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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 8 分8 分8 分

保険業法 第270条の8(保険契約者等に対する貸付け)

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  1. 第二百六十五条の二十八第二項第二号の資金の貸付けは、機構の会員が特定保険会社であるときに限り、当該会員の内閣府令・財務省令で定める保険契約に係る保険契約者等であって保険金請求権その他の内閣府令・財務省令で定める権利を有する者(以下この条において「有資格者」という。)に対して、当該有資格者の申請に基づいて、当該有資格者が当該権利に基づき支払を受け得ると見込まれる金額として内閣府令・財務省令で定める金額の範囲内において行うことができる。
  2. 2.前項の資金の貸付けは、有資格者が同項の権利に基づき支払を受ける保険金その他の給付金により当該資金の貸付けに係る債務が確実に弁済されると認められることその他の内閣府令・財務省令で定める要件を満たすものでなければならない。
  3. 3.機構は、その会員が特定保険会社となったときは、委員会の議を経て、当該会員について、当該会員の有資格者に対する資金の貸付けをするかどうかを決定しなければならない。
  4. 4.機構は、前項の規定により第一項の資金の貸付けをすることを決定したときは、直ちに、その決定に係る事項を内閣総理大臣及び財務大臣に報告するとともに、速やかに、委員会の議を経て、当該資金の貸付けに係る受付場所、貸付方法その他の内閣府令・財務省令で定める事項を定め、これを公告しなければならない。

この条文の基本情報

保険契約者等に対する貸付けとは何ですか?

定義保険契約者等に対する貸付けとは、保険業法第270条の8に定められた規定で、「第二百六十五条の二十八第二項第二号の資金の貸付けは、機構の会員が特定保険会社であるときに限り、当該会員の内閣府令・財務省令で定める保険契約に係る保険契約者等であ…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 保険業法第270条の8(保険契約者等に対する貸付け)は、日本の保険業法に含まれる条文です。
  2. 保険業法第270条の8の条文原文は「第二百六十五条の二十八第二項第二号の資金の貸付けは、機構の会員が特定保険会社であるときに限り、当該会員の内閣府令・財務省令で定める保険契約に係る保険契約者等であ…」で始まります。
  3. 保険業法第270条の8は第四款に置かれています。
  4. 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
  5. 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 保険業法第270条の8の前の条は保険業法第270条の7です。
  7. 保険業法第270条の8の次の条は保険業法第270条の8の2です。
  8. 保険業法第270条の8には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式保険業法(平成七年法律第百五号)第270条の8
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105
  • 本サイト収録保険業法(平成七年法律第百五号)第270条の8(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/270_8

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点保険業法270条の8は、保険契約者保護機構が破綻した特定保険会社の有資格者に対し、支払見込額の範囲内で資金を貸し付けられると定める。実施には機構の決定と公告が必要。

Q · 契約していた保険会社が破綻したら、保険金が出るまでの間にお金を借りられるの?

機構が貸付けを決定し公告した場合に限り、見込額の範囲内で借りられます。

保険業法270条の8により、保険契約者保護機構は、会員が特定保険会社となった場合に、保険金請求権等を有する有資格者の申請に基づき、支払を受け得ると見込まれる金額の範囲内で資金を貸し付けることができます。ただし第2項により、将来受け取る保険金その他の給付金でその債務が確実に弁済されると認められることが要件です。また、貸付けを実施するかどうかは機構が委員会の議を経て決定し(第3項)、実施を決定したときに受付場所・貸付方法等を公告します(第4項)。制度が存在することと、自分の契約先について発動することは別問題です。

解説

契約していた生命保険会社が経営破綻した。その瞬間、あなたが真っ先に困るのは「保険金がいつ出るのか」ではなく「今月の入院費をどう払うか」である。破綻会社の保険金支払は業務停止命令や更生手続で凍結され、最終的に支払われるとしても数か月から年単位かかることがある。保険業法270条の8は、その空白期間に橋を架ける条文だ。保険契約者保護機構が、破綻した会員会社(特定保険会社)の契約者等のうち、保険金請求権など一定の権利を持つ者(有資格者)に対し、将来受け取れると見込まれる金額の範囲内で、直接お金を貸し付けられる。ただし条件がある。貸付けは機構が自動で始めるものではなく、機構が委員会の議を経て「この会社について貸付けをやるかどうか」を決め、やると決めたら受付場所と貸付方法を公告する。つまり、あなたが動くべきタイミングは、その公告が出た直後である。公告を見逃す人は、制度があることすら知らないまま資金繰りに詰まる。

