保険業法 第11条(基準日)
クイックジャンプ
株式会社に対する会社法第百二十四条第二項(基準日)の規定の適用については、同項中「三箇月」とあるのは、「三箇月(定時株主総会において議決権を行使する権利その他内閣府令で定める権利については、四箇月)」とする。
この条文の基本情報
基準日とは何ですか?
定義基準日とは、保険業法第11条に定められた規定で、「株式会社に対する会社法第百二十四条第二項(基準日)の規定の適用については、同項中「三箇月」とあるのは、「三箇月(定時株主総会において議決権を行使する権利その他内…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 保険業法第11条(基準日)は、日本の保険業法に含まれる条文です。
- 保険業法第11条の条文原文は「株式会社に対する会社法第百二十四条第二項(基準日)の規定の適用については、同項中「三箇月」とあるのは、「三箇月(定時株主総会において議決権を行使する権利その他内…」で始まります。
- 保険業法第11条は第一節 保険業を営む株式会社の特例に置かれています。
- 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
- 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 保険業法第11条の前の条は保険業法第10条です。
- 保険業法第11条の次の条は保険業法第12条です。
- 保険業法第11条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
保険業法(平成七年法律第百五号)第11条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105 - 本サイト収録
保険業法(平成七年法律第百五号)第11条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/11
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点保険業法11条は、保険会社である株式会社について会社法124条2項を読み替え、定時株主総会の議決権等に限り、基準日からの権利行使期間を三箇月から四箇月へ延長する特例である。
Q · 保険会社の株主総会だけ、基準日から四箇月あるって本当ですか?
本当です。ただし議決権など一部の権利に限られます
保険業法11条は、株式会社である保険会社について会社法124条2項の「三箇月」を読み替え、定時株主総会において議決権を行使する権利その他内閣府令で定める権利については「四箇月」とします。3月31日を基準日とする会社なら、他業種は6月30日で権利が切れるのに対し、保険会社は7月31日まで有効です。ただし四箇月は上限であって義務ではなく、対象も条文が名指しする権利に限られます。配当など他の権利は原則どおり三箇月であり、基準日公告を基準日の2週間前までに行う制約(会社法124条3項)も変わりません。
解説
日本の株主総会がなぜ6月下旬に密集するのか。答えは決算が忙しいからではなく、会社法124条2項が置いた「三箇月」という時計にある。多くの会社は定款で3月31日を基準日と定めており、その日の株主が議決権を行使できる期限は6月30日で切れてしまう。だから6月に駆け込む。保険業法11条は、保険会社である株式会社に限って、この時計を「四箇月」に読み替える。3月31日基準日なら7月31日まで有効になる。責任準備金の算定や保険計理人(保険数理の専門家)の確認を挟む保険会社の決算事務は他業種より重く、6月末に間に合わせようとすれば開示の質が犠牲になる、という前提で置かれた特例である。あなたが保険会社の株主なら、招集通知が他業種より遅く届いても異常ではない。会社側の実務担当なら、この1箇月は使える余白であり、同時に基準日公告は基準日の2週間前までという制約(会社法124条3項)は1日も動かない。
法的な位置づけ
保険業法11条は、株式会社である保険会社に対する会社法124条2項の適用について読替えを定める規定である。同項の「三箇月」は、定時株主総会において議決権を行使する権利その他内閣府令で定める権利については「四箇月」と読み替えられる。基準日株主の確定から権利行使までの許容期間を、保険会社に限り一箇月延長する業法上の特例として機能する。
よくある質問 AI による整理
Q1基準日とは何ですか?
一定の日に株主名簿へ記載された株主を、議決権や配当を行使できる者として確定する制度です。会社法124条が定め、権利行使は原則として基準日から三箇月以内に限られます。
Q2保険業法11条は保険持株会社にも適用されますか?
条文は「株式会社」である保険会社への会社法124条2項の適用を読み替えるものです。免許を持つ保険会社本体が対象で、上場している保険持株会社は原則として会社法どおり三箇月で動きます。
Q33月31日が基準日なら議決権の期限はいつですか?
