要点育児・介護休業法第 61 条は、国家公務員に同法の中核規定を適用せず、行政執行法人の職員には介護休業や子の看護等休暇の特例を定める。取得には長の承認を要し、業務支障日は除かれる。
Q · 造幣局や国立印刷局で働いていても、民間と同じように介護休業を取れるの?
取れますが、根拠は 61 条の特例で、長の承認制です
育児・介護休業法 61 条 1 項は、国家公務員に同法第二章以下の中核規定を適用しないと定めます。そのうえで同条 3 項以下が、行政執行法人(造幣局・国立印刷局・統計センター等)の職員について特例を置きます。行政執行法人介護休業は要介護家族の一の継続する状態ごとに 3 回以内・通算 93 日まで(同条 4 項)、子の看護等休暇・介護休暇は一の年に 5 日(対象が 2 人以上なら 10 日)です。民間の「申出」と異なり長の「承認」を要しますが、業務の運営に支障があると認められる日又は時間を除き、長は承認しなければなりません(同条 5 項・9 項・13 項)。
造幣局や国立印刷局で働く人が、親の介護のために休もうとする。隣の席の友人は民間企業勤めで、同じ育児・介護休業法を使っている。ところが二人が手にする条文は、実は別物だ。第61条はまず一項で、国家公務員にはこの法律の大半(第二章から第九章など)を適用しないと宣言する。そのうえで、行政執行法人(独立行政法人通則法の特殊な法人、造幣局や統計センターなど)の職員については、長い特例の条文群を改めて組み立て直す。介護休業は通算93日・3回まで、子の看護等休暇は年5日、介護休暇も年5日。中身は民間版とほぼ同じに見えるが、決定的に違うのは仕組みだ。民間が「申出」で原則取得できるのに対し、ここでは行政執行法人の長の「承認」が要り、業務の運営に支障がある日や時間は除かれる。あなたが行政執行法人の職員なら、自分の権利の根拠条文は、民間の同僚とはまったく別の場所にある。それを知らずに人事へ相談すると、最初から話が噛み合わない。
育児・介護休業法第 61 条は、国家公務員に対する同法中核規定の適用除外と、独立行政法人通則法第二条第四項に規定する行政執行法人の職員に係る特例を定める規定である。行政執行法人介護休業は 3 回以内・通算 93 日、行政執行法人子の看護等休暇及び行政執行法人介護休暇は一の年に 5 日を限度とし、いずれも行政執行法人の長の承認に係らしめられる。
独立行政法人通則法第二条第四項に規定される類型で、造幣局・国立印刷局・統計センター等が該当します。職員は国家公務員の身分を持ち、育児・介護休業法 61 条 3 項以下の特例が適用されます。
国家公務員には第二章から第九章まで等の中核規定が適用されません(61 条 1 項)。育児休業は国家公務員の育児休業等に関する法律、行政執行法人職員の介護休業等は 61 条の特例が根拠になります。
要介護家族の各々について、介護を必要とする一の継続する状態ごとに 3 回を超えず、合算して 93 日を超えない範囲で長が指定期間を定めます(61 条 4 項)。日数の枠は民間の介護休業と同じです。
断れません。61 条 5 項は「業務の運営に支障があると認められる日又は時間を除き、これを承認しなければならない」と定めます。漠然とした多忙では不承認の理由になりません。
小学校第三学年修了前の子が対象です(61 条 6 項)。日数は一の年に 5 日、対象の子が 2 人以上なら 10 日で、時間単位の取得も可能とされています(同条 7 項・8 項)。
要介護家族ごとに、介護を必要とする一の継続する状態について連続する 3 年の期間内で、1 日につき 2 時間を超えない範囲です(61 条 31 項)。介護休業の指定期間と重複する期間は除かれます。
61 条 22 項・33 項・40 項が、申出や承認の請求、措置が講じられたことを理由とする不利益取扱いを明文で禁止しています。配置転換や人事評価への波及も問題になり得ます。
小学校就学の始期に達するまでの子を養育する職員、要介護家族を介護する職員が請求し、業務の運営に支障がないと長が認めるときは、深夜に勤務しないことを承認しなければなりません(61 条 18 項・19 項)。
取れますが、根拠も仕組みも別です。あなたには第61条の特例が適用され、介護休業は通算93日・3回まで(同条4項)、しかも行政執行法人の長の承認制(同条5項)です。民間の申出制とは入口が違います。業界裏話ヒント:承認制でも「業務の運営に支障があると認められる日又は時間を除き、これを承認しなければならない」と縛られている。つまり長の自由裁量ではない。支障の中身を具体的に示せない不承認は、覆せる余地がある
現行は「子の看護等休暇」に名称も中身も広がっています。対象は小学校第三学年修了前の子、年5日(子が2人以上なら10日)、時間単位の取得も可(第61条6項から8項)。学級閉鎖や入園式等の行事も対象に含まれます。業界裏話ヒント:近年の改正で看護「等」休暇へ拡大した部分を、旧運用のまま案内している組織は少なくない。古い「年5日・病気だけ」の案内を続けると、適法な請求を誤って却下するリスクがある(最新の改正状況をご確認ください)
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|---|---|---|
| 取得の仕組み | 61 条:行政執行法人の長の承認制(業務支障日・時間は除外) | — |
| 適用対象 | 行政執行法人の職員(造幣局・国立印刷局・統計センター等) | — |
| 日数・回数の枠 | 介護休業は 3 回・通算 93 日、看護等休暇・介護休暇は各年 5 日(2 人以上 10 日) | — |
| 拒否できる余地 | 「業務の運営に支障がある」と具体的に認められる日・時間に限る | — |
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