保険業法 第169条の5(合併の登記)
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- 相互会社又は株式会社が吸収合併をしたときは、その効力が生じた日から二週間以内に、その主たる事務所又は本店の所在地において、吸収合併消滅会社については解散の登記をし、吸収合併存続会社については変更の登記をしなければならない。
- 2.二以上の相互会社又は株式会社が新設合併をする場合には、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める日から二週間以内に、その主たる事務所又は本店の所在地において、新設合併消滅会社については解散の登記をし、新設合併設立会社については設立の登記をしなければならない。
- 一新設合併消滅会社が株式会社のみである場合次に掲げる日のいずれか遅い日
- 一第百六十五条の三第一項の株主総会の決議の日
- 二新設合併をするために種類株主総会の決議を要するときは、当該決議の日
- 三第百六十五条の四第一項の規定による通知又は同条第二項の公告をした日から二十日を経過した日
- 四第百六十五条の七の規定による手続が終了した日
- 五新設合併消滅会社が合意により定めた日
- 二新設合併消滅会社が相互会社のみである場合次に掲げる日のいずれか遅い日
- 一第百六十五条の十六第一項の社員総会の決議の日
- 二第百六十五条の十七の規定による手続が終了した日
- 三新設合併消滅会社が合意により定めた日
- 三新設合併消滅会社が株式会社及び相互会社である場合前二号に定める日のいずれか遅い日
この条文の基本情報
合併の登記とは何ですか?
定義合併の登記とは、保険業法第169条の5に定められた規定で、「相互会社又は株式会社が吸収合併をしたときは、その効力が生じた日から二週間以内に、その主たる事務所又は本店の所在地において、吸収合併消滅会社については解散の登記を…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 保険業法第169条の5(合併の登記)は、日本の保険業法に含まれる条文です。
- 保険業法第169条の5の条文原文は「相互会社又は株式会社が吸収合併をしたときは、その効力が生じた日から二週間以内に、その主たる事務所又は本店の所在地において、吸収合併消滅会社については解散の登記を…」で始まります。
- 保険業法第169条の5は第四款 合併の効力の発生等に置かれています。
- 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
- 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 保険業法第169条の5の前の条は保険業法第169条の4です。
- 保険業法第169条の5の次の条は保険業法第170条です。
- 保険業法第169条の5には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
保険業法(平成七年法律第百五号)第169条の5 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105 - 本サイト収録
保険業法(平成七年法律第百五号)第169条の5(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/169_5
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点保険業法169条の5は、保険会社が吸収合併をしたとき効力発生日から二週間以内に、消滅会社は解散登記、存続会社は変更登記をすべきと定める。登記は効力要件ではない。
Q · 保険会社が合併したら、登記が終わるまで契約はどっちの会社のものなんですか?
効力発生日から存続会社のもの。登記完了は関係ない
保険業法169条の5が定めるのは登記の期限であって、合併の効力発生時点ではありません。合併の効力は内閣総理大臣の認可(同法167条)と効力発生日の到来で生じ、権利義務はその日に包括承継されます。本条の二週間の登記は事後の公示義務です。したがって登記簿がまだ旧社名のままでも、効力発生日以降の保険金請求の相手方は存続会社です。登記懈怠は合併を無効にしませんが、代表者個人への過料の対象となりえます。
解説
保険会社の合併が「終わった」と思う瞬間と、法律上「終わった」瞬間は別物である。本条が定めるのは、合併の効力発生日から二週間以内に、主たる事務所または本店の所在地で、消滅する側は解散登記、存続する側は変更登記(新設合併なら設立登記)をしなければならないという義務だ。ここであなたが押さえるべきは順序である。保険業法の世界では、合併の効力は登記で発生するのではなく、内閣総理大臣の認可(保険業法167条)と効力発生日の到来で発生し、登記はその後追いの公示にすぎない。つまり、登記が済んでいなくても、あなたの保険契約はすでに新しい会社に移っている。登記簿を見て「まだ前の会社のままだ」と安心するのは錯覚だ。同時に、二週間という期限は極めて短い。相互会社と株式会社が混在する新設合併では、起算日が「いずれか遅い日」で決まるため、実務では起算日そのものの特定が最初の関門になる。
法的な位置づけ
保険業法169条の5は、保険会社の合併に伴う登記義務を定める規定である。吸収合併では効力発生日から、新設合併では同条2項各号に定める日から、いずれも二週間以内に、主たる事務所または本店の所在地において、消滅会社の解散登記、存続会社の変更登記、設立会社の設立登記を行うことを義務づける。登記は効力要件ではなく公示手続である。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.効力発生日と登記の起算日を確定する 吸収合併なら合併契約上の効力発生日、新設合併なら本条2項各号の区分(株式会社のみ/相互会社のみ/混在)を確認し、混在なら「いずれか遅い日」を起算日として特定する。社名変更の案内日や認可日と混同しない
- 2.認可・公告・異議手続の完了を確認する 内閣総理大臣の認可(保険業法167条)と債権者の異議手続(同165条)が完了しているかを確認する。前置手続に不備があると登記申請が受理されず、二週間の期限内に是正できない
- 3.登記添付書面を司法書士と事前に詰める 商業登記法79条以下の添付書面(合併契約書、認可書、公告・催告を証する書面、議事録等)を効力発生日より前に揃える。効力発生後に集め始めると二週間では回らない
- 4.二週間以内に解散・変更(設立)登記を申請する 主たる事務所または本店の所在地において、消滅会社は解散の登記、吸収合併存続会社は変更の登記、新設合併設立会社は設立の登記を申請する。同時申請となるため申請書の連動に注意する
- 5.登記完了までの乖離期間の照会対応を用意する 効力発生日から登記完了までは登記簿と実態が食い違う。契約者・代理店・取引金融機関向けに、効力発生日と承継関係を明記した周知文書を準備し、登記事項証明書での確認が空振りする期間の問い合わせに備える
よくある質問 AI による整理
Q1合併の登記とは何ですか?
