介護保険法 第124条の2(市町村の特別会計への繰入れ等)
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- 市町村は、政令で定めるところにより、一般会計から、所得の少ない者について条例の定めるところにより行う保険料の減額賦課に基づき第一号被保険者に係る保険料につき減額した額の総額を基礎として政令で定めるところにより算定した額を介護保険に関する特別会計に繰り入れなければならない。
- 2.国は、政令で定めるところにより、前項の規定による繰入金の二分の一に相当する額を負担する。
- 3.都道府県は、政令で定めるところにより、第一項の規定による繰入金の四分の一に相当する額を負担する。
この条文の基本情報
市町村の特別会計への繰入れ等とは何ですか?
定義市町村の特別会計への繰入れ等とは、介護保険法第124条の2に定められた規定で、「市町村は、政令で定めるところにより、一般会計から、所得の少ない者について条例の定めるところにより行う保険料の減額賦課に基づき第一号被保険者に係る保険料につき減額…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 介護保険法第124条の2(市町村の特別会計への繰入れ等)は、日本の介護保険法に含まれる条文です。
- 介護保険法第124条の2の条文原文は「市町村は、政令で定めるところにより、一般会計から、所得の少ない者について条例の定めるところにより行う保険料の減額賦課に基づき第一号被保険者に係る保険料につき減額…」で始まります。
- 介護保険法第124条の2は第一節 費用の負担に置かれています。
- 介護保険法の公布日は平成9年12月17日です。
- 介護保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 介護保険法第124条の2の前の条は介護保険法第124条です。
- 介護保険法第124条の2の次の条は介護保険法第124条の3です。
- 介護保険法第124条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第124条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/409AC0000000123 - 本サイト収録
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第124条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/409AC0000000123/124_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点介護保険法124条の2は、条例で低所得者の介護保険料を減額した分を市町村が一般会計から特別会計へ繰り入れ、その2分の1を国、4分の1を都道府県が負担すると定める。
Q · 低所得者の介護保険料を軽減した分は、誰がお金を出しているの?
4分の3を国と都道府県、残り4分の1を市町村が負担
介護保険法124条の2により、市町村は条例で低所得の第1号被保険者の保険料を減額賦課した場合、その減額総額を基礎に政令で算定した額を一般会計から介護保険特別会計へ繰り入れなければなりません。この繰入金の2分の1を国、4分の1を都道府県が負担するため、市町村の実質負担は4分の1にとどまります。軽減分が他の被保険者の保険料に転嫁される構造ではありません。
解説
年金から天引きされる介護保険料には、所得に応じた段階がある。ここまでは多くの人が知っている。知られていないのは、軽減された分を誰が埋めているかだ。124条の2は、市町村が条例で低所得者の保険料を減額したとき、その減額総額をもとに政令で算定した額を一般会計から介護保険の特別会計へ繰り入れることを義務づけ、さらにその繰入金の2分の1を国、4分の1を都道府県が負担すると定める。つまり軽減分の4分の3は、あなたの市町村の財布から出ていない。窓口で「うちは財政が厳しいので」と言われたとき、その台詞は124条の2の前では半分しか成立しない。あなたが確認すべきは市町村の財政事情ではなく、条例にどの所得段階の軽減が書かれていて、自分や親がどこに当たるかである。
法的な位置づけ
介護保険法124条の2は、市町村が条例に基づき所得の少ない第1号被保険者に対して行う保険料の減額賦課について、その減額総額を基礎として政令で算定した額を一般会計から介護保険特別会計へ繰り入れることを市町村に義務づけ、当該繰入金の2分の1を国、4分の1を都道府県が負担する旨を定める公費負担規定である。
よくある質問 AI による整理
Q1介護保険料の減額賦課とは何ですか?
所得の少ない第1号被保険者について、市町村が条例に基づき保険料を最初から低く設定して賦課することです。該当すれば原則として申請なしで適用されます。
Q2介護保険料の公費による軽減はいつから始まった?
平成26年(2014年)の法改正で124条の2が新設され、平成27年(2015年)4月から段階的に実施されました。軽減幅はその後、政令改正と予算措置で拡大されています。
Q3介護保険料の軽減の財源は消費税ですか?
社会保障と税の一体改革により、消費税引上げによる増収分が低所得者の保険料軽減の公費財源に位置づけられています。国と都道府県の負担分がこれに当たります。
Q4介護保険料の第1段階の対象者は?
