介護保険法 第140条(仮徴収)
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- 市町村は、前年度の初日の属する年の十月一日から翌年の三月三十一日までの間における特別徴収対象年金給付の支払の際第百三十六条第一項に規定する支払回数割保険料額を徴収されていた第一号被保険者について、当該年度の初日からその日の属する年の五月三十一日までの間において当該支払回数割保険料額の徴収に係る老齢等年金給付が支払われるときは、その支払に係る保険料額として、当該支払回数割保険料額に相当する額を、厚生労働省令で定めるところにより、特別徴収の方法によって徴収するものとする。
- 2.市町村は、前項に規定する第一号被保険者について、当該年度の初日の属する年の六月一日から九月三十日までの間において同項に規定する老齢等年金給付が支払われるときは、それぞれの支払に係る保険料額として、当該第一号被保険者に係る同項に規定する支払回数割保険料額に相当する額(当該額によることが適当でないと認められる特別な事情がある場合においては、所得の状況その他の事情を勘案して市町村が定める額とする。)を、厚生労働省令で定めるところにより、特別徴収の方法によって徴収するものとする。
- 3.第百三十六条から前条まで(第百三十六条第二項を除く。)の規定は、前二項の規定による特別徴収について準用する。この場合において、これらの規定に関し必要な技術的読替えは、政令で定める。
- 4.第一項の規定による特別徴収については、前項において準用する第百三十六条の規定による通知があったものとみなし、第二項の規定による特別徴収については、前項において準用する同条の規定による通知が期日までに行われないときは、第一項に規定する老齢等年金給付のそれぞれの支払に係る保険料額として、第二項に規定する支払回数割保険料額に相当する額を特別徴収の方法によって徴収する旨の同条の規定による通知があったものとみなす。
この条文の基本情報
仮徴収とは何ですか?
定義仮徴収とは、介護保険法第140条に定められた規定で、「市町村は、前年度の初日の属する年の十月一日から翌年の三月三十一日までの間における特別徴収対象年金給付の支払の際第百三十六条第一項に規定する支払回数割保険料額を徴…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 介護保険法第140条(仮徴収)は、日本の介護保険法に含まれる条文です。
- 介護保険法第140条の条文原文は「市町村は、前年度の初日の属する年の十月一日から翌年の三月三十一日までの間における特別徴収対象年金給付の支払の際第百三十六条第一項に規定する支払回数割保険料額を徴…」で始まります。
- 介護保険法第140条は第一節 費用の負担に置かれています。
- 介護保険法の公布日は平成9年12月17日です。
- 介護保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 介護保険法第140条の前の条は介護保険法第139条です。
- 介護保険法第140条の次の条は介護保険法第141条です。
- 介護保険法第140条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第140条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/409AC0000000123 - 本サイト収録
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第140条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/409AC0000000123/140
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点介護保険法140条は、年度前半(4〜9月)の年金天引きについて、前年度後半と同額を仮徴収すると定める。6月以降は特別な事情があれば市町村が額を変更できる。
Q · 親の年金から引かれる介護保険料、4月と10月で金額が違うのはなぜ?
4〜9月は前年度後半と同額を引く仮徴収だから
介護保険法140条により、年度前半(4月・6月・8月の年金支払分)は、前年度10月から3月に引かれていた支払回数割保険料額と同じ額を暫定的に特別徴収します。前年所得が確定していないためです。10月以降は確定した年額に基づく本徴収で精算されます。ただし6月以降の分は、前年同額が適当でない特別な事情があれば、市町村が所得の状況等を勘案して額を定め直せます(同条2項)。
解説
年金から介護保険料が天引きされている親の通帳を見たことがあるだろうか。4月・6月・8月に引かれている額と、10月以降に引かれている額が違う。多くの家族はここで「役所の間違いでは」と電話をかける。間違いではない。介護保険法140条は、年度が始まる4月の時点ではまだ前年の所得が確定していないため、「去年の後半に引いていたのと同じ額」を暫定的に引き続けると定めている。これが仮徴収である。2項が重要で、6月から9月の分については、前年と同額では明らかに不適当な特別な事情(大幅な所得減、世帯状況の変化など)があるとき、市町村が所得状況を勘案して額を定め直せる。つまりあなたの親が退職や廃業で収入が激減した場合、10月の本徴収を待たずに6月から下げてもらう余地がある。黙っていれば自動的には下がらない、市町村が把握していなければ動かないからだ。
法的な位置づけ
介護保険法140条は、第一号被保険者の介護保険料の仮徴収を定める規定である。前年度下半期に年金から特別徴収されていた者について、市町村は当該年度4月から9月までの老齢等年金給付の支払時に、前年度の支払回数割保険料額に相当する額を暫定的に特別徴収する。6月から9月の分については、特別な事情がある場合、市町村が所得の状況等を勘案して定める額による。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.仮徴収額と前年度後半の額を照合する 年金振込通知書や通帳で、今年度4月・6月・8月の介護保険料の天引き額が、前年度10月以降の額と一致しているかを確認する。一致していれば140条1項・2項どおりの仮徴収である
- 2.前年から所得が大きく下がっていないか確認する 前年に退職金、不動産売却益、一時所得などがあり今年の所得が大きく下がる場合や、廃業、災害などの事情がある場合は、140条2項の「特別な事情」にあたりうる
- 3.市町村の介護保険担当窓口に早めに相談する 6月以降の仮徴収額の変更を求めるなら、年金保険者へのデータ連携に間に合うよう、年度当初のできるだけ早い時期に窓口へ申し出る。受付の時期と方法は市町村ごとに異なるため事前に電話で確認する
- 4.10月の本徴収額の決定通知を確認する 年度後半の本徴収で年間保険料額が確定し、前半の仮徴収額との差額が精算される。決定通知の算定に疑問があれば、処分を知った日の翌日から3か月以内に介護保険審査会へ審査請求する
よくある質問 AI による整理
Q1介護保険料の仮徴収とは?
