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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 8 分8 分8 分

保険業法 第180条の5(清算人の解任)

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  1. 清算相互会社の清算人(第百七十四条第一項、第四項及び第九項の規定により内閣総理大臣が選任した者を除く。)は、いつでも、社員総会(総代会を設けているときは、総代会)の決議によって解任することができる。
  2. 2.重要な事由があるときは、裁判所は、社員総数の千分の三(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上又は三千名(これを下回る数を定款で定めた場合にあっては、その数)以上の社員(特定相互会社にあっては、第三十八条第一項に規定する政令で定める数以上の社員)であって六月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き社員である者(総代会を設けているときは、これらの者又は九名(これを下回る数を定款で定めた場合にあっては、その数)以上の総代)の申立てにより、前項の清算人を解任することができる。
  3. 3.会社法第八百六十八条第一項(非訟事件の管轄)、第八百七十条第一項(第二号に係る部分に限る。)(陳述の聴取)、第八百七十一条本文(理由の付記)、第八百七十二条(第四号に係る部分に限る。)(即時抗告)、第八百七十五条(非訟事件手続法の規定の適用除外)及び第八百七十六条(最高裁判所規則)の規定は前項の規定による申立てについて、同法第九百三十七条第一項(第二号ホ及び第三号イに係る部分に限る。)(裁判による登記の嘱託)の規定は前項の規定による第一項の清算人の解任の裁判について、それぞれ準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。
  4. 4.第五十三条の十二第一項から第三項までの規定並びに会社法第八百六十八条第一項、第八百七十条第一項(第一号に係る部分に限る。)、第八百七十一条、第八百七十二条(第四号に係る部分に限る。)、第八百七十四条(第一号に係る部分に限る。)(不服申立ての制限)、第八百七十五条、第八百七十六条及び第九百三十七条第一項(第二号ロ及びハに係る部分に限る。)の規定は、第一項の清算人について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。

この条文の基本情報

清算人の解任とは何ですか?

定義清算人の解任とは、保険業法第180条の5に定められた規定で、「清算相互会社の清算人(第百七十四条第一項、第四項及び第九項の規定により内閣総理大臣が選任した者を除く。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 保険業法第180条の5(清算人の解任)は、日本の保険業法に含まれる条文です。
  2. 保険業法第180条の5の条文原文は「清算相互会社の清算人(第百七十四条第一項、第四項及び第九項の規定により内閣総理大臣が選任した者を除く。」で始まります。
  3. 保険業法第180条の5は第四節に置かれています。
  4. 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
  5. 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 保険業法第180条の5の前の条は保険業法第180条の4です。
  7. 保険業法第180条の5の次の条は保険業法第180条の6です。
  8. 保険業法第180条の5には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式保険業法(平成七年法律第百五号)第180条の5
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105
  • 本サイト収録保険業法(平成七年法律第百五号)第180条の5(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/180_5

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点保険業法180条の5は、清算相互会社の清算人を社員総会の決議でいつでも解任でき、重要な事由があれば少数社員の申立てにより裁判所も解任できると定める。

Q · 解散した相互会社の清算人って、契約者の側から辞めさせられるんですか?

社員総会の決議か、裁判所への申立てで解任できます

保険業法180条の5は二つの経路を用意しています。第1項は社員総会(総代会設置会社では総代会)の決議による解任で、理由は一切不要です。第2項は裁判所への申立てによる解任で、こちらは「重要な事由」が必要ですが、社員総数の1000分の3以上又は3000名以上で6か月前から継続する社員、あるいは9名以上の総代であれば、多数派を握れなくても動かせます。ただし内閣総理大臣が選任した清算人(174条1項・4項・9項)は、いずれの経路の対象からも除外されます。

解説

相互会社が解散したあと、残った財産を整理し、契約者である社員に分配する仕事を担うのが清算人である。この人物が無能だったり、特定の勢力に有利な処分をしていたりしたら、あなたの取り分はそのまま削られる。保険業法180条の5は、その清算人を社員が引きずり下ろせる二本の道を用意している。第一の道は社員総会(総代会があればそこ)の決議で、理由は一切要らない。「いつでも」と条文が書いている以上、能力不足も方針の違いも、決議さえ通れば解任理由になる。第二の道は裁判所への申立てで、こちらは「重要な事由」が必要になるが、多数派を握れない少数社員でも動かせる。社員総数の1000分の3以上または3000名以上、6か月前から継続して社員である者。総代会があるなら9名以上の総代でも足りる。ただし内閣総理大臣が選任した清算人(174条1項・4項・9項)は、この条文の射程外である。行政が選んだ人物を社員総会が外すことはできない