法的な位置づけ

保険業法270条の8は、保険契約者保護機構による有資格者への資金の貸付けを定める規定である。対象は会員が特定保険会社となった場合に限られ、保険金請求権等を有する者の申請に基づき、支払を受け得ると見込まれる金額の範囲内で行われる。貸付けの実施は機構が委員会の議を経て決定し、その事項は公告される。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.貸付けの決定と公告が出ているか確認する 保険契約者保護機構の公表情報と官報で、契約先の会社について第3項の決定と第4項の公告が出ているかを確認する。受付場所・貸付方法・受付期間を控える。公告は個別通知されないため、自分から取りに行く必要がある
  2. 2.請求権の存在と金額を裏付ける書類を揃える 保険証券、保険金請求書の控え、診断書、死亡診断書、受取人であることを示す戸籍関係書類など、自分の権利が確実に存在し金額が特定できることを示す資料を収集する。困窮度の説明よりも、請求権の特定性が審査の中心になる
  3. 3.必要額と見込額の小さい方を先に把握して申請する 第1項の上限は「支払を受け得ると見込まれる金額として内閣府令・財務省令で定める金額の範囲内」である。必要額が見込額を超える場合は差額の手当を別途考える。公告に記載された受付場所・貸付方法に従って申請する
  4. 4.銀行・取引先に申請中である旨と入金見込時期を共有する 「保険会社が破綻したので払えない」ではなく「機構の貸付申請中で入金見込はこの時期」という形で伝える。返済計画として提示することで相手の稟議が通りやすくなり、延滞扱いを避けられる可能性が高まる

よくある質問 AI による整理

Q1有資格者とは?

保険業法270条の8第1項にいう有資格者とは、特定保険会社の内閣府令・財務省令で定める保険契約に係る保険契約者等で、保険金請求権その他同令で定める権利を有する者を指します。

Q2保護機構の貸付けの公告はどこで確認できる?

第4項により、機構は受付場所・貸付方法等を定めて公告します。実務上は保険契約者保護機構の公表情報と官報が確認先です。郵送で個別通知が届くとは限りません。

Q3機構が貸付けをしないと決めることはある?

あります。第3項は、会員が特定保険会社となったとき、機構が委員会の議を経て貸付けをするかどうかを決定すると定めます。制度の存在と個別事案での発動は別問題です。

Q4損害保険の契約者も貸付けを受けられる?

対象は「内閣府令・財務省令で定める保険契約に係る保険契約者等」に限定されます。どの契約類型が含まれるかは下位法令の定めによるため、公告と機構の案内で確認が必要です。

Q5解約返戻金請求権でも貸付けの対象になる?

条文は「保険金請求権その他の内閣府令・財務省令で定める権利」と規定します。解約返戻金請求権が含まれるかは下位法令の列挙次第で、保険金請求権と当然に同列とは限りません。

Q6貸付けの申請に必要な書類は?

本条は書類を列挙していません。第1項が見込額の範囲内という上限を、第2項が確実な弁済の見込みを要件とするため、請求権の存在と金額を裏付ける資料(保険証券、請求書控え、診断書等)が中心になります。

Q7団信の保険会社が破綻したら住宅ローンはどうなる?

団体信用生命保険の保険金支払が遅れても、銀行の返済期日が当然に猶予されるわけではありません。支払時期と返済期日のずれが延滞情報につながる前に、貸付けの公告有無と返済猶予交渉を並行させる必要があります。

Q8相続税の納付期限は保険会社の破綻で延びる?

相続税の申告納付期限は死亡を知った日の翌日から10か月で、保険会社の破綻を理由に当然に延長されるものではありません。死亡保険金を納税資金に予定していた場合、本条の貸付けが現金ギャップの手当になり得ます。

この条文についての質問 AI による整理

Q1保険会社が潰れたら、保険金はいつもらえるんですか?

破綻から更生手続や契約移転が終わるまで、支払が制限される期間が生じる。最終的な支払額も責任準備金等の削減を経て決まるため、当初の契約額どおりとは限らない。270条の8の貸付けは、まさにこの空白を埋めるためにある。実務のポイント:破綻直後は解約控除や早期解約の制限がかかるため、慌てて解約する方が不利になる場合が多い。解約より貸付申請を先に検討する順番が実務上の定石である

Q2この貸付けって、返さなくていいお金ですか?

返済義務のある貸付けである。第2項が、将来受け取る保険金その他の給付金で確実に弁済されると認められることを要件としており、実質的には保険金請求権を引き当てにした前貸しにあたる。実務のポイント:保険金の最終確定額が見込より下振れすると、差額の返済が残る可能性がある。借入額は必要最小限に絞るのが安全で、見込額の上限いっぱいまで借りる必要はない