年度前半(4・6・8月の年金支払時)に、前年度後半と同じ額を暫定的に年金から天引きする仕組みです。介護保険法140条が根拠で、10月以降の本徴収で精算されます。
Q2介護保険料の仮徴収はいつまで続く?
4月・6月・8月の年金支払分が仮徴収で、10月支払分から確定した年額に基づく本徴収に切り替わります。つまり9月末までが仮徴収期間です。
Q3介護保険料の仮徴収額はどうやって決まる?
前年度の10月から3月に年金から引かれていた1回あたりの額(支払回数割保険料額)がそのまま引き継がれます。今年の所得は反映されていません。
Q4介護保険料の仮徴収額は減額できる?
6月以降の分は、前年と同額では適当でない特別な事情があれば、市町村が所得の状況等を勘案して額を定められます(140条2項)。まず市町村窓口へ相談を。
Q5仮徴収で払いすぎた介護保険料は戻ってくる?
年間の保険料額は10月以降の本徴収で精算されるため、年度後半の天引き額が減る形で調整されます。精算後も過納があれば還付の対象になります。
Q6介護保険料が10月から下がったのはなぜ?
10月から前年所得に基づき確定した年額による本徴収が始まるためです。前半の仮徴収が確定額より多かった分、後半の天引き額が小さくなることがあります。
Q7介護保険料の年金天引きはいつから始まる?
65歳到達や転入直後は、年金からの特別徴収が始まるまで一定期間、納付書による普通徴収になるのが一般的です。開始時期は市町村からの通知で確認できます。
Q8仮徴収額の通知は届く?
140条3項・4項により通知規定が準用されます。4・6月分は通知があったものとみなされる仕組みのため、個別の通知がなくても天引きが行われます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1親の年金から引かれる介護保険料、4月と10月で額が違うんですが役所のミスですか?
ミスではない。4月から9月は法140条の仮徴収期間で、前年度後半に引いていた額(支払回数割保険料額)をそのまま暫定的に徴収する。前年所得の確定が6月頃になるため、正確な年額が計算できるのは10月以降だからである。実務のポイント:市町村は前年と同額で走らせるのが原則だが、2項により6月以降は所得状況を勘案して額を変えられる。窓口では聞かれない限り案内されないことが多い、申し出た住民だけが恩恵を受ける構造になっている
Q2去年の所得が高かっただけで、今年は年金だけです。半年も高い額を払い続けるんですか?
黙っていればそうなる。ただし140条2項は、前年同額が適当でない特別な事情があるとき、市町村が所得状況その他を勘案して額を定められると規定している。退職・廃業・災害などで所得が激減した場合は該当しうる。実務のポイント:判断材料は住民が出した資料だけである。市町村は前年分の所得データが未確定の段階では減額の根拠を持たない、だから源泉徴収票や廃業届の写しを自分から持ち込む人だけが6月から下がる
Q3仮徴収の額に納得できないとき、不服申立てはできますか?
