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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 8 分8 分8 分

保険業法 第53条の22(会計監査人の権限等)

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  1. 会計監査人は、次款の定めるところにより、相互会社の計算書類(第五十四条の三第二項に規定する計算書類をいう。以下この款において同じ。)及びその附属明細書並びに連結計算書類(第五十四条の十第一項に規定する連結計算書類をいう。)を監査する。この場合において、会計監査人は、内閣府令で定めるところにより、会計監査報告を作成しなければならない。
  2. 2.会計監査人は、いつでも、次に掲げるものの閲覧及び謄写をし、又は取締役及び会計参与並びに支配人その他の使用人に対し、会計に関する報告を求めることができる。
  3. 一会計帳簿(第五十四条の二第一項に規定する会計帳簿をいう。以下この款において同じ。)又はこれに関する資料が書面をもって作成されているときは、当該書面
  4. 二会計帳簿又はこれに関する資料が電磁的記録をもって作成されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を内閣府令で定める方法により表示したもの
  5. 3.会計監査人は、その職務を行うため必要があるときは、会計監査人設置会社(会計監査人を置く相互会社をいう。以下この節、第七十六条第三項第三号、第百六十一条第一項第五号ハ及び第百六十三条第一項第五号ハにおいて同じ。)の実質子会社に対して会計に関する報告を求め、又は会計監査人設置会社若しくはその実質子会社の業務及び財産の状況の調査をすることができる。
  6. 4.前項の実質子会社は、正当な理由があるときは、同項の報告又は調査を拒むことができる。
  7. 5.会計監査人は、その職務を行うに当たっては、次のいずれかに該当する者を使用してはならない。
  8. 一第五十三条の七において読み替えて準用する会社法第三百三十七条第三項第一号又は第二号に掲げる者
  9. 二会計監査人設置会社又はその実質子会社の取締役、執行役、会計参与若しくは監査役又は支配人その他の使用人である者
  10. 三会計監査人設置会社又はその実質子会社から公認会計士又は監査法人の業務以外の業務により継続的な報酬を受けている者
  11. 6.相互会社が指名委員会等設置会社である場合における第二項の規定の適用については、同項中「取締役」とあるのは、「取締役、執行役」とする。

この条文の基本情報

会計監査人の権限等とは何ですか?

定義会計監査人の権限等とは、保険業法第53条の22に定められた規定で、「会計監査人は、次款の定めるところにより、相互会社の計算書類(第五十四条の三第二項に規定する計算書類をいう。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 保険業法第53条の22(会計監査人の権限等)は、日本の保険業法に含まれる条文です。
  2. 保険業法第53条の22の条文原文は「会計監査人は、次款の定めるところにより、相互会社の計算書類(第五十四条の三第二項に規定する計算書類をいう。」で始まります。
  3. 保険業法第53条の22は第七目 会計監査人に置かれています。
  4. 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
  5. 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 保険業法第53条の22の前の条は保険業法第53条の21です。
  7. 保険業法第53条の22の次の条は保険業法第53条の23です。
  8. 保険業法第53条の22には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式保険業法(平成七年法律第百五号)第53条の22
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105
  • 本サイト収録保険業法(平成七年法律第百五号)第53条の22(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/53_22

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点保険業法53条の22は、相互会社の会計監査人が計算書類と連結計算書類を監査し、会計帳簿をいつでも閲覧できると定める。実質子会社の調査も可能だが、正当な理由があれば拒める。

Q · 親会社の監査法人から「子会社の帳簿と業務を調査したい」と言われたら、断れるんですか?

原則は応じる義務あり。拒めるのは4項の正当な理由があるときだけ

保険業法53条の22第3項により、会計監査人は職務を行うため必要があるとき、会計監査人設置会社の実質子会社に対して会計に関する報告を求め、業務および財産の状況を調査できます。実質子会社が拒めるのは4項の正当な理由があるときだけです。業務多忙や社内規程では足りず、第三者との守秘義務に反する場合や、職務上の必要性を明らかに超える範囲の調査が典型例とされます。拒絶した事実は会計監査報告の監査範囲の制約として記録され、親会社の決算の信頼性に跳ね返ります。

