受講中の講座ブックマーク無料で登録

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 8 分8 分8 分

保険業法 第53条の30(指名委員会等設置会社の取締役会の権限)

クイックジャンプ
  1. 指名委員会等設置会社の取締役会は、第五十三条の十四の規定にかかわらず、次に掲げる職務を行う。
  2. 一次に掲げる事項その他指名委員会等設置会社の業務執行の決定
  3. 一経営の基本方針
  4. 二監査委員会の職務の執行のため必要なものとして内閣府令で定める事項
  5. 三執行役が二人以上ある場合における執行役の職務の分掌及び指揮命令の関係その他の執行役相互の関係に関する事項
  6. 四第五項において読み替えて準用する会社法第四百十七条第二項の規定による取締役会の招集の請求を受ける取締役
  7. 五執行役の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制その他相互会社の業務並びに当該相互会社及びその実質子会社から成る企業集団の業務の適正を確保するために必要なものとして内閣府令で定める体制の整備
  8. 二執行役等の職務の執行の監督
  9. 2.指名委員会等設置会社の取締役会は、前項第一号イからホまでに掲げる事項を決定しなければならない。
  10. 3.指名委員会等設置会社の取締役会は、第一項各号に掲げる職務の執行を取締役に委任することができない。
  11. 4.指名委員会等設置会社の取締役会は、その決議によって、指名委員会等設置会社の業務執行の決定を執行役に委任することができる。ただし、次に掲げる事項については、この限りでない。
  12. 一第四十一条第一項又は第四十九条第一項においてそれぞれ読み替えて準用する会社法第二百九十八条第一項各号に掲げる事項の決定
  13. 二社員総会に提出する議案(取締役、会計参与及び会計監査人の選任及び解任並びに会計監査人を再任しないことに関するものを除く。)の内容の決定
  14. 三第五十三条の十五において読み替えて準用する会社法第三百四十八条の二第二項の規定による委託
  15. 四第五十三条の十五において読み替えて準用する会社法第三百五十六条第一項(第五十三条の三十二において読み替えて準用する同法第四百十九条第二項前段において読み替えて準用する場合を含む。)の承認
  16. 五第五十三条の十六において準用する会社法第三百六十六条第一項ただし書の規定による取締役会を招集する取締役の決定
  17. 六第五十三条の二十四第二項の規定による委員の選定及び第五十三条の二十五第一項の規定による委員の解職
  18. 七第五十三条の二十六第二項の規定による執行役の選任及び第五十三条の二十七第一項の規定による執行役の解任
  19. 八第五十三条の二十八第五項において準用する会社法第四百八条第一項第一号の規定による指名委員会等設置会社を代表する者の決定
  20. 九第五十三条の三十二において準用する会社法第四百二十条第一項前段の規定による代表執行役の選定及び第五十三条の三十二において準用する同法第四百二十条第二項の規定による代表執行役の解職
  21. 十第五十三条の三十六において読み替えて準用する会社法第四百二十六条第一項の規定による定款の定めに基づく第五十三条の三十三第一項の責任の免除
  22. 十一補償契約の内容の決定
  23. 十二役員等賠償責任保険契約の内容の決定
  24. 十三第五十四条の四第三項及び第五十四条の十第五項の承認
  25. 十四第六十二条の二第一項各号に掲げる行為に係る契約の内容の決定
  26. 十五組織変更計画の内容の決定
  27. 十六合併契約の内容の決定
  28. 5.会社法第四百十七条(指名委員会等設置会社の取締役会の運営)の規定は、指名委員会等設置会社の取締役会の運営について準用する。この場合において、同条第一項中「指名委員会等設置会社」とあるのは「指名委員会等設置会社(保険業法第三十条の十第九項に規定する指名委員会等設置会社をいう。)」と、「指名委員会等」とあるのは「指名委員会等(同法第四条第一項第三号に規定する指名委員会等をいう。第三項において同じ。)」と、同条第二項中「前条第一項第一号ニ」とあるのは「保険業法第五十三条の三十第一項第一号ニ」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。

この条文の基本情報

指名委員会等設置会社の取締役会の権限とは何ですか?

