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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 8 分8 分8 分

保険業法 第76条(保険契約者総会の決議)

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  1. 保険契約者総会においては、その決議により、組織変更後相互会社の定款その他組織変更後相互会社の組織に必要な事項を定めるとともに、組織変更後相互会社の取締役となるべき者を選任しなければならない。
  2. 2.組織変更後相互会社が監査等委員会設置会社である場合には、前項の規定による組織変更後相互会社の取締役となるべき者の選任は、組織変更後における監査等委員となる者である組織変更後相互会社の取締役となるべき者とそれ以外の組織変更後相互会社の取締役となるべき者とを区別してしなければならない。
  3. 3.次の各号に掲げる場合には、保険契約者総会においては、当該各号に定める者を選任しなければならない。
  4. 一組織変更後相互会社が会計参与設置会社である場合組織変更後相互会社の会計参与となるべき者
  5. 二組織変更後相互会社が監査役設置会社である場合組織変更後相互会社の監査役となるべき者
  6. 三組織変更後相互会社が会計監査人設置会社である場合組織変更後相互会社の会計監査人となるべき者
  7. 4.第六十九条第一項の決議は、第一項の決議により変更することができる。ただし、組織変更をする株式会社の債権者の利益を害することはできない。
  8. 5.前項の変更が株主に損害を及ぼすおそれがあるときは、株主総会の同意を得なければならない。この場合においては、第六十九条第二項の規定を準用する。
  9. 6.前項の株主総会の同意が得られなかった場合は、第六十九条第一項の承認の決議は、その効力を失う。
  10. 7.保険契約者総会は、第七十四条第三項において準用する会社法第六十七条第一項第二号に掲げる事項以外の事項については、決議をすることができない。ただし、組織変更後相互会社の定款その他組織変更後相互会社の組織に必要な事項の決定並びに第一項及び第三項に規定する者の選任については、この限りでない。

この条文の基本情報

保険契約者総会の決議とは何ですか?

定義保険契約者総会の決議とは、保険業法第76条に定められた規定で、「保険契約者総会においては、その決議により、組織変更後相互会社の定款その他組織変更後相互会社の組織に必要な事項を定めるとともに、組織変更後相互会社の取締役となるべ…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 保険業法第76条(保険契約者総会の決議)は、日本の保険業法に含まれる条文です。
  2. 保険業法第76条の条文原文は「保険契約者総会においては、その決議により、組織変更後相互会社の定款その他組織変更後相互会社の組織に必要な事項を定めるとともに、組織変更後相互会社の取締役となるべ…」で始まります。
  3. 保険業法第76条は第一款 株式会社から相互会社への組織変更に置かれています。
  4. 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
  5. 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 保険業法第76条の前の条は保険業法第75条です。
  7. 保険業法第76条の次の条は保険業法第77条です。
  8. 保険業法第76条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式保険業法(平成七年法律第百五号)第76条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105
  • 本サイト収録保険業法(平成七年法律第百五号)第76条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/76

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点保険業法76条は、保険契約者総会が組織変更後相互会社の定款を定め取締役となるべき者を選任すると規定する。株主総会の承認決議も契約者の決議で変更できるが、債権者の利益は害せない。

Q · 契約している保険会社が相互会社に変わるとき、契約者は本当に何か決められるんですか?

契約者総会は計画を変更でき、株主が同意しなければ承認決議は失効します

保険業法76条により、保険契約者総会は組織変更後相互会社の定款その他組織に必要な事項を定め、取締役となるべき者を選任しなければなりません(1項)。監査等委員会設置会社なら監査等委員となる者とそれ以外を区別して選任します(2項)。さらに4項は、株主総会が承認した組織変更の決議(69条1項)を保険契約者総会の決議で変更できると定めます。ただし債権者の利益を害することはできず(4項ただし書)、変更が株主に損害を及ぼすおそれがあるときは株主総会の同意が必要で、同意が得られなければ株主総会の承認決議そのものが効力を失います(5項・6項)。