解説

日本生命や明治安田生命のような相互会社には、株主がいない。株価もなく、市場からの監視も働かない。その空白を埋める装置が、保険業法53条の22で権限を与えられた会計監査人である。与えられている権限は、想像よりはるかに攻撃的だ。会計帳簿は「いつでも」閲覧・謄写できる(2項)。取締役だけでなく、会計参与・支配人その他の使用人にも直接、会計に関する報告を求められる。さらに3項では、会計監査人設置会社の実質子会社にまで踏み込み、業務および財産の状況を実地調査できる。つまり、あなたが子会社の経理担当者として「親会社の監査法人はうちには関係ない」と考えているなら、その前提から誤っている。唯一のブレーキが4項で、実質子会社は「正当な理由」があるときだけ拒める。この五文字をどう埋めるかに、実務の攻防が全部集約する。

法的な位置づけ

保険業法53条の22は、相互会社の会計監査人の職務と権限を定める規定である。会計監査人は計算書類および連結計算書類を監査して会計監査報告を作成し、会計帳簿等をいつでも閲覧・謄写し、取締役その他の使用人に会計に関する報告を求めることができる。職務上必要があるときは実質子会社の業務および財産の状況の調査も認められる。

手順

  1. 1.要請の根拠が2項か3項かを特定する 監査法人からの依頼文書で、会計帳簿の閲覧・謄写や使用人への報告請求(2項)か、実質子会社への報告請求・実地調査(3項)かを確認する。根拠条項が書かれていない場合は明示を求め、対応窓口と回答期限を同時に確定させる
  2. 2.自社が実質子会社に当たるかを判定する 議決権の保有比率だけで判断せず、財務および事業の方針の決定が親会社に支配されているかを確認する。役員派遣、資金調達依存、重要契約の決裁ラインを洗い出し、該当の可否を親会社の財務責任者と共有する
  3. 3.拒む場合は4項の正当な理由を書面化する 第三者との守秘義務契約に反する範囲、職務上の必要性を明らかに超える範囲など、拒絶の理由を条項単位で特定して書面で回答する。口頭で渋ると理由が記録に残らず、単なる非協力として監査範囲の制約に転記される
  4. 4.監査チームの人選で5項の欠格を洗い出す 監査に関与する担当者が、会計監査人設置会社またはその実質子会社の取締役・執行役・会計参与・監査役・支配人その他の使用人でないか、監査以外の業務で継続的な報酬を受けていないかを、監査契約の締結前に確認する
  5. 5.対応記録を決算日程に紐づけて残す 要請日、回答日、提出資料、未提出項目を一覧化し、監査役および取締役会に報告する。未提出が残る場合は会計監査報告への記載可能性を事前に共有し、決算発表日程への影響を経営判断の土俵に乗せる

よくある質問 AI による整理

Q1会計監査人とは何をする人ですか?

会社の計算書類を外部から監査し、会計監査報告を作成する公認会計士または監査法人です。保険業法53条の22第1項が相互会社における職務を定めています。

Q2実質子会社とはどこまでの会社を指しますか?

議決権の形式的な保有比率だけでなく、財務および事業の方針の決定を支配していると認められる会社を含みます。持分が過半に届かなくても3項の調査対象になります。

Q3会計監査人設置会社とは何ですか?

保険業法53条の22第3項が定義する、会計監査人を置く相互会社のことです。この定義は76条3項3号などの他の条文にも波及します。

Q4会計監査人は現場の社員に直接報告を求められますか?

求められます。2項は取締役および会計参与だけでなく、支配人その他の使用人に対しても会計に関する報告を請求できると定めています。経理担当者個人も対象です。

Q5指名委員会等設置会社だと条文の読み方が変わりますか?

変わります。6項により、相互会社が指名委員会等設置会社である場合、2項の「取締役」は「取締役、執行役」と読み替えられ、執行役も報告請求の相手方になります。

Q6監査法人に監査以外のコンサルも頼んでよいのですか?

発注自体は禁じられませんが、5項3号により、監査以外の業務で継続的な報酬を受けている者は監査の職務に使用できません。人的重複があると担当替えが必要になります。

Q7連結計算書類も監査の対象になりますか?

なります。1項は計算書類およびその附属明細書に加え、54条の10第1項の連結計算書類も監査対象とし、これが3項の子会社調査権の実務的な根拠になります。

Q8電磁的記録の会計帳簿はどう閲覧するのですか?