定義指名委員会等設置会社の取締役会の権限とは、保険業法第53条の30に定められた規定で、「指名委員会等設置会社の取締役会は、第五十三条の十四の規定にかかわらず、次に掲げる職務を行う。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 保険業法第53条の30(指名委員会等設置会社の取締役会の権限)は、日本の保険業法に含まれる条文です。
  2. 保険業法第53条の30の条文原文は「指名委員会等設置会社の取締役会は、第五十三条の十四の規定にかかわらず、次に掲げる職務を行う。」で始まります。
  3. 保険業法第53条の30は第九目 指名委員会等及び執行役に置かれています。
  4. 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
  5. 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 保険業法第53条の30の前の条は保険業法第53条の29です。
  7. 保険業法第53条の30の次の条は保険業法第53条の31です。
  8. 保険業法第53条の30には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式保険業法(平成七年法律第百五号)第53条の30
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105
  • 本サイト収録保険業法(平成七年法律第百五号)第53条の30(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/53_30

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点保険業法53条の32は、相互会社の取締役会が業務執行の決定を執行役へ委任できると定めるが、4項但書の16事項は委任できず取締役会が自ら決定する必要がある。

Q · 相互会社の取締役会って、どこまで執行役に任せていいんですか?

日常業務は委任できるが、人事と役員自身の保険は委任できない

保険業法53条の32第4項本文により、相互会社の取締役会は業務執行の決定を執行役へ包括的に委任できます。ただし但書の16事項は例外です。社員総会に提出する議案の内容、委員の選定と解職、執行役の選任と解任、代表執行役の選定と解職、補償契約と役員等賠償責任保険契約の内容、組織変更計画と合併契約の内容などがこれにあたり、取締役会が自ら決議しなければなりません。さらに同条3項により、取締役会の職務を特定の取締役へ委任することもできません。

解説

相互会社の取締役会に座るあなたが、日々の業務執行の決定をほぼ全部執行役に委ねたとする。それは合法だ。本条4項本文は、業務執行の決定を執行役へ包括的に委任する権限を取締役会に与えている。ただし但書に並ぶ16の事項は、どんな決議を重ねても執行役へ渡せない。社員総会に出す議案の内容、委員の選定と解職、執行役の選任と解任、代表執行役の選定と解職、補償契約、役員等賠償責任保険契約、組織変更計画、合併契約。組織の人事と役員自身の保身、そして会社の形を変える決定だけは、取締役会が名前を出して決めろという設計である。さらに1項は取締役会の職務を業務執行の決定と執行役等の監督の二本に絞り、3項でその職務を個々の取締役に委任することも封じた。監督責任を誰か一人に押し付けて逃げる道は、条文の側で先に塞がれている。

法的な位置づけ

保険業法53条の32は、指名委員会等設置会社である相互会社の取締役会の職務および執行役への委任の範囲を定める規定である。1項は取締役会の職務を業務執行の決定と執行役等の職務執行の監督に限定し、3項はこれらの職務の取締役個人への委任を禁ずる。4項は業務執行の決定の執行役への委任を認めつつ、但書において16の事項を委任禁止事項として列挙する。

手順

  1. 1.取締役会規程と委任決議書を突き合わせる 取締役会規程および執行役への委任に関する決議書を並べ、53条の32第4項但書の16事項が委任範囲に紛れ込んでいないかを号ごとに逐一照合する。照合結果は表形式で残す
  2. 2.委任事項リストから禁止事項を物理的に除外する 紛れ込みが見つかった場合、規程および決議書の委任事項リストから当該事項を削除し、取締役会決議事項として明記した改訂版を取締役会で決議する。以後の個別案件で毎回判断する必要が消える
  3. 3.付議事項一覧に委任禁止フラグを立てる 取締役会の付議事項一覧の各行に、53条の32第4項但書該当の有無と該当号を記載する運用に変える。事務局が起案段階で判別できるため、事後追認という形が発生しなくなる
  4. 4.議事録に根拠条項を一行書く 委任禁止事項を決議したときは、議事録の決議事項欄に「本件は保険業法53条の32第4項但書該当事項のため取締役会で決定」と明記する。後から作れない種類の証拠であり、権限の所在という論点自体が立たなくなる
  5. 5.監督履行の記録を年次で点検する 1項2号の監督職務は3項により取締役個人へ委任できないため、報告聴取と質疑の記録が全構成員に必要になる。議事録の質疑記録が実質的かどうかを年1回点検し、異議なしのみが並ぶ状態を解消する

よくある質問 AI による整理

Q1指名委員会等設置会社とは何ですか?