保険会社であれば四箇月後の7月31日が上限です。他業種は三箇月後の6月30日で切れるため、この差が総会開催日の集中度の違いとして表れます。
Q4基準日公告はいつまでに必要ですか?
基準日の2週間前までに公告が必要です(会社法124条3項本文)。ただし定款で基準日と行使できる権利の内容を定めていれば公告は不要です。保険業法11条はこの期限を動かしません。
Q5保険会社は7月に株主総会を開かなければならないのですか?
いいえ。四箇月は上限であって開催時期の指定ではありません。実際には6月開催が多数派で、四箇月は決算事務が押した年に使える余白として機能します。
Q6相互会社の総代会にも保険業法11条は適用されますか?
本条は「株式会社に対する」会社法124条2項の適用に関する規定です。相互会社の社員総会・総代会は保険業法の相互会社に関する規定が規律するため、適用関係を条文で確認する必要があります。
Q7株主総会が遅くなると株主提案の締切はどうなりますか?
株主提案は総会日の8週間前までです(会社法303条2項)。総会が7月へずれる保険会社では実質的な締切も後ろへ動くため、他社基準で諦めた提案が間に合う場合があります。
Q8なぜ会社法は基準日を三箇月に制限しているのですか?
基準日後に株式を取得した実質株主は議決権を行使できません。名簿上の株主と実際の保有者の乖離を広げすぎないための上限が三箇月であり、保険業法11条はこの乖離を一箇月分だけ許容しています。
この条文についての質問 AI による整理
Q1保険会社の株主総会って、なんで他の会社より遅いことがあるんですか?
会社法124条2項は基準日から三箇月以内に行使する権利に限ると定めますが、保険業法11条が定時株主総会の議決権について四箇月へ読み替えます。3月31日基準日なら7月31日まで。責任準備金の算定や保険計理人の確認が入る決算事務への配慮です。実務のポイント:四箇月は義務ではなく選択肢。多くの保険会社は6月に開いており、7月へずれた年は決算作業に何かがあったサインとして読める
Q2四箇月になるのは議決権だけ? 配当も遅くできるんですか?
条文が名指しするのは「定時株主総会において議決権を行使する権利」と「その他内閣府令で定める権利」の二つだけです。剰余金配当を受ける権利が入るかは内閣府令の定めによるため、条文だけ読んで四箇月と決めるのは危険(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:読替え規定は読み替えられる範囲が命。委任先の府令を見ずに設計すると、総会は適法でも配当の基準日だけが無効になりうる
間違えやすい点 AI による整理
- 「保険会社の株を持っているから4箇月が効く」という前提でそもそも問いが立っていないことがある。証券口座で買った「保険株」の多くは保険持株会社の株式であって、免許を持つ保険会社本体の株式ではない。読替えの適用対象を取り違えると、総会日程の読みが丸ごとずれる
- 「三箇月が四箇月になるだけ」と理解している人は多いが、その1箇月が何を連れて動くかまでは見ていない。総会日が後ろへずれれば、株主提案の8週間前という締切も、招集通知の発送日も、議決権行使助言機関や機関投資家の検討期間も全部連動して動く。1箇月は日程の話ではなく、企業統治カレンダー全体の平行移動である
- 「特例があるのだから保険会社は7月に総会を開くものだ」と思われがちだが、実際は逆に近い。11条は上限を伸ばしただけで開催時期を指定していない。運用上は6月開催が多数派であり、4箇月はあくまで使える余白として置かれている
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 権利行使の期間 | 保険業法11条:定時株主総会の議決権等は基準日から四箇月 | 会社法124条2項:原則として基準日から三箇月 会社法124条3項:期間ではなく公告の期限(基準日の2週間前まで)を規律 |
| 対象となる権利 | 定時株主総会において議決権を行使する権利+内閣府令で定める権利のみ | 基準日に係るすべての権利 定款に定めがなければ基準日株主が行使できる権利の内容を公告 |
| 対象となる会社 | 株式会社である保険会社(読替えの名宛人) | すべての株式会社 すべての株式会社(定款に定めがあれば公告不要) |