法的な位置づけ

保険業法180条の5は、清算相互会社における清算人の解任について定める規定である。第1項は社員総会又は総代会の決議による理由を問わない解任を認め、第2項は重要な事由がある場合に、一定の少数社員又は9名以上の総代の申立てにより裁判所が解任できる旨を定める。内閣総理大臣が選任した清算人は、本条の適用対象から除かれる。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.清算人が内閣総理大臣選任か否かを確認 最初に、対象の清算人が保険業法174条1項・4項・9項により内閣総理大臣が選任した者かどうかを、清算開始の公告・登記事項証明書・金融庁の公表資料で確認する。行政選任であれば本条の解任ルートは使えず、戦場は金融庁への申入れに移る
  2. 2.定款で申立て適格が軽減されていないか確認 1000分の3、3000名、6か月、総代9名はいずれも定款で引き下げが可能である。自社の定款を取り寄せ、実際に必要な数と保有期間を確定させる。特定相互会社の場合は38条1項の政令で定める数が基準になる
  3. 3.「重要な事由」の立証材料を収集 任務懈怠、不公正な財産処分、著しい能力不足を示す記録を集める。処分の予告・公告・入札資料・評価書など、処分が実行される前の資料ほど価値が高い。決定的証拠を申立て段階で全部揃える必要はなく、相手の説明の破綻を突く組み立てを優先する
  4. 4.総代9名の連携、又は社員の頭数を確保 総代会設置会社であれば、社員数千名を組織するより総代9名を揃える方が現実的である。総代の氏名・選出方法は事業報告や開示資料から確認できることが多い。総代会がない場合は1000分の3又は3000名の社員を、6か月要件を満たす者に限って集める
  5. 5.裁判所へ解任の申立てを行い、陳述の聴取に備える 会社法868条1項の準用による管轄裁判所へ申立てを行う。裁判所は解任前に清算人の陳述を聴取し(870条1項2号準用)、裁判には理由が付される(871条本文準用)。解任決定後は937条1項の準用により登記が嘱託される

よくある質問 AI による整理

Q1清算相互会社の清算人とは何ですか?

解散した相互会社の財産を整理し、債務を弁済したうえで残余財産を社員に分配する職務を担う者です。清算相互会社では取締役に代わり、この清算人が財産処分の実行権を握ります。

Q2相互会社の「社員」とは誰のことですか?

従業員ではなく、保険契約者そのものを指します。相互会社では保険契約者が社員として社員総会(総代会)の議決権を持ち、株式会社の株主に相当する地位に立ちます。

Q3清算人の解任を裁判所に申し立てるには何人必要ですか?

社員総数の1000分の3以上、又は3000名以上の社員で、6か月前から継続して社員である者です。総代会設置会社なら9名以上の総代でも足ります。いずれも定款で引き下げ可能です。

Q46か月前から社員である要件はなぜありますか?

解散や不祥事が表面化した後に加入して申立て権だけを得る濫用を防ぐためです。結果として、長く契約を続けてきた社員のみが申立て適格を持つ構造になっています。

Q5清算人を解任すれば処分された財産は戻りますか?

戻りません。解任は執行者を交代させる効果しかなく、既に処分された財産の回復には、清算人の任務懈怠に基づく損害賠償責任の追及という別の手続が必要です。

Q6解任の裁判に不服がある場合はどうしますか?

即時抗告ができます(会社法872条4号の準用)。抗告期間は裁判の告知を受けた日から2週間です。解任前には陳述の聴取の機会があり、そこが実質的な反論の場になります。

Q7清算人の解任は登記されますか?

されます。裁判により解任された場合、裁判所書記官が登記を嘱託します(会社法937条1項の準用)。当事者が自ら変更登記を申請しなくても登記簿に反映される仕組みです。

Q8定款で解任の要件を厳しくできますか?

できません。条文はいずれの数値についても「これを下回る割合/数を定款で定めた場合」とのみ規定しており、緩和は可能でも加重は認められない片面的な構造になっています。

この条文についての質問 AI による整理

Q1総代会がある会社だと、普通の社員は何もできないんですか?

