要点民事保全法 4 条は、仮差押え等の担保を裁判所所在地を管轄する地方裁判所管轄内の供託所へ、金銭または有価証券等で供託すべきと定める。担保は事件後に取り戻せる。
Q · 仮差押えのときに裁判所へ積む「担保」って、払ったら戻ってこないお金なんですか?
手数料ではなく、事件後に取り戻せる預け金です
民事保全法 4 条は、仮差押え・仮処分の担保を、担保を命じた裁判所または保全執行裁判所の所在地を管轄する地方裁判所の管轄区域内の供託所に、金銭または相当と認められた有価証券(振替債を含む)等で供託すべきことを定めます。この担保は手数料ではなく、保全が不当だった場合の債務者の損害の引き当てです。2 項により民事訴訟法 77 条・79 条・80 条が準用され、事件終了後に担保取消しの手続を踏めば供託所から取り戻せます。
相手が財産を隠す前に、その銀行口座を凍結したい。仮差押えを申し立てると、裁判所はこう返してくる。「では、担保を積んでください」。この担保をどこに、どうやって納めるかを定めるのが4条だ。積む先は自由ではない。担保を命じた裁判所、または保全執行裁判所の所在地を管轄する地方裁判所、その管轄区域内の供託所に限られる。中身は現金か、裁判所が相当と認めた有価証券(振替株式・社債などの振替債を含む)、あるいは最高裁判所規則が定める方法、たとえば銀行との支払保証委託契約でもよい。当事者が特別の契約をしたときはその契約に従う。そして肝心なのは2項だ。この担保には民事訴訟法77条・79条・80条が準用され、事件が終われば担保取消しで取り戻せる金だという点である。手数料ではない。仕組みを知らないと、数百万円が供託所で塩漬けになる。
民事保全法 4 条は保全手続における立担保の方法を定める規定であり、担保は担保を命じた裁判所または保全執行裁判所の所在地を管轄する地方裁判所の管轄区域内の供託所に、金銭または相当と認められた有価証券(振替債を含む)その他最高裁判所規則で定める方法により供託しなければならない旨を規律する。当事者が特別の契約をしたときはその契約による。
AI 輔助整理,以條文原文為準
仮差押え・仮処分の担保をどこに、どの方法で供託するかを定める規定です。金銭または相当と認められた有価証券(振替債を含む)等で、指定の供託所に納めます。
担保を命じた裁判所または保全執行裁判所の所在地を管轄する地方裁判所の管轄区域内の供託所に限られます。自由に選べるわけではなく、場所が法定されています。
事件終了後に担保取消し(民訴 79 条準用)を申し立て、相手の同意を得るか、権利行使催告の期間経過を経て供託所から払渡しを受けます。自動では戻りません。
銀行等が担保額の支払を保証する契約で、現金供託の代わりに使える方法です(民事保全規則 2 条)。認めるかは裁判所の判断ですが、手元資金を寝かせずに済みます。
担保は債権者が積む債務者保護のための引き当て、仮差押解放金は債務者が積んで差押えを解除するための金銭(民事保全法 22 条)で、立てる側も目的も逆です。
できます。裁判所が相当と認めた有価証券であれば供託可能で、社債株式等振替法上の振替債も含まれます。現金がなくても保有資産で保全に動けます。
担保権利者に対し、相当の期間(実務上おおむね 2 週間以上)を定めて権利を行使するよう促す手続で、相手が応じなければ担保取消しに同意したとみなされます(民訴 79 条準用)。
できます。社債株式等振替法に規定する振替債は 4 条の有価証券に含まれ、証券口座の保有資産をそのまま担保として供託できます。
法律に固定額はなく、裁判官が請求債権額・疎明の程度・目的物の種類を見て裁量で決めます(民事保全法14条の担保)。実務では請求額の1〜3割程度が一つの目安です。業界裏話ヒント:担保額は審尋の段階で疎明を厚くすると下がる余地があります。逆に証拠が薄いと高く設定され、積めずに申立て断念になる。額が提示されてから交渉するより、申立書の段階で証拠を固める方がはるかに効きます
戻ります。事件終了後に担保取消し(民事訴訟法79条準用)を申し立て、相手の同意、または権利行使催告の手続を経て供託所から払渡しを受けます。業界裏話ヒント:相手が同意しないと権利行使催告から一定期間の経過を待つ必要があり、回収まで時間がかかります。だから本案を和解で終える場合は、和解条項に『担保取消しに同意する』の一文を必ず入れておく。これがあるか否かで回収が数か月変わります
現金供託が原則ですが、銀行等との支払保証委託契約(いわゆるボンド)で代用できる場合があります(民事保全規則2条)。また振替株式・社債などの振替債を供託する方法もあります。業界裏話ヒント:支払保証委託を認めるかは裁判所の判断次第で、保全事件では現金供託を求められることも多いのが実情。ただし、まず裁判所書記官に『支払保証委託は使えるか』と打診する価値はある。認められれば手元資金を寝かせずに済みます
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 誰が・何のために立てるか | 民事保全法 4 条:債権者が担保供託の方法・場所を定める(債務者保護の引き当て) | — |
| 供託の中身 | 金銭・相当と認められた有価証券(振替債を含む)・最高裁規則の方法 | — |
| 回収・効果 | 事件後に担保取消し(民訴 79 条準用)で取り戻す | — |
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