指名・監査・報酬の三委員会を置き、業務執行を執行役が担う会社形態です。相互会社にも認められ、取締役会の職務は業務執行の決定と執行役等の監督に絞られます。

Q2執行役に委任できない事項は何個ですか?

保険業法53条の32第4項但書は16の事項を列挙します。社員総会招集事項、議案内容、委員と執行役の選任解任、補償契約、役員等賠償責任保険契約、組織変更計画、合併契約などです。

Q3補償契約はなぜ取締役会決議が必要ですか?

役員の費用や損失を会社が肩代わりする契約であり、役員が自ら自分の免責を決める利益相反構造になるためです。4項但書が内容決定を取締役会に留保しています。

Q4取締役に業務執行の決定を任せることはできますか?

できません。53条の32第3項は、1項各号の職務の執行を取締役に委任することを禁じています。委任先となり得るのは執行役だけです。

Q5合併契約の内容は誰が決めるのですか?

取締役会です。4項但書が合併契約の内容の決定を委任禁止事項に挙げているため、執行役会議で詰めて取締役会が追認するだけの形は権限の裏付けを欠きます。

Q6相互会社の取締役会の職務は何ですか?

53条の32第1項により、業務執行の決定と、執行役等の職務の執行の監督の二つです。53条の14の一般原則の適用は排除されます。

Q7取締役会の決議を欠いた執行役の決定は無効ですか?

内部的には権限を欠く決定ですが、対外的効力は取引相手の保護との調整で決まります。代表執行役の行為は代表権の制限の問題として処理されるのが基本線です。

Q8会社法416条と保険業法53条の32の関係は?

会社法416条が株式会社の指名委員会等設置会社について定める規定で、53条の32はその相互会社版です。委任禁止事項の骨格はほぼ共通します。

この条文についての質問 AI による整理

Q1取締役会で決めるべきことを執行役が決めちゃった場合、その取引って無効になるんですか?

会社内部では決定権限を欠いた決定だが、対外的な効力は取引相手の保護との調整で決まる。代表執行役が行った取引については、会社法420条3項が準用する同法349条4項・5項により代表権の制限を善意の第三者に対抗できないのが基本線で、相手方が決議の欠如を知っていた場合に限り無効を主張する構成が採られる(実務上、類型ごとに解釈が分かれている)。実務のポイント:弁護士が最初に見るのは取引の有効性ではなく議事録の決議事項欄の文言で、そこが「報告」か「決議」かで防御の組み立てが一変する。だから議事録の原案は法務が一字ずつ潰す。

Q2役員等賠償責任保険って結局は自分たちのための保険でしょう? なんで取締役会で決めないとダメなんですか?

利益相反の構造そのものだからである。役員の責任を保険で埋める契約を役員側の執行部門だけで決められると、填補範囲も保険料負担も甘くなる。そこで4項但書は補償契約と役員等賠償責任保険契約の内容決定を取締役会に留保した(会社法430条の2、430条の3に対応する規律)。実務のポイント:この保険の勝負どころは填補範囲の除外事由の文言である。故意や法令違反をどこまで除外するかで実際に払われるかが決まるため、取締役会の議案に除外事由一覧が添付されているかどうかが、その会社の法務水準を映す。

Q3社外取締役として入るとき、権限の線はどこを見れば分かりますか?

取締役会規程と、執行役への委任に関する決議書の2点で足りる。本条4項に基づく委任範囲が列挙されているはずで、但書の16項目が紛れ込んでいればその規程自体が条文違反である。1項2号の監督職務は3項により取締役個人へ委任できないため、分担表で逃げることもできない。実務のポイント:就任前に効く質問は「執行役への委任事項の一覧を見せてください」の一言。これを即座に出せない会社は権限の線引きを文書管理していない。そこから先のリスクは全部あなたの名前に乗る。

Q4監査役会型から指名委員会等設置会社に変えると、取締役の責任は軽くなるんですか?