解説

株式会社の生命保険会社が相互会社に姿を変えるとき、最後の関門に立つのは株主ではない。保険契約者である。保険業法76条は、保険契約者総会に対して、組織変更後の相互会社の定款を定め、取締役となるべき者を選任する権限を与える。つまり、あなたが契約者としてその会社の保険に入っているなら、変更後の会社の憲法(定款)と経営陣を、あなたを含む契約者の決議で決めることになる。さらに重い条項が4項から6項だ。株主総会が先に承認した組織変更計画の内容を、保険契約者総会は決議で変更できる。その変更が株主に損害を及ぼすおそれがあるなら、今度は株主総会の同意が要る。同意が得られなければ、株主総会の承認決議そのものが効力を失い、組織変更は白紙に戻る。契約者は「意見を聞かれる立場」ではなく、計画を書き換え、破綻させる力を持つ立場である。

法的な位置づけ

保険業法76条は、株式会社から相互会社への組織変更手続における保険契約者総会の決議事項を定める規定である。保険契約者総会は組織変更後相互会社の定款その他組織に必要な事項を決定し、取締役・会計参与・監査役・会計監査人となるべき者を選任する。また株主総会の承認決議を変更する権限を有し、その限界として債権者利益の不可侵と株主総会の同意が置かれる。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.招集通知で決議できる範囲を確定させる 保険契約者総会の招集通知が届いたら、まず「会議の目的である事項」の記載を確認する。76条7項により決議可能な範囲はこの記載で画されるため、当日その場で別議題を持ち出しても決議できない
  2. 2.定款案を契約条件への影響から読む 定款案は総則から順に読むのではなく、保険料、剰余金の分配(配当)、解約返戻金、社員の権利義務に関する条項から先に読む。現行の契約条件がどう変わるかが、契約者にとっての実質的な争点になる
  3. 3.取締役候補と監査等委員の区別を照合する 取締役となるべき者の名簿を確認し、組織変更後相互会社が監査等委員会設置会社である場合は、監査等委員となる者とそれ以外が区別して提案されているかを2項に照らして照合する。区別がなければ手続瑕疵の指摘材料になる
  4. 4.議案ごとに賛否を明記して書面提出する 出席できない場合でも白紙委任にせず、議案ごとの賛否を明記して締切前に返送する。書面による議決権行使が事実上の勝負どころであり、4項の変更権を動かす一票になる

よくある質問 AI による整理

Q1保険契約者総会とは?

株式会社の保険会社が相互会社へ組織変更する際に招集される、保険契約者による意思決定機関です。保険業法76条により、組織変更後相互会社の定款と取締役となるべき者を決議します。

Q2保険会社の組織変更とは何ですか?

保険会社が法人格を維持したまま株式会社と相互会社の間で形態を変える手続です。保険業法69条以下が規律し、株主総会の承認決議と保険契約者総会の決議の双方を要します。

Q3相互会社と株式会社の違いは?

株式会社は株主が出資して所有しますが、相互会社では保険契約者が社員となり会社を構成します。組織変更後は株主の地位が消え、契約者が総代会を通じて経営に関与します。

Q4保険契約者総会は総代会で代替できますか?

保険業法77条により、保険契約者総代会をもって保険契約者総会に代えることができます。契約者数が膨大な生命保険会社では、実務上の代替手段として想定されています。

Q5監査等委員となる取締役の選任方法は?

組織変更後相互会社が監査等委員会設置会社である場合、保険業法76条2項により、監査等委員となる者とそれ以外の取締役となるべき者を区別して選任しなければなりません。

Q6保険契約者総会で決議できる事項の範囲は?

76条7項により、招集通知に記載された会議の目的事項に限られます。ただし組織変更後相互会社の定款その他組織に必要な事項の決定と、1項・3項の者の選任は例外です。

Q7株主が同意しないと組織変更はどうなる?

契約者総会が計画を変更し株主に損害を及ぼすおそれがある場合、株主総会の同意が必要です。同意が得られなければ、76条6項により株主総会の承認決議が効力を失います。

Q8契約者総会の決議に瑕疵があったら争える?

決議の瑕疵は会社法の決議取消しの訴え(会社法831条)の準用関係を通じて問題となります。出訴期間の制約があるため、疑義があれば速やかに弁護士へ相談してください。

この条文についての質問 AI による整理

Q1保険契約者総会って、加入者全員に案内が来るんですか?

