保険業法 第47条(総代会検査役選任請求権)
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- 相互会社、社員総数の千分の一(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上に相当する数の社員若しくは千名(これを下回る数を定款で定めた場合にあっては、その数)以上の社員(特定相互会社にあっては、第三十九条第一項に規定する政令で定める数以上の社員)で六月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続いて社員である者又は三名(これを下回る数を定款で定めた場合にあっては、その数)以上の総代は、総代会に係る招集の手続及び決議の方法を調査させるため、当該総代会に先立ち、裁判所に対し、検査役の選任の申立てをすることができる。
- 2.会社法第三百六条第三項から第七項まで(株主総会の招集手続等に関する検査役の選任)及び第三百七条(裁判所による株主総会招集等の決定)の規定は、前項の場合について準用する。この場合において、同法第三百六条第三項中「前二項」とあるのは「保険業法第四十七条第一項」と、同条第四項及び第七項中「株式会社」とあるのは「相互会社」と、同法第三百七条中「株主総会」とあるのは「総代会」と、同条第一項第二号中「株主」とあるのは「総代」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
- 3.会社法第八百六十八条第一項(非訟事件の管轄)、第八百七十条第一項(第一号に係る部分に限る。)(陳述の聴取)、第八百七十一条(理由の付記)、第八百七十二条(第四号に係る部分に限る。)(即時抗告)、第八百七十四条(第一号に係る部分に限る。)(不服申立ての制限)、第八百七十五条(非訟事件手続法の規定の適用除外)及び第八百七十六条(最高裁判所規則)の規定は、前二項の場合について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。
この条文の基本情報
総代会検査役選任請求権とは何ですか?
定義総代会検査役選任請求権とは、保険業法第47条に定められた規定で、「相互会社、社員総数の千分の一(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上に相当する数の社員若しくは千名(これを下回る数を定款で定めた場合にあっ…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 保険業法第47条(総代会検査役選任請求権)は、日本の保険業法に含まれる条文です。
- 保険業法第47条の条文原文は「相互会社、社員総数の千分の一(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上に相当する数の社員若しくは千名(これを下回る数を定款で定めた場合にあっ…」で始まります。
- 保険業法第47条は第二目 総代会に置かれています。
- 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
- 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 保険業法第47条の前の条は保険業法第46条です。
- 保険業法第47条の次の条は保険業法第48条です。
- 保険業法第47条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
保険業法(平成七年法律第百五号)第47条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105 - 本サイト収録
保険業法(平成七年法律第百五号)第47条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/47
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点保険業法47条は、一定数の社員または総代三名以上が、総代会の招集手続と決議方法を調査させるため、当該総代会に先立ち裁判所へ検査役選任を申し立てられると定める。
Q · 総代会のやり方がおかしいと思ったとき、社員は何かできるんですか?
総代会の前なら裁判所に検査役の選任を申し立てられます
保険業法47条1項により、社員総数の千分の一以上の社員、千名以上の社員(いずれも原則六月前から継続して社員であること)、または総代三名以上は、総代会の招集手続と決議方法を調査させるため、当該総代会に先立ち裁判所に検査役選任の申立てができます。会社法306条3項から7項までと307条が準用され、報告を受けた裁判所は総代会の再招集や総代への通知を命じることができます。ただし「当該総代会に先立ち」が絶対条件で、総代会後の申立てはできません。