| 実務インパクト | 3月31日基準日なら7月31日まで総会を後ろ倒しできる余白 | 3月31日基準日なら6月30日が壁となり6月総会に集中 平時の定款整備で公告手続そのものを省略可能 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は基準日ではなく株主名簿の記載変更停止期間を軸に構成し、株主常会前60日内・臨時会前30日内の停止を定める。保険業についての一般的な期間延長特例は置かれていない
韓国は名簿閉鎖と基準日を併記し、基準日は権利行使日前3か月内とする。日本と同じ三箇月の枠組みだが、保険業に限った延長特例という立法技術は採っていない
ドイツは上場会社について総会日から遡った Nachweisstichtag を基準とし、日本のように基準日から前向きに期間を測る構成ではない。業種別の延長特例も存在しない
米国デラウェア州は record date を総会日の60日前から10日前までの範囲で取締役会が定める方式で、期間の上限規制ではなく設定可能な窓で規律する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 保険会社の株を持っていて、議決権行使書の返送期限が7月半ばだったとしたら、あなたはどう思うだろうか。他の3月決算企業はとっくに総会を終えている。その1枚は失効しているのではなく、保険業法11条が生かしている。締切まであと数日、机の上に積んだ封筒を今夜開ける価値がある
- あなたが保険会社の総務部で総会実務を担当している。決算スケジュールが押して6月末開催が危うくなってきた。ここで11条を知らずに「3箇月以内に開かねば」と決算作業を圧縮すると、削られるのは開示の精度である。読替えの存在を知っている担当者は、まず7月開催という選択肢を経営会議のテーブルに載せる
- M&A のデューデリで保険会社の定款を読む。基準日条項が「3月31日」なのに権利行使期間が4箇月と書いてあって、一瞬目が止まる。誤記ではなく保険業法11条の適用である
取るべき行動
被害を受けた側:1. 保険会社の株主なら、有価証券報告書や IR ページで定款の基準日条項を確認、3月31日基準日で総会が7月なら11条の適用を疑う2. 6月末を過ぎても議決権行使書は失効していないと理解し、返送期限(通常は総会前日)を優先する3. 株主提案を検討するなら総会日の8週間前が期限(会社法303条2項)、総会が後ろへ動く分だけ準備期間も後ろへ動く4. 保有銘柄が保険持株会社なら11条は及ばない、総会は6月と見込んで動く
訴えられた側:1. 四箇月は選択肢であって義務ではない、決算スケジュールから7月開催の必要性を先に判断する2. 定款に基準日と権利内容を定めておけば公告が不要(会社法124条3項ただし書)、必要になってから整えるのでは遅い3. 読替えの対象は定時株主総会の議決権と内閣府令で定める権利のみ、配当の基準日を同じ感覚で伸ばさない4. 総会日を動かすなら招集通知の発送日、助言機関の検討期間、決算開示の順序まで日程表を全部書き直す
時効(請求できる期限):定時株主総会で議決権を行使する権利は基準日から四箇月以内(保険業法11条による会社法124条2項の読替え)。3月31日基準日なら7月31日が上限。その他の権利は原則どおり三箇月。基準日公告は基準日の2週間前まで(会社法124条3項本文、定款に定めがあれば不要)。株主提案は総会日の8週間前まで(会社法303条2項)
改正沿革 AI による整理
- 平成17年(2005年)会社法制定に伴う整備(要検証) 会社法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律により、保険業法の会社法制関連規定は引用先が商法から会社法へ移行したとされる。本条が現在の会社法124条2項の読替え形式となった時期および四箇月への読替えの導入時期は、条文沿革の人的検証が必要
改正の年表
- 1.平成7年(1995年) 新設:保険業法の全部改正により現行法(平成7年法律第105号)が制定され、保険会社に関する会社法制の特例が体系的に整備された。本条の位置づけもこの体系の一部である
- 2.平成17年(2005年) 改正:会社法の制定に伴う関係法律の整備により、保険業法の会社法制関連規定は引用先が商法から会社法へ移行したとされる。現行の会社法124条2項を読み替える形式となった具体的な時期は人的検証が必要
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める