おおむね世帯全員が市町村民税非課税で、本人の年金収入等が一定以下の人や生活保護受給者などです。具体的な基準は政令と各市町村の条例で確認が必要です。
Q5介護保険料の軽減は自治体によって違う?
違います。所得段階の区分や各段階の倍率は市町村が条例で定めるため、同じ所得でも住む市町村によって保険料額や軽減の手厚さが変わります。
Q6介護保険料の所得段階は何段階ありますか?
国の標準段階は令和6年度(2024年度)から13段階です。ただし市町村は条例でさらに細かい段階を設けることができ、実際の段階数は自治体ごとに異なります。
Q7介護保険料の減額賦課と減免の違いは?
減額賦課は所得段階に応じて一律に保険料を低く設定する仕組み(124条の2の繰入対象)。減免は災害や失業など個別事情に基づき申請で認められるもの(142条)です。
Q8介護保険料の払い過ぎは何年前まで還付される?
保険料の還付を受ける権利は2年で時効消滅します(介護保険法200条1項)。過年度の賦課誤りに気づいたら、早めに市町村へ還付を求める必要があります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1介護保険料って、安くしてくださいって言えば安くなるんですか?
二本立てになっている。所得段階に応じた減額賦課は条例で決まっており該当すれば申請なしで適用される。一方、災害や失業など個別事情による減免(介護保険法142条)は申請しないと動かない。実務のポイント:窓口は前者の説明で話を終えることが多く、142条の減免要綱の存在を自分から切り出さない。要綱の提示を名指しで求めると、判定表が出てくる
Q2親は年金だけの暮らしなのに、保険料が高い段階になっています。なぜですか?
所得段階の低い区分は、本人の所得だけでなく世帯全員が市町村民税非課税であることを要件にしている(129条および各市町村の条例)。同居の子に課税所得があれば、本人が非課税でも段階は上がる。実務のポイント:世帯分離で段階が下がることはあるが、高額介護サービス費の上限や施設の食費・居住費の補足給付の判定にも同時に影響する。保険料だけを見て動くと、総額で損をする場合がある
Q3軽減された分は、結局だれが払っているんですか?
124条の2の構造では、市町村が一般会計から特別会計へ繰り入れ、その繰入金の2分の1を国、4分の1を都道府県が負担する。残る4分の1が市町村。算定方法は介護保険法施行令に委ねられている。実務のポイント:この公費投入があるため、低所得者の軽減が他の被保険者の保険料に転嫁される構造にはなっていない。「誰かの軽減で自分の保険料が上がる」という説明は、この条文の範囲では当たらない
間違えやすい点 AI による整理
- 「市町村にお金がないから軽減してもらえない」という前提で諦める人がいるが、問いの立て方そのものがずれている。124条の2の減額賦課分は4分の3が国と都道府県の負担。問うべきは市町村の財源の有無ではなく、住んでいる市町村が条例でどこまでの段階を減額対象にしているか、そして自分がその段階に該当するかである
- 介護保険料が所得段階で決まることは知られているが、その段階の一部が「本人の所得」ではなく「世帯全員の市町村民税課税状況」で決まることまでは知られていない。本人が非課税でも同一世帯に課税者が一人いれば段階は上がる。同居のしかた一つで年額数万円が動く
- あなたから見れば保険料を「払わされている」だけの行為だが、法律から見ればあなたは第1号被保険者として特別会計の歳入源に組み込まれた当事者である。だから低所得者の軽減は温情ではなく、制度設計の段階で公費によって埋めることが予定された穴だ。この落差を知らないと、権利の主張が「お願い」になる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 制度の目的 | 124条の2:低所得者の保険料減額分を公費で補填する | 124条:介護給付費等に対する市町村の通常の一般会計繰入れ 142条:災害・失業など個別事情による保険料の減免・徴収猶予 |
| 対象 | 条例で定める所得段階に該当する第1号被保険者(一律適用) | 介護給付費等の総額(被保険者個人ではない) 特別の理由がある個々の被保険者(申請に基づく) |
| 財源負担 | 繰入金の2分の1を国、4分の1を都道府県、残り4分の1を市町村 | 市町村が介護給付費の12.5% を負担 124条の2の繰入対象外。独自減免は原則として保険料財源や市町村の持ち出し |
| 被保険者の手続 | 原則不要(賦課の段階で自動的に反映) | なし(財政上の仕組み) 必要(多くの自治体で納期限前の申請が要件) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾の長期介護は保険方式ではなく税財源方式のため介護保険料そのものがない。低所得者の保険料公費負担は全民健康保険(医療)側で規定されている