解説
相互会社の総代会は、社員数百万人の生命保険会社であっても、実際に議決権を行使するのは総代200名前後にすぎない。その総代会の招集手続と決議方法が本当に公正だったのか、疑いを持ったとき、あなたは裁判所に「検査役を選んでくれ」と申し立てることができる。保険業法47条1項が定めるのはその権利だ。要件は三択で、社員総数の千分の一以上、または千名以上の社員(いずれも六月前から継続保有)、あるいは総代三名以上。ここで見落としてはならないのは「当該総代会に先立ち」という文言である。総会が終わってから不正に気付いても、この条文はもう使えない。総代会の招集通知を受け取った時点が、あなたに残された唯一の窓なのだ。しかも会社法307条が準用され、検査役の報告を受けた裁判所は総代会の再招集や報告の通知を命じることができる。監視カメラを設置する権利が、事前にだけ開いている。
法的な位置づけ
保険業法47条は、相互会社の総代会について検査役選任の申立権を定める規定である。一定数の社員または三名以上の総代が、総代会の招集手続および決議方法の調査を目的として、当該総代会に先立ち裁判所に検査役の選任を申し立てることができ、会社法306条3項以下および307条が準用される。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.招集通知の日付と議案を記録する 総代会の招集通知を受け取った日、記載された開催予定日、議案の内容と添付資料の有無を記録する。通知から開催までの期間が法令・定款の定めを満たしているかを最初に確認する
- 2.申立適格を確認する 社員として申し立てるなら社員総数の千分の一以上または千名以上、かつ原則六月前から継続して社員であることを確認する。総代として申し立てるなら他の総代二名の賛同を取り付ける。定款で要件が緩和されていないかも併せて確認する
- 3.調査対象となる疑義を特定する 検査役の調査範囲は招集手続と決議方法に限られるため、申立書では「通知の発送日が遅い」「議決権行使書面の集計方法が不明」など、具体的な疑義を特定して記載する
- 4.総代会前に地方裁判所へ申し立てる 会社法868条1項の準用により、本店所在地を管轄する地方裁判所へ検査役選任を申し立てる。「当該総代会に先立ち」が要件であるため、通知を受け取った当日に弁護士へ連絡する速度が必要になる
- 5.間に合わない場合の事後手段を並行準備する 総代会前に選任が間に合わない可能性が高い場合、決議取消しの訴え(保険業法57条、会社法831条準用)の準備を並行して進める。証拠となる通知・資料を保全しておく
よくある質問 AI による整理
Q1保険業法47条の検査役選任とは何ですか?
相互会社の総代会について、招集手続と決議方法を調査させるため、裁判所に第三者の検査役を選んでもらう制度です。社員または総代が総代会の前に申し立てます。
Q2検査役選任の申立ては誰ができますか?
社員総数の千分の一以上の社員、千名以上の社員(いずれも原則六月前から継続)、または三名以上の総代です。定款でこれを下回る要件を定めることもできます。
Q3検査役選任はいつまでに申し立てますか?
当該総代会に先立って申し立てる必要があります(保険業法47条1項)。総代会が終わった後の申立てはできません。
Q4検査役は決議を止められますか?
止められません。職務は招集手続と決議方法の調査と裁判所への報告に限られ、報告を受けた裁判所が再招集等を命じます(会社法307条準用)。
Q5申立てはどこの裁判所にしますか?
会社法868条1項が準用され、非訟事件として本店所在地を管轄する地方裁判所に申し立てます。
Q6検査役選任の決定に不服がある場合は?
会社法872条4号の準用により即時抗告ができます。ただし選任を認めない決定への不服申立ては874条1号準用により制限されます。
Q7総代会が終わった後はどうすればいいですか?
47条は使えません。事後の手段は決議取消しの訴え(保険業法57条、会社法831条準用)で、決議の日から三箇月の期間制限があります。
Q8株式会社の株主総会でも同じ制度がありますか?
会社法306条が同趣旨の制度を定めており、保険業法47条はそれを相互会社の総代会に合わせて構成した規定です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1保険に入ってるだけの自分が、会社の総会を調べさせるなんて本当にできるんですか?
相互会社の保険契約者は法律上「社員」であり、社団の構成員です。保険業法47条1項は社員総数の千分の一以上または千名以上の社員に検査役選任の申立権を認めています。実務のポイント:大手生保は社員数が数百万規模なので千分の一は非現実的ですが、条文は「千名以上」という代替要件を並列で置いている。この千名要件の存在を知らずに諦める人が圧倒的多数です
Q2検査役が入ったら、その総代会の決議は止まるんですか?