2項は「これらの者又は九名以上の総代」と書いており、総代会設置会社でも一般社員の申立て資格は残っている。総代9名か、1000分の3以上または3000名以上の社員か、どちらでも足りる。実務のポイント:実務では社員を数千名集める難度が高いため、総代への働きかけが主戦場になる。総代の氏名・選出方法は事業報告や会社の開示資料で確認できることが多く、まずそこから当たるのが定石である

Q2「重要な事由」って、具体的にどのくらいのことを言うんですか?

会社法854条の役員解任の訴えや同479条2項の清算人解任に関する解釈が参考になり、職務執行に関する不正行為、法令・定款違反、職務遂行に耐えない心身の故障、著しい能力不足などが典型である。単なる経営方針の対立は含まれないとするのが一般的だが、実務上、解釈が分かれる領域でもある。実務のポイント:申立て段階で決定的証拠を全部出す必要はない。裁判所は陳述の聴取を行うため、相手の説明の破綻を狙う組み立ての方が通ることがある

Q3内閣総理大臣が選んだ清算人は、誰も解任できないってことですか?

社員側からは本条で解任できない。174条1項・4項・9項による選任者は1項の括弧書きで明示的に除外されている。監督権限を持つ行政庁の側が対応する建付けである。実務のポイント:この除外は、保険契約者保護という公益目的で送り込まれた清算人が、既存社員の多数決で排除されるのを防ぐ設計である。相手が行政選任と分かった時点で、戦場は解任申立てではなく金融庁への申入れに移る

間違えやすい点 AI による整理

  • 「解任するには不正の証拠が必要だ」と考えられがちだが、1項の社員総会決議による解任に理由は要らない。条文は「いつでも」と書いている。理由が必要になるのは、多数派を取れず裁判所に頼る2項のルートだけである。どちらの道を選ぶかで、集めるべきものが証拠なのか票なのかが正反対に変わる
  • 少数社員権の要件を「1000分の3以上かつ3000名以上」と読み違える人が多いが、条文は「又は」である。社員10万人の会社なら1000分の3は300名で足りる。逆に社員数が極端に多い会社では3000名という絶対数の方が先に届く。二つの基準のうち低い方を使えるという構造が、少数社員の実質的な参入障壁を下げている
  • 「清算人は誰が選んでも同じ立場だ」と思っているなら、そこが致命的な誤りになる。内閣総理大臣が選任した清算人は1項の括弧書きで明確に除外されている。行政が保険契約者保護のために送り込んだ清算人を、社員の多数決で追い出す道はない。あなたが誰を相手にしているかを確認しないまま総会決議の準備を始めると、その労力は全部無駄になる
  • 解任さえ勝ち取れば財産が戻ると期待している人がいるが、解任は執行者を交代させるだけであって、既に処分された財産を取り戻す効力はない。処分の巻き戻しには別途、清算人の任務懈怠責任の追及が必要になる。解任は入口であって出口ではない
比較の観点この条文ほかの条文
条文の役割保険業法180条の5:清算相互会社の清算人を外す保険業法174条:清算人が就任する(内閣総理大臣選任を含む)
会社法479条:株式会社の清算人の解任
発動主体1項=社員総会・総代会/2項=少数社員又は9名以上の総代の申立てによる裁判所定款・社員総会決議・内閣総理大臣
株主総会/少数株主の申立てによる裁判所
理由の要否1項は理由不要(「いつでも」)/2項は「重要な事由」が必要選任場面のため解任理由の概念なし
株主総会決議は理由不要/裁判所は重要な事由が必要
適用除外内閣総理大臣が選任した清算人(174条1項・4項・9項)は対象外行政による選任そのものを定める根拠規定
裁判所が選任した清算人は株主総会決議で解任できない

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国公司法第322条・第323条

台湾では相互会社形態が一般的でないため、株式会社の清算人解任規定が最も近い対応となる。株主会決議による解任と、株主の申立てによる法院の解任という二経路は日本と同型

韓国
대한민국 상법 제531조·제539조

韓国も株主総会決議による解任と、少数株主の請求による法院の解任という二段構えを採る。裁判所選任の清算人を総会決議で解任できない点も日本と同じ発想

ドイツ
AktG § 265 Abs. 5、VAG(Versicherungsverein auf Gegenseitigkeit)