間違えやすい点 AI による整理

  • 「保険会社が破綻しても保護機構があるから大丈夫」と多くの人が理解している。だがその理解は補償割合(生命保険は原則として責任準備金等の90%、高予定利率契約は例外あり)の話に留まっている。見落とされているのは時間軸だ。最終的に補償されることと、明日の生活費が出ることは別である。この条文は補償の話ではなく、時間の話をしている
  • 貸付けは有資格者が申請すれば受けられると読みがちだが、第2項が「保険金その他の給付金により債務が確実に弁済されると認められること」を要件にしている。つまり機構は、将来の保険金があなたの借金を確実に返す原資になると見込める場合にしか貸さない。実質は保険金請求権を担保にした前貸しであり、生活困窮を理由とする福祉的貸付けではない
  • あなたから見れば「保険会社が潰れた被害者への救済措置」だが、機構から見れば「回収可能性のある債権の実行」である。この視点の落差が申請書の書き方を変える。困窮の度合いを強調するより、自分の請求権が確実に存在し金額が特定できることを示す資料を揃えた方が通りやすい
比較の観点この条文ほかの条文
誰にお金が渡るか270条の8:有資格者である契約者等に直接貸し付ける270条の3:補償対象保険金の支払に係る資金援助で、救済保険会社等を経由する
265条の28:機構の業務全体の根拠規定で、貸付けはその一類型
返済義務あり。保険金等で確実に弁済されると認められることが要件(2項)契約者個人に返済義務が生じる構造ではない
業務の種類により異なる
発動の仕組み機構が委員会の議を経て実施の可否を決定し、公告する(3項・4項)資金援助の申込みと機構の決定を経る枠組み
業務範囲を定めるのみで個別発動を規律しない
利用者が取るべき行動公告を確認し、請求権を証明して自ら申請する原則として契約者側の個別申請を前提としない
直接の行動対象にならない

他国ではどう定めているか 6 か国

台湾
保險法第143條之1・第143條之3

台湾は財團法人保險安定基金が墊付や資金援助を行う。契約者個人への直接貸付という構成より、基金による墊付と承受保険会社への援助が中心である点が日本と異なる

韓国
예금자보호법(預金者保護法)

韓国は保険会社も預金保険制度の対象とし、예금보험공사が保護を担う。支払確定前の仮払金制度がある点で、本条の「つなぎ資金」と機能的に近い

中国
保険法第100条・保険保障基金管理弁法

中国は保険保障基金が救済主体。基金は主として保険会社の救済と契約者への救済金支払に用いられ、契約者への貸付けという枠組みは前面に出ていない

ドイツ
VAG §§ 221 ff.(Sicherungsfonds)

ドイツは生命保険向け Sicherungsfonds(Protektor)が契約そのものを引き受けて継続させる方式が中心で、契約継続により支払凍結の問題自体を小さくする設計

フランス
Code des assurances art. L. 423-1以下

フランスは Fonds de garantie des assurances de personnes が人保険契約の保証を担う。保証上限が定められ、契約移転を通じた保護が基本となる

アメリカ
NAIC Life and Health Insurance Guaranty Association Model Act

米国は州ごとの Guaranty Association が保護主体。州法により上限額や手続が異なり、連邦一律の制度ではない点が日本の全国一機構型と対照的

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 契約先の生命保険会社に業務停止命令が出た。父の入院費として当てにしていた入院給付金の請求が宙に浮く。もし公告が出ていたら、機構から見込額の範囲内で借りられる可能性がある。だが公告は官報や機構サイトに出るだけで、あなたのポストには届かない
  • 受取人として死亡保険金3,000万円を請求した直後に保険会社が破綻した。葬儀費用と相続税の納付期限は待ってくれない。相続税の申告納付は死亡を知った日の翌日から10か月。あと数か月で現金が要るのに、保険金は凍結中。この貸付けは、その現金ギャップを埋めるためにある
  • 破綻会社の契約者である中小企業経営者が、経営者保険の解約返戻金を運転資金に組み込んでいた。破綻で資金計画が崩れる。ここで問うべきは「解約返戻金請求権が内閣府令の定める『権利』に含まれるか」であり、保険金請求権と同列に扱われるとは限らない
  • もし機構が「この会社については貸付けをしない」と決めたら、どうなる? 270条の8第3項は、貸付けを行うかどうかそのものを機構の決定に委ねている。制度が存在することと、あなたの会社について発動することは別問題である

取るべき行動

被害を受けた側:1. 保険契約者保護機構の公表情報と官報で、当該会社について貸付けを行う決定と公告が出ているか確認する2. 保険証券、請求書控え、診断書、死亡診断書など、自分の請求権の存在と金額を裏付ける書類を揃える3. 公告に記載された受付場所と貸付方法に従って申請する。見込額の範囲内という上限があるため、必要額と見込額のどちらが小さいかを先に把握する4. 並行して、銀行や取引先には申請中である旨と入金見込時期を早めに共有し、延滞扱いを避ける

時効(請求できる期限):本条自体に申請期限の定めはないが、実務上は機構が第4項の公告で定める受付期間に拘束される。公告を見落とすと申請機会そのものを失う。貸付けを受けた後の返済債務については、一般の消滅時効(民法166条、権利行使できることを知った時から5年または権利行使できる時から10年)の規律が及ぶ(最新の改正状況をご確認ください)

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.平成7年(1995年) 新設:保険業法が全面改正され、平成7年法律第105号として公布。保険会社の健全性規制と契約者保護の枠組みが再構築された
  2. 2.平成10年(1998年) 改正:金融システム改革の一環として保険契約者保護機構が設けられ、破綻保険会社の契約者保護に関する規律が整備された。特定保険会社に係る特例群の中に本条の貸付制度が位置づけられる

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保険業法の全文を見る所属する編章節を開く:第四款

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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