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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 8 分8 分8 分

保険業法 第329条(社員等の権利の行使に関する贈収賄罪)

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  1. 次に掲げる事項に関し、不正の請託を受けて、財産上の利益を収受し、又はその要求若しくは約束をした者は、五年以下の拘禁刑又は五百万円以下の罰金に処する。
  2. 一相互会社の社員総会、総代会、創立総会、社債権者集会若しくは債権者集会、株式会社が第六十八条第一項の組織変更をする場合の保険契約者総会若しくは保険契約者総代会又は外国相互会社の債権者集会における発言又は議決権の行使
  3. 二第三十八条第一項若しくは第二項、第三十九条、第四十条第一項、第四十五条第一項若しくは第二項、第四十六条、第四十七条第一項、第五十条第一項若しくは第二項、第五十三条の十五において準用する会社法第三百五十八条第一項(第二号を除く。)若しくは第三百六十条第一項、第五十三条の三十二において準用する同法第四百二十二条第一項、第五十三条の三十六において準用する同法第四百二十六条第七項、第百八十条の五第二項若しくは第百八十条の八第四項において準用する同法第三百六十条第一項に規定する社員若しくは総代の権利の行使、第百八十四条において準用する同法第五百十一条第一項若しくは第五百二十二条第一項に規定する社員若しくは債権者の権利の行使又は第百八十四条において準用する同法第五百四十七条第一項若しくは第三項に規定する債権者の権利の行使
  4. 三社員総数の千分の五、千分の三若しくは千分の一以上に相当する数若しくは三千名若しくは千名以上の社員(特定相互会社にあっては、第三十八条第一項、第三十九条第一項又は第五十条第一項に規定する政令で定める数以上の社員)、九名若しくは三名以上の総代又は相互会社における社債(第六十一条に規定する社債をいう。以下この号において同じ。)の総額(償還済みの額を除く。)の十分の一以上に当たる社債を有する社債権者の権利の行使
  5. 四この法律又はこの法律において準用する会社法に規定する訴えの提起(相互会社の社員、債権者又は保険会社等(株式会社に限る。)に係る適格旧株主(第九十六条の四において準用する同法第八百四十七条の四第二項又は第九十六条の四の二において準用する同法第八百四十七条の二第九項に規定する適格旧株主をいう。)がするものに限る。)
  6. 五この法律において準用する会社法第八百四十九条第一項の規定による社員の訴訟参加
  7. 2.前項の利益を供与し、又はその申込み若しくは約束をした者も、同項と同様とする。

この条文の基本情報

社員等の権利の行使に関する贈収賄罪とは何ですか?

定義社員等の権利の行使に関する贈収賄罪とは、保険業法第329条に定められた規定で、「次に掲げる事項に関し、不正の請託を受けて、財産上の利益を収受し、又はその要求若しくは約束をした者は、五年以下の拘禁刑又は五百万円以下の罰金に処する。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 保険業法第329条(社員等の権利の行使に関する贈収賄罪)は、日本の保険業法に含まれる条文です。
  2. 保険業法第329条の条文原文は「次に掲げる事項に関し、不正の請託を受けて、財産上の利益を収受し、又はその要求若しくは約束をした者は、五年以下の拘禁刑又は五百万円以下の罰金に処する。」で始まります。
  3. 保険業法第329条は第六編に置かれています。
  4. 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
  5. 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 保険業法第329条の前の条は保険業法第328条です。
  7. 保険業法第329条の次の条は保険業法第330条です。
  8. 保険業法第329条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式保険業法(平成七年法律第百五号)第329条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105
  • 本サイト収録保険業法(平成七年法律第百五号)第329条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/329

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点保険業法329条は、相互会社の総代会での議決権行使や社員の権利行使に関し、不正の請託を受けて財産上の利益を収受・要求・約束した者を五年以下の拘禁刑または五百万円以下の罰金に処す。供与側も同罪となる。

Q · 生命保険の総代に「この議案に賛成して」と謝礼を渡したら、犯罪になりますか?

