要点育児・介護休業法第25条の2は、育休等への嫌がらせについて、国・事業主・役員・労働者それぞれに関心を深め言動に注意する責務を課す努力義務規定である。
Q · 育休を取ろうとして上司や同僚に嫌味を言われた。この条文で何ができるの?
個人も役員も責務を負う努力義務の規定です
育児・介護休業法第25条の2は、育休等への嫌がらせ(育児休業等関係言動問題)について、国・事業主・法人の役員・労働者のそれぞれに、言動へ注意する責務を課します。第3項は役員個人、第4項は同僚個人にも注意義務を定めるため「会社の問題」では済みません。罰則こそない努力義務ですが、前条(第25条)の措置義務や第10条の不利益取扱い禁止、民法709条・715条の損害賠償と組み合わせて主張できます。
育児休業を申し出た途端、上司に「この人手不足のときに?」と言われた。復帰したら同僚から「権利ばかり主張して」と陰口を叩かれた。男性が育休を取ろうとしたら「本気で言ってるの?」と笑われた。これらをこの条文は「育児休業等関係言動問題」と名付け、国・事業主・労働者の三者すべてに責務を負わせる。多くの人は「ハラスメント対策は会社の仕事」と思っているが、それは半分しか合っていない。第2項で事業主は研修や配慮の努力義務を負い、注目すべきは第3項で、事業主が法人なら役員自身も関心と理解を深め、自らの言動に注意する責務を負う点だ。トップが「現場の問題」と逃げられない構造になっている。さらに第4項は労働者個人にも他の労働者への言動に注意する責務を課す。つまり嫌味を言った同僚本人も、法が名指しする当事者である。これは努力義務で罰則こそないが、前条(第25条)の措置義務という強制力ある規定と組み合わさって、職場全体に網をかける土台になっている。
育児・介護休業法第25条の2は、育児休業等関係言動問題に関する責務を定める規定である。国には広報・啓発の措置、事業主には研修等の配慮と国への協力、法人の役員自身には関心の醸成と言動への注意、労働者には他の労働者への言動に対する注意を、それぞれ努力義務として課す。前条の措置義務を補完し、防止の網を社会全体に広げる位置づけを持つ。
AI 輔助整理,以條文原文為準
育児・介護休業法第25条の2が名付けた概念で、育休等の申出・取得に関する言動に起因する問題を指します。マタハラ・パタハラ・ケアハラを横断的に含みます。
マタハラは妊娠出産・育休への、パタハラは男性の育休取得への、ケアハラは家族介護休業への嫌がらせです。第25条の2はいずれも同じ射程で扱います。
まず社内のハラスメント相談窓口、解決しなければ都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)です。紛争解決援助や調停を求められます。
本条自体は努力義務で罰則はありません。ただし前条25条の措置義務違反は企業名公表、現実の被害は民法709条・715条の損害賠償につながります。
発言の日時・内容・状況・目撃者を、その都度メモやメッセージで記録します。感情ではなく事実を残すことで後の交渉力が上がります。
前条25条により、相談体制の整備・再発防止・プライバシー配慮など雇用管理上の措置義務があります。これは強制力のある義務です。
現実のハラスメントがあれば民法709条の不法行為責任、715条の使用者責任に基づき損害賠償を請求できます。時効は原則3年です。
令和元年(2019年)の改正で新設され、令和2年(2020年)6月1日から施行されています。パワハラ・セクハラ防止と横並びの規定です。
無駄ではありません。本条(第25条の2)は努力義務ですが、前条(第25条)で会社には相談対応・再発防止の措置義務があり、これは強制力があります。さらに現実の被害があれば民法709条・715条で損害賠償も可能です。業界裏話ヒント:会社は「相談窓口を設けた」だけで満足しがちですが、相談しても放置・もみ消した事実が記録に残ると、後の労働局対応や訴訟で会社が一気に不利になります。だからこそ最初の相談はメールや書面など記録の残る形で出すのが効きます
該当しえます。本条の「育児休業等関係言動問題」は性別を問わず、男性の育休取得への嫌がらせ(パタハラ)も家族介護休業への嫌がらせ(ケアハラ)も同じ射程です。第3項は役員自身、第4項は同僚個人にも責務を課しています。業界裏話ヒント:パタハラは「冗談のつもり」で流されやすく、被害者も声を上げにくい。だからこそ発言の日時と内容を即記録しておくと、後で「そんなつもりはなかった」という言い逃れを封じられます
効きます。第3項は、事業主が法人の場合は役員自身も関心と理解を深め、労働者への言動に注意する責務を負うと明記しています。社長個人が「経営者だから例外」とはなりません。業界裏話ヒント:トップ自身が加害者のケースは社内窓口が機能しないことが多いので、最初から都道府県労働局へ持ち込むのが現実的。第3項を根拠に「役員個人の責務」を指摘すると、会社側は組織防衛のため一転して動かざるを得なくなります
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規範の強さ | 第25条の2:努力義務(責務規定)、罰則なし | — |
| 名宛人 | 国・事業主・法人の役員・労働者すべて | — |
| 実効性・サンクション | 啓発・関心の醸成、直接の罰則なし | — |
| 対象となる場面 | 育休等への言動全般への注意責務 | — |
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