止まりません。検査役の職務は招集手続と決議方法の調査と裁判所への報告です(会社法306条準用)。報告を受けた裁判所が、必要と認めれば総代会の再招集や総代への調査結果通知を命じます(同307条準用)。実務のポイント:実務上、裁判所の再招集命令まで至る例は稀。むしろ検査役が入るという事実自体が会社側に手続是正を促す圧力として機能する
間違えやすい点 AI による整理
- 「検査役は不正を暴いて処分してくれる人」だと期待されがちだが、検査役の職務は招集手続と決議方法の調査と裁判所への報告に限られる。決議を無効にする権限はない。報告を受けた裁判所が会社法307条により総代会の再招集や株主(総代)への通知を命じる、という二段構えである
- この制度を「総代会の後で不正が分かったときの救済手段」と理解している人がいるが、問いの立て方そのものが誤っている。47条1項は「当該総代会に先立ち」と明記しており、事後の申立ては不適法却下される。事後の武器は社員総会等決議取消しの訴え(保険業法57条、会社法831条準用)であり、別の条文・別の期間制限の世界だ
- 社員側から見れば「保険契約者にすぎない自分に会社を調べる権利などない」と感じるだろう。だが法律から見れば、相互会社の社員は保険契約者であると同時に社団の構成員であり、株式会社の株主に相当する地位にある。この落差を認識していないために、日本の相互会社の社員は自分が持つ権利をほぼ行使しない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 発動できる時点 | 保険業法47条:当該総代会に先立つ事前のみ | 保険業法57条:決議後(決議の日から三箇月以内) 保険業法45条:招集手続そのものの規律(常時) |
| 求める効果 | 裁判所選任の検査役による調査と報告 | 決議の取消し 適法な招集手続の履践 |
| 申立・提訴の主体 | 一定数の社員または総代三名以上 | 社員・総代等の提訴権者 会社(招集する側)の義務 |
| 決議への直接効力 | なし(調査と報告のみ、会社法307条で裁判所が再招集等を命じうる) | あり(認容されれば決議は取り消される) 手続違反は決議の瑕疵事由となりうる |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は相互保険会社の規律が保険法にあり、少数株主による検査人選任は公司法245条が担う。日本のように保険業法内に総代会用の検査役条文を置く構成とは異なる
韓国は商法の株主総会検査人制度が基本で、相互会社形態の保険会社は日本ほど普及していない
ドイツは相互保険社団を VAG が独立の会社類型として規律し、機関構成は株式法の準用による。総会監督は AktG の準用で処理される
米国は州ごとに相互保険会社の member rights を定め、裁判所選任の検査役という統一制度はなく、inspection of books や derivative suit で対応する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- あなたが加入している生命保険相互会社が、経営統合や株式会社化を総代会に諮ろうとしている。総代の選出過程が不透明で、会社側の推薦者ばかりが並んでいると感じた。総代会当日を待って異議を述べても遅い。招集通知が届いた段階で、検査役選任の申立てを打つかどうかの判断が求められる
- 総代三名で足りる、という事実を知らない総代が大半である。もしあなたが総代で、議案の説明資料が総代会の三日前にしか届かず、質問しても回答が返ってこないとしたら? 賛同者をあと二名集めれば、裁判所を動かせる
- 会社側の立場に立つ場合。検査役選任の申立てが出された時点で、招集手続の記録、通知の発送日、議決権行使書面の集計方法、すべてが裁判所選任の第三者の目に晒される。社内の「慣行でやっていた」処理が、そのまま瑕疵の証拠になる
- 残された時間はわずかだ。総代会の招集通知から開催まで二週間しかない相互会社は多い。申立て、審尋、選任、調査、この一連を総代会前に間に合わせるには、通知を受け取った当日に弁護士へ連絡する速度が要る
取るべき行動
被害を受けた側:1. 総代会の招集通知を受け取った日、開催予定日、議案の内容を記録し、通知の発送日から開催日までの期間が定款・法令の定めを満たしているか確認2. 自分の資格を確認、社員なら六月前から継続して社員であること、総代なら他二名の賛同を確保3. 会社の本店所在地を管轄する地方裁判所へ検査役選任の申立て(会社法868条1項準用)、調査対象は招集手続と決議方法に限られるので申立書で具体的な疑義を特定4. 総代会開催前に選任が間に合わない可能性が高い場合、並行して決議取消訴訟の準備も進める
訴えられた側:1. 申立てを受けた会社側は、まず招集通知の発送記録、議決権行使書面、議事運営の台本、総代選出手続の記録を保全2. 裁判所の陳述聴取(会社法870条1項1号準用)で、手続の適法性を時系列で説明できる資料を整える3. 選任決定に対しては即時抗告ができるが(同872条4号準用)、選任を認めない決定に対する不服申立ては制限される(同874条1号準用)ことに注意4. 争うより、指摘された手続上の不備を総代会前に自主的に是正する方が、後の決議取消リスクを減らせる場合が多い
時効(請求できる期限):「当該総代会に先立ち」が絶対の時間的限界(保険業法47条1項)。総代会が開催された後の申立ては不適法。社員資格は原則として六月前から引き続き社員であること(定款で短縮可)。事後救済に回る場合、決議取消しの訴えは決議の日から三箇月以内(保険業法57条による会社法831条準用、最新の改正状況をご確認ください)
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