要点不正競争防止法 2 条は「不正競争」を 22 類型に限定列挙する定義規定。周知表示混同・商品形態模倣・営業秘密侵害などが該当し、登録がなくても差止と損害賠償を請求できる。
Q · 登録商標も意匠登録もないのに、商品をパクられたら何もできないの?
22 類型に当たれば登録なしで差止と賠償を請求できます
そうとは限りません。不正競争防止法 2 条 1 項は不正競争を 22 類型に限定列挙しており、商品形態のデッドコピー(3 号、発売から 3 年)、周知表示の混同(1 号)、著名表示の冒用(2 号)、営業秘密の侵害(4〜10 号)などは、商標登録も意匠登録もなくても差止(3 条)と損害賠償(4 条)を請求できます。ただし限定列挙なので、22 類型のどれにも当たらない一般的な模倣には本法は使えません。まず自分のケースがどの号に当たるかを特定することが第一歩です。
登録商標も特許もない。だから模倣されても泣き寝入りするしかない。多くの個人事業主や中小企業がそう思い込んでいる。だが不正競争防止法 第2条は、まったく別の地図を広げてみせる。この条文は「不正競争」を22の類型に分けて列挙する。周知表示の混同(1号)、著名表示へのただ乗り(2号)、商品形態のデッドコピー(3号、発売から3年)、営業秘密の持ち出しや使用(4号から10号)、ビッグデータの盗用(11号から16号、限定提供データ)、コピーガードの解除装置の販売(17号、18号)、ドメイン名の不正取得(19号)、品質の誤認表示(20号)、競合への虚偽の信用毀損(21号)。どれも、登録という手続を一切踏んでいなくても、周知性や秘密管理という条件さえ満たせば、相手の行為を止める差止(3条)と損害賠償(4条)を請求できる。あなたが持っていないと思っていた武器は、市場に出した瞬間からすでに手の中にあった。
不正競争防止法 2 条 1 項は「不正競争」を 22 類型に限定列挙する定義規定であり、周知表示の混同、著名表示の冒用、商品形態の模倣、営業秘密や限定提供データの侵害、技術的制限手段の無効化、ドメイン名の不正取得、品質誤認表示、信用毀損などを掲げる。同条 2 項以下は営業秘密・商品の形態・限定提供データ等の用語を定義する。
周知表示混同(1 号)、著名表示冒用(2 号)、商品形態模倣(3 号)、営業秘密侵害(4〜10 号)、限定提供データ侵害(11〜16 号)、技術的制限手段の無効化(17・18 号)、ドメイン名不正取得(19 号)、品質誤認表示(20 号)、信用毀損(21 号)、代理人の商標冒用(22 号)です。
日本国内で最初に販売された日から 3 年です(19 条 1 項 5 号イ)。期限を過ぎると 3 号の差止はできなくなるため、模倣を見つけたら早めに動く必要があります。
秘密として管理されていること(秘密管理性)、事業活動に有用であること(有用性)、公然と知られていないこと(非公知性)の三つです(2 条 6 項)。一つでも欠けると営業秘密として保護されません。
業として特定の者に提供する情報で、電磁的方法により相当量蓄積・管理された技術上・営業上の情報(営業秘密を除く)です(2 条 7 項)。2018 年改正でビッグデータの盗用を規制対象にしました。
技術的制限手段の効果を妨げる装置・プログラムの販売等は 2 条 1 項 17・18 号の不正競争に当たり、差止や損害賠償の対象になります。「便利ツール」として売っていても規制されます。
2 条 1 項 19 号です。不正の利益を得る目的等で他人の商品等表示と同一・類似のドメイン名を取得・保有・使用する行為が該当します。高値買取の打診を受けたら支払う前に弁護士へ。
周知表示(1 号)は需要者の間に広く認識され、混同が生じることが要件です。著名表示(2 号)は全国的に著名で、混同がなくても「ただ乗り」自体を規制します。著名表示の方が保護が強い反面、要求される知名度も高くなります。
営業秘密侵害等の一定の行為には 21 条で刑事罰が定められています。重大な過失で知らなかったとしても民事責任は免れず、悪質な営業秘密の取得・使用・開示は懲役・罰金の対象になります。
止められる場合があります。商品の形を真似されたなら2条1項3号の形態模倣(発売から3年以内)、ブランド名やロゴが知られているなら1号の周知表示混同や2号の著名表示冒用が使えます。いずれも登録は不要です。業界裏話ヒント:中小企業は「登録していないから無理」と最初から諦めがちですが、市場に出してから3年は、デッドコピーに対して何の登録もなく戦えます。むしろ登録費用をかけずに自動で保護が始まっている、と知っているかどうかが分かれ目です
そのリストが営業秘密(2条6項)に当たれば、使用・開示の差止や損害賠償を請求できます。要件は秘密として管理されていること、事業に有用であること、公然と知られていないこと、の三つです。業界裏話ヒント:多くの企業は誓約書を取って安心していますが、裁判で勝敗を分けるのは「誰がいつアクセスできたか」のログとマル秘表示です。誓約書一枚より、日常のアクセス制限の記録のほうが効く。ここが整っていないと、持ち出されても営業秘密として保護されません
競争関係にある相手が営業上の信用を害する虚偽の事実を流す行為は、2条1項21号の信用毀損に当たります。差止(3条)で投稿の削除や流布の停止を求め、損害賠償(4条、損害額は5条で推定)も請求できます。業界裏話ヒント:同じ事実は刑法230条の名誉毀損や民法709条でも争えますが、不正競争防止法なら差止で投稿そのものを直接止めにいけ、損害額の推定規定も使えます。どの法律で攻めるかで、取れるものとスピードが変わります
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 保護の発生 | 不競法 2 条 1 項 3 号:市場での販売により自動発生 | — |
| 登録の要否 | 不要(市場に出した瞬間から保護開始) | — |
| 保護期間 | 発売から 3 年(19 条 1 項 5 号イ) | — |
| 保護対象 | 他人の商品の形態(デッドコピー) | — |
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