保険業法 第180条の4(清算人の就任)
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- 次に掲げる者は、清算相互会社の清算人となる。
- 一取締役(次号又は第三号に掲げる者がある場合を除く。)
- 二定款で定める者
- 三社員総会(総代会を設けているときは、総代会)の決議によって選任された者
- 2.第百八十条各号に掲げる場合に該当することとなった時において監査等委員会設置会社であった清算相互会社における前項第一号の規定の適用については、同号中「取締役」とあるのは、「監査等委員である取締役以外の取締役」とする。
- 3.第百八十条各号に掲げる場合に該当することとなった時において指名委員会等設置会社であった清算相互会社における第一項第一号の規定の適用については、同号中「取締役」とあるのは、「監査委員以外の取締役」とする。
- 4.第五十三条の五第三項の規定にかかわらず、第百八十条各号に掲げる場合に該当することとなった時において監査等委員会設置会社又は指名委員会等設置会社であった清算相互会社である監査役会設置会社においては、監査役は、三人以上で、そのうち半数以上は、次に掲げる要件のいずれにも該当するものでなければならない。
- 一その就任の前十年間当該監査等委員会設置会社若しくは指名委員会等設置会社又はその実質子会社の取締役(社外取締役を除く。)、会計参与(会計参与が法人であるときは、その職務を行うべき社員。次号において同じ。)若しくは執行役又は支配人その他の使用人であったことがないこと。
- 二その就任の前十年内のいずれかの時において当該監査等委員会設置会社若しくは指名委員会等設置会社又はその実質子会社の社外取締役又は監査役であったことがある者にあっては、当該社外取締役又は監査役への就任の前十年間当該監査等委員会設置会社若しくは指名委員会等設置会社又はその実質子会社の取締役(社外取締役を除く。)、会計参与若しくは執行役又は支配人その他の使用人であったことがないこと。
- 三第五十三条の五第三項第三号に掲げる要件
- 5.第八条の二第二項、第五十三条並びに第五十三条の二第一項及び第二項の規定は清算相互会社の清算人について、同条第五項の規定は清算人会設置相互会社(清算人会を置く清算相互会社をいう。以下この節において同じ。)における清算人について、それぞれ準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。
この条文の基本情報
清算人の就任とは何ですか?
定義清算人の就任とは、保険業法第180条の4に定められた規定で、「次に掲げる者は、清算相互会社の清算人となる。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 保険業法第180条の4(清算人の就任)は、日本の保険業法に含まれる条文です。
- 保険業法第180条の4の条文原文は「次に掲げる者は、清算相互会社の清算人となる。」で始まります。
- 保険業法第180条の4は第四節に置かれています。
- 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
- 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 保険業法第180条の4の前の条は保険業法第180条の3です。
- 保険業法第180条の4の次の条は保険業法第180条の5です。
- 保険業法第180条の4には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
保険業法(平成七年法律第百五号)第180条の4 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105 - 本サイト収録
保険業法(平成七年法律第百五号)第180条の4(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/180_4
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点保険業法180条の4は清算相互会社の清算人を定める。定款の定めも総代会の選任もない場合、取締役が当然に清算人となり、監査等委員である取締役と監査委員は除外される。
Q · 相互会社が解散したら、取締役はそのまま清算人になるんですか?
定款の定めも総代会の選任もなければ、取締役が当然に清算人になります
保険業法180条の4第1項により、清算相互会社の清算人となるのは、①取締役(②③がある場合を除く)、②定款で定める者、③社員総会(総代会を設けているときは総代会)の決議で選任された者です。②③が一人でもいれば取締役の自動就任は起きません。就任承諾も辞令も不要で、第180条各号の解散事由に該当した時点で当然に地位が発生します。ただし監査等委員である取締役(2項)と監査委員(3項)は除外されます。
解説
保険相互会社の解散決議が通った翌朝、取締役の肩書きは静かに書き換わる。第1項第1号は、定款で定める者も社員総会(総代会を設けていれば総代会)で選任された者もいない場合、取締役がそのまま清算人になると定めている。辞令も就任承諾も要らない。あなたが取締役なら、これは他人事ではない。清算人は会社財産を換価し、債権者に弁済し、残余財産を社員に分配する立場であり、判断を誤ったときに責任が返ってくる先は清算人本人である。構造はこうだ。定款の定めか総代会の決議、どちらか一つでもあれば取締役の自動就任は起きない。両方あれば双方が清算人として並び立つ。何もなければ取締役全員が席に着く。さらに第2項・第3項は、監査等委員である取締役と監査委員を、この自動就任から外している。監視していた側に執行させない、という設計だ。
法的な位置づけ
保険業法180条の4は、清算相互会社の清算人の就任を定める規定である。定款で定める者または社員総会(総代会)決議で選任された者がない場合、取締役が法律上当然に清算人となる。監査等委員会設置会社であった場合は監査等委員である取締役が、指名委員会等設置会社であった場合は監査委員が、それぞれ自動就任の対象から除かれる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
よくある質問 AI による整理
Q1清算相互会社とは何ですか?
