保険業法 第290条(変更等の届出等)
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- 保険仲立人が次の各号のいずれかに該当することとなったときは、当該各号に定める者は、遅滞なく、その旨を内閣総理大臣に届け出なければならない。
- 一第二百八十七条第一項各号に掲げる事項について変更があったとき当該変更に係る保険仲立人
- 二保険募集の業務を廃止したとき保険仲立人であった個人又は保険仲立人であった法人を代表する役員
- 三保険仲立人である個人が死亡したときその相続人
- 四保険仲立人である法人について破産手続開始の決定があったときその破産管財人
- 五保険仲立人である法人が合併(法人でない社団又は財団にあっては、合併に相当する行為。次号において同じ。)により消滅したときその法人を代表する役員であった者
- 六保険仲立人である法人が合併及び破産手続開始の決定以外の理由により解散(法人でない社団又は財団にあっては、解散に相当する行為)をしたときその清算人(法人でない社団又は財団にあっては、その代表者又は管理人であった者)
- 七金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第十二条(登録)の登録(保険媒介業務の種別に係るものに限る。)又は同法第十六条第一項(変更登録等)の変更登録(保険媒介業務の種別の追加に係るものに限る。)を受けたとき当該登録又は変更登録を受けた者
- 八その他内閣府令で定めるとき内閣府令で定める者
- 2.内閣総理大臣は、前項第一号に係る同項の届出を受理したときは、届出があった事項を保険仲立人登録簿に登録しなければならない。
- 3.保険仲立人が第一項第二号から第七号までのいずれかに該当することとなったときは、当該保険仲立人の登録は、その効力を失う。
この条文の基本情報
変更等の届出等とは何ですか?
定義変更等の届出等とは、保険業法第290条に定められた規定で、「保険仲立人が次の各号のいずれかに該当することとなったときは、当該各号に定める者は、遅滞なく、その旨を内閣総理大臣に届け出なければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 保険業法第290条(変更等の届出等)は、日本の保険業法に含まれる条文です。
- 保険業法第290条の条文原文は「保険仲立人が次の各号のいずれかに該当することとなったときは、当該各号に定める者は、遅滞なく、その旨を内閣総理大臣に届け出なければならない。」で始まります。
- 保険業法第290条は第三章に置かれています。
- 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
- 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 保険業法第290条の前の条は保険業法第289条です。
- 保険業法第290条の次の条は保険業法第291条です。
- 保険業法第290条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
保険業法(平成七年法律第百五号)第290条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105 - 本サイト収録
保険業法(平成七年法律第百五号)第290条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/290
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点保険業法290条は、保険仲立人の登録事項の変更や廃業・死亡・破産・合併・解散を遅滞なく内閣総理大臣に届け出る義務を定める。2号から7号の事由では登録が当然に失効する。
Q · 保険仲立人をやめたり亡くなったりしたら、届出を出さないと登録はまだ生きているの?
いいえ。届出とは無関係に登録は既に失効しています
保険業法290条1項は、登録事項の変更(1号)のほか、廃業・死亡・破産・合併消滅・解散・金融サービス仲介業登録の取得(2号〜7号)について、各号に定める者に遅滞なく内閣総理大臣へ届け出る義務を課します。重要なのは3項で、2号から7号の事由に該当した時点で登録は当然に失効する点です。届出は失効を防ぐ手続ではなく、失効の事実を当局に伝える手続にすぎません。失効後に保険募集を続ければ無登録営業となります。
解説
