要点育児・介護休業法第60条は、育児休業・介護休業等の権利を船員にも及ぼしつつ、その監督を厚生労働省から国土交通省(地方運輸局)に読み替える特例を定める。
Q · 船員は育休を取れないって本当ですか?
取れます。ただし相談窓口は労働局ではなく地方運輸局です
育児・介護休業法第60条により、育児休業・介護休業・子の看護等休暇の権利は船員にも適用されます。ただし同条は運用を国土交通省(地方運輸局)に振り分けており、法中の「厚生労働省令」は「国土交通省令」に、都道府県労働局長は地方運輸局長に読み替えられます。会社と揉めた場合の相談・紛争解決援助・調停の窓口は、都道府県労働局ではなく地方運輸局(運輸監理部を含む)です。窓口を間違えると解決が数週間遅れかねません。
外航貨物船の機関士として働くあなたに、子どもが生まれた。育休を取りたいと会社に伝えたら、総務から「船員は労基法じゃなく船員法だから対象外でしょ」と言われた。これは半分正しく、半分間違いである。第60条が定めるのは、育児・介護休業法そのものは船員にも及ぶが、その運用を厚生労働省ではなく国土交通省(地方運輸局)が担う、という仕組みだ。労基法の労働時間や年休の規定は船員法の作業制限や有給休暇に読み替えられ、「在宅勤務」は「陸上勤務」に、監督官庁の厚労大臣は国交大臣に置き換わる。つまり権利が消えているのではない、入る扉が違うだけだ。これを知らずに労働局へ相談に行けば「うちの管轄ではない」と返される。あなたが行くべきは地方運輸局であり、紛争になれば運輸局長が指名する調停員が間に入る。
育児・介護休業法第60条は、船員及び船員になろうとする者に対する同法の適用に関する特例を定める規定である。育児休業・介護休業等の権利は船員にも及ぶが、法中の「厚生労働省令」は「国土交通省令」に、監督官庁たる都道府県労働局長は地方運輸局長に読み替えられ、運用は船員法及び国土交通省の体系に組み込まれる。
船員及び船員になろうとする者への同法の適用特例です。育休等の権利は船員にも及びますが、運用を国土交通省(地方運輸局)に振り分け、「厚生労働省令」を「国土交通省令」に読み替えます。
都道府県労働局ではなく、地方運輸局(運輸監理部を含む)です。第60条で都道府県労働局長は地方運輸局長に読み替えられます。労働局に行くと管轄外と返される可能性があります。
対象です。船員職業安定法6条1項の船員になろうとする者と、船員法の適用を受ける船員の双方が「船員等」として本条の読み替え適用を受けます。
取れます。外航・内航・漁船を問わず船員法上の船員であれば育児・介護休業法が適用されます。窓口が地方運輸局になる点だけが陸上労働者と異なります。
第60条で船員にも適用される旨を書面で示し、解決しなければ地方運輸局に相談・紛争解決援助を申し立てます。最終的には運輸局長が指名する調停員による調停を求められます。
省令で定める細目の所管が厚労省から国交省に移るという意味です。船員については国土交通省令が基準となり、監督・指導も地方運輸局が担います。
陸上労働者の紛争調整委員会ではなく、地方運輸局長(運輸監理部長を含む)が指名する調停員が担当します。手続の中身は男女雇用機会均等法の調停規定を準用します。
作業員を運ぶ船に乗り組む場合、船員法上の船員に該当しうるため本条の対象になり得ます。該当性は船舶・乗り組み形態で判断され、個別確認が必要です。
とれます。育児・介護休業法は船員にも適用され、第60条はその運用を国土交通省(地方運輸局)に振り分けているだけです。育休・介護休業・子の看護等休暇の権利は陸上労働者と同じく保障されます。業界裏話ヒント:船会社の総務でも「船員は労基法対象外=育休もない」と誤解している例が多い。第60条と「窓口は地方運輸局」をセットで示すと、担当者が調べ直して申請が通ることがあります
船員については労働局ではなく地方運輸局(運輸監理部を含む)が窓口です。第60条で都道府県労働局長は地方運輸局長に、紛争調整委員会は運輸局長が指名する調停員に読み替えられます。業界裏話ヒント:労働局に駆け込むと「管轄外」と返され、出産や介護の時期を逃しかねません。最初から運輸局へ行けば、第3項が借用する男女雇用機会均等法の調停手続で解決を図れます。この「どの役所か」を知っているだけで、数週間の遠回りを防げます
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 監督官庁・窓口 | 国土交通省・地方運輸局長(第60条の読み替え) | — |
| 適用対象 | 船員法上の船員・船員になろうとする者(第60条) | — |
| 省令・基準の根拠 | 国土交通省令に読み替え、船員法を基準に運用 | — |
| 紛争解決・調停 | 地方運輸局長が指名する調停員(第60条3項) | — |
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