不正の請託が伴えば、渡す側も受ける側も犯罪です

保険業法329条1項は、相互会社の総代会での議決権行使や社員・総代の権利行使に関し、不正の請託を受けて財産上の利益を収受・要求・約束した者を五年以下の拘禁刑または五百万円以下の罰金に処します。2項により、利益を供与・申込み・約束した側も同じ法定刑です。金額の下限はなく、判断軸は「不正の請託」との対価関係。現実に金銭が動かなくても、要求や約束の段階で既遂に達します。

解説

生命保険を相互会社と契約しているなら、あなたの法的地位は「顧客」だけではない。相互会社の社員、つまり会社の構成員である。総代を選ぶ手続に関わり、議案に影響を与える立場を持つ。保険業法329条は、その社員や総代の権利行使をカネで歪める行為を、受け取る側も渡す側も同じ重さで罰する。五年以下の拘禁刑または五百万円以下の罰金。しかも成立が早い。財産上の利益を実際に受け取らなくても、「要求した」「約束した」だけで既遂になる。封筒が動く前に、犯罪はもう完成している。鍵は「不正の請託」という条件で、総代会で反対意見を引っ込めろ、この訴訟提起から降りろ、といった内容の依頼を指す。儀礼の範囲か請託の対価か、その線引きこそが実務で最大の争点になる。

法的な位置づけ

保険業法329条は、相互会社の社員等の権利行使に関する贈収賄罪を定める規定である。社員総会・総代会等での発言・議決権行使、社員・総代・社債権者の権利行使、訴えの提起・訴訟参加に関し、不正の請託を受けて財産上の利益を収受・要求・約束する行為を1項で、利益を供与・申込み・約束する行為を2項で処罰する。

よくある質問 AI による整理

Q1保険業法329条とはどんな条文ですか?

相互会社の社員や総代などの権利行使に関する贈収賄罪です。不正の請託を受けて財産上の利益を収受・要求・約束すれば五年以下の拘禁刑または五百万円以下の罰金となります。

Q2不正の請託とは何ですか?

特定の議案に反対しない、訴訟提起を取り下げるなど、権利行使を歪める内容の依頼を指します。この請託と利益の対価関係が成立要件の中核で、金額の多寡は決め手になりません。

Q3お金を受け取らなくても罪になりますか?

なります。1項は収受だけでなく要求・約束も既遂としています。「もう少し上乗せを」と口にした時点で成立し、交渉が決裂して一円も動かなくても犯罪は完成しています。

Q4渡した側も処罰されますか?

されます。2項が供与・申込み・約束をした者も1項と同様に処罰すると定めており、五年以下の拘禁刑または五百万円以下の罰金という枠は受け取る側と同一です。

Q5相互会社の社員とは誰のことですか?

相互会社には株主がおらず、保険契約者がそのまま会社の構成員である社員になります。日本生命・明治安田生命などの契約者は、この条文が守る議決権の主体です。

Q6保険業法329条の時効は何年ですか?

法定刑の長期が五年の拘禁刑のため、公訴時効は5年です(刑事訴訟法250条2項5号)。起算点は犯罪行為が終わった時で、収受・要求・約束の最後の行為時から進行します。

Q7会社法の贈収賄罪と何が違いますか?

会社法968条が株式会社の株主総会等を対象とするのに対し、保険業法329条は相互会社の総代会・社員総会等を対象とします。設計は同型で、法定刑も五年以下の拘禁刑で揃っています。

Q8社内の指示で渡した場合はどうなりますか?

指示に従って供与した担当者個人が2項で立件されます。命じた上司も共犯となり得ます。実行前に監査役やコンプライアンス窓口へ書面で照会した記録が、後の判断を大きく左右します。

この条文についての質問 AI による整理

Q1保険の契約者なのに「社員」って、どういうことですか?

相互会社には株主がおらず、保険契約者がそのまま会社の構成員、つまり社員になる。だから総代の選出や総代会の議案に関わる立場を持つ。本条1項3号が千分の五や三千名といった数字を並べているのも、社員が束になって権利を行使する場面を想定しているからだ。実務のポイント:総代の候補は実務上、会社側の選考手続を通って出てくる。その少人数の判断がカネで動く危険が現実にあるからこそ、株式会社と同じ五年以下の刑が用意されている

Q2お中元やゴルフの接待も、この罪になるんですか?