ドイツには相互会社の原型である VVaG が現存する。清算人(Abwickler)は wichtiger Grund があるときに裁判所が解任でき、「重要な事由」という要件設定が日本の2項と重なる

アメリカ
州保険法典に基づく insurer receivership(Uniform Insurers Liquidation Act 系)

米国では破綻保険会社の清算は州保険庁長官が receiver となる行政主導型で、契約者が清算人を解任する制度は置かれていない。日本の174条による内閣総理大臣選任清算人の除外規定と発想が近い

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 加入していた相互会社形態の生命保険会社が解散し、清算手続に入った。清算人が旧経営陣の一人で、自分たちに近い取引先へ資産を安値で売り払っているという噂が流れている。社員総会の決議を待つ体力はない。裁判所への解任申立てなら、社員総数の1000分の3、あるいは3000名を集めれば動かせる
  • 総代会が設けられている大手相互会社の総代に選ばれたあなたのもとに、他の総代から「清算人の処分方針がおかしい」と相談が来た。総代9名以上が揃えば、裁判所に直接申立てができる。社員数万人を組織する必要はない。9人という数字が、あなたの手元にある現実的なてこになる
  • 清算人として選ばれた側の立場ならどうか。社員総会でいつでも解任されうる不安定な地位だが、正当な理由なく解任された場合は損害賠償を請求できる余地がある(会社法339条2項の考え方が参考になる)。ただし裁判所による解任は「重要な事由」を認定されたということであり、賠償請求の道は事実上塞がる
  • もし、あなたが少数社員として解任を求めたいと考えたとき、社員になったのが5か月前だったとしたら? 申立て資格がない。6か月の継続保有要件を満たすまで待つ間に、財産は処分され続ける。要件を数えるべき起算点は、あなたが申立てを思い立った日ではなく、社員になった日である

取るべき行動

被害を受けた側:1. 清算人が内閣総理大臣選任か否かを確認する。行政選任なら本条の解任ルートは使えない2. 自社の定款で少数社員権の要件が軽減されていないか確認する。1000分の3、3000名、6か月、総代9名はいずれも定款で引き下げ可能3. 「重要な事由」の立証材料を集める。任務懈怠、不公正な財産処分、著しい能力不足の記録が中心になる4. 総代会があるなら総代9名の連携を優先する。社員数千名を集めるより現実的である

訴えられた側:1. まず申立人の資格要件を精査する。持分・人数・6か月の継続保有のいずれかが欠ければ申立ては却下される2. 「重要な事由」の存否を争う。単なる方針の対立や社員との不和は重要な事由に当たらないと解されており、実務上も判断は分かれる3. 裁判所は解任前に陳述の聴取を行う(会社法870条1項2号の準用)。この場が実質的な唯一の反論機会になる4. 解任決定に対しては即時抗告ができる(同872条4号の準用)

時効(請求できる期限):本条の解任請求権自体に特定の期間制限はない。ただし清算手続は結了により終了するため、事実上、清算結了の登記までが行動可能な期間である。解任裁判に対する即時抗告は、裁判の告知を受けた日から2週間以内(非訟事件手続法66条2項、67条)。清算人の任務懈怠に基づく損害賠償請求には民法166条の一般消滅時効(権利行使可能を知った時から5年、権利行使可能時から10年)が適用される

学説

通説:第2項の「重要な事由」は、会社法854条の役員解任の訴えや同479条2項の清算人解任に関する解釈が参考になり、職務執行に関する不正行為、法令・定款違反、職務遂行に耐えない心身の故障、著しい能力不足が典型とされる。単なる経営方針の対立や社員との不和は含まれないとするのが一般的だが、実務上は判断が分かれる領域である

実務的理解:正当な理由なく第1項の決議で解任された清算人については、会社法339条2項(役員の解任と損害賠償)の考え方が参考になるとされる。他方、裁判所が第2項により解任した場合は「重要な事由」が認定されていることになるため、賠償請求の道は事実上塞がれる

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.平成7年(1995年) 新設:保険業法(平成7年法律第105号)が制定され、相互会社の組織・解散・清算に関する規定群が整備された。個別条項の枝番の経緯については e-Gov の改正沿革で要確認

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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