渡等にのみ要するもの」として仕入れに係る消費税額をゼロとした資産を特定する。建物・機械・器具備品・無形固定資産まで漏れなく拾う
  2. 2.資産ごとに取得日を確定し、経過月数を計算する 課税仕入れの日・特定課税仕入れの日または保税地域からの引取りの日を、請求書や引渡書で確定する。決算日ではなく取得日基準で「1年以内・1年超2年以内・2年超3年以内」のどの区分に今いるかを月単位で算出する
  3. 3.転用可能な資産を選び、割合が落ちる前に用途変更する 課税資産の譲渡等に係る業務へ実際に転用できる資産を選定し、区分の境目(取得日から1年・2年・3年の各応当日)を跨ぐ前に用途変更を実行する。数週間の先延ばしが加算割合を3分の1単位で減らす
  4. 4.転用日の属する課税期間の申告で加算調整する 転用した日の属する課税期間の消費税申告で、調整対象税額に区分別の割合を乗じた額を仕入れに係る消費税額に加算する。加算後の金額がその課税期間の控除税額とみなされる
  5. 5.転用の事実を証拠として保存する 税務調査で「本当に課税業務用に供したか」が問われる。賃貸借契約書、稼働記録、売上の内訳、社内稟議など、転用日と用途を客観的に示す資料を一体で保存する。一時的使用ではなく恒久的転用であることを示せる形にしておく

よくある質問 AI による整理

Q1調整対象固定資産とは何ですか?

税抜100万円以上の棚卸資産以外の資産で、建物・機械・車両・器具備品・無形固定資産などが該当します。消費税法2条1項16号と施行令5条が範囲を定めています。

Q2消費税法35条の3年はいつから数えますか?

決算日ではなく、その資産の課税仕入れの日・特定課税仕入れの日、または保税地域からの引取りの日が起算点です。取得日から3年以内に転用したかで判定します。

Q3転用したら消費税はいくら戻りますか?

転用日が取得日から1年以内なら調整対象税額の全額、1年超2年以内なら3分の2、2年超3年以内なら3分の1が加算されます。3年超はゼロです。

Q4免税事業者でも消費税法35条は使えますか?

使えません。消費税法9条1項本文で納税義務が免除される事業者は35条の適用対象から除かれます。承継した相続人が免税事業者の場合も同様に適用外です。

Q5住宅用アパートを店舗に貸し替えたら消費税は戻る?

建物が調整対象固定資産に該当し、非課税業務用として控除ゼロとしていたなら、取得から3年以内の課税業務用転用で35条の加算調整が可能です。

Q6消費税法34条と35条の違いは?

34条は課税業務用から非課税業務用への転用で控除税額を減算する規定、35条はその逆方向で加算する規定です。割合の階段(全額・3分の2・3分の1)は共通です。

Q735条の加算はいつの申告で行いますか?

転用して課税業務の用に供した日の属する課税期間の消費税申告で、仕入れに係る消費税額に加算します。加算後の金額がその課税期間の控除税額とみなされます。

Q8一部だけ課税用に使った場合も35条の対象ですか?

35条は個別対応方式で「その他の資産の譲渡等にのみ要するもの」とした資産の転用が前提です。共通用への変更や課税売上割合の変動は33条の領域になり、事実認定が争点になります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1非課税用に買った資産を課税用に回すと得するなら、その逆をやったら損するんですか?

その通りで、逆は消費税法34条です。課税業務用として仕入税額控除を取った調整対象固定資産を3年以内に非課税業務用へ転用すると、控除した税額を同じ3分の2・3分の1の割合で減算、つまり返さねばなりません。35条と34条は表裏一体です。実務のポイント:税務調査官は34条の減算漏れ(追徴できる方)は必ず突いてきますが、35条の加算漏れ(納税者が得する方)はまず指摘しません。有利な調整は自分で気づくしかない

Q23年以内っていつから数えるんですか?決算日ですか?