組織変更の対象となる保険契約者に招集の手続がとられます。ただし実務上は、保険業法74条以下の準用規定により会社法の総会手続が読み替え適用され、議決権の内容や行使方法は招集通知で示されます。実務のポイント:契約者総会は出席率が極端に低く、実務では書面による議決権行使が事実上の勝負どころになる。会社側は委任状の回収率を早い段階から管理しており、意見を届けたいなら総会当日ではなく、書面提出の締切前に動くのが唯一有効なタイミングです

Q2契約者総会で反対したら、組織変更は止められますか?

決議が成立しなければ組織変更後の定款も役員も決まらず、手続は進みません。さらに4項で計画内容を変更した場合、株主に損害を及ぼすおそれがあれば5項の株主総会同意が必要で、得られなければ6項により株主総会の承認決議自体が失効します。実務のポイント:契約者側が直接「否決」する以外に、修正動議で株主同意が必要な内容に持ち込むという間接的なブレーキがある。会社側が最も嫌うのはこの遅延であり、交渉材料としての価値はここに集中します

Q3取締役の選任を契約者が決めるって、株主の権利を奪っていませんか?

組織変更後は株式会社ではなく相互会社となり、株主という地位自体が消えて契約者が社員になります。したがって変更後の会社の機関を契約者が選ぶのは制度上一貫しています。株主の利益は5項の同意権と4項ただし書の債権者保護で担保されます。実務のポイント:この構造ゆえに、組織変更案件では株主側の法務と契約者向け広報が別チームで動くのが通例。両者の説明資料の食い違いが後の決議取消し訴訟の火種になりやすい

間違えやすい点 AI による整理

  • 「保険契約者総会は会社が決めたことを追認するだけの儀式」と受け止められがちだが、4項は明確に変更権を与えている。しかも変更が株主に損害を及ぼすなら株主総会の同意が必要で、得られなければ6項で株主総会の承認決議が失効する。追認機関ではなく、計画を差し戻せる機関である
  • 契約者の権限は無制限だと考えるのも誤りだ。7項は保険契約者総会の決議事項を、74条3項が準用する会社法67条1項2号の事項(招集通知に記載された会議の目的である事項)に限定する。ただし書で定款その他組織に必要な事項の決定と役員選任は解禁されるが、それ以外の議題を総会の場で持ち出しても決議できない。「総会で何でも言える」と思って準備を怠ると、発言の機会そのものを失う
  • 4項の変更権は万能に見えるが、ただし書が「組織変更をする株式会社の債権者の利益を害することはできない」と枠をはめている。契約者の利益と債権者の利益が衝突する場面では、契約者側の変更が無効となりうる。あなたから見れば正当な要求でも、法から見れば越権になる、この落差が総会決議の瑕疵を生む
比較の観点この条文ほかの条文
決議主体76条:保険契約者総会(組織変更後に社員となる者)69条:株主総会(組織変更前の株式会社の株主)
77条:保険契約者総代会(総会に代わる代表機関)
決議の内容定款その他組織に必要な事項の決定+取締役等となるべき者の選任組織変更計画の承認(起点となる意思決定)
保険契約者総会の決議事項を総代が代わって決議
他方の決議への影響力4項により株主総会の承認決議を変更できる(債権者利益は害せない)5項の同意を拒めば6項により自らの承認決議が失効する
76条の権限をそのまま行使(範囲は7項の制限に従う)
決議事項の範囲制限7項:招集通知記載の目的事項に限定(定款決定・役員選任は例外)会社法の株主総会の一般原則に従う
76条7項の制限が及ぶ

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
保險法第136條ほか

台湾は保険業の組織を株式会社または協同組合(合作社)に限っており、日本型の相互会社および相互会社への組織変更制度を持たない。したがって契約者総会が定款と役員を決するという構造自体が存在せず、組織変更は会社法(公司法)の一般手続に委ねられる

韓国
대한민국 보험업법(株式会社の組織変更に関する章)

韓国保険業法も株式会社から相互会社への組織変更手続を置き、保険契約者総会に相当する機関の決議によって定款と役員を定める構造を採る。日本法との近接性が高いが、条番号および株主保護の仕組みの細部は原典での確認を要する

ドイツ
VAG(Versicherungsverein auf Gegenseitigkeit)、UmwG §§ 291 ff.

