要点行政手続法 36 条の 2 は、法律に根拠を持つ是正の行政指導について、相手方が要件不適合と考えるとき、行政機関へ書面で中止を申し出る権利を定める。弁明等の手続を経た指導は対象外。
Q · 役所から「法令違反だから直せ」と是正指導されたら、必ず従わなきゃいけないの?
いいえ、要件不適合なら書面で中止を申し出られます
行政手続法 36 条の 2 により、法律に根拠を持つ是正の行政指導については、相手方が「当該法律の要件に適合しない」と考えるとき、指導した行政機関へ書面で中止その他必要な措置を申し出ることができます。行政機関は必要な調査を行い、要件不適合と認めれば中止しなければなりません。ただし弁明その他意見陳述の手続を経てされた指導は、ただし書により対象外です。政令や内部要綱が根拠の指導にも使えません。
役所から「お宅のやり方は法令違反だ、是正しなさい」と書面や口頭で迫られたことはないだろうか。これが行政指導である。やっかいなのは、行政指導は処分ではないため、長らく裁判所の扉が閉ざされていた点だ。任意の協力を求める建前のくせに、従わなければ次の許認可で冷遇されるのではという恐怖から、多くの事業者が違法かもしれない指導に唯々諾々と従ってきた。2015 年施行のこの条文が、その風景を変えた。法律に根拠を持つ「是正を求める行政指導」について、相手方であるあなたは、要件に適合しないと考えれば、指導した行政機関に対し書面で中止を申し出ることができる。役所は必要な調査を行い、要件不適合と認めれば中止しなければならない。役所に正面から「待った」をかける扉が、初めて開いたのだ。
行政手続法 36 条の 2 は、法令違反の是正を求める行政指導のうち、その根拠が法律に置かれているものについて、相手方が当該法律の要件に適合しないと思料する場合に、指導を行った行政機関へ書面で中止その他必要な措置を求める申出制度を定める規定である。弁明その他意見陳述の手続を経た指導は適用対象から除外される。
AI 輔助整理,以條文原文為準
法律に根拠のある是正の行政指導が法律の要件に適合しないとき、相手方が行政機関へ書面で中止等を求める制度です。行政手続法 36 条の 2 が根拠で、2015 年 4 月施行です。
氏名住所、指導の内容、根拠とする法律の条項、その要件、要件不適合と思料する理由などを記載した申出書を提出します(行政手続法 36 条の 2 第 2 項)。
求められません。36 条の 2 が使えるのは根拠が法律に置かれている是正指導に限られます。政令・通達・内部要綱を根拠とする指導は対象外です。
できません。ただし書により、弁明その他意見陳述の手続を経てされた指導は対象外です。まず手続を経た指導かどうかを確認する必要があります。
申出自体に法定の期限はありません。ただし指導が継続している間に出す実益が大きいため、指導を受けたら速やかに動くべきです。
必ずではありません。行政機関は調査を行い、要件不適合と認めた場合に中止します。要件に適合すると判断されれば指導は維持されます。
求められます。口頭指導の場合はまず行政手続法 35 条で書面交付を請求し、趣旨・内容・責任者を明確化してから 36 条の 2 につなぐと効果的です。
36 条の 2 は自分への是正指導の中止を求めるもの、36 条の 3 は法令違反の是正のため他者への処分・行政指導を求めるものです。向きが逆です。
いいえ。行政指導は任意の協力を求めるものにすぎず、従う法的義務はありません。行政手続法 32 条 2 項は、従わないことを理由に不利益な取扱いをすることを禁じています。業界裏話ヒント:それでも多くの事業者が従うのは、次の許認可や補助金で冷遇される「報復」を恐れるからです。だからこそ 36 条の 2 で書面の申出を残し、後に報復的な処分が出たときの証拠を先に作っておくことが効きます
原則として争えません。36 条の 2 の申出に対する役所の対応は行政処分ではないため、審査請求や取消訴訟の対象になりません。業界裏話ヒント:ここがこの制度の最大の弱点です。ただし指導の形式でも、病院開設中止勧告のように裁判所が処分性を認めた例(最判平成 17.7.15)があります。あなたの「指導」が実は争える「処分」でないか、入口で見極めるのが弁護士の腕の見せ所です
いいえ、三つの条件が必要です。法令違反の是正を求める行政指導であること、その根拠が法律に置かれていること、弁明その他意見陳述の手続を経ていないこと、です。政令や行政の内部要綱を根拠とする指導には使えません。業界裏話ヒント:役所は要綱や通達を「法律」のように語ることがありますが、根拠が法律でなければ対象外。逆に言えば、根拠条文を問い詰めること自体が、その指導の正体を暴く第一歩になります
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 申出の目的 | 36 条の 2:自分に対する是正指導の中止等を求める | — |
| 適用前提 | 法律に根拠を持つ是正指導 + 弁明等手続を経ていないこと | — |
| 行政機関の義務 | 必要な調査を行い、要件不適合なら中止等の措置をとる義務 | — |
| 争訟可能性 | 申出への対応は処分でなく、審査請求・取消訴訟の対象外 | — |
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