軽くならない。決定権限の多くが執行役へ移る一方で、1項2号の監督が取締役会の中心職務として明文化され、3項で他の取締役への委任も禁じられている。責任の中身が「自分で決めたこと」から「監督を尽くしたか」へ移るだけである。実務のポイント:監督責任の争点は議事録の質疑記録に集約される。何も質問していない取締役の議事録は、善管注意義務(プロとして当然払うべき注意の水準)を尽くした証拠としてほぼ機能しない。異議なしだけが並ぶ議事録が続く会社は、訴訟になると全員が同じ穴に落ちる。

間違えやすい点 AI による整理

  • 指名委員会等設置会社を「執行役に何でも任せられる会社形態」と理解している人は多い。その理解は半分正しい。見落とされているのは委任禁止事項の中身の重さである。補償契約と役員等賠償責任保険契約がそこに入っているという事実は、役員が自分の責任の逃げ道を執行部門の判断で作れないという意味であり、決定の痕跡が取締役会議事録に必ず残る構造になっている。
  • あなたの感覚では「取締役会が承認したのだから適法」だが、条文の側が問うのは承認の有無ではなく、誰が決定したかである。執行役が決定し取締役会が後から追認した形は、4項但書の下では委任禁止事項の決定を委任したのと同じ評価を受け得る。この落差が、責任追及の場面であなたの弁明を崩す。
  • 3項を「取締役会の権限を狭めた規定」と読むのは、問いの立て方が逆になっている。3項が封じているのは権限ではなく責任の分散である。監督という職務を特定の取締役に委任できないからこそ、監督を怠った責任は取締役会の構成員全員に残り続ける。
比較の観点この条文ほかの条文
取締役会の職務範囲保険業法53条の32:業務執行の決定と執行役等の監督の二本に限定保険業法53条の14:一般の相互会社取締役会の権限原則(本条により適用排除)
会社法416条:株式会社の指名委員会等設置会社における同趣旨規定
委任の相手方執行役のみ(3項により取締役への委任は禁止)代表取締役・業務執行取締役が業務執行を担う
執行役のみ(相互会社版と同構造)
委任禁止事項4項但書に16事項(議案内容、委員・執行役の選任解任、補償契約、役員等賠償責任保険契約、組織変更計画、合併契約ほか)重要な業務執行の決定は取締役会専決
会社法416条4項但書に同種の列挙
違反したときの争点決定者は誰かが問われ、事後追認では委任禁止の潜脱と評価され得る重要性の判断を誤った専決該当性が争点
株主代表訴訟における善管注意義務違反として争われる

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
公司法第202條・證券交易法第14條之4、保險法第136條以下

台湾は指名委員会等設置会社に相当する形態を持たず、審計委員會による監督と董事會の権限原則で対応する。相互組織の保険事業は保險法が規律し、日本のような委任禁止事項の条文列挙は置かれていない

韓国
상법 제408조의2 이하(집행임원제)、제393조의2(이사회내 위원회)

韓国は2011年商法改正で執行役員制を導入し、理事会から執行役員への委任構造を設けた。委任禁止事項の考え方は日本と近いが、相互会社形態については保険業法系の別規律による

ドイツ
AktG §§ 76, 111、VAG(相互保険会社 VVaG に関する規定)

ドイツは Vorstand と Aufsichtsrat の二元制を採り、そもそも執行と監督が機関レベルで分離している。したがって委任禁止事項を列挙する必要が構造上小さい

アメリカ
Delaware General Corporation Law § 141(c)