保険仲立人(ブローカー)の登録は、届出を怠った瞬間から崩れ始める。保険業法290条は「変わったら届け出ろ」という地味な条文に見えるが、中身を開けると景色が変わる。まず、届出義務を負うのは本人だけではない。あなたが死ねば相続人が、法人が破産すれば破産管財人が、合併で消滅すれば代表役員だった者が、解散すれば清算人が、それぞれ自分の名前で内閣総理大臣に届け出る義務を負う。つまり、この条文はあなたの死後や会社の消滅後にまで手を伸ばしてくる。さらに3項が本当の刃だ。廃業・死亡・破産・合併消滅・解散・金融サービス仲介業の登録取得、これらに該当した瞬間、登録は自動的に効力を失う。役所の処分を待つ必要すらない。登録が消えた状態で保険募集を続ければ、それは無登録営業である。届出は「登録が消えたことの報告」であって、「消さないための手続」ではない。
法的な位置づけ
保険業法290条は保険仲立人に関する届出義務および登録の失効を定める規定である。1項は登録事項の変更、廃業、死亡、破産手続開始、合併による消滅、解散、金融サービス仲介業登録の取得の各事由ごとに届出義務者を指定し、2項は変更届出を受理した場合の保険仲立人登録簿への登録を、3項は1項2号から7号の事由に該当した時点での登録の当然失効を定める。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.該当する号と届出義務者を特定する 生じた事実が290条1項のどの号に当たるかを確定する。変更(1号)なら本人、廃業(2号)なら個人本人または法人を代表する役員、死亡(3号)なら相続人、破産(4号)なら破産管財人、合併消滅(5号)なら消滅法人を代表していた役員であった者、解散(6号)なら清算人、金融サービス仲介業登録取得(7号)ならその登録を受けた者が届出義務者となる
- 2.事由発生日を客観資料で固定する 「遅滞なく」の起算点となる事由発生日を、登記事項証明書・決定書・議事録など第三者が確認できる資料で特定する。あわせて3項の失効事由に当たる場合は、失効日以降に募集行為がなかったかを社内で洗い出す
- 3.届出書を作成し金融庁の所管部署へ提出する 内閣府令で定める様式により届出書を作成し、添付書類とともに提出する。1号の変更届出は受理されると2項により保険仲立人登録簿へ登録されるため、提出後に登録簿の記載が実態と一致したかを確認する
- 4.保証金・賠償責任保険・係属案件を同時に処理する 失効事由の場合は、保険業法291条以下の営業保証金の取戻手続、賠償責任保険の後発損害担保の確認、係属中の案件の引継ぎまたは保険会社への通知を同時並行で進める。届出だけで完了と考えると、失効後に判明した事故の責任が個人資産に及ぶ
よくある質問 AI による整理
Q1保険仲立人の変更の届出とは?
保険業法290条1項1号に基づき、287条1項各号の登録事項に変更があったときに、当該保険仲立人が遅滞なく内閣総理大臣へ届け出る手続です。受理されると2項により登録簿が更新されます。
Q2保険仲立人の届出をしないとどうなる?
変更届出(1号)を怠ると登録簿と実態が乖離し、業務改善命令や登録取消し(307条)の入口になります。2号〜7号の事由では、届け出なくても登録自体は3項で既に失効しています。
Q3「遅滞なく」は何日以内?
条文に日数の定めはありません。実務上は事由発生から数日〜二週間程度が目安とされ、月単位の放置は遅れた正当な理由の説明を求められます。
Q4保険仲立人が破産したら誰が届け出る?
保険業法290条1項4号により、その破産管財人が届出義務者です。破産法上の管財業務とは別筋の登録制度上の義務であり、管財人のチェックリストから漏れやすい項目です。
Q5保険仲立人の登録はいつ失効する?
3項により、廃業・死亡・破産手続開始決定・合併消滅・解散・金融サービス仲介業登録の取得のいずれかに該当した時点で当然に失効します。当局の処分も届出も不要です。
Q6金融サービス仲介業の登録を取ったら保険仲立人登録はどうなる?
1項7号と3項の組み合わせにより、保険媒介業務の種別に係る登録・変更登録を受けた時点で保険仲立人登録は失効します。二つの登録を同時に維持する設計にはなっていません。
Q7登録が失効した後に保険募集を続けたら違法?
無登録での保険募集にあたります。保険仲立人は286条の登録を受けた者に限られるため、失効日以降の募集行為は登録制度の潜脱として監督上・刑事上の問題になり得ます。
Q8廃業したら営業保証金はいつ取り戻せる?
保険業法291条以下の営業保証金は、廃業届出後に所定の公告・還付請求期間を経て取戻しが可能になります。係属中の案件の責任と重なるため、賠償責任保険の後発損害担保と同時に設計すべきです。
この条文についての質問 AI による整理
Q1届出を忘れていたら、登録はもう死んでいるんですか?