決算日ではなく、その資産の課税仕入れの日(取得日)が起算点です。取得日から1年以内の転用なら全額、1年超2年以内なら3分の2、2年超3年以内なら3分の1が戻ります(消費税法35条各号)。加算は転用した日の属する課税期間の申告で行います。実務のポイント:この取得日基準を決算期と混同して1年区切りを取り違えると、本来全額戻るはずが3分の2になる。転用を検討するなら、まず取得日から何ヶ月経ったかをカレンダーで数えるのが先決

Q3資産を持っていた父が亡くなって事業を継いだ場合、私も戻せますか?

戻せます。消費税法35条は括弧書きで、相続で事業を承継した相続人、合併した合併法人、分割した分割承継法人まで対象に含めています。ただし承継した人が9条1項の免税事業者だと適用外です。実務のポイント:相続直後は消費税の調整規定まで気が回らないもの。だが被相続人が非課税用に買った高額資産を相続人が課税用に使い始めれば、取得日から3年以内という条件で回収窓は生きている。相続財産の棚卸し時に取得日を必ず確認する

間違えやすい点 AI による整理

  • 非課税事業のために買った資産は、消費税を一生控除できないと思い込まれている。実際は3年以内に課税用へ転用すれば35条で取り戻せる。「控除ゼロ」は取得時点の判定であって、永久確定ではない
  • 転用調整の存在は知っていても、3年の壁の厳しさを甘く見ている人が多い。3年を1日でも過ぎれば戻る額はゼロ、猶予も救済もない。しかも割合は取得から1年ごとに全額→3分の2→3分の1と階段状に落ちるため、「そのうち転用しよう」と先延ばしした数ヶ月が、そのまま数十万円の取りこぼしになる
  • 「うちは非課税売上中心だから消費税の調整とは無縁」という前提自体が誤っている。非課税事業者こそ、資産を課税用に少しでも回す可能性があるなら35条の当事者だ。問うべきは「調整が関係あるか」ではなく「取得から何年目に、どの割合で回収窓が開いているか」である
比較の観点この条文ほかの条文
転用の方向35条:非課税業務用 → 課税業務用(納税者に有利)34条:課税業務用 → 非課税業務用(納税者に不利)
33条:転用ではなく課税売上割合が著しく変動した場合
調整の向き仕入れに係る消費税額に加算仕入れに係る消費税額から減算
変動の方向により加算または減算
期間・起算点課税仕入れ等の日から3年以内の転用課税仕入れ等の日から3年以内の転用
仕入れ等の課税期間を含む3年間の通算課税売上割合で判定
割合の階段1年以内=全額/1年超2年以内=3分の2/2年超3年以内=3分の1同じ3段階(全額・3分の2・3分の1)
階段はなく、通算課税売上割合と当初割合の差で計算

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
加值型及非加值型營業稅法第19條ほか、兼營營業人營業稅額計算辦法

台湾は兼営事業者について進項税額の按分と年度調整を行う枠組みを採り、日本のような「転用から3年・3段階」という固定資産単位の階段方式ではなく、課税・免税売上比率に基づく調整を軸とする

韓国
부가가치세법(免税事業用減価償却資産の課税事業転換に係る仕入税額控除の特例)

韓国も免税事業用資産を課税事業に転用した場合の控除特例を持つが、建物と機械等で経過期間の刻みが異なり、償却率に応じた逓減方式を採る点で日本の3分の2・3分の1方式と異なる

ドイツ
UStG § 15a(Berichtigung des Vorsteuerabzugs)

ドイツは動産5年・不動産10年という長い調整期間を設け、各年ごとに使用実態の変化に応じて控除を按分調整する。日本の3年打切り・3段階方式に比べ、実際の使用に忠実だが計算負担は重い

アメリカ
連邦付加価値税は存在しない(州売上税制)