ドイツは相互保険社団(VVaG)から株式会社への形態変更を組織変更法(UmwG)で明文化する一方、株式会社から VVaG への逆方向の変更は限定的とされる。日本法が株式会社から相互会社への経路を正面から規律する点は対照的である

アメリカ
各州保険法および NAIC モデル法(demutualization 手続)

米国では相互会社から株式会社への転換(demutualization)が主要な論点であり、契約者投票と州保険長官の認可が中核となる。日本法76条が想定する逆方向(株式会社から相互会社)は米国では例外的である

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 契約している生命保険会社から「相互会社への組織変更に関する保険契約者総会招集通知」が届いた。多くの人は年金保険の案内と同じ扱いで放置する。だがその総会で決まるのは、あなたの保険を今後何十年運営する会社の定款と取締役だ。委任状を白紙で返送した瞬間、その一票は会社側の思う方向に使われる
  • 組織変更をする株式会社の側で法務を担当しているとする。株主総会で承認した計画が、保険契約者総会で書き換えられた。4項の変更権が行使されたのだ。ここであなたが確認すべきは二点、債権者の利益を害していないか(4項ただし書)、株主に損害を及ぼすおそれがあるか(5項)。後者に該当すれば、株主総会の同意を取り直すまで手続は止まる
  • もし保険契約者総会が定款案の一部を修正し、それが株主の権利を薄める内容だったら? 会社は再度株主総会を開いて同意を求めなければならない。株主が拒否すれば、6項により最初の株主総会の承認決議は効力を失う。数か月かけた組織変更プロジェクトが、一度の株主の否決でゼロに戻る
  • 監査等委員会設置会社として再出発する計画なら、取締役の選任は監査等委員となる者とそれ以外を区別して行わなければならない(2項)。区別を怠った選任決議は瑕疵を帯びる。総会の議事進行を作る側にとって、ここは手続の落とし穴である
  • 招集通知の受領から総会当日まで、あなたに残された時間は2週間程度しかないことが多い。定款案を読み込み、取締役候補の経歴を調べ、議決権行使書を返送する。この期間を逃すと、次に意見を言える機会は組織変更後の総代会まで来ない

取るべき行動

被害を受けた側:1. 招集通知を受け取ったら、まず会議の目的である事項の記載を確認、7項の制限で決議可能な範囲がここで確定する2. 定款案は現行の契約条件(保険料、配当、解約返戻金の扱い)に影響する条項から読む3. 取締役候補者名簿と、監査等委員該当区分(2項)の記載を照合、区別されていなければ手続瑕疵の指摘材料になる4. 出席できないなら白紙委任ではなく議案ごとの賛否を明記して返送、これが変更権行使の実質的な一票になる

訴えられた側:1. 組織変更を進める会社側は、株主総会承認決議と保険契約者総会の決議内容の差分を逐条で洗い出す2. 差分が株主に損害を及ぼすおそれがあれば直ちに株主総会の同意手続へ、69条2項の準用に注意3. 4項ただし書の債権者利益の侵害がないか、契約者以外の債権者(社債権者、取引先)への影響を検証4. 同意が得られない見込みなら、6項の失効を回避するため、保険契約者総会の決議前の段階で議案調整を行う

時効(請求できる期限):本条自体に特定の時効はないが、株主総会・保険契約者総会の決議の瑕疵を争うには会社法上の決議取消しの訴えの期間制限(会社法831条、決議の日から3か月)が準用関係を通じて問題となる。組織変更無効の訴えについても保険業法・会社法上の出訴期間の制約があるため、疑義を持った時点で速やかに専門家へ(最新の改正状況をご確認ください)

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.平成7年(1995年) 新設:保険業法の全部改正(平成7年法律第105号)により、株式会社から相互会社への組織変更手続が体系化され、保険契約者総会の決議事項として定款その他組織に必要な事項の決定と役員となるべき者の選任が規定された
  2. 2.平成26年(2014年)以降 改正:会社法改正による監査等委員会設置会社制度の導入に伴い、組織変更後相互会社が監査等委員会設置会社である場合に監査等委員となる者とそれ以外を区別して選任する旨の規律が整備された(具体的な改正法の施行日は e-Gov 原典で確認が必要)

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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