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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 最終改正 収録時点 令和8年10月2日読了 6 分6 分6 分

消費税法 第62条(特定資産の譲渡等を行う事業者の義務)

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特定資産の譲渡等(国内において他の者が行う特定課税仕入れに該当するものに限る。)を行う事業者は、当該特定資産の譲渡等に際し、あらかじめ、当該特定課税仕入れを行う事業者が第五条第一項の規定により消費税を納める義務がある旨を表示しなければならない。

この条文の基本情報

特定資産の譲渡等を行う事業者の義務とは何ですか?

定義特定資産の譲渡等を行う事業者の義務とは、消費税法第62条に定められた規定で、「特定資産の譲渡等(国内において他の者が行う特定課税仕入れに該当するものに限る。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 消費税法第62条(特定資産の譲渡等を行う事業者の義務)は、日本の消費税法に含まれる条文です。
  2. 消費税法第62条の条文原文は「特定資産の譲渡等(国内において他の者が行う特定課税仕入れに該当するものに限る。」で始まります。
  3. 消費税法第62条は第五章 雑則に置かれています。
  4. 消費税法の公布日は昭和63年12月30日です。
  5. 消費税法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
  6. 消費税法第62条の前の条は消費税法第61条です。
  7. 消費税法第62条の次の条は消費税法第63条です。
  8. 消費税法第62条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式消費税法(昭和六十三年法律第百八号)第62条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/363AC0000000108
  • 本サイト収録消費税法(昭和六十三年法律第百八号)第62条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/363AC0000000108/62

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点消費税法62条は、リバースチャージ方式の対象取引を行う事業者に対し、買い手が同法5条1項により消費税を納める義務を負う旨をあらかじめ表示するよう義務づける規定である。

Q · 海外のクラウドや広告の請求書に「リバースチャージ」と書いていなければ、消費税は関係ないのですか?

表示がなくても買い手に納税義務は残ります

消費税法62条は、リバースチャージ方式の対象となる特定資産の譲渡等を行う事業者に対し、買い手が同法5条1項により消費税を納める義務を負う旨をあらかじめ表示することを義務づけます。ただしこれは売り手側の表示義務であり、表示が漏れていても買い手の納税義務は消えません。実態が事業者向け電気通信利用役務や特定役務の提供であれば、買い手が特定課税仕入れとして申告します。なお課税売上割合95% 以上の課税期間は、経過措置により当分の間その申告と納税が不要となります。

解説

Google や Meta に広告費を払う、海外のクラウドや SaaS を契約する、外国のアーティストを招いてイベントをやる。そのとき相手(国外事業者)から届く規約や請求書の片隅に「本取引はリバースチャージ方式の対象です」という一文が入っていることがある。消費税法62条は、その一文を表示する義務を国外事業者の側に課した条文だ。なぜ重要か。通常、消費税は売り手が受け取って国に納める。ところが特定資産の譲渡等(事業者向けのネット役務、外国芸能人・スポーツ選手の役務)では、買い手であるあなたの会社が納税義務者になる(5条1項、いわゆるリバースチャージ)。だから売り手は「納めるのはあなただ」と事前に知らせる義務を負う。この一文を見落とすと、自社が消費税の申告漏れを起こしていたと税務調査で初めて気付くことになる。ただし救いもある。多くの会社はこの納税を当分しなくてよい経過措置が効いている。

法的な位置づけ

消費税法62条は、リバースチャージ方式の対象となる特定資産の譲渡等を行う事業者に課される表示義務の規定である。事業者向け電気通信利用役務の提供および特定役務の提供において、消費税を納める義務を負うのは売り手ではなく買い手である旨を、取引に際してあらかじめ相手方に表示することを求める。

手順

  1. 1.海外サービス支出を洗い出して仕分ける 広告費、クラウド、SaaS、外国芸能人・スポーツ選手への報酬など、国外事業者への支払を勘定科目横断で抽出する。契約書・規約・請求書に「リバースチャージ」「特定課税仕入れ」の表示があるかを併せて確認する
  2. 2.事業者向けか消費者向けかを判定する 各取引が「事業者向け電気通信利用役務の提供」または「特定役務の提供」に当たるかを、役務の性質と取引条件から判定する。相手方の62条表示は判定の手がかりだが、表示がないことは非該当の証明にはならない
  3. 3.各課税期間の課税売上割合を確認する 課税期間ごとに課税売上割合を算定し、95% 以上なら経過措置により特定課税仕入れはなかったものとして扱えるかを確認する。95% 未満の課税期間だけを申告対象として抽出する
  4. 4.申告要の年度を特定課税仕入れとして処理する 課税標準は消費税法28条、仕入税額控除は30条に従い、申告書上で通常の課税仕入れと区分して記載する。過年度に漏れがあれば修正申告し、加算税・延滞税の増加を止める
  5. 5.国外事業者側は事前表示の仕組みを整える 日本の事業者に事業者向け役務を提供する側は、契約書・利用規約・申込画面に「本取引はリバースチャージ方式の対象であり、買い手が納税義務者となる」旨を取引前に表示する。同意ログを保存し、表示時点を立証できるようにする

よくある質問 AI による整理

Q1リバースチャージ方式とは?