介護保険料の賦課に関する処分は介護保険審査会への審査請求の対象である(法183条)。ただし仮徴収額は140条3項で136条の通知規定を準用し、4項で通知があったものとみなす構造になっており、実務上は10月の本徴収による賦課決定を争う方が筋がよい。実務のポイント:年間総額は10月以降で精算されるため、前半の額だけを争う実益は資金繰り以外にほぼない。争うなら2項の減額申出を先に出し、その不承認を捉えて動く方が実務的である
間違えやすい点 AI による整理
- 「年金から天引きされる額は役所が正しく計算しているから、自分で確認する必要はない」と思われている。だが年度前半の仮徴収額は正しい計算の結果ではなく、前年度後半の額をそのまま持ってきただけの暫定値である。正確な額を計算するためのデータ(前年所得)が、そもそもまだ市町村の手元にない
- 多くの人は「保険料が高すぎる、どこに文句を言えばいいのか」と考える。だが問う相手を間違えている。年度前半の額そのものに不服を申し立てても、それは暫定額であって処分性の評価が分かれる。争うべきは10月に確定する本徴収の賦課決定であり、そこに対して介護保険審査会への審査請求(法183条)を3か月以内に出すのが正攻法である
- 「仮徴収で多く引かれても、10月以降で調整されるから結局同じ」と理解している人は、半分しか知らない。確かに年間総額は精算されるが、前半に多く引かれた分は後半の減額で戻るだけで、その間の数か月、手元の現金は減ったままである。年金だけで生活している高齢者にとって、半年間の資金繰りは無視できない問題だ
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象期間 | 140条:年度前半(4・6・8月の年金支払分) | 136条ほか:年度後半(10月以降)の本徴収 131条:特別徴収と普通徴収の区分 |
| 額の決まり方 | 前年度の支払回数割保険料額をそのまま引き継ぐ(2項は特別な事情で調整可) | 前年所得に基づき確定した年額から算出 特別徴収の対象外なら納付書による普通徴収 |
| 所得の反映 | 原則反映しない(暫定額) | 反映する(確定額、前半との差額を精算) 徴収方法の区分の問題で、額の算定とは別 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾の長期介護は税財源による長照2.0方式で、社会保険料の徴収制度がなく、仮徴収に相当する仕組みは存在しない
韓国は長期療養保険料を国民健康保険料と一体で国民健康保険公団が徴収しており、市町村による年金天引きの仮徴収とは構造が異なる
ドイツでは年金受給者の介護保険料を年金保険者が年金から控除して納付する。年金からの控除という点で日本の特別徴収に近い
米国では Medicare Part B の保険料を社会保障給付から控除する仕組みがあり、年金天引きという徴収技術の点で類似する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 親の年金通帳を確認したら、4月の介護保険料天引き額が去年12月と同じだった。去年は退職金があって所得が高かったが、今年は年金だけ。この状態で4月・6月・8月と3回、高い額のまま引かれ続ける。6月分から減額してもらうには、市町村の介護保険課に所得状況を申し出る必要がある
- もし、年度途中で親が亡くなったら、仮徴収で多く引かれた分はどうなる? 過納分は相続人に還付される。ただし市町村が自動で振り込んでくれるとは限らず、還付通知書に相続人の口座を記入して返送する手続が要る。放置すれば還付金請求権は時効(地方自治法236条、5年)で消える
- 市町村の窓口担当者の立場から見ると、140条2項の「特別な事情」は裁量の余地が広い。所得激減の申出があっても、本人が資料を出さなければ判断材料がない。申出をしない住民は、年度前半を高い保険料で払い続ける。制度は公平だが、運用は申出をした人にだけ有利に働く
- 引っ越しをした。4月に転入した先の市町村では、前の市町村での天引きデータが引き継がれず、特別徴収がいったん止まって普通徴収(納付書払い)になる。納付書を放置すると滞納扱いになり、介護サービス利用時に給付制限(法68条以下)がかかる。転入から60日前後で納付書が届く、それを見逃さないこと
取るべき行動
被害を受けた側:1. 親の年金振込通知書と、市町村から届く介護保険料納入通知書(6月頃)を並べ、4月・6月・8月の仮徴収額と前年度10月以降の額が一致しているか確認2. 前年に一時的な高所得(退職金、不動産売却、保険一時金)があり今年は下がっているなら、4月中に市町村介護保険課へ所得状況を申し出て140条2項の調整を求める3. 確定所得の資料(源泉徴収票、確定申告書控え、年金振込通知書)を持参4. 10月の本徴収額に納得できない場合は、賦課決定通知を受け取った日から3か月以内に介護保険審査会へ審査請求
訴えられた側:市町村担当者として算定を争われた場合:1. 140条1項の仮徴収額は前年度の支払回数割保険料額の機械的な引き継ぎであり、裁量判断ではないことを説明2. 2項の「特別な事情」該当性を判断した資料と勘案事項を記録に残す3. 減額を認めなかった場合は理由を書面で示し、10月の本徴収で精算される旨と審査請求の教示を明記4. 3項の準用により通知・不服申立ての手続規定が仮徴収にも及ぶ点を確認
時効(請求できる期限):6月以降の仮徴収額の調整を求めるなら、実務上4月中の申出が事実上の期限(年金機構へのデータ送付スケジュールによる)。10月の本徴収額に対する審査請求は、処分があったことを知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条、介護保険法183条)。過納保険料の還付請求権は5年(地方自治法236条)
- 介護保険法 第129条第一号被保険者の保険料賦課の根拠規定
- 介護保険法 第131条特別徴収と普通徴収の区分の原則
- 介護保険法 第135条特別徴収の対象となる年金給付の要件
- 介護保険法 第136条支払回数割保険料額の通知、本条が準用する基本規定
- 介護保険法 第141条仮徴収後の本徴収における年間保険料額の精算
- 介護保険法 第183条保険料賦課処分に対する介護保険審査会への審査請求
- 高齢者の医療の確保に関する法律 第107条後期高齢者医療保険料の特別徴収、同一年金からの併行徴収
- 地方自治法 第236条過納保険料の還付請求権の消滅時効
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