2項2号により、電磁的記録で作成されている場合は、記録された事項を内閣府令で定める方法により表示したものを閲覧・謄写の対象とします。画面表示や出力書面が該当します。

この条文についての質問 AI による整理

Q1会計監査報告って、結局なにが書いてある紙なんですか?

1項で作成が義務づけられた、監査の結論を示す文書である。記載事項は内閣府令(保険業法施行規則)に委任されており、無限定適正意見か、限定付適正意見か、不適正意見か、意見不表明かの別と、監査範囲に制約があった場合はその事実が書かれる。実務のポイント:読む順番を変えるべきだ。意見の類型より先に、監査範囲の制約と追記情報の欄を読む。監査人が最後まで納得しなかった論点は、意見本文ではなくそこに沈んでいる

Q2うちは子会社なんですが、親会社の監査法人の調査って本当に断れないんですか?

4項により、正当な理由があるときは断れる。ただし正当な理由は狭く解され、業務多忙や社内規程では足りない。第三者との守秘義務契約に反する場合や、3項の「職務を行うため必要があるとき」の範囲を明らかに超える調査などが典型例である。実務のポイント:拒絶は会計監査報告に監査範囲の制約として残り、めぐりめぐって親会社の決算の信頼性に響く。断る断らないは経理部門の一存ではなく、親会社の財務責任者と監査法人の三者で握るのが実務の作法

Q3会計監査人が社長に忖度して、甘い監査になることはないんですか?

5項が独立性を担保している。53条の7で読み替えて準用する会社法337条3項1号・2号に掲げる者、会計監査人設置会社やその実質子会社の取締役・執行役・会計参与・監査役・支配人その他の使用人、そして監査以外の業務で継続的な報酬を受けている者は、職務を行うにあたって使用できない。実務のポイント:3号はコンサル報酬を念頭に置く。監査法人系列に案件を出しているなら、その関与者は監査チームに入れられない。発注段階で人的重複を潰しておかないと、監査の直前に担当替えが起きる

Q4保険に入っているだけの自分に、この監査は関係ありますか?

直結している。相互会社の保険契約者は「社員」であり、株式会社でいう株主に相当する地位にある。会計監査人が監査するのは54条の3の計算書類、つまりあなたが持分を持つ会社の決算そのものである。実務のポイント:会計監査人の氏名または監査法人名は、総代会資料やディスクロージャー資料に掲載される。決算の内容に疑問があるなら、顧客としてコールセンターに問い合わせるのではなく、社員として総代会の議題に乗せる筋を探す方が実効性がある

間違えやすい点 AI による整理

  • 「会計監査人は決算期末に来て書類を見る人」という前提で問いを立てている人が多いが、その問いの立て方自体が誤っている。2項は「いつでも」と書いている。期末監査の枠外でも、期中のどの時点でも帳簿は開かれうる。「いつ来るのか」ではなく「いつ来ても開ける状態か」を問うべきだ
  • 3項に子会社調査権があることは知られているが、その対象が「実質子会社」である深刻さは見落とされている。議決権の形式的な保有比率だけで決まらず、財務および事業の方針の決定を支配していると認められる会社が入る。持分が過半に届かなくても、実質支配なら調査対象。組織図の外にいるつもりの会社が、そのまま射程内にある
  • 5項の使用制限を「監査法人側のルールだから自社には関係ない」と見るのは、視角がずれている。法律から見れば、使ってはならない者を誤って使った監査は、手続の適正性そのものが疑われる。傷を負うのは監査法人だけではなく、その監査を受けた会社の決算の信頼性だ。相手方のコンプライアンスが、あなたの決算に直結している
比較の観点この条文ほかの条文
規律の中身53条の22:会計監査人の監査義務と閲覧・報告請求・子会社調査の権限53条の7:会計監査人の資格および欠格事由(会社法準用)
54条の3:監査の対象となる計算書類の定義
主な規律の相手方取締役・会計参与・支配人その他の使用人・実質子会社会計監査人になろうとする公認会計士・監査法人
計算書類を作成する相互会社
実質子会社への波及あり(3項の報告請求・実地調査、4項で正当な理由があれば拒絶可)あり(欠格事由の判定に実質子会社の役職が影響)
直接の波及はなし(連結は54条の10)
不備が生じたときの帰結監査範囲の制約として会計監査報告に記載され、決算の信頼性に影響選任自体の効力や監査手続の適正性が争点化
計算書類の記載不備として是正が必要