売り手ではなく買い手が消費税を申告納税する仕組みです。消費税法5条1項が根拠で、事業者向け電気通信利用役務の提供と特定役務の提供が対象になります。

Q2特定課税仕入れとは何ですか?

特定資産の譲渡等を買い手側から見た呼び方です。課税標準は消費税法28条、仕入税額控除は30条で処理し、申告書には通常の課税仕入れと別枠で記載します。

Q3事業者向け電気通信利用役務の判定方法は?

役務の性質や取引条件から、通常は事業者に限られるかどうかで判定します。法人向け広告配信や業務用クラウドは該当し、一般消費者も使える配信サービスは原則非該当です。

Q4課税売上割合95% 以上なら申告は不要?

経過措置により、その課税期間の特定課税仕入れはなかったものとされ、当分の間は申告も納税も不要です。95% を下回った課税期間だけ申告が必要になります。

Q562条の表示義務に罰則はある?

62条自体に直接の罰則規定は置かれていません。ただし表示漏れは取引先の申告漏れを招き、信用毀損や契約上の責任問題に発展するリスクがあります。

Q6リバースチャージの表示はいつまでにすればいい?

条文が「あらかじめ」と定めるため、取引前または取引時が期限です。決算後の連絡や事後の訂正通知では、62条の義務を満たしたことになりません。

Q7消費者向けの海外サービスも62条の対象?

対象外です。消費者向け電気通信利用役務は国外事業者自身が日本で申告納税する方式であり、リバースチャージも62条の表示義務も適用されません。

Q8利用規約への記載で表示義務を満たせる?

取引前に相手方が認識できる形であれば、規約や申込画面での記載でも足ります。請求書だけに書く運用は「あらかじめ」の要件を満たさない恐れがあります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1海外のネット広告に払った消費税って、結局こっちで払うんですか?

事業者向け電気通信利用役務に当たれば、買い手のあなたの会社が納税義務者になります(5条1項、リバースチャージ)。ただし課税売上割合95%以上なら経過措置で当分納税不要です。実務のポイント:一般の事業会社は95%以上で経過措置に乗るため実際は納めなくてよいことが多い。逆に銀行・保険・医療・住宅賃貸など非課税売上の多い業種は95%未満になりやすく、ここだけが本当に納税を迫られる

Q2相手の請求書にリバースチャージって書いてなかったら、払わなくていいんですよね?

そうはなりません。表示の有無は納税義務を左右しません。実態が事業者向けの役務なら、62条の表示が漏れていても納税義務者は買い手のあなたです。実務のポイント:事業者向けか消費者向けかは役務の性質や取引条件で判定され、表示はその判定を助けるだけ。売り手の表示漏れを理由に自社の申告義務が消えると考えると、税務調査で足をすくわれる

Q3外国のアーティストを呼んだら、消費税と源泉所得税、両方かかるんですか?

はい、別々の制度が同時に走ります。特定役務の提供として消費税はリバースチャージで買い手が納め(5条1項)、報酬支払には非居住者向けの所得税源泉徴収(所得税法212条)もかかります。実務のポイント:イベント業者は源泉所得税ばかり気にして消費税のリバースチャージを見落としがち。招聘契約を組む段階で両方を同時に設計しておかないと、後から片方だけ漏れる

間違えやすい点 AI による整理

  • 『海外の会社に払う費用に日本の消費税なんてかからない』という前提でそもそもの問いを立てている人が多い。だが問うべきは『かかるかどうか』ではなく『誰が納めるか』だ。国境を越えるネット役務では課税自体は成立し、納税義務だけが買い手に移る。問いの立て方を間違えると、申告そのものを忘れる
  • リバースチャージという言葉は聞いたことがあっても、その適用が『事業者向け』に限られ、しかも課税売上割合95%以上なら経過措置で当分は納税不要になる、という深さまで知る人は少ない。知らないまま全部払ってしまう、あるいは全部無視して漏らす。どちらも損だ
  • 『表示義務は売り手の話で、買い手の自分には関係ない』と思いがちだが、逆だ。表示があろうがなかろうが、実態が事業者向け特定役務なら納税義務者は買い手のあなた。売り手の表示漏れは、あなたの申告漏れの免罪符にはならない
比較の観点この条文ほかの条文
規律の内容消費税法62条:売り手の事前表示義務(誰が納税者かの告知)消費税法5条1項:買い手を特定課税仕入れの納税義務者とする根拠
消費税法30条:特定課税仕入れに係る仕入税額控除
名宛人特定資産の譲渡等を行う事業者(多くは国外事業者)特定課税仕入れを行う事業者(国内の買い手)
特定課税仕入れを行う事業者(国内の買い手)
履行のタイミング取引に際して「あらかじめ」(取引前・取引時)課税期間ごとの申告時
課税期間ごとの申告時
違反・不履行の効果条文上の直接の罰則はないが、取引先の申告漏れと信用問題を招く申告漏れとして過少申告加算税・延滞税の対象
控除要件を欠けば税額計算上の不利益

