この節の規定に反する特約で借地権者に不利なものは、無効とする。
要点借地借家法 9 条は、借地権の存続期間や更新に関する第 1 節の規定に反し、借地人に不利な特約を無効とする。借地人に有利な特約は有効で、定期借地権には適用されない。
Q · 契約書に『更新しない』と書いてサインしたら、もう借地は返すしかないの?
署名していても、借地人に不利な特約は無効です
借地借家法 9 条により、第 1 節(存続期間・更新・正当事由)の規定に反し借地人に不利な特約は、署名していても無効です。地主が「契約書に更新しないと書いてある」と主張しても、それが法定の保護を借地人に不利に変えるものなら効力はありません。ただし無効になるのは「借地人に不利な」特約に限られ、借地人に有利な特約は有効です。また定期借地権(22 条以下)は更新がない別制度で、9 条の保護は及びません。まず自分の契約が普通借地か定期借地かを確認することが出発点です。
親から受け継いだ土地の上の借地、地主から「次の更新はしない、契約書にもそう書いてある」と告げられた。多くの人はここで諦める。サインしたのは自分だから、と。だが借地借家法 9 条を知っていれば、話は逆になる。たった一文、「この節の規定に反する特約で借地権者に不利なものは、無効とする」。意味するのは、第 1 節が定める存続期間(普通借地は原則 30 年)、更新の権利、地主が更新を拒むには正当事由が要ること、これらを借地人に不利に変える特約は、あなたがサインしていても最初から無効ということだ。重要なのは「片面的」である点。借地人に有利な特約は有効、不利な特約だけが無効になる。地主は契約書という紙で借地人を縛れるつもりでいるが、9 条がその紙の効力を抜き取っている。ただし定期借地権(22 条以下)は別枠の例外で、9 条の保護は及ばない。あなたが結んだのが普通借地か定期借地か、まずそこを確認することになる。
借地借家法 9 条は、同法第 1 節(存続期間・更新・正当事由等)の規定に反する特約で借地権者に不利なものを無効とする片面的強行規定である。借地権者に有利な特約は有効とされ、不利な方向の合意のみが効力を否定される。民法 91 条の任意規定の原則を修正し、借地関係における借地人保護を強行的に担保する役割を担う。
AI 輔助整理,以條文原文為準
第 1 節(存続期間・更新・正当事由)の規定に反し、借地人に不利な特約を無効とする片面的強行規定です。署名済みでも不利な特約は効力を持ちません。
借地人に不利な特約だけを無効とし、有利な特約は有効とする規定のことです。借地人を一方向にのみ保護する非対称な構造を持ちます。
まず普通借地か定期借地かを確認します。普通借地なら地主は正当事由(6 条)がなければ更新を拒めず、不利な特約は 9 条で無効です。専門家に相談しましょう。
普通借地は更新があり 9 条の保護が及びます。定期借地(22 条以下)は更新がない前提の別制度で、所定の書面要件を満たせば 9 条の保護は及びません。
普通借地権は原則 30 年で、これより短い期間の特約は無効となり 30 年とされます(3 条)。当事者がより長い期間を定めることは可能です。
借地人に有利な特約は有効です。第 1 節に反し借地人に不利な特約は 9 条で無効になりますが、定期借地など別制度に基づくものは別途有効になり得ます。
普通借地で、その特約が法定の更新の保護を借地人に不利に変えるものなら、署名済みでも 9 条で無効です。定期借地の場合は無効にできません。
9 条は借地(第 1 節)の規定です。借家(建物賃貸借)には別途 30 条が同様の片面的強行規定を置いており、条文が異なります。
言えます。9 条は、あなたの同意があっても借地人に不利な特約を無効とする強行規定で、契約自由の原則よりこちらが優先します。ただし無効になるのは第 1 節(存続期間・更新・正当事由)に関する不利な特約に限られ、すべての条項が無効になるわけではありません。業界裏話ヒント:地主側が「合意したじゃないか」と強く出るのは、9 条を知らない借地人が大半だからです。片面的強行規定の存在を口にした瞬間、相手が本当に分かっている弁護士をつけているかどうかが見えてくる。多くの地主側は、ここで一歩引きます
それはできない可能性が高いです。定期借地権(22 条以下)は更新がないことを前提とする別制度で、9 条が守る第 1 節の射程外だからです。ただし定期借地権には公正証書等の書面要件や説明義務があり、それを欠けば普通借地と扱われ 9 条が復活する余地があります。業界裏話ヒント:「定期借地」と言われても、契約書が要件を満たしていないケースは実務で珍しくありません。まず契約形態が本当に定期借地として有効に成立しているかを専門家に確認する。形式不備があれば、普通借地として 9 条の保護を取り戻せる
なりません。9 条は『借地人に不利なもの』だけを無効とする片面的強行規定です。存続期間を法定の 30 年より長くする、更新条件を借地人に有利にするといった特約は完全に有効です。業界裏話ヒント:これを知っていると交渉で攻めに転じられます。地主に不利だからと無効にされる心配がないので、契約時に借地人有利の条項を盛り込めるだけ盛り込む。地主側が「公平に」と均す主張をしてきても、法律上その必要はありません
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 保護の対象範囲 | 9 条:第 1 節(存続期間・更新・正当事由等)の不利特約を無効 | — |
| 片面性 | 片面的強行規定(不利な特約のみ無効、有利は有効) | — |
| 適用前提 | 普通借地権であること | — |
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