要点不正競争防止法 22 条は両罰規定で、従業員が業務に関し営業秘密侵害をすれば、行為者本人に加え法人にも罰金刑を科す。海外使用目的は最大十億円、国内重類型は五億円に及ぶ。
Q · 社員が他社の営業秘密を持ち込んだら、会社も罰金を払うの?
払います。両罰規定で法人に最大十億円の罰金が科されます
不正競争防止法 22 条は両罰規定です。法人の代表者や従業員が業務に関して営業秘密侵害などの違反をすると、行為者本人を罰するほか、法人自体にも罰金刑が科されます。海外使用目的なら最大十億円、国内の重い類型は五億円、その他は三億円。『本人が勝手にやった』では切り離せず、唯一の防御は選任・監督に相当の注意を尽くしたと立証することです。
優秀なエンジニアを競合から引き抜いた。その人が前職の設計データを USB に入れて持ち込んでいた。あなたは「本人が勝手にやったこと、会社は知らない」と言うだろう。だが不正競争防止法 22 条はそれを許さない。法人の代表者や従業員が業務に関して営業秘密侵害などの違反をすれば、行為者本人を罰するほか、会社そのものに罰金刑を科す。これが両罰規定だ。しかも金額の桁が違う。海外で使う目的の営業秘密侵害なら法人に最大十億円、国内の重い類型なら五億円、その他で三億円。個人に科される罰金とは比べものにならない。会社は「うちは関係ない」と切り離せず、唯一の防御は『従業員の選任と監督に相当の注意を尽くした』と立証することだけ。つまり、平時にコンプライアンス体制を文書で残していたかどうかが、十億円を払うか払わないかを分ける。
不正競争防止法 22 条は両罰規定を定める規定であり、法人の代表者・代理人・使用人その他の従業者が、その法人の業務に関して営業秘密侵害罪などの違反行為をした場合に、行為者本人を罰するほか、法人自体に対しても各号所定の罰金刑を科すことを規定する。法人には選任・監督上の過失が推定される構造とされる。
従業者の違反行為について、行為者本人だけでなく、その事業主である法人や人にも罰金刑を科す規定です。不正競争防止法では 22 条が定めています。
海外使用目的の重い類型は法人に最大十億円、国内の重い類型は五億円、その他は三億円以下です。適用条項により桁が変わります。
その持ち込みが業務に関して行われ違反に当たれば、両罰規定により採用した法人も罰金刑の対象になります。採用が刑事リスクの入口になります。
22 条 3 項により、法人に科す罰金刑の時効は行為者個人の罪の時効期間によります。法定刑に応じ刑事訴訟法 250 条で定まります。
行為者と法人の双方が対象になり得ます。海外使用目的の類型は最も重く、法人に十億円以下の罰金が科される可能性があります。
両罰規定は『業務に関し』行われた違反が前提です。純粋に私的な行為であれば、両罰規定の射程外となる余地があります。
あります。租税法、独占禁止法、労働安全衛生法、廃棄物処理法など多くの行政刑罰法規に両罰規定が置かれています。
アクセスログや持ち出し記録などの証拠を保全し、行為者個人と雇用法人の双方を視野に告訴・民事差止(3 条)・損害賠償(4 条)を検討します。
両罰規定(22 条)が、従業員の違反行為について会社自身を処罰すると定めているからです。判例上、会社の責任は従業員の選任と監督を怠った過失が推定される構造とされ、会社が『相当の注意を尽くした』と立証できれば免責の余地があります。業界裏話ヒント:この『過失の推定を覆す立証』は実務上極めて難しく、形だけの規程では認められません。逆に言えば、平時に実効性ある監督体制を文書で残しておくことが、唯一にして最強の防御になる
かかります。22 条 1 項は、海外使用目的の営業秘密侵害(前条第四項等)について法人に十億円以下、国内の重い類型に五億円以下、その他に三億円以下の罰金刑を定めています。個人への罰金とは別枠で、会社に直接科されます。業界裏話ヒント:この高額罰金は近年の改正で段階的に引き上げられ、特に海外流出への重課が強い。グローバル展開する企業ほど、営業秘密管理を経営リスクとして扱う必要がある(最新の改正状況をご確認ください)
足りない場合があります。22 条 2 項により、行為者個人にした告訴は法人にも効力が及び、法人への告訴は個人にも及びます。つまり個人と法人は告訴の関係で連動しています。業界裏話ヒント:これを知らずに個人だけ告訴して示談すると、法人側の責任追及が中途半端になることがある。逆に交渉では、個人と法人を一体で扱えるこの構造を使い、一括和解を主導できる側が有利に立つ
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 処罰・救済の対象 | 22 条:法人(会社自体) | — |
| 性質 | 刑事罰(法人への罰金刑) | — |
| 金額・効果 | 最大十億円(海外)/五億・三億円 | — |
| 適用前提 | 従業者が業務に関し違反 | — |
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