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
公司法第218條、證券交易法第36條

台湾は保險法第136條により保険業の組織を株式会社または合作社に限り、相互会社そのものが存在しない。外部会計士の査核権限は証券法制と会計師関係法令に分散しており、業法の一条に集約する日本型とは構造が異なる

韓国
상법 제412조의5、주식회사 등의 외부감사에 관한 법률

韓国は監査の子会社調査権を商法に置き、外部監査人の権限は外部監査法で規律する二層構造。相互会社ではなく株式会社を前提とする点で日本の相互会社規定とは適用場面が異なる

ドイツ
HGB § 320、VAG(VVaG に関する規定)

ドイツは相互保険社団(VVaG)という日本の相互会社に近い組織形態を持ち、会計監査人の提出・報告請求権は商法典 HGB に一般規定として置かれる。業法側に固有の権限規定を置く日本とは条文配置が逆

アメリカ
NAIC Annual Financial Reporting Model Regulation(Model Audit Rule)

米国は州保険法とモデル規則により保険会社(相互会社を含む)に独立会計士監査を義務づける。監査人の情報アクセスは監査基準と契約で確保され、法律が直接子会社調査権を与える構造ではない

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 決算発表まであと三週間。監査法人から「海外の販売子会社の業務および財産の状況を調査したい」と連絡が来たら、あなたはどう答える? 3項の調査権は職務を行うため必要があるときに発動し、拒めるのは4項の正当な理由がある場合だけ。返答を渋った日数は、そのまま監査スケジュールの遅延として記録に残る。
  • 子会社の経理課長であるあなたに、親会社の監査チームが帳簿の写しを求めてきた。社内規程を理由に一度断った。その一度が、会計監査報告に監査範囲の制約として書かれる。
  • 監査法人の担当メンバーを詰める会議で、候補の一人が親会社グループのコンサル案件を継続受注していると分かった。5項3号は、公認会計士または監査法人の業務以外の業務により継続的な報酬を受けている者の使用を禁じている。人選の一行が、監査手続の適正性そのものの争点に変わる。
  • 加入している生命保険が相互会社のものなら、毎年届くディスクロージャー資料の末尾に会計監査人の名前が載っている。契約者は顧客であると同時に社員であり、その決算を外部に検証させる仕組みが53条の22だ。読み飛ばしていたページが、自分の持分の健全性を示す唯一の外部証明だった

取るべき行動

被害を受けた側:会計監査人側、または情報が出てこない立場にいる場合。1. 求める情報が2項(会計帳簿・関連資料・使用人への報告請求)か3項(実質子会社への報告請求・実地調査)かを明示して請求する。根拠条項を書かずに依頼すると、単なるお願いとして棚上げされる2. 拒絶されたら4項の「正当な理由」の具体的内容を書面で求める3. 回答が得られない場合は監査範囲の制約として会計監査報告に記載し、監査役および取締役会に報告して経営判断の土俵に乗せる

訴えられた側:報告・調査を求められた取締役、使用人、実質子会社の側にいる場合。1. まず要請の根拠が2項か3項かを確認し、自社が実質子会社に当たるか(形式的持株比率ではなく財務および事業方針の支配の有無)を判定する2. 拒む場合は4項の正当な理由、たとえば第三者との守秘義務や、職務上の必要性を明らかに超える範囲であることを、書面で理由付きで示す3. 業務多忙、社内方針、前例なしは正当な理由として通らないと考えて準備する4. 拒絶の判断は現場単独で下さず、親会社の財務責任者と監査法人を交えて確定させる

時効(請求できる期限):本条自体に期間の定めはない。会計監査人の任務懈怠責任を追及する場合は一般消滅時効(民法166条、権利を行使できることを知った時から5年、または権利を行使できる時から10年)による。なお会計監査報告の内容および通知の期限は内閣府令に委任されており、実務では計算書類を受領した日を起点とする一定期間内とされる(最新の改正状況をご確認ください)

改正沿革 AI による整理

  • 改正沿革は人的検証が必要 相互会社の機関に関する保険業法53条系の規定群は、会社法制定に伴う整備および指名委員会等設置会社に関する用語整理の影響を受けているとみられるが、本条について新設年と各項の追加・改正の別を確定できないため、total_revisions を -1とした。官報および法令沿革での確認を要する

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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