解散事由に該当し清算手続に入った相互会社のことです。保険業法180条各号の事由に該当した時点から清算相互会社となり、清算人が財産の換価・債権者への弁済・残余財産の分配を行います。
Q2清算人は誰がなるのですか?
保険業法180条の4第1項により、①取締役、②定款で定める者、③総代会決議で選任された者です。②③がある場合は①が適用されず、②③がいなければ取締役が全員自動就任します。
Q3清算人になるのに就任承諾は必要ですか?
第1項第1号による法定就任には承諾も辞令も不要です。180条各号の事由に該当した時点で当然に清算人の地位が発生し、本人が認識していなくても就任の効果は生じます。
Q4監査等委員である取締役は清算人になりますか?
なりません。第2項が「取締役」を「監査等委員である取締役以外の取締役」と読み替えるため、自動就任の対象から外れます。指名委員会等設置会社の監査委員も第3項で同様です。
Q5定款と総代会決議はどちらが優先しますか?
優先関係ではありません。第1項第2号と第3号は排他ではなく、双方に該当者がいれば双方が清算人となります。いずれか一人でもいれば取締役の自動就任だけが起きません。
Q6清算相互会社の監査役は何人必要ですか?
監査等委員会設置会社または指名委員会等設置会社であった清算相互会社が監査役会設置会社となる場合、第4項により監査役は3人以上で、うち半数以上が就任前10年間の非関与要件を満たす必要があります。
Q7株式会社の清算人とルールは同じですか?
構造は類似しますが根拠条文が異なります。株式会社は会社法478条、相互会社は保険業法180条の4です。相互会社では株主総会ではなく社員総会(総代会)が選任機関となる点が決定的に違います。
Q8清算人になったら何をするのですか?
現務の結了、会社財産の換価、債権者への弁済、残余財産の社員への分配が中心です。判断を誤れば会社および第三者に対して清算人個人として責任を負う立場になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1解散しそうなので取締役を辞めれば、清算人にならずに済みますか?
第180条各号の事由に該当する前に退任していれば第1項第1号の「取締役」に当たらず、清算人にはなりません。該当時点で在任していれば当然に清算人となり、抜けるには清算人としての辞任手続きが別途必要です。実務のポイント:解散が視野に入った局面での駆け込み退任は、後から退任の動機そのものを問われる材料になります。抜けるより、定款の定めか総代会決議で別の清算人を立てさせる方が、実務では説明がつきます
Q2定款に書いておくのと総代会で選ぶのと、どっちが優先されるんですか?
優先関係ではありません。第1項第1号は「次号又は第三号に掲げる者がある場合を除く」とあるので、定款で定める者(2号)か社員総会・総代会で選任された者(3号)が一人でもいれば、取締役の自動就任が起きないという構造です。2号と3号は排他ではなく、双方いれば双方が清算人になります。実務のポイント:定款に固有名詞を書き込むか、可変の定め方にするかで、解散局面での動かしやすさが大きく変わります
Q3監査等委員だった人は、清算になったら何をすることになるんですか?
第2項により監査等委員である取締役は自動就任から外れ、指名委員会等設置会社の監査委員も第3項で同じ扱いです。清算相互会社が監査役会設置会社となる場合は、第4項が監査役3人以上、うち半数以上に就任前10年間の非関与要件を課します。実務のポイント:過去に社外取締役や監査役だった候補は、さらにその就任前10年まで遡って審査されます。人選を始めてから条文を読むと、候補が全滅して機関設計が組めなくなる
Q4相互会社が破綻したら、契約者のお金はこの清算人が配るんですか?