韓国の老人長期療養保険は国が保険料収入見込みの一定割合を負担する仕組みを持つが、日本のような市町村条例による減額賦課の補填構造とは異なる
ドイツの介護保険は全国一律の保険料率で運営され、日本のように保険者(市町村)ごとに所得段階と軽減を条例で設計する仕組みはない
米国には公的介護保険がなく、低所得の高齢者は Medicaid が Medicare 保険料を肩代わりする仕組みで保険料負担が軽減される
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、親の介護保険料の納期限が来週に迫っていて、年金以外の収入が途絶えていたとしたら? 減免の申請は多くの自治体で納期限前であることが要件になっている。滞納してから窓口に行くと、減免の話ではなく延滞金と分割納付の話に切り替わる。残り数日で、同じ経済状況が別の結論になる
- 定年退職して今年の所得はほぼゼロになった。だが保険料は前年所得で段階が決まる。通知書の金額と今の家計が一致しないのは、この時間差のせいだ
- あなたが市町村の介護保険担当だとする。条例で低所得段階の軽減を厚くすれば、その4分の3は国と都道府県が負担する。だが残る4分の1は一般会計からの恒久的な支出になり、毎年度財政課との交渉対象になる。自治体ごとに軽減の手厚さが違う理由は、この4分の1の重さにある
- 実家の母から「保険料が上がった」と電話がきた。母の所得は去年と変わっていない。確認すべきは、同居を始めた弟に課税所得があるかどうかだ。世帯の課税状況が動けば、本人の所得が同じでも段階は動く
取るべき行動
被害を受けた側:1. 決定通知書で自分または親の所得段階を確認し、市町村サイトの条例段階表と照合する2. 前年より所得が急減している、災害・失業・長期入院があるなら、条例に基づく減免(介護保険法142条)の対象になりうる。窓口では「条例に基づく減免の要件を見せてください」と具体的に求める3. 申請は納期限前に。滞納後は交渉の性質が変わる4. 段階判定には世帯の課税状況が影響するため、同居家族の住民税課税の有無も併せて確認する
訴えられた側:市町村側の立場なら、条例で設計した減額賦課が124条の2の繰入対象に当たるかを政令の算定方法と照合することが出発点になる。対象外の独自減免は全額が一般会計の持ち出しになる。1. 条例上、減額賦課と142条の個別減免を明確に書き分ける2. 繰入額の算定根拠を毎年度記録し、国2分の1・都道府県4分の1の負担分と突合する3. 段階設計を変える年度は、残る4分の1が恒久支出になる点を財政部門と事前合意しておく
時効(請求できる期限):保険料その他の徴収金を徴収する権利、およびその還付を受ける権利は2年で時効消滅する(介護保険法200条1項)。起算点は各納期限の翌日。過年度分の是正を求める場合、この2年が実質的な上限になる。減免・減額の申請期限そのものは市町村の条例・要綱で定まり、多くは当該保険料の納期限前まで(最新の改正状況および自治体の条例をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成26年(2014年) 地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律により新設。消費税引上げ分を財源として、低所得の第1号被保険者の保険料軽減分を公費で補填する仕組みを法定化し、平成27年(2015年)4月から段階的に実施、その後の軽減幅の拡大は主に政令改正と予算措置により行われた
改正の年表
- 1.平成26年(2014年) 新設:地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律(平成26年法律第83号)により新設。低所得の第1号被保険者の保険料軽減分を公費で補填する仕組みを法定化し、平成27年(2015年)4月から実施された
- 介護保険法 第129条第1号被保険者の保険料と条例による所得段階設定
- 介護保険法 第142条条例に基づく個別の保険料減免・徴収猶予
- 介護保険法 第124条市町村の一般会計からの通常の繰入れ義務
- 介護保険法 第121条介護給付費に対する国の負担割合
- 介護保険法 第123条介護給付費に対する都道府県の負担割合
- 地方自治法 第209条特別会計設置の一般法上の根拠
- 国民健康保険法 第72条の3医療保険側の減額賦課への公費負担の対応規定(現行効力を要確認)
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