故意又は過失により不正競争を行って他人の営業上の利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責めに任ずる。
要点不正競争防止法 4 条は、故意または過失で不正競争を行い他人の営業上の利益を侵害した者に損害賠償責任を課す。登録された権利がなくても、営業秘密や商品形態の侵害に対して賠償を請求できる。
Q · 商標も特許も取っていない商品をパクられたら、損害賠償は請求できないの?
登録がなくても賠償請求でき、相手の利益を損害と推定できます
不正競争防止法 4 条により、故意でも過失でも、不正競争で他人の営業上の利益を侵害した者は損害賠償責任を負います。商標登録や特許がなくても、周知表示の冒用・商品形態の模倣(最初の販売から 3 年以内)・営業秘密の侵害に対して請求できます。さらに 5 条の損害額推定により、相手が得た利益額をそのままあなたの損害と推定できるため、立証の重荷が侵害者側へ移ります。ただし 15 条で権利が消滅した後の営業秘密・限定提供データの使用による損害は対象外です。
あなたが何年もかけて磨いた商品デザインが、ある朝そっくりな安物として通販サイトに並んでいた。あるいは、辞めていった部下が顧客リストと設計データを持ち出し、隣で同じ事業を始めた。怒りと無力感が同時に押し寄せる。だが民法709条の世界では、あなたは自分がいくら損したかを一円単位で立証しなければならない。この立証の壁の前で、多くの被害者が泣き寝入りしてきた。不正競争防止法4条は、その壁を壊す入口だ。故意でも過失でも、不正競争で他人の営業上の利益を侵害した者は、生じた損害を賠償する責めを負う。そして本条と組になった5条が、相手が稼いだ利益をそのままあなたの損害と推定してくれる。立証の重荷が加害者側へ移るのだ。ただし書には例外がある。営業秘密や限定提供データについては、15条の時効で差止請求権が消えた後の使用による損害は、対象外となる。
不正競争防止法 4 条は、不正競争による損害賠償の根拠規定である。故意または過失により不正競争(同法 2 条が列挙する周知表示の冒用・商品形態の模倣・営業秘密の侵害など)を行い、他人の営業上の利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責めに任ずる。民法 709 条の特則として機能し、5 条の損害額推定規定と一体で運用される。
不正競争で他人の営業上の利益を侵害した者に損害賠償責任を課す規定です。故意でも過失でも責任を負い、商標登録や特許がなくても請求できます。
民法 724 条が適用され、損害および加害者を知った時から 3 年、不法行為時から 20 年で消滅します。営業秘密の使用には 15 条の特則があります。
商品形態の模倣(2 条 1 項 3 号)は、最初の販売から 3 年以内に限り差止め・賠償ができます。3 年を過ぎると保護が及びません。
秘密管理性・有用性・非公知性の三つです(2 条 6 項)。特に社内でアクセス制限や「マル秘」表示などの秘密管理性が裁判で最も問われます。
必要です。本条は故意だけでなく過失でも責任を課します。他社の周知商品と知らずに似た表示を使っても、調査を怠った過失があれば賠償対象です。
侵害者が得た利益額を被害者の損害額と推定する規定(5 条 2 項)です。単位利益×販売数量(1 項)、使用料相当額(3 項)でも算定できます。
業として特定の者に提供するデータで、ID・パスワード等で管理されたものです。平成 30 年改正で保護対象に加わり、本条ただし書にも追加されました。
709 条は自分の損失を立証する必要がありますが、本条は 5 条の損害額推定により立証負担が侵害者側へ移る点が大きく異なります。
諦める必要はありません。不正競争防止法4条が守るのは登録された権利ではなく、商品の形態・営業秘密・周知の表示といった実態です。特に商品形態の模倣(2条1項3号)は、最初の販売から3年以内なら無登録でも差止めと賠償が可能です。業界裏話ヒント:弁護士は知財紛争でまず商標・特許で攻められるかを見ますが、それが無理でも不正競争防止法という第二の入口を必ず検討します。登録がないからと自己判断で相談すら諦めるのが、一番もったいない
顧客リストが営業秘密の三要件(秘密管理性・有用性・非公知性、2条6項)を満たせば、4条で元社員にも転職先にも賠償請求できます。鍵は秘密管理性、つまり社内でアクセス制限や「マル秘」表示など、秘密として管理していた実態があるかです。業界裏話ヒント:営業秘密の裁判で最も多く負ける理由が、この秘密管理性の不足です。誰でも見られる共有フォルダに置いていた情報は、どれだけ重要でも営業秘密と認められない。平時の管理体制が、紛争時の勝敗を先に決めている
5条が助けてくれます。侵害者が得た利益額はあなたの損害額と推定される(5条2項)ほか、あなたの単位あたり利益×相手の販売数量(同1項)、使用料相当額(同3項)でも算定できます。つまり立証の重荷が相手側に移ります。業界裏話ヒント:この推定規定の有無で、一般の民法709条による損害賠償とは戦いやすさが段違いです。だからこそ実務では、まず相手の販売数量や売上の開示をどう引き出すかが勝負になる(最新の改正状況をご確認ください)
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 4 条:不正競争による損害賠償の根拠 | — |
| 求める内容 | 金銭賠償(生じた損害の填補) | — |
| 立証の重点 | 故意・過失、損害の発生、因果関係 | — |
| 前提となる定義 | 2 条の不正競争該当性 | — |
ログインすると、他の読者と一緒にこの条文へメモを残せます。
ログインして共同ノートを始める以下は各文が単独で意味の通る客観的事実です。引用は e-Gov法令検索を基準としてください。