米国は取締役会から委員会への権限委任を広く認めつつ、定款変更や合併の承認など一定事項を委任禁止とする。本条4項但書と発想が最も近い比較対象である

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 経営会議で役員等賠償責任保険の更新内容を固め、取締役会には事後報告で済ませた。4項但書が委任を禁じる事項であり、執行役側の決定は権限の裏付けを欠く。その瑕疵は、後に保険金の支払可否が争われたときに相手方の抗弁材料になる。
  • もし合併契約の内容を執行役の会議で詰め、取締役会が追認だけしたとしたらどうなる? 4項但書は合併契約の内容の決定を委任禁止事項に挙げているため、取締役会の決定を欠いた契約として効力を争われる余地が残る。社員総会(総代会)の手続に入る前に、議事録の日付と決議事項欄の文言を確認する必要がある。
  • 社員総会の招集まであと10日。議案の内容を誰が決めたのかを議事録で示せないと、決議取消しの訴えで議案決定過程の瑕疵を突かれる。4項但書は、取締役・会計参与・会計監査人の選任解任に関するものを除き、議案内容の決定を執行役に委任できないと定めている。
  • 社外取締役として就任した初日、渡された職務分担表にあなたの名前で「日常的な業務執行の決定を委任される」と書かれていた。3項はそれを許さない。取締役会の職務は取締役個人に委任できず、委任先となり得るのは執行役だけである。分担表の一行が、後の責任追及で「権限なく決定した」という構成に化ける。
  • 執行役が自分の関係会社と相互会社の間で取引を始めようとしている。競業および利益相反取引の承認は4項但書で委任禁止とされており、取締役会の承認を通さずに進めた取引は、後から役員等の責任追及の標的になる。

取るべき行動

被害を受けた側:社員または監査委員の立場で権限逸脱を疑ったら、1. 取締役会規程と執行役への委任決議書を入手し、4項但書の16項目が委任範囲に紛れていないか逐一照合2. 当該事項の決定者を議事録と稟議書で特定3. 監査委員会に調査を求め、是正されない場合は保険業法53条の33に基づく役員等の責任追及を検討4. 社員総会または総代会で議案決定過程の説明を求める。照合した号を文書で残すことが出発点になる。

訴えられた側:指摘された側は、1. 問題の決定が4項但書のどの事項に当たるか、そもそも該当しないかを先に確定する(純粋な日常業務の決定であれば委任は有効) 2. 事前決議、持回り決議、事後追認のどれがあったかを時系列で整理3. 決議が欠けていたなら直ちに取締役会で決議を取り、以後の効力を固める4. 1項2号の監督義務を果たした記録(報告聴取、議事録上の質疑)を集める。該当性の否定が第一防衛線、監督履行の記録が第二防衛線である。

時効(請求できる期限):本条自体に固有の期限はない。取締役会決議の不存在や無効は一般原則により期間制限なく主張できるが、社員総会の決議取消しの訴えは決議の日から3か月(保険業法41条1項が準用する会社法831条1項、現行効力を要確認)。役員等の損害賠償責任(保険業法53条の33)の追及は、権利を行使できることを知った時から5年、行使できる時から10年(民法166条1項)。

学説

通説:4項但書の委任禁止事項は、監督する側が監督される側を決める関係、または役員が自己の免責を自ら形成する関係を含む領域を切り出したものと理解されている。委任の可否は、日常業務か否かではなく、利益相反構造の有無によって説明される。

実務上の有力な理解:会社法416条4項但書と保険業法53条の32第4項但書は、相互会社特有の社員総会・組織変更・合併に関する項目を除き、規律の趣旨が共通すると解されている。したがって株式会社向けの実務解釈が相互会社にも参照されるのが一般的である。

改正沿革 AI による整理

  • 平成26年(2014年)会社法改正に伴う整備 委員会設置会社の呼称が指名委員会等設置会社へ改められ、相互会社に関する本条の用語および引用条文が整備された。改正年と施行日は原文の附則で要検証
  • 令和元年(2019年)会社法改正に伴う整備(令和3年3月1日施行) 補償契約および役員等賠償責任保険契約の内容決定が執行役への委任禁止事項として4項但書に加わり、社外取締役への業務執行委託(会社法348条の2)の委託決定も委任禁止事項に列挙された

改正の年表

  1. 1.平成26年(2014年) 改正:会社法改正に伴う整備。委員会設置会社の呼称が指名委員会等設置会社へ改められ、相互会社に関する本条の用語および引用条文が整備された。施行日は附則で要検証
  2. 2.令和元年(2019年) 改正:会社法改正に伴う整備(令和3年3月1日施行)。補償契約および役員等賠償責任保険契約の内容決定が4項但書の委任禁止事項に加わり、社外取締役への業務執行の委託の決定も列挙された

ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。

保険業法の全文を見る所属する編章節を開く:第九目 指名委員会等及び執行役

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

次に調べる

判例を探す:条文単位の判例の紐づけは準備中です。上のカードから法令名で検索できます。裁判所「裁判例検索」で探す ›