米国は連邦 VAT を持たず、州売上税では再販免税証明で仕入段階の課税を回避し、用途変更時は use tax で調整するため、仕入税額控除の事後調整という概念自体が対応しない

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 住宅として建てた賃貸マンションの空室を、テレワーク需要で店舗やオフィスに貸し替えた。取得から3年以内なら、建築費に含まれていた消費税が35条で戻る。家賃収入の非課税ばかり気にして、この回収窓に気づかないオーナーが取りこぼしている典型例だ
  • もし、クリニックが保険診療(非課税)用に導入した高額なCTを、後から自由診療や検診サービス(課税売上)にも回し始めたら? 機器の消費税は数百万円単位。転用が取得から3年以内なら、諦めたはずのその税額を仕入税額控除に加算できる
  • 非課税用に買った設備の取得日から、あと4ヶ月で3年目が終わる。今月中に課税業務へ転用すれば3分の1が戻り、来月にずれ込めばゼロ。用途変更の意思決定を数週間先延ばしにするかどうかで、戻る消費税が消える
  • 父が非課税事業のために買った高額機械を、事業を相続したあなたが課税用に使い始めた。35条は相続人・合併法人・分割承継法人まで対象に含めており、取得日から3年以内なら回収窓はあなたにも開いている

取るべき行動

被害を受けた側:1. 非課税業務用として仕入税額控除をゼロにした調整対象固定資産(税抜100万円以上)をリスト化し、それぞれの取得日を確定する2. 課税業務用への転用が事業上可能な資産を洗い出し、取得日から何年目かを確認3. 転用するなら1年目全額・2年目3分の2・3年目3分の1の階段を踏まえ、可能な限り前倒しで用途変更する4. 転用した日の属する課税期間の消費税申告で加算調整を行い、根拠として転用の事実(契約書・利用実態)を保存する

訴えられた側:1. 税務調査で34条(課税から非課税への転用)の減算漏れを指摘されたら、まず取得日と転用日を照合し、本当に3年以内か、割合は正しいかを検算する2. 同時に逆方向の35条で加算調整できる資産がないか自主的に棚卸しし、追徴と相殺できないか検討3. 転用の事実認定を争う余地(一時的使用か恒久的転用か)がないか確認4. そもそも調整対象固定資産に該当するか(税抜100万円未満なら対象外)を境界事例として精査する

時効(請求できる期限):起算点は資産の課税仕入れの日(取得日)。転用日がその取得日から3年以内でなければ加算調整は一切できない(消費税法35条)。加算は転用日の属する課税期間の申告で行い、申告し忘れた場合は法定申告期限から5年以内なら更正の請求で取り戻せる(国税通則法23条1項、最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:仕入税額控除は取得時の用途で確定するのが原則だが、固定資産は長期使用され用途が変動するため、35条・34条は取得時判定の例外として限定的な事後調整を認めたものと解される。3年・3段階という画一的な基準は、実質的公平と法的安定性の妥協点とされる。

実務上の理解:35条の適用には個別対応方式で「その他の資産の譲渡等にのみ要するもの」として控除をゼロにしていたことが前提であり、一括比例配分方式を採用していた場合や共通対応に区分していた場合は本条ではなく33条の領域として整理されるのが一般的である。

改正沿革 AI による整理

  • 平成27年(2015年)改正(要検証) 国境を越えた役務提供へのリバースチャージ導入に伴い、本条に「特定課税仕入れ」の文言が加えられたとみられる。ただし改正年・改正の性質・その後の令和期のインボイス制度関連改正の有無について確信が持てないため、正確な改正履歴は人的検証を要する

改正の年表

  1. 1.昭和63年(1988年) 新設:消費税法(昭和63年法律第108号)の制定に伴い、非課税業務用から課税業務用への転用に係る仕入税額の加算調整規定として設けられた。裏返しの減算規定である34条と一体で導入されている。

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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