合併により消滅・存続・新設した会社の状態を登記簿に公示する手続です。保険業法169条の5により、吸収合併は効力発生日から二週間以内に行います。
Q2保険会社の合併登記はいつまでにすればいいですか?
吸収合併は効力が生じた日から二週間以内。新設合併は同条2項各号に定める日から二週間以内で、消滅会社の構成により起算日が変わります。
Q3新設合併の登記の起算日はどう決まりますか?
消滅会社が株式会社のみ・相互会社のみ・両者混在の三区分で定まり、混在の場合は前二号に定める日のいずれか遅い日が起算日です。
Q4合併登記を忘れたらどうなりますか?
合併の効力自体は失われません。ただし登記懈怠として過料の対象となりえ、その名宛人は会社ではなく代表者個人という建て付けです。
Q5合併の効力はいつ発生しますか?
登記時ではなく、内閣総理大臣の認可(保険業法167条)を前提とする効力発生日です。本条の登記はその後追いの公示にすぎません。
Q6相互会社と株式会社は合併できますか?
できます。本条2項3号が新設合併消滅会社に株式会社と相互会社が混在する場合を明文で置いており、異種組織間の合併が前提とされています。
Q7合併登記はどこの登記所にしますか?
主たる事務所(相互会社)または本店(株式会社)の所在地で行います。消滅側は解散登記、存続側は変更登記、新設合併の設立会社は設立登記です。
Q8保険会社の合併に認可は必要ですか?
必要です。保険業法167条により内閣総理大臣の認可を要し、165条の債権者異議手続も経ます。本条の登記はこれらの後に来る最終工程です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1保険会社が合併したら、私の保険証券は取り替えないとダメですか?
原則として不要である。合併により契約上の地位は包括的に存続会社へ承継されるため、旧社名の証券のままでも効力は失われない。本条の登記は会社側の公示義務であって、契約者の手続ではない。実務のポイント:ただし住所変更や受取人変更などの手続を出すときは、効力発生日以降は存続会社の様式を使う。旧様式で出すと形式不備で戻され、その往復で数週間失うことがある
Q2登記が終わっていないのに、新しい会社に保険金を請求していいんですか?
問題ない。合併の効力は登記ではなく効力発生日に生じるため、その日以降の請求先は存続会社である。本条が定める二週間の登記は、事後の公示にすぎない。実務のポイント:窓口担当者自身が「登記待ちなので」と説明してくることが実際にある。効力発生日を明示して書面で照会すると、社内の法務ラインに上がって処理が動く。口頭のやり取りで止めないこと
Q3二週間の登記を忘れたら、合併そのものが無効になりますか?