事由によって答えが割れる。287条1項各号の登録事項変更(1号)なら登録は生きており、届出を出せば2項で登録簿が更新される。一方、廃業・死亡・破産・合併消滅・解散・金融サービス仲介業登録の取得(2号から7号)は3項により当然に失効しており、届出の有無は無関係。実務のポイント:失効事由に当たるのに募集を続けていた期間があると、届出をした瞬間に当局はその期間を逆算できる。先に無登録期間の有無を自社で確定させてから提出順序を組むかどうかで、その後のやり取りの難度が変わる
Q2親が保険代理店みたいなことをやっていて亡くなったんですが、私は何をすればいいですか?
まず代理店(保険募集人)だったのか保険仲立人だったのかを登録内容で確認してほしい。仲立人であれば290条1項3号により、相続人であるあなたに遅滞なく届け出る義務が生じる。登録自体は3項で死亡時に失効しているため、事業を継ぐには自分名義の新規登録が必要になる。実務のポイント:相続放棄を検討している場合でも、届出義務は登録制度上の義務であり相続財産の承継とは別筋で議論される。放棄の意思がある段階で、届出書に肩書をどう書くかを含めて先に専門家に相談すると後の主張が組み立てやすい
Q3合併するんですが、存続会社が登録を引き継げませんか?
引き継げない。5号と3項の組み合わせで、消滅する法人の保険仲立人登録はその時点で効力を失い、届出義務は消滅法人を代表していた役員だった者に残る。存続会社が仲立業を続けるなら自社での新規登録が前提になる。実務のポイント:登録審査には保証金の供託や体制整備の確認が伴い、合併期日に合わせて即日で揃うとは限らない。合併期日と登録完了日の間に空白が生じるスキームは、募集停止期間をどう顧客に説明するかまで含めて設計する必要がある
間違えやすい点 AI による整理
- 「届出を怠ると登録が取り消される」と理解されがちだが、問いの立て方が逆になっている。1項2号から7号の事由では、3項により届出の有無と無関係に登録は自動失効する。届出は失効を防ぐ手続ではなく、失効という既成事実を役所に伝える手続。届け出ていないから登録が生きている、という状態は法律上存在しない
- 届出義務者は事業者本人だと思い込まれているが、条文は義務者を事由ごとに指名している。死亡なら相続人、破産なら破産管財人、解散なら清算人。いずれも保険業の素人である可能性が高い人たちだ。法人を代表する役員であった者、という表現に注目してほしい。すでに地位を失った個人に義務が残る
- 「変更の届出は事務処理にすぎない」という認識は、深刻度を見誤っている。保険仲立人登録簿は2項により届出を起点に更新され、この登録簿は公衆縦覧の基礎になる。登録簿上の情報と実態がずれた状態は、顧客からの照会・監督当局の検査・保証金の管理のすべてに影響し、業務改善命令や登録取消し(307条)の入口になりうる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 290条:届出義務と、2号〜7号での登録の当然失効 | 287条:登録申請事項(1号の変更対象を画定) 307条:当局の監督処分による登録取消し・業務停止 |
| 登録が消える仕組み | 事由発生と同時に自動的に失効(行政処分不要) | 登録の入口を定める規定で、失効の効果はない 当局が処分をして初めて登録が取り消される |
| 主体 | 各号で指定された者(相続人・破産管財人・清算人等) | 登録を受けようとする申請者本人 内閣総理大臣(金融庁) |
| 争う余地 | 事由の存否そのものを争うほかない(処分ではない) | 登録拒否処分に対する審査請求・取消訴訟 聴聞・弁明の機会、審査請求・取消訴訟が可能 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も保険経紀人を許可・登録制とし、登記事項の変更は主管機関への申報事項。ただし日本のような『事由発生と同時の当然失効』を一箇条にまとめた条文構造ではなく、廃業・解散時の証照撤銷手続として処理される点が異なる
韓国も保険仲介士(보험중개사)に登録事項の変更・廃業・死亡等の届出義務を課す。義務者を事由ごとに条文上で名指しする立法技術は日本と近い
ドイツは Versicherungsmakler を営業法上の許可制とし、仲介者登録簿(Vermittlerregister)を商工会議所が管理。許可の消滅事由と登録簿の更新が別の条に分かれ、日本のような一条完結型ではない