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
加值型及非加值型營業稅法第36條

台湾も境外事業者の役務については買受人を納税義務者とする逆向課税を採るが、日本の62条のような売り手側の事前表示義務を条文上独立して置いてはいない点が異なる

韓国
대한민국 부가가치세법 제52조

韓国は「대리납부(代理納付)」として供給を受ける者に納付義務を課す。B2C デジタル役務は国外事業者の簡易事業者登録で処理する点も日本と構造が近い

ドイツ
UStG § 13b、§ 14a Abs. 5

ドイツは EU VAT 指令2006/112/EC を国内法化し、請求書に «Steuerschuldnerschaft des Leistungsempfängers» の記載を求める。日本62条の表示義務に最も近い明文の対応規定

アメリカ
South Dakota v. Wayfair, Inc., 585 U.S. 162 (2018)

米国には連邦付加価値税がなく、州の sales/use tax で処理される。買い手の use tax 自主申告が機能的に近いが、売り手の表示義務という発想は一般化していない

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • もし、あなたの会社が毎月ネット広告に何百万円も使っているとしたら? その広告費にかかる消費税は、広告プラットフォームではなく買い手のあなたの会社が申告して納める建前になっている。62条は相手側に表示義務を課すが、表示があってもなくても、あなたの申告義務は消えない
  • あなたが海外で SaaS を運営し、日本の企業に販売している国外事業者だとする。契約が『事業者向け』に該当するなら、あなたは日本の顧客に『あなたが消費税の納税義務者だ』と取引前に表示しなければならない。これを怠ると、顧客が知らずに申告漏れを起こし、あなたのサービスの信用に跳ね返る
  • 外国のロックバンドを招いてコンサートを開く。招聘契約に『特定役務の提供』のリバースチャージ表示があるか確認せよ。なければ後で税務署に指摘されるのは主催者のあなただ
  • 税務調査で、自社の課税売上割合が95%を下回っていた年度が見つかった。その年、海外クラウド費用に対する特定課税仕入れの申告が漏れていれば、修正申告まで残された時間はわずか。過少申告加算税と延滞税が上乗せされる前に動く必要がある

取るべき行動

被害を受けた側:1. 過去の海外サービス費用(広告・クラウド・SaaS・外国芸能人報酬)を洗い出す2. 各取引が『事業者向け電気通信利用役務』か『特定役務』に当たるか、契約内容と相手方の表示で判定3. 自社の各年度の課税売上割合を確認、95%以上なら経過措置で納税不要、95%未満なら特定課税仕入れとして申告要4. 漏れがあれば早めに修正申告し、加算税・延滞税を最小化。判断に迷えば消費税に強い税理士に相談

訴えられた側:1. 国外事業者として日本企業に事業者向け役務を提供するなら、契約書・規約・請求書に『本取引はリバースチャージ方式の対象で、買い手が納税義務者』と事前表示する(62条) 2. 表示は取引前または取引時に行う、事後では義務を満たさない3. 消費者向け(B2C)役務は別制度(国外事業者による申告納税方式)なので混同しない4. 62条自体に直接の罰則はないが、取引先の信頼と申告実務に響くため表示を整備する

時効(請求できる期限):62条の表示は取引前・取引時が期限。消費税の更正・決定の期間制限は原則として法定申告期限から5年(偽りその他不正の行為があれば7年、国税通則法70条)。修正申告はその間可能で、延滞税は法定納期限の翌日から発生する(最新の改正状況をご確認ください)

学説

実務通説:62条の表示義務は、リバースチャージ方式が機能する前提として買い手の認識を確保するための手続的義務であり、義務違反があっても買い手の納税義務の成否には影響しないと理解されている

改正沿革 AI による整理

  • 平成27年(2015年)改正で導入と推定 リバースチャージ方式(事業者向け電気通信利用役務の提供・特定役務の提供)の導入に伴う表示義務と考えられるが、条番号の新設・改正の別および施行時期の確定に確信がないため人的検証が必要

改正の年表

  1. 1.平成27年(2015年) 新設:国境を越える電気通信利用役務の提供等に対する課税の見直しに伴い、リバースチャージ方式の導入とあわせて、特定資産の譲渡等を行う事業者の表示義務が置かれたと解される(条番号の新設・改正の別および施行時期の確定には人的検証が必要)

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消費税法の全文を見る所属する編章節を開く:第五章 雑則

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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