要点不正競争防止法 21 条は、図利加害目的による営業秘密の不正取得・使用・開示を営業秘密侵害罪として、最大 10 年の拘禁刑または 2,000 万円以下の罰金で処罰する規定である。
Q · 退職するとき会社のファイルを持ち出すと、犯罪になるんですか?
営業秘密にあたれば刑事罰の対象で、最大 10 年の拘禁刑です
不正競争防止法 21 条は営業秘密侵害罪を定めます。会社が秘密として管理し有用かつ非公知の情報(営業秘密、2 条 6 項)を、不正の利益を得る目的や会社に損害を加える目的(図利加害目的)で取得・領得・使用・開示すると、最大 10 年の拘禁刑または 2,000 万円以下の罰金が科されます。海外使用目的なら罰金は 3,000 万円まで加重され、未遂や国外での行為も処罰対象です。情報を作ったのが自分でも、会社が秘密管理していれば対象になります。
退職を決めたエンジニアが、自分の関わった設計データを「自分の成果物だから」と私物クラウドへ移す。営業職が顧客リストを USB に落として転職先へ持参する。どちらも日常的な光景だが、不正競争防止法 21 条はこれを営業秘密侵害罪として、最大 10 年の拘禁刑、2,000 万円以下の罰金で処罰する。海外で使う目的なら罰金は 3,000 万円まで跳ね上がる。鍵を握るのは「図利加害目的」(自分が利益を得る、または会社に損害を与える目的)と、その情報が会社に「営業秘密」として管理されていたかだ。あなたが作った資料でも、会社が秘密として管理していれば、持ち出した瞬間に刑事事件の入口に立つ。しかも使う前の「領得」段階や未遂でも罰せられる。多くの人が、この線がどこにあるかを知らないまま、毎日その上を歩いている。
不正競争防止法 21 条は営業秘密侵害罪を定める罰則規定であり、図利加害目的をもって営業秘密を不正に取得・領得・使用・開示する行為を処罰の対象とする。保護される営業秘密は、秘密管理性・有用性・非公知性の三要件(同法 2 条 6 項)を満たすものに限られ、未遂や日本国外での行為も処罰範囲に含まれる。
不正競争防止法 21 条が定める犯罪で、図利加害目的で営業秘密を不正に取得・使用・開示する行為を処罰します。最大 10 年の拘禁刑または 2,000 万円以下の罰金が科されます。
秘密管理性・有用性・非公知性の 3 つです(2 条 6 項)。会社がアクセス制限やマル秘表示で秘密として管理し、事業に有用で、公然と知られていない情報だけが営業秘密として保護されます。
なります。使用前の取得・領得の段階でも処罰され、未遂も罰せられます(6 項)。「まだ使っていないからセーフ」は通用しません。
されます。両罰規定(22 条)により、従業者が業務に関して営業秘密侵害罪を犯すと、法人にも高額の罰金が科されます。情を知って使った転職先企業も対象です。
10 年以下の拘禁刑に当たる罪のため、公訴時効は原則 7 年です(刑訴法 250 条)。秘密保持命令違反のみ親告罪で、犯人を知った日から 6 か月以内の告訴が必要です。
不正の利益を得る目的、または保有者に損害を加える目的のことです。本人の弁解ではなく、転職先・同業他社・私物端末への送信といった客観的事情から推認されます。
されます。犯罪行為で得た財産やその果実は没収でき(13 項)、没収できない場合は価額を追徴できます(15 項)。経済的利得を残さない仕組みです。
原則として非親告罪で、2015 年改正により告訴がなくても起訴できます。例外は秘密保持命令違反(3 項 6 号)のみで、これは親告罪です(7 項)。
ダメになりうる。作成者があなたでも、会社が営業秘密として管理していれば対象です。分かれ目は秘密管理性・有用性・非公知性の三要件(第 2 条第 6 項)を会社が満たしていたか。業界裏話ヒント:営業秘密と認められるには、会社側が日頃からアクセス制限やマル秘表示で秘密管理していた証拠が要る。管理がずさんな会社のデータは営業秘密と認められず罪に問えないことも多く、持ち出した側の防御も、会社の管理体制の甘さを突くのが定石。
営業秘密侵害罪は 2015 年改正で非親告罪化され、告訴がなくても起訴できます(秘密保持命令違反の第 3 項第 6 号を除く)。ただし立件には図利加害目的と領得・使用・開示の立証が必要。業界裏話ヒント:多くのケースは刑事より先に民事の差止め・損害賠償で動く。会社の本当の狙いが「漏洩を止める」ことなら、早期に持ち出したデータの全削除と不使用の誓約で刑事を回避できる余地がある。弁護士を通じた初動の速さが分水嶺。
届きます。第 8 項の国外犯処罰により、日本国内で事業を行う営業秘密保有者の営業秘密なら、国外での取得・使用・開示も処罰対象。さらに海外使用目的は加重され、10 年以下の拘禁刑・3,000 万円以下の罰金になります(第 4 項・第 5 項)。業界裏話ヒント:近年の摘発は海外企業への技術流出が捜査の重点類型で、捜査機関が最も力を入れている。「海外だからバレない」が最も危険な誤解。
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|---|---|---|
| 救済・制裁の性質 | 21 条:刑事罰(拘禁刑・罰金、両罰で法人も) | — |
| 主観的要件 | 図利加害目的が必要 | — |
| 誰が動かすか | 捜査機関(警察・検察)/非親告罪 | — |
| 使用前でも動けるか | 取得・領得段階・未遂でも処罰可(6 項) | — |
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