無効にはならない。登記は効力要件ではないため、合併の効力は維持される。ただし登記懈怠として過料の対象となりうる点は別問題である。実務のポイント:過料は会社ではなく代表者個人に科される建て付けであり、社内の誰が名義人として矢面に立つのかは、稟議を回す前に確認しておく価値がある。担当者レベルでは意識されないまま期限が近づく
間違えやすい点 AI による整理
- 「登記が完了して初めて合併が成立する」と考えるのは前提そのものが誤っている。問うべきは「いつ効力が生じたか」であって「いつ登記されたか」ではない。保険業法上の合併は、認可と効力発生日で完結し、本条の登記はその後の公示義務である。この問いの立て方を間違えると、保険金請求の相手方も、債務の承継時期も、全部読み違える
- 二週間という期限を「努力目標」程度に捉えている実務担当者は少なくない。だが期限徒過の効果を知ると深刻度が変わる。登記懈怠は代表者個人への過料の対象であり、会社が払うものではない。さらに登記簿と実態が乖離している期間、取引先の登記事項証明書による確認が空振りし、実務上の信用コストが積み上がる
- 契約者から見れば「合併しても保険は続く」という安心があるが、法律から見れば、あなたの契約の相手方は別法人に入れ替わっている。この落差が問題になるのは、旧会社宛に出した通知や請求が、いつまで有効かという場面だ。実務上は存続会社が受領を認める運用が一般的だが、争われた場合の理屈は用意しておく必要がある
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する事項 | 保険業法169条の5:合併の登記義務と期限 | 保険業法167条:合併に対する内閣総理大臣の認可 保険業法165条:合併に関する債権者の異議手続 |
| 時系列上の位置 | 効力発生後(事後の公示) | 効力発生前(効力の前提条件) 効力発生前(利害関係人の保護手続) |
| 違反したときの効果 | 合併は有効のまま、登記懈怠として過料の対象(会社法976条参照) | 認可を欠けば合併の効力そのものが問題となる 手続の瑕疵は合併無効の訴えの原因となりうる |
| 期限 | 二週間(吸収合併は効力発生日、新設合併は2項各号の日から起算) | 法定の一律期限なし(審査期間による) 異議申述期間は一定期間以上(公告事項として定まる) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も保険業の合併に主管機関の認可を要し、合併後の登記は会社法の一般規定により期間内に行う。登記が対抗要件・公示手続である点は日本と同旨
韓国も保険会社の合併に金融委員会の認可を要し、合併登記は商法の一般規定により本店所在地で一定期間内に行う。登記は効力要件ではない
ドイツは日本と決定的に異なり、合併の効力が登記によって発生する(登記創設的効力)。VAG による保険監督上の認可を前提としつつ、登記時点=承継時点となる
米国は州務長官への Articles of Merger の提出により効力が発生するのが原則で、保険会社は加えて州保険庁(Insurance Commissioner)の承認を要する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 契約している生命保険会社が他社と合併した。約款の名義も証券の社名も古いまま、登記簿にも変更が反映されていない。それでも保険金請求の相手方はすでに存続会社である。登記の遅れを理由に「まだ手続中なので」と支払を先延ばしされる筋合いはない
- あなたが保険会社の法務担当で、合併の効力発生日が期末の繁忙期と重なった。稟議も社内承認も済んだが、登記申請書の添付書類が一点足りない。残り3日。二週間を徒過すれば、代表者個人が過料の対象になりうる(会社法976条参照)。誰の名前で過料が来るのかを、稟議を回す前に確認しておくべきだった
- 相互会社と株式会社が同時に消滅して新会社を作る新設合併。起算日はどこか? 本条2項は三つの場合分けを置き、株式会社と相互会社が混在する場合は「前二号に定める日のいずれか遅い日」とする。社内で「効力発生日から二週間」と暗記していると、起算日を早く取りすぎて逆に混乱する
- 保険代理店として、合併した保険会社の商品を売り続けている。登記が完了していない段階で交わした契約書に旧社名を書いてしまった。契約は無効になるのか。答えは否だが、なぜ否なのかを説明できるかどうかで、顧客からの信頼は変わる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 合併の案内文書から効力発生日を特定する、社名変更日や登記完了日ではない2. 保険金・給付金の請求が「合併手続中」を理由に保留されたら、効力発生日を示して存続会社宛に書面で照会する3. 旧会社宛に出した通知や請求がある場合は、日付と送付記録を保管、存続会社に承継の確認を求める4. 対応が滞る場合は生命保険協会・日本損害保険協会の相談窓口、または金融庁の金融サービス利用者相談室へ。監督官庁への相談は、監督下にある保険会社に対して実効性が高い
訴えられた側:1. 効力発生日を確定し、そこから二週間の登記期限をカレンダーに固定する。新設合併で相互会社と株式会社が混在する場合は本条2項3号により「いずれか遅い日」から起算2内閣総理大臣の認可(保険業法167条)と公告・異議手続の完了を確認、登記の添付書類に不足がないか事前に司法書士と詰める3. 期限徒過が避けられない場合でも、速やかに申請する。懈怠期間の長さは過料の判断要素になる4. 登記完了までの間、契約者・代理店・取引金融機関への周知文書を用意し、登記簿と実態の乖離期間の照会に備える
時効(請求できる期限):吸収合併は効力が生じた日から二週間以内(本条1項)。新設合併は本条2項各号に定める日(消滅会社の構成によって異なり、複数該当する場合はいずれか遅い日)から二週間以内。この期限を過ぎても合併の効力自体は失われないが、登記懈怠として過料の対象となりうる(最新の改正状況をご確認ください)
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