解散して清算に入れば、清算人が財産を換価し債権者に弁済したうえで残余財産を社員に分配します。ただし保険会社の破綻処理は通常の清算より先に、保険契約者保護機構による資金援助や保険契約の移転など保険業法上の別枠の手続きが動くことが多い(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:契約者にとって効くのは清算人が誰かより、契約が移転される先です。清算が表に出た時点では、その枠組みはすでに固まっていることが多い
間違えやすい点 AI による整理
- 「解散したら誰を清算人に選ぶか」という問いの立て方が、そもそも順序を取り違えている。法は選任を待たない。選ばなければ取締役が就くという既定値が先にあり、定款の定めと総代会決議は、その既定値を上書きするための手段にすぎない。選ぶ話ではなく、上書きするかどうかの話である
- 取締役が清算人になることを知っている人でも、その席の重さを測り違えている。清算人は債権者への弁済、財産の換価方法、残余財産の分配まで自ら判断する。取締役時代の職務の延長ではなく、責任が向く方向が変わる。会社にも第三者にも、清算人個人として向き合うことになる
- 監査等委員や監査委員は経営から一歩引いた立場だから清算でも蚊帳の外、と見えるかもしれない。法律の側から見ると逆で、第2項・第3項は彼らを清算人から外す代わりに、第4項で監査役の独立性要件を通常より細かく設計している。抜けたのではなく、別の場所に配置し直されている
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律対象 | 保険業法180条の4:清算相互会社の清算人の就任 | 保険業法180条:清算の開始原因(解散事由) 会社法478条:清算株式会社の清算人の就任 |
| 選任機関 | 定款の定め、または社員総会(総代会)の決議 | 選任機関の定めなし(就任時点を画する起点規定) 定款の定め、または株主総会の決議 |
| 自動就任の主体 | 取締役(監査等委員である取締役・監査委員を除く) | 該当なし 取締役(監査等委員である取締役・監査委員を除く) |
| 機関構成の特則 | 第4項:監査役3人以上、半数以上に10年非関与要件 | 該当なし 会社法477条:清算株式会社の機関設計 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も株式会社では取締役(董事)が法定清算人となる構造を採る。ただし台湾の保険業は株式会社形態が中心で、相互会社に相当する組織形態の清算規定は日本ほど独立していない
韓国商法も定款の定めまたは総会決議がなければ理事が清算人となるとしており、法定清算人の構造は日本と共通する
ドイツの相互保険組合(VVaG)は日本の相互会社の淵源にあたる組織形態で、清算は VAG と株式法の規定を組み合わせて処理される
米国では保険会社の清算は一般会社法ではなく州保険監督官による receivership 手続で処理され、裁判所が receiver を任命する点で日本の法定清算人構造と大きく異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- あなたは相互会社の平取締役で、解散を決めた総代会では特に発言もしなかった。決議が通った瞬間、あなたは清算人になっている。辞令が届かないので、責任の席に座ったことに気付かない
- 定款に清算人の定めを置かないまま解散事由が発生したら、誰が会社の財産を握るのか? 答えは取締役全員である。取締役が10名いれば10名全員が清算人になり、清算人会を置けばその全員が構成員になる。合議が回らず換価も弁済も遅れるのは、この初期設定を放置した結果だ
- 監査等委員である取締役だったあなたは、解散しても清算人にはならない(第2項)。ただし監査等委員会設置会社だった清算相互会社が監査役会設置会社となる場合、監査役は3人以上で、その半数以上が就任前10年間の非関与要件(第4項)を満たさなければならない。社内出身者で頭数を揃えようとすると、機関構成そのものが組めなくなる
- 解散事由の発生まであと3週間。定款を変えて清算人を指名するには総代会の特別決議が要り、招集通知の期間を逆算すると動けるのは今週中である。ここを外せば、清算人は自動的に取締役全員に確定する
- あなたが加入している生命保険会社が相互会社で、その会社が解散した。清算人を選任する議決権を持つのは株主ではなく、契約者である社員の側(総代会)である。誰が財産処分の権限を握るかに、契約者代表を通じて手が届く
取るべき行動
被害を受けた側:社員(契約者)や債権者として清算の進み方に疑問があるなら、まず誰が清算人かを確認する。取締役全員の氏名が並んでいれば第1項第1号による自動就任、少数の氏名だけなら定款の定めか総代会決議による選任である。自動就任なら、その後の総代会で清算人選任の決議を上程させ、構成を入れ替える余地が残っている。弁済順位や財産の換価に不自然さがあれば、清算人個人の責任追及を視野に、通知書面と時系列の記録を保全する
訴えられた側:自動就任した清算人として責任を問われそうなら、まず就任時点を特定する。起点は第180条各号の事由に該当した日であり、辞令や承諾書の有無は関係ない。次に自分が第2項・第3項の除外対象(監査等委員である取締役、監査委員)でなかったかを確認する。除外対象なら清算人ではなく、清算事務の執行責任は原則として及ばない。除外されないなら、争点となる判断ごとに議事録・反対意見・専門家への照会記録が残っているかを洗い出す
時効(請求できる期限):本条自体に申請期限や時効の定めはない。清算人の地位は第180条各号に該当した時点で当然に発生し、就任承諾を要しない。清算人の責任追及に係る債権には特定の時効規定がなく、一般の消滅時効(民法166条1項、権利を行使できることを知った時から5年または権利を行使できる時から10年)が適用される(最新の改正状況をご確認ください)
- 保険業法 第180条清算開始事由、本条の就任時点を画する
- 保険業法 第53条第5項により清算人に準用される役員規定
- 保険業法 第53条の2第5項により清算人および清算人会に準用
- 保険業法 第53条の5監査役の員数・独立性の原則規定、本条4項が特則
- 保険業法 第8条の2第2項が第5項により清算人に準用
- 会社法 第478条株式会社における清算人就任の対応規定
- 会社法 第477条清算株式会社の機関設計、本条4項に対応する規律
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