米国は州ごとの producer license 制で、住所・組織変更等の報告義務と失効(lapse)・更新(renewal)が結び付く。更新を怠ると期間満了で失効する点が中心で、死亡・破産を条文で名指しする日本型とは設計思想が異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 保険仲立人として長年やってきた個人事業主が急逝した。遺族は葬儀と相続で手一杯だが、相続人には290条1項3号で届出義務が発生している。しかも3項により登録はすでに失効済み。事務所に残った案件をそのまま処理し続ければ、遺族が無登録募集に足を踏み入れる。相続人が知らないうちに義務を背負っているという構造
- 法人の保険仲立人が本店を移転し、代表者も交代した。287条1項各号の登録事項の変更なので1号の届出対象だが、「登記は済ませたから役所は把握しているはず」と放置。登記と保険仲立人登録簿はつながっていない。2項により、届出を受理して初めて登録簿が書き換わる
- 合併で会社が消滅した。存続会社は「事業を承継したのだから登録も引き継げる」と考えていた。だが3項により消滅会社の登録は失効し、5号の届出義務は消滅会社を代表していた役員だった者、つまりもう役員ではない個人にかかる。存続会社が保険仲立業を続けるには自社で新規登録が要る
- もし、金融サービス仲介業の登録(保険媒介業務の種別)を取得したら、既存の保険仲立人登録はどうなるか? 7号と3項の組み合わせで、保険仲立人登録は効力を失う。二刀流はできない設計だ。移行のつもりで登録を取った瞬間、旧登録の土俵から降りている
- 廃業を決めた。最終営業日から数えて、届出は「遅滞なく」。実務上は数日から二週間程度が目安で、月単位の放置は説明を求められる。あと数日で保証金の取戻手続や賠償責任保険の切替も動かさないと、係属中の案件の責任だけが宙に浮く
取るべき行動
被害を受けた側:顧客側で、依頼していた保険仲立人が廃業・死亡・破産した疑いがあるなら、1. 金融庁の登録業者一覧と保険仲立人登録簿で現在の登録状況を確認2. 失効時期以降に締結・更新された契約があれば、無登録者による募集の可能性として当該保険会社に直接照会3. 損害が出ている場合は営業保証金(保険業法291条以下)からの弁済を検討、還付請求の手続と期間を金融庁・保証委託先に確認4. 並行して民法709条に基づく損害賠償請求の証拠(募集時の書面、メール、面談記録)を保全する
訴えられた側:届出遅延や失効後の営業を指摘された場合、1. 該当事由の発生日を客観資料(登記事項証明書、死亡届、破産手続開始決定、解散決議の議事録)で特定し、遅滞の日数と理由を時系列で整理2. 3項の失効事由に当たるなら、失効日以降の募集行為の有無を洗い出し、あれば直ちに停止して保険会社に報告3. 変更届出の遅れにとどまる場合は、速やかに届出を提出したうえで再発防止の内部管理体制(期限管理表、担当者の複線化)を書面化して当局に示す4. 登録取消しや業務停止(307条)に発展しうる案件では、聴聞・弁明の機会で主張すべき事情を金融規制に強い弁護士と整理する
時効(請求できる期限):届出期限は「遅滞なく」(1項)。日数を数字で定めた規定はないが、実務上は事由発生から数日から二週間程度が目安で、月単位の放置は正当な理由の説明を要する。失効(3項)は事由発生時に当然に生じ、届出の有無で前後しない。行政処分に不服がある場合の審査請求は処分を知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)、取消訴訟は6か月以内(行政事件訴訟法14条)
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成7年(1995年) 新設:保険業法の全部改正により保険仲立人制度が創設され、登録・保証金・監督の体系とあわせて、届出義務と登録の当然失効を定める本条が置かれた
- 2.令和2年(2020年) 改正:金融サービス仲介業の創設に伴い、保険媒介業務の種別に係る登録・変更登録を受けたことを失効事由とする号が加えられ、二重の業登録を認めない整理がされた
- 3.令和5年(2023年) 改正:引用先の法律名が「金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律」に改称されたことに伴う文言整備
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