金額の多寡ではなく「不正の請託」との結びつきで決まる。特定の議案に賛成してくれ、この訴訟をやめてくれという依頼の対価なら少額でも成立し、依頼と無関係な儀礼なら高額でも原則として成立しない(1項柱書)。実務のポイント:捜査で決め手になるのは金額ではなく時期。議案の公表日や訴訟提起日の直前直後に贈答が集中していると、無関係だという説明はまず通らない。カレンダーが最大の証拠になる

Q3渡してしまった側は、自首すれば軽くなりますか?

2項により供与側も1項と同じ法定刑だが、捜査機関に発覚する前の自首は刑法42条1項の任意的減軽の対象になり、起訴・不起訴の判断にも影響する。実務のポイント:民間の贈収賄は関係者の一人が話し始めた瞬間に全体が崩れる。先に話した者が最も軽く終わる構造になっていることを、弁護士は経験として知っている

間違えやすい点 AI による整理

  • 民間にも贈収賄罪があることまでは知っている人でも、その成立の早さは知らない。収受だけでなく要求・約束、供与だけでなく申込み・約束で既遂に達する。交渉が決裂しても、一円も動かなくても、罪はすでに完成している
  • 「いくらまでなら贈っていいのか」という金額の線を探す問いの立て方自体が誤っている。条文に金額の下限はない。判断軸は額ではなく「不正の請託」との結びつきであり、少額でも請託の対価なら成立し、高額でも純粋な儀礼なら成立しない
  • 「頼まれて受け取っただけで、こちらは押し切られた側だ」と感じても、法律の視界では収受者と供与者が対等に並んでいる。2項が供与側を1項と同様に罰すると定めている以上、断りきれずに渡した側も、持ちかけられて受けた側も、同じ法定刑の枠の中にいる
比較の観点この条文ほかの条文
規律の性質保険業法329条:刑事罰(不正の請託を要件とする贈収賄)会社法968条:刑事罰(株式会社版の同旨規定)
会社法120条:民事規律(権利行使に関する利益供与の禁止)
適用対象相互会社の社員総会・総代会、社債権者集会、保険契約者総会等株式会社の株主総会・種類株主総会等
株式会社と株主の関係(利益供与一般)
不正の請託の要否必要(請託と利益の対価関係が中核)必要
不要(供与の事実で足り、推定規定もある)
効果五年以下の拘禁刑または五百万円以下の罰金、供与側も同様五年以下の拘禁刑または五百万円以下の罰金
利益の返還義務、取締役の支払義務(刑事は会社法970条)

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
保險法第136條以下、公司法第214條以下、刑法第342條

台湾は相互組織の意思決定買収について本条のような単独の処罰規定を持たず、背信罪や会社法上の民事規律で処理する。相互保険組織そのものの比重が小さいことが背景にある

韓国
대한민국 상법 제631조(주주의 권리행사에 관한 이익공여죄)

韓国は商法に株主の権利行使に関する利益供与罪を置き、日本の会社法968条・970条に近い構造を持つ。保険業法にも別途罰則があり、日本と同系統の設計

ドイツ
AktG § 405、StGB § 299、VAG(Versicherungsverein auf Gegenseitigkeit)

ドイツは相互保険会社(VVaG)を VAG で規律しつつ、総会における議決権買収は株式法の秩序罰規定と経済取引における贈収賄罪(StGB § 299)で捕捉する二層構造をとる

アメリカ
Vote-buying 法理、18 U.S.C. § 1346(honest services fraud)

米国は相互保険会社(mutual insurance company)の議決権買収を独立の刑罰規定ではなく、信認義務違反・honest services fraud・州保険法上の監督処分で処理する傾向にある

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 総代会の前に、ある議案に反対しないでほしいと依頼され、謝礼として旅行券を差し出されたら、どうなる? 受け取らずに「もう少し色をつけてくれ」と返した、その一言で要求として既遂になる。断るなら曖昧にせず、その場で明確に断り、やり取りを文字で残すこと
  • あなたは保険会社の総務担当で、上司から「うるさい総代に話をつけてこい」と使途自由の予算を渡された。会社のためにやったつもりでも、2項の供与側としてあなた個人が立件される。命じた上司の隣に、あなたの名前も並ぶ
  • 相互会社の社債権者集会。議決権をまとめる代理人に、裏で謝礼が流れた。集会が無事に終わっても、刑事の時計は止まらない
  • 株式会社へ組織変更する保険会社の保険契約者総会まで、あと10日。賛成票を集めたい側からの接触が始まる。ここで受けた依頼が「不正の請託」に当たるかは、後日の捜査で録音とメールから逆算される。保存を今日始めるかどうかが分水嶺になる
  • 友人が生保の総代をしていて、出入り業者から高額な接待を受けていると打ち明けてきた。議案と無関係なら儀礼の範囲、特定の議案と結びつけば請託の対価。あなたが三分で線引きを説明できれば、友人はまだ引き返せる

取るべき行動

被害を受けた側:1. 依頼の内容と時期を特定する。誰が、どの議案について、何を求めたか。メール・メッセージ・録音を先に確保2. 社員または総代の立場なら、監査役と保険会社のコンプライアンス窓口へ書面で申告し、写しを自分の手元にも残す3. 金銭が動いていなくても要求・約束の段階で成立するため、授受を待って通報する必要はない4. 決議そのものを争うなら、刑事とは別に会社法の準用規定に基づく決議取消しの訴えの出訴期間を先に確認する

訴えられた側:1. 争点は金額ではなく「不正の請託」の有無に集約される。授受の事実を無理に否認するより、請託内容との結びつきを切る組立てが実務の本筋2. 社会的儀礼の範囲であることを示す資料(従前からの取引慣行、同種案件での他社対応、議案と無関係であること)を早期に収集3. 供述前に必ず弁護人をつける。会社の顧問弁護士は会社の利益を代表するため、個人としては別の弁護人を立てる4. 社内調査への対応と刑事手続の防御は目的が違う。同じ説明を使い回さない

時効(請求できる期限):公訴時効は5年(法定刑の長期が5年の拘禁刑であるため、刑事訴訟法250条2項5号)。起算点は犯罪行為が終わった時(同法253条)で、収受・要求・約束のうち最後の行為時から進行する。金銭の授受が後日でも、要求の時点で一度成立している点に注意(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:本条は会社法968条の相互会社版であり、保護法益は社員自治に基づく意思決定の公正さである。不正の請託という限定を置くことで、社会的儀礼の範囲の贈答と可罰的な対価供与とを区別する設計が採られていると解されている

通説:1項が収受・要求・約束を、2項が供与・申込み・約束を並列に掲げる構造から、財産上の利益の現実の移転を待たずに既遂を認める趣旨と理解されている。片面的な行為でも成立し、相手方の応諾は要件ではない

改正沿革 AI による整理

  • 令和4年(2022年)公布、令和7年(2025年6月1日)施行 刑法の懲役・禁錮統合に伴う整備により、本条の法定刑が「五年以下の懲役」から「五年以下の拘禁刑」へ改められた
  • 平成26年(2014年)会社法改正に伴う整備(現行効力を要確認) 1項4号の括弧書きに適格旧株主が取り込まれ、株式交換等の完全子会社に関する責任追及の訴えの提起も、贈収賄の対象となる権利行使に含まれる構造となった

改正の年表

  1. 1.平成7年(1995年) 新設:保険業法の全部改正により、相互会社の社員等の権利行使に関する贈収賄罪として新設。商法の株式会社に関する同旨規定を相互会社の組織構造に合わせて再構成した
  2. 2.平成26年(2014年) 改正:会社法改正に伴う整備により、1項4号の括弧書きに適格旧株主が取り込まれ、株式交換等の完全子会社に関する責任追及の訴えの提起も対象となる構造となった(現行効力を要確認)
  3. 3.令和4年(2022年) 改正:刑法の懲役・禁錮統合に伴う整備により、法定刑が「五年以下の懲役」から「五年以下の拘禁刑」へ改められた(令和7年6月1日施行)

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保険業法の全文を見る所